暁の意味とは?
今回ご紹介する言葉は『暁』という言葉です。『暁』は『あかつき』と『ぎょう』と読みます。今回は『暁(あかつき)』の意味をご紹介します。『暁(あかつき)』の意味は『夜明け』『明け方』です。
ただ夜明けを表すのではなく、「物事が明けた時(終わった時)には」という意味で使われます。暁(あかつき)は「夜が明けること」つまり、「物事が実現したあと」「物事が終わったあと」という意味を持っています。
『暁』という漢字にも込められた意味があります。「日」と「尭」という漢字が組み合った言葉です。「尭」は「ぎょう」と読み、「たかい」「気高い」などの意味を持っています。
そのため「日が高くのぼったら」という解釈ができ『夜明け』を容易に想像させます。この二つの漢字がくっついた言葉が「暁」です。
暁の由来
どの言葉もそうですが、『暁(あかつき)』にも言葉の意味や由来があります。夜明けを意味する言葉がなぜ『暁』という漢字を使い、なぜ物事が終わるという意味までもを持つのかをご紹介します。
「暁」は古来の『明時(あかとき)』という言葉が転じたものです。意味は「夜明け」です。奈良時代では『あかとき』と親しまれていました。しかし、時代が平安に移ると『あかつき』という言葉を親しまれるようになりました。
今では『暁(あかつき)』は明け方をさす言葉ですが、古くは深夜や宵(夜の始まり)を『暁(あかつき)』と言い、今とは時間が異なり意味も異なります。今では『暁(あかつき)』が時間を示すことは極稀で、物事が終わったことを示すことがほとんどです。
暁の意味と漢字を使った名前の特徴
次にご紹介するのは『暁』という漢字を使った名前や『暁(あかつき)』の意味を持つ名前の意味についてです。『暁』の意味は「夜明け」や「明け方」、「物事が終わったあと」「物事が実現した時」などです。
そのため漢字の雰囲気だけでなく、意味などでも名付けの人気を博する一つです。今回は男女別で『暁』を使った名前をいくつかご紹介します。
女の子の名前
まず初めにご紹介するのは「女の子」につける『暁』を使った名前についてです。見かけることの多い名前は「暁子(あきこ)」や「千暁(ちあき)」などです。
そして同じ漢字を使った「暁美(あけみ)」や「暁美(さとみ)」の名前も人気です。どちらの読み方もできるので、読む時に間違われやすい名前になります。
女の子に名前を付ける時の意味では、夜が明ける様子から「嘘のない明るい子に」「明瞭で誠実な子に」「周りを照らすような明るい子に」などの意味が込められてつけられます。
男の子の名前
続いてご紹介するのは「男の子」に付ける際の『暁』の名前です。男の子では「暁」という漢字はよく使われ、読み方も多々あります。多いのが『暁』と書いて「さとる」や「さとし」「あきら」と読む場合です。そして「あき」と名付ける場合もあります。
二文字などの組み合わせで多いのは「暁斗(あきと)」と「暁仁(あきひと)」「暁洋(あきひろ)」「暁宏(さとひろ)」などの組み合わせです。四文字で読む場合が多いですが、中には「暁夢」と書いて「あむ」と読む名前も人気の一つです。
名前をつける時の意味は「明るい人に」を始め「人に好かれる」「人に慕われる」などが多く、「才能」「意思」「未来」「希望」などの意味を込められることが多いのが男の子の名前の特徴の一つです。
暁のことわざの意味
『暁』にはことわざがいくつかあります。意味は『暁(あかつき)』に由来し、夜明けを意味しています。ことわざを使って、『暁』の意味をわかりやすく、正しく知ってもらいたいので二つのことわざを使った意味や使い方をご紹介します。
春眠、暁を覚えず
『暁(あかつき)』と聞くとまず始めにことわざである『春眠(しゅんみん)、暁(あかつき)を覚えず』を思いつく方が多いでしょう。このことわざの意味は「春は夜の眠りが心地よく、なかなか起きることができない」という様子を表しています。
夜明けを意味する『暁(あかつき)』ですが、「夜明けを知らない」という意味でこのことわざでは使われています。『夜明け』つまり『暁』と覚えていると場面に沿った言葉の使い方ができるので活用してみてください。
男は二十五の暁まで育つ
次にご紹介する『暁』を使ったことわざは、『男は二十五の暁まで育つ』ということわざです。このことわざは、そのままの意味で「男の人は二十五歳まで育つ」という意味です。『二十五の暁まで』というのは、『二十五歳が明けるまで』という意味になります。
このことわざのように「二十五の暁まで」は『二十五歳が終わるまで、開けるまで』の意味になります。例えば「お酒は十代の暁まで」とすると『二十歳からお酒を飲めますよ』の意味になり、より一層、使い方や意味が覚えやすいです。
暁の意味の使い方
続いて『暁(あかつき)』の使い方を例文を用いて詳しくご紹介します。『暁(あかつき)』という言葉はことわざを用いてご紹介した通り、組み合わせが難しい言葉ではありません。なのでぜひ覚えて日常でも活用してみてください。
例文①
使い方の例文の一つ目は『大きなプロジェクトを実現させた暁には昇格の話が待っています』です。ビジネスで使うことができ、「プロジェクトを実現させた暁には」と使うと『終わったあとには何かが待っている』と期待や希望が込められる例文です。
こういった場合に『暁』を使う時は、ネガティブな言い方は一切しません。実現させる、成功する、勝利する、など言い切る場合にのみ使われます。
例文②
二つ目の使い方の例文は「第一希望である高校に入学した暁には、念願だったスマホを買ってもらえる」です。ご褒美があると頑張れるのが人間のサガですが、『暁』という言葉を使うことで頑張ろうという気持ちがさらに上を向きます。
「暁(あかつき) には」というのは成功する未来を見据えているという意味を持っているので、この場合には「入学できない」という考えは持っていません。『暁』を使うことで言い切り、実現させることができるのでプレッシャーに負けそうな時ほど使うことをお勧めします。
例文③
使い方の例文の三つめは『大会で優勝した暁には、話題の最新ゲーム機を買ってもらいます』です。小学生や中学生くらいの年ごろにはよくあるご褒美です。ですがこれらも同様に『暁には』と使うことで実現させる未来が見えています。
『絶対に優勝』というよりも『優勝した暁には』とすることで、優勝した後のその先を見据えていることになります。そのため『優勝する未来』というよりは『優勝してゲームで遊んでいる未来』を実現して想像していることになります。
例文④
最後にご紹介する『暁』の使い方の例文は『オーディションに合格した暁には、期待を裏切らない演技で観客や共演者を虜にしてみせます』です。こういった場合に『暁』を使うと「絶対に合格してみせます」という訴える気持ちが増します。
「オーディションに合格したら」と使うよりも「オーディションに合格した暁には」と使う方が、力強く意気を訴えることができるので相手にも気持ちが伝えやすいです。
「暁の意味の使い方」の注意点
暁(あかつき)という言葉を使う際に注意しなければいけない点があります。先ほどご紹介した「第一希望である高校に入学した暁には、念願だったスマホを買ってもらう」という例文ですが、実はこれの反対の意味で『暁』は使えません。
「第一希望である高校に落ちた暁には、念願だったスマホを買ってもらえません」という逆の意味での使い方です。これは『暁』の意味を活用できていないうえ、何を言いたいのかが全く伝わりません。なのでこう言った場合には絶対に使わないでください。
『暁』はネガティブな意味を持っていない
『暁(あかつき)』の意味は「物事を実現させたあと」などです。なので「負けた暁には」「受験に失敗した暁には」「オーディションに落ちた暁には」「プロジェクトを遂行できなかった暁には」という風には使いません。
なので『暁には』を使うときには「絶対に成功させるぞ」という意気で使ってください。「成功したら何をしよう」「成功したらあれをしよう」と『実現したら』を楽しみに考えてぜひ使ってみてください。
『暁』は「物事を実現させる」という意味
これまで意味や読み方をはじめ、使い方の例文など『暁』についてご紹介してきました。「暁」は『あかつき』と読み、意味は「夜明け」「物事の実現」「物事を終えたあと」です。使い方は様々ですが、ネガティブな意味で使うことはできません。
読み方や意味を正しく『暁』という言葉を日常的にも使ってみてください。頑張りたい時や、何かを成し遂げたい時に『暁』を使うと気持ちの入り方がことなります。正しく使えるようになった暁には、これまでと気持ちの入り方も違うので願いを叶えやすくなっているでしょう。