「拝察」の意味と使い方を例文付きで解説!類語や英語表現もチェック!

「拝察」の意味と使い方を例文付きで解説!類語や英語表現もチェック!

メールやお悔やみの言葉として使う「拝察」の正しい使い方をご存知でしょうか?「拝察」の類語や英語表記を例文を挙げて使い方を解説します。「拝察」は主に文章やメールでよく使われる言葉となっていますので「拝察」の表す意味や敬語の表現を覚えて正しく使いこなしましょう!

記事の目次

  1. 1.拝察の意味とは?
  2. 2.拝察の類語
  3. 3.拝察の使い方・例文
  4. 4.拝察と推察の違い
  5. 5.拝察を使う際の注意点
  6. 6.拝察の英語表記
  7. 7.拝察は察して同情するという意味

拝察の意味とは?

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「拝察」とは「考える」や「思う」の意味を表す「推察」の謙譲表現となり敬語しての使い方ができる言葉です。実際に使う場合の意味としては「人のことをあれこれと思いやること」や「物事の事情を考えること」の意味があります。

日常生活ではあまり使うことのない言葉となっていますが、ビジネスシーンでのメールのやりとりやお悔やみの言葉として「拝察」はよく使われます。「拝察」の類語や「拝察」の使い方を例文を挙げながら解説します。

「拝察」と「推察」の違いを紹介し、実際に使う時の注意点を解説します。また、「拝察」の英語での表記方法を解説しますのでビジネスシーンで活かせるよう確認しておきましょう。

拝察の類語

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「拝察」は「推察」謙譲表現となり、敬語としてビジネス上の連絡やメール、挨拶にそのまま使うことができる言葉となっています。「拝察」によく似た類語の意味と使い方をそれぞれ例文を挙げて解説します。「拝察」の類語、「推測」「察する」「考える」「思う」を紹介します。

類語①

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「拝察」の類語①は「推測」です。「推測」は「ある事柄を情報を元にしてあれこれと考える」という意味の「拝察」の類語となっています。今、自分の手元にある情報から「こうではないか?」「ああではないか?」と考えて予測する場合に使います。

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「拝察」と異なり人の気持ちを考えるという意味での使い方は「推測」ではできません。さらに「拝察」が謙譲表現で敬語なのに対して「推測」は敬語ではありません。「推測」を使った例文を挙げると「仕事の進捗状況から終業時間を推測する」

「証言をもとに犯人を推測する」や「爆発事故が起こった原因を現場の状況から推測する」などが「拝察」の類語「推測」を使った例文となります。

類語②

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「拝察」の類語②は「察する」です。「察する」は「隠れた事情を外から見て見える物から感じとる」や「他人の気持ちを推し量って同情する」「詳しく調べる」などの複数の意味を持ちます。文脈によって意味が異なるということです。

「拝察」の類語としての「察する」の意味は「他人の気持ちを推し量って同情する」という意味が一番「拝察」の意味に近い意味があります。「察する」を使った例文を挙げると「父の様子から仕事での気苦労を察した」

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「今の立場を得るまで随分、ご苦労されたとお察し致します」などの相手の気持ちを汲んで同情を寄せる意味での使い方のほかにもお悔やみの言葉として「胸中お察しします」などのような使い方なども「拝察」の類語「察する」の例文となります。

類語③

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「拝察」の類語は「考える」です。「考える」は「関係する事情やものごとについて予測する」「思いをめぐらす」という意味があります。日頃からよく使う言葉となっています。「拝察」の類語「考える」を使った例文を挙げると「彼の境遇を考えると胸が痛む」

「考えたとおりにものごとが進行した」や「母の考えをいまいち理解することができない」などが「拝察」類語「考える」の例文となります。

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「考える」は意味的には「拝察」の類語となりますが、日常会話で使われる場合が多く、ビジネスシーンなどでは「お考えはわかりますが」や「部長の考えをお聞きした」などのように接頭語として「お」をつけて丁寧な敬語として使われることが多くなります。

他にも「もっといい手段を考える」などの工夫を考案する使い方や「人の気持ちを考えろ」のような人が主体的に何か物事を思考・思案する場合に使う言葉となっています。

類語④

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「拝察」の類語は「思う」です。「思う」は「ものごとについて考えを持つ」「想像する」「推測だということを示す」などの意味があります。類語③の「考える」と同じように日常的によく使う言葉となっています。「思う」を敬語表現にすると「存じる」「存じ上げる」となります。

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「拝察」の類語「思う」を使った例文を挙げると日常的な使い方としては「この財布はいくらしたと思う?」や「彼は合格したと思う」などがあります。

「思う」を敬語として謙譲語として使った場合は「その件については存じません」「〇〇様はよく存じております」のように口語として使うほかにもメールなどで書き言葉として「ご存知でしょうか」のような使い方をします。

「思う」は考えると比較すると思考や論理的なものとは一線を画しており、人としての感覚を表現したい場合に使われる言葉となっています。

例えば「思い浮かべる」や「思ったままに書く」「アメリカに行きたいと思っている」など具体性は伴わないが「こうしたい」と感覚的な気持ちを表す場合に「思う」は使われます。

拝察の使い方・例文

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「拝察」は日常であまり使う言葉ではありません。主にビジネスシーンやビジネスレター、お悔やみの言葉として「拝察」を使います。「拝察」は「相手の状況を思いやる」「相手の気持ちを推察する」という意味で使われることがある言葉です。

ビジネスシーンやビジネスレター・メールでの「拝察」の使い方やお悔やみの言葉として「拝察」と使う時の使い方を例文を示しながら解説します。

例文①

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「拝察」の使い方・例文①は「拝察致します」です。「拝察致します」は「拝察」が謙譲語、「致します」が謙譲語の二重敬語となり、本来であれば間違えた敬語の使い方となりますが、慣用句として現在では通用する「拝察」の使い方となっています。

ビジネスシーンではあまり関係が深くない目上の人により丁寧な表現で「相手を思いやる」という意味を伝える「拝察」の使い方となります。それ以外にもお悔やみの言葉として使うことができる表現となっています。

「拝察致します」の例文としては「〇〇様の気苦労、拝察いたします」「お疲れと拝察いたしますが…」のようにビジネスシーンでは相手を気遣うような使い方をすることができます。

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お悔やみの言葉としては「ご家族の悲しみはいかばかりかと拝察いたします」のような使い方ができます。改まった場や、目上の人に使うことのできる使い方となっています。

目上の人と言っても普段からよく知った仲の人に対しては丁寧すぎる印象を与えてしまいますので使う相手や状況を選ぶ「拝察」の使い方となっています。

ちなみに親しい間柄である場合は「拝察」を「察する」を丁寧にした「お察しします」と使う方がソフトな印象を与えることができますので状況や相手に応じて使い分けるようにしましょう。

例文②

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「拝察」の使い方・例文②は「拝察申し上げます」です。「拝察申し上げます」はかしこまった手紙やビジネス文章・メールなどでよく使われる「拝察」の使い方となっています。例文①の「拝察致します」と同じく「拝察申し上げます」は敬語としては謙譲表現になります。

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しかし、「拝察致します」と比較すると「拝察申し上げます」とする方が敬語の表現としてはより丁寧さを強調するものになっています。

口頭で使うと堅苦しく感じてしまいますので「拝察申し上げます」は主に手紙やメールなどの文章で丁寧さを表現したい時に使う使い方となります。

「拝察申し上げます」の例文を挙げると「春光さわやかな季節となりましたが皆様におかれましてはご多忙のことと拝察申し上げます」や「ご療養中のお体にはさぞかしお辛いことと拝察申し上げます」などの使い方ができます。

ビジネスレター、ビジネスメールでの挨拶文としてよく使われる「拝察」の使い方の例文となっています。

例文③

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「拝察」の使い方・例文は「拝察します」です。「拝察します」は「拝察」が謙譲表現、「します」が丁寧語となり、敬語として正しい表現になります。「拝察する」を丁寧に表現した使い方、正しい用い方となりますので自然に使うことのできる「拝察」の使い方となります。

「拝察します」の使い方を例文で挙げると「お客様のご意見を拝察しますと…」や「これまでお話いただいたことから拝察すると」などのように相手から出た意見や話の内容を聞き、話を聞いた上で相手の思いを想像してこちらの意見を表す場合に使うことができる使い方です。

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多くの意見を聞き、答える側が意見をまとめて見解を示したり、方針や対応策をいう前に「そちらの考えはこういうことだと察しますが合っていますか?」というニュアンスを込めた使い方となっています。

丁寧な表現となりますので相手に不快感を感じさせることなくこちら側が感じたことを確認する使い方ができる「拝察」の使い方の例文といえます。

時に過剰な丁寧さは相手の感情を逆撫してしまい丁寧さが仇となることがありますので敬語を使う際はちょうどいい敬意の加減を意識するようにするとスムースなコミュニケーションを図ることができます。

例文④

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「拝察」の使い方・例文は「拝察することができる」です。「拝察することができる」は「拝察した相手」に直接話す言い回しというよりは共通の知り合いなどに目上の人の様子や感情を伝える時に使う「拝察」の使い方といえます。

「〇〇さんのご様子から、初めてのお孫さんの誕生が余程うれしかったことだと拝察することができる」や「役員会での叱責が厳しかったのだと拝察することができる」などの使い方の例文となります。

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あくまでも他の人に「目上の人の様子や感情を見た目や評判から推測した」ことを他の第三者に伝える時にそこにいない目上の人のことを推測して自分が思った意見を伝える意味での使い方となりますので「拝察」した本人にいうと失礼な使い方となりますので注意が必要です。

「拝察することができる」はシンプルに「拝察できる」としても同じ意味とニュアンスになりますのでどちらを使っても間違いではありません。

拝察と推察の違い

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「拝察」と「推察」は一見しただけでは同じような感じを受け、どちらも同じような意味や使い方をできそうに思ってしまいがちですが、「拝察」と同じ場面で使うと誤用となってしまう場合がありますので「拝察」と「推察」の違いを意味や使い方を含めて解説します。

推察は察するという意味

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「推察」の意味は「人に事情や心中をあれこれと考えること」や「察する」という意味があります。「推察」は「拝察」と同じ意味を持つ言葉となっています。しかし「推察」は敬語ではありませんのでそのまま目上の人に使うと失礼となります。

目上の人に「推察」を使う場合は「ご」をつけて「ご推察」と敬語にして使うようにしましょう。「拝察」は敬語表現となりますが、謙譲語となりますので自分以外に使うことは間違いとなります。

相手の心中を推し量ることを単にいう場合は「推察」とします。相手に対してへりくだっていう場合は「拝察」を使い、相手の気配りに対しては「ご推察」と使うようにする使い方が正しい表現となります。

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「ご拝察」は一見尊敬語として使うことができそうですが、「拝察」自体が謙譲表現となっていますので「ご拝察」は誤用となりますので間違えて使わないように注意が必要です。

メールや文章で自分が相手に対して「察する」ことは「拝察」ということができます。相手の配慮に「ご拝察ありがとうございます」は誤用となります。

相手の配慮に感謝を示す場合は「推察」の丁寧な表現である「賢察」や「高察」を使って「ご賢察ありがとうございます」や「ご高察くださりありがとうございました」などのように表現するとよいでしょう。

拝察以外の「拝」を使った表現

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「拝察」は謙譲表現だと解説してきましたが、「拝」を使った兼業表現が多数ありますので紹介します。よくビジネスシーンで使いますので覚えておくことをおすすめします。よく使うのは「拝見」や「拝読」「拝受」という言葉ではないでしょうか?

どの言葉も謙譲表現となり、「拝察」と同じく自分を下げて相手を相対的に上げる事で敬意を表す丁寧な表現として使うことができる使い方となっています。「拝見」は「見る」の謙譲語となります。

よく使う使い方としては「御社の広告を拝見してご連絡しました」などの使い方をします。「拝読」は「読む」の謙譲語で、目上の人に勧められた書籍や取引先からの書類を読んだ時に使う言葉です。

例文としては「部長にお借りした本を拝読した」や「企画書を拝読させていただきました」などの使い方をすることができる言葉となっています。

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最後に「拝受」は「受ける」の謙譲表現となり、書類やメールを受け取った時の返事として使うことが多くなっています。例文としては「拝受しました」や「書類を拝受しました。早急なご対応ありがとうございました」などの使い方ができる言葉となっています。

拝察を使う際の注意点

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ビジネスシーンでのメールや文章のやりとりや、お悔やみの言葉として「拝察」を使うと相手の気持ちを察して同情しているという意味や、相手に寄り添うというニュアンスを相手に丁寧に伝えることができる言葉となっています。

ここではそんな「拝察」を実際にメールやお悔やみ言葉として使う際の注意点をまとめて解説します。相手を思いやる気持ちが一番大切なことです。

しかし、ビジネスメールや文章、お悔やみを伝える際には細やかな配慮こそが相手を思いやる気持ちと同じくらい大切なこととなりますので「拝察」を使う際の参考にするようにしてください。

拝察は謙譲語

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「拝察」は謙譲語となります。謙譲語は、自分を下げて相対的に相手の位置を上げることで敬意を表す言葉の使い方となっていますので、自分のことを表現することにしか使うことができません。「拝察」を他の人の行動に当てはめて、意味を考えるとわかりやすいかもしれません。

例文を示すと「今日の結果は部長の拝察のおかげです」は「今日の結果は部長程度の見る目のおかげです」と言っているに等しい意味合いとなってしまい、誤用となります。

正しくは「今日の結果は部長のご高察のおかげです」となり、意味としては「今日の結果は部長の優れた推察力のおかげです」となります。

意味を比較すると謙譲表現と尊敬表現を正しく使い分けることの重要性がいかに大切なのかということが理解しやすいかもしれません。

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これは話し言葉で特に顕著なものとなりますが、メールなどの文章を使ったコミュニケーションでも、尊敬語と謙譲語を間違えて使ってしまうと顔を付き合わせたコミュニケーションではない分、より相手を不快にさせてしまう可能性がありますのでより注意が必要です。

拝察に「ご」をつけるのは誤用

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「拝察」に「ご」をつけて「ご拝察」とすることは誤った使い方となります。接頭語としての「お」や「ご」は持っている言葉を丁寧な表現にする為に使われる役割があります。

「拝察」は謙譲表現としてすでに敬語として丁寧な言葉となっているところに「お」や「ご」をつけるのは二重敬語として間違えた使い方になってしまいますので気をつけるようにしてください。

そして、謙譲表現は先にも解説したように自分を下げて相対的に相手の位置を上げることで敬意を示す言葉となりますので、「拝察」として自分を下げているのに「ご」をつけて上げるという不思議なことが起こってしまいます。

但し、慣用句として使われている「拝察致します」と「拝察申し上げます」は厳密にいうと二重敬語ですが、ビジネスでのメールや文章表現に定着していますので使うことができる使い方となっています。

他人の動作に拝察は使わない

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繰り返しになってしまいますが、謙譲語は他の人の動きに使うことができません。謙譲表現を他の人の動きで使うとニュアンスとしては「他人にへりくだるよう強制している」という意味になってしまいます。

これは謙譲表現の間違えた使い方となります。これを機会に尊敬語と謙譲語の違いを理解しておくとビジネスシーンやメールの文章を作成する時に役に立つことでしょう。

拝察の英語表記

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ここでは「拝察」の英語表記を解説します。「拝察」は丁寧な謙譲表現として紹介してきました。しかし、英語の表現に丁寧な表現はあっても英語の謙譲表現というものはありません。

「拝察」を直接英語で表現することはできませんが「拝察」の意味する「察する」「思う」の英語訳や、「察する」の英語訳を丁寧に表現にした英語表記が「拝察」の英語表現となりますので紹介します。

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「拝察」を察するとして英語表現すると「I knew your feeling」は「察する」という意味になります。「to guess」は「推察する」や「憶測する」という意味を表します。

「enter into somebody`s feelings」「deeply sympathiize wiith」がそれぞれ「胸中を察する」「ご推察申し上げます、ご心中お察し申し上げます」という意味になり「拝察」に近い意味での英語表記となります。

拝察は察して同情するという意味

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「拝察」は「相手のことを考えて思いやる」という意味の「推察」を丁寧に表現する謙譲語となります。類語の推測が人の気持ちを考える使い方ができないのに対して「拝察」は人の心をあれこれ考えるという意味で使う言葉となっています。

「拝察」はビジネスメールやお悔やみの言葉として言葉にせずとも相手の心情に寄り添って同情するという意味を表現することができる使い方をすることがよく使う「拝察」の使い方となっています。謙譲語となる為、自分のことにしか使えないということを覚えておきましょう。

「拝察」の英語表現は「察する」や「推察する」の英語表現「I knew your feeling」や「to guess」を使うことが多くなっており、他にも「enter into somebody`s feelings」「deeply sympathiize wiith」のような英語表現があります。

サム
ライター

サム

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