報告と連絡の違いや意味をご紹介!仕事上の注意点も!
仕事の進捗状況について、担当となる上司や関連する部署に対して行う報告や連絡。仕事の問題点やトラブルをいち早く解決する方法として、日々欠かさず行っておく必要があります。
報告と連絡を行うことによって、仕事を円滑に進めるための解決方法などを相談することができるので、報告と連絡の意味の違いきちんと理解して、ビジネスシーンで活用したいものです。
今回は、社会人の常識として知っておきたい報告と連絡の意味の違いや仕事上での注意点もご紹介。正しい連絡方法や報告方法を学んで、職場でのコミュニケーションに生かしていきましょう。
報告と連絡の意味の違い
取引先からの連絡や、営業成績の報告など、仕事の上で必要になってくる報告と連絡。二つの言葉は、どちらも「知らせる」と言った共通の意味がありますが、実は、違いがあるとご存知でしたか?
特に、意味が似ていてとり違いしやすいのが「報告」と「連絡」の2つです。この2ステップをうまく行えれば、その後に出てくる「相談」にスムーズにつなげられます。
新社会人のマナーとして、必ず身につけておきたい「報告・連絡・相談」のスキル。まずは、2つの言葉の意味の違いを知るところから始めましょう。
報告
報告と連絡の意味の違いですが、現在起こっている出来事を、包み隠さず第3者にありのまま伝えることを「報告」と言います。報告先は、上司だけでなく、仕事上のすべての関係者に行うのが基本です。
報告を行う際は、過去と現在の比較、そしてそこに至ったすべての経緯と結果を伝えるという義務があり、今後の仕事の方向性や進め方を決定する上で、重要な判断材料となることを伝えるという違いがあります。
報告の意味は、とにかく現状把握のために必要な事実を伝えることにありますので、自分の仕事のミスも含めて、周囲に知らせなければならないのがポイント。
ここで隠し事をしてしまうと、仕事が解決する方向へ向かわないので、きちんと行いましょう。
連絡
「連絡」と「報告」の意味の違い、続いては「連絡」業務ではどんなことを行う必要があるのかを見てみましょう。
「連絡」は、「報告」と違い、これから発生することについての予定を伝えることなどが含まれます。もちろん、その時に起こった事実を知らせるという意味もあるので、報告と混同されやすいのです。
たとえば、「連絡」には、取引先との打ち合わせ日程のスケジュールや、見積書の期限、商品の納期など、関係者に周知しておくべき未来の予定なども含まれます。この点が、報告とのもっとも大きな違いです。
「報告」と「連絡」の違いは、「連絡」には、進捗状況などが含まれないということです。資料の作成期限、会議の開催日程など、インフォメーションの共有方法という意味合いが強いということです。
「連絡」を怠ると、スケジュールの共有や、取引先からの依頼事項などが、上司だけでなく、社内の関係者に伝わらないということになり、対外的にも迷惑をかけることになりますので、注意が必要です。
報告と連絡の意味の違い【目的・役割】
日々の仕事の場面で、必ず必要となってくる「報告」と「連絡」。2つの言葉の意味の違いは、分かりました。続いては、報告と連絡の目的をそれぞれご紹介致します。
報告と連絡の2つの業務は、どちらが欠けても、うまく仕事が進まなくなります。会社という組織でグループで仕事を進めて行く上で、連絡方法や報告の仕方が悪かったりすると、社内社外の両方に迷惑がかかってしまいます。
まず、報告には「現在起こっている状況の説明」と言った意味合いがありました。ここから分かる通り、報告には、仕事上のトラブルや問題点を含めた「進め方」を上司や関係者と共有するという違いがあります。
報告の目的
あなたの「報告」によって、現在起こっている事実を客観的に把握し、今後の仕事上でのアクションや会社全体としての対策、あるいは、チームメンバー各自の課題などが見えてきます。
仕事の進捗状況の報告は、まず上司に行うのが一般的です。報告の方法や頻度は、自分が関連している事案の重要度や仕事の規模、あるいは、上司の考え方によって違いがあります。
例えば、それほど規模の大きくないプロジェクトや、簡単なタスクの場合は、報告の頻度は、それほど多くなくても問題ありません。また、上司の方からも、「週1回のみの報告でOK」など、具体的な指示があります。
社内の命運をかけた大きなプロジェクトや、予算が大きい仕事の場合は、報告の頻度も小規模なものとは違います。できるだけ大きなトラブルやミスが起こらないように、上司の方も、進捗状況の把握を密に行っていく傾向です。
よい報告は、伝える方も気持ちが楽ですが、悪い報告は、あまり気が進まないものです。しかしながら、仕事上のミスも含めて、部下となっているあなたには、報告する義務がありますので、この業務を避けることはできません。
言いにくいことが起こった時ほど、できるだけ早く上司に報告するように心がけましょう。遅く報告する方が余計叱られます。嫌なことほどさっさと報告してしまう方が身のためです。
連絡の目的
続いては、連絡の目的についてです。連絡と報告の一番の違いは、連絡には、未来の予定やスケジュール、客観的な連絡事項を伝えるという意味が込められているとうい点でした。
そのため、連絡では、あなたの感情や思いなどを一切含めず、客観的な事実のみを連絡するという違いがあります。仕事上の業務の一つですので、淡々と粛々と行う必要があります。
連絡の目的は、この仕事に関わるチームメンバー全体に「事実を周知」するということです。この点でも、報告と連絡には目的の違いがあります。
連絡方法は、チーム全体で共有する必要があるため、会議で口頭で連絡する以外にも、社内で連絡メールを送る方法や、レポート・資料、そしてホワイトボードなど、様々な方法で予定を共有します。
社内的なスケジュールの把握と違い、対外的な納期や期日は、特に注意して漏れのないように連絡する必要があります。
もちろん、社内的な行事の連絡も重要であることに違いはありませんが、社外的なことは今後の取引にも関わってきますので、さらに慎重に行うように注意してください。
相談につなげることが大切
報告と連絡の目的の違いは分かりましたでしょうか?報告も連絡も、どちらも仕事を行う上で欠かすことのできない重要な業務であることに違いはありません。
報告では、仕事上のトラブルや、問題点、進捗状況を伝え、連絡では、仕事にまつわるスケジュールや予定、そして今後行うべきTo Doなどを共有していくという意味がありました。
報告、連絡の業務を行ったら、次のステップは、相談です。実際に起こっている現状の問題点の洗い出しが終わり、いつまでに、この問題点を解決するのか?あるいは、どういった対策を考えるべきなのか、ここが一番重要です。
解決方法をうまく導き出すためには、上司への相談も重要です。これまで行ってきた、報告、連絡を踏まえて、今後、どう仕事を進めていくのかどうかを、しっかりと相談しましょう。
限られた業務時間の中で、無駄に上司の時間を取ることは避けなければなりません。相談に行く際は、簡潔に報告、連絡を済ませ、できるだけ短い時間で相談できるように注意しましょう。
報告と連絡の意味の違い【上手に伝える方法】
「報告」「連絡」には、それぞれ意味や目的に違いがありましたが、では、どうすれば、うまく「報告」や「連絡」ができるようになるのでしょうか?
「報告」では、仕事で今起こっている問題点やミスといったネガティブな要素も含まれており、報告する方法に間違いがあると、さらに、上司の怒りを買ってしまう可能性もあるので注意が必要です。
また「連絡」方法にありがちなトラブルとしては、口頭のみで伝えて、うまく伝わっていなかったり、情報に間違いがあったときの修正が伝わっていないといったケース。こういった注意点を踏まえて、報告と連絡の方法を見ていきましょう。
報告のポイント
報告や連絡方法の違い、まずは、報告の方法から見ていきましょう。まず、報告をする場合は、良い報告と悪い報告の2つの報告があります。良い報告の時は、何も心配する必要もないですが、悪い報告をしなければならないときは、胃が痛くなりそうです。
仕事手順の間違いだったり、先方との連絡ミスだったり、仕事上のトラブルには、なんらかの原因があります。悪い報告に行く際は、自分なりに原因究明しておくことも重要です。
良い報告の場合も、報告方法については、悪い報告の場合とそれほど違いはありません。迅速に、かつ、端的に報告できる方法を身につけて、仕事ができる人と思われるようになりましょう!
結論から話す
報告の方法として、もっとも注意していただきたいポイントは、結論から話すということです。報告に行くということは、上司に時間を割いてもらうということです。
上司は上司で他にもやるべき業務があって忙しいので、できるだけ短い時間で、報告できるようにすることが、とても重要なポイントになります。
報告したい内容の結論を、できるだけ手短にまとめて伝えた後、上司から質問があれば、それに答えて経緯などを話していくという方法がおすすめです。
特に、悪い報告の場合は、仕事で起こったトラブルをまずは率直に報告しましょう。うまく行かなかったことを先に伝えてしまうのです。
結論を後と先に伝えるのでは、報告にかかる時間にも違いが出てきます。上司をイライラさせないためにも、はっきりと端的に、結論から報告できるようにしましょう。
事実だけを話す
上司に報告する際の注意点として、もう一つポイントとなるのが、事実だけを伝えるということです。報告する内容を捏造してはいけません。
また、感情的になったり、自分の思いや意見などを混ぜて、実際に起こった事実ではなく、理想や希望を報告しないようにするというのも、注意すべきポイントです。
報告の手順としては、「報告したい内容の結論」「報告した結論の理由付け」「その結果起こりうる今後のアクション」の順序で行うのが良いでしょう。
また、報告の方法として、気をつけたい注意点としては、いつ、どこで、誰が、どのようにといった5W1Hで簡潔に伝えるということも大切なポイントです。
だらだらとした報告になったり、結論が分かりにくい報告だったり、あるいは、事実と報告に違いがあったりすると、上司の評価も下がります。周囲の人からも、仕事ができない奴と思われますのでご注意ください。
時系列で伝える
報告の方法として、もう一つ覚えておきたいのが、時系列をはっきりさせて伝えるということです。過去に起こった仕事の内容、現在の内容、そして今後行うべき内容と、違いをはっきりさせて報告しましょう。
仕事上でトラブルがあった場合は、問題が発生した時点で、できるだけ素早く報告するというのがポイントです。この報告が遅れていたことが、後で発覚すると、さらに大きなトラブルにつながります。
過去、現在、未来の時系列にまとめて、どんな風に進めてきたのか、また今後はどのように対応するのかと言った仕事の道筋も見えてきます。そのあたりの違いをしっかりと押さえて報告しましょう。
連絡のポイント
報告の仕方について、ポイントを3つご紹介致しました。続いては、連絡の方法について見ていきましょう。報告と連絡の違いは、連絡には、未来の予定やスケジュールが含まれるという点です。
連絡の注意点は、スケジュールの伝達間違いや伝え忘れ、あるいは、情報に漏れがないように配慮するということです。連絡すべき情報が関連各所に伝わっていないと、後々トラブルにもなりかねません。
では、伝え間違いや連絡漏れを防ぐためには、どのような連絡方法を取るのが望ましいのでしょうか?早速見ていきましょう。
口頭だけでは不十分
連絡漏れを防ぐために、もっとも重要なことは、連絡方法を口頭だけでなく、記述して残すスタイルにするということです。メール、ホワイトボード、メモなど、いろいろな方法がありますが、書いて残したものを共有するというのがポイントです。
直接会って連絡する場合でも、電話の場合でも、スケジュールの共有は、目で確認できるようにするというのがもっとも大切なことです。聞き間違いがないように、復唱して、必ず手帳やオンラインスケジュールなどに記入するようにしましょう。
Googleカレンダーなどを活用すると、社内の関連各所に、一度記入するだけで、すべてのスケジュールを共有できて大変便利です。また、ログインシステムを活用すれば、社外に情報が漏れることもないので、こういった方法を利用しましょう。
相談して解決につなげる
報告、連絡は、その後の「相談」につなげるための、重要なステップです。上司に相談を持ちかける際の注意点としては、相談したいポイントをわかりやすくまとめておくということです。
報告、連絡の2つのステップを簡潔にまとめることで、問題点や今後行うべき仕事内容もはっきりと見えてきます。相談の段階では、大まかに自分のやることが理解できている状況だと、上司もアドバイスをしやすいでしょう。
あるいは、自分のやるべきことが分かっていなかったとしても、報告、連絡がきちんとできる状況であれば、上司とのコミュニケーションはうまく取れますので、上司からも、仕事の次の指示を明確に出しやすいということになります。
報告と連絡の意味の違い【注意点】
報告と連絡の意味の違いを、様々な角度からご紹介してきました。報告と連絡は、行う業務内容にも違いがあり、この2つの業務をきちんとこなすことが、仕事を円滑に進めていく上で欠かせないことがよく分かりました。
続いては、報告、連絡の2つの業務を行っていく上で、気をつけたい注意点をいくつかまとめていきます。報告や連絡は、方法やタイミングを間違うと、相手に迷惑をかけることにもなりかねません。
報告と連絡をする際に、注意すべきポイントをしっかりと押さえて、TPOをわきまえたビジネスパーソンになりましょう。
タイミングが大切
報告、連絡業務を行う際の注意点、まず第一点はタイミングを図るということです。報告や連絡をするのは、相手あってのことです。報告や連絡をする際に、相手が話を聞けるタイミングかどうかを図るのは大変重要なポイントです。
出社して朝一番の時間帯は、前日からのメールの処理など、何かと忙しい時間帯です。また、午後からは外回りがあったり、会議が入ったりする可能性もありますので、午前中遅めの時間帯が良いでしょう。
ただし、スケジュールは、個々によって変わりますので、上司や関係者に空いてる時間を確認するのが良いでしょう。
簡潔にわかりやすく伝えるのが大切
報告、連絡業務を行う際に、もう一つ気をつけたい注意点は、内容を簡潔にまとめるということです。報告内容や連絡内容が、第三者にもわかりやすくまとまっていないと、非常に時間がかかります。
悪い報告の場合や、緊急の連絡の場合ほど、内容をきちんとわかりやすく簡潔にまとめておくということは、非常に重要なポイントです。
要点がまとまっていない報告ほど、相手を苛立たせるものはありません。また、連絡事項も、必要なポイントが簡潔でないと、間違いを伝える可能性もありますので、十分ご注意ください。
報告と連絡の意味の違い【各デメリット】
報告、連絡をすることの重要性は、ここまでの内容をご覧いただければ、十分ご理解いただけたのではないでしょうか?
しかしながら、あまり良くない報告であったり、スケジュールがタイトな場合などは、報告、連絡を怠りがちです。続いては、報告連絡を行わない場合のデメリットを見てましょう。
報告をしないデメリット
悪い報告や、言い出しにくいような内容の時は、どうしても、上司や周囲の人に報告するのが億劫になります。
しかしながら、悪いことをいつまでも隠しておくと、事態が悪化する傾向にあります。報告しないというのは、問題を先延ばしにするだけではなく、さらに悪いことが起こるケースが多いので、要注意です。
連絡をしないデメリット
続いて、連絡しないことのデメリットですが、連絡をしないと、重要な予定や日程が伝達されないということになってしまいます。
やるべき仕事が期日までに終わらないという最悪の事態が発生しますので、連絡を怠ることも、仕事の上では、絶対にやってはいけないことです。
報告と連絡の意味の違い【上司の注意点】
報告、連絡をする側の立場から、報告、連絡業務の違いや注意点を見てきました。報告、連絡を行うことは、仕事をきちんと進めて行く上で大変重要なことだと理解できました。
最後に、報告、連絡を受け取る側の立場から見た注意点をいくつかあげてみましょう。部下が上司を頼っていつでも報告、連絡してくれるようになるためのヒントをまとめます。
ホウレンソウが滞る原因は上司にあることが多い
「ホウレンソウ」がスムーズに行われない原因は、往々にして上司に原因があることが多いのです。
上司自身に、精神的な余裕がなかったり、部下の報告に対して頭ごなしに注意したり、部下への接し方がキツいと、部下は報告や連絡をしづらくなります。
部下の話をきちんと最後まで聞いてからアドバイスをしたり、部下が報告しやすいように、上司の方からある程度、報告や連絡の場を定期的に設けたり、こちらが譲歩することで、部下も頼りやすい環境ができます。
風通しの良い職場であれば、部下の「ホウレンソウ」が滞るということは、まずありません。上司自身が、仕事内容全体を把握して、ポイントを押さえて的確にアドバイスすることができれば、職場のコミュニケーションはもっと円滑になります。
報告・連絡・相談は仕事上での役割に違いがある
報告と連絡の意味の違いや、仕事上の注意点などを詳しくご紹介致しました。報告を行う時は、タイミングを見計らって簡潔に行うことが重要です。
連絡方法は、口頭だけでなく、必ず記述してメールやオンラインスケジュール表などで、共有するのが大切です。報告、連絡をうまく行って、仕事をスムーズに進められる人になりましょう。