原稿用紙の書き方を徹底解説!
原稿用紙で文章を書くときには、ルールがありますが、自分で気づかずに書き方を間違えていることがよくあります。ここでは、原稿用紙の書き方をもれなく一つ一つ説明するので、もし、書き方で何か不明な点や疑問がありましたら、この記事の中から探してみてください。
原稿用紙の基本的な書き方ルール
これから以下に述べるのは原稿用紙の基本的な書き方のルールです。お子さんの作文の指導をするとき、もしかしたら、知っていたつもりでも、今までわかっていなかったようなことも、あるかもしれません。この基本的なルールをきちんと学習することが必要です。
題名・学年と名前を書く際のマスの開け方
原稿用紙で書く場合、まず題名ですが、最初の行に2~3マス下げて書きます。もし、題名が長くて2行になるときは、2行目の最初を1行目より1マス以上下げて書くのがよいです。
題名の1行目について、もう一つの注意点があります。題名の場合、1行目は一番下のマスまで書かないで、見た目が自然になるよう、改行するのがよろしいです。
学年と名前は同じ二行目に書き、下から位置を決めていきます。具体的には、二行目の下から1マスは空白にし、下から2マス目に名前の最後の1文字が来るようにします。そして、名字と名前の間に1マス空け、名字の最初の文字とその上に書く、学年組の最後の1文字の間に1マス空けます。
段落の書き始め方
原稿用紙で段落を変えるときは、必ず段落の始めは1マス空けて書きます。でも、「 」の(かぎかっこ)の場合は、それぞれ1文字とし、段落が変わっても1マス空けず、一番上の1マス目に書きます。それで、「 」の(かぎかっこ)は段落が変わったことになります。
句読点の書き方
句読点の 。、及び「 」(かぎかっこ)はそれぞれ1文字とします。そして、注意すべき点ですが、句読点の 。、と 」(閉じるかぎかっこ)が、行の一番上の最初の1マスに来るときは、前の行の最終マスの中に最終の文字といっしょに入れて書くか、又は、その最終マスの下のマスの外に書きます。
「っゃゅょ」の書き方
原稿用紙で書く場合、小さい文字の「っゃゅょ」は、普通の大きさの文字といっしょに1マスに入れてはいけません。小さい文字の「っゃゅょ」もそれぞれ1マスに書きます。また、これらは、句読点 。、や 閉じるかぎかっこ 」とは違い、行の一番上のマスに来ても問題ありません。
数字の書き方
縦書きの原稿用紙において、数字を書く場合、基本的には、「一、二、三、四、五……」と言うように漢数字を使用します。でも、西暦は「二千二十年」と書くと、読みにくく感じるため、「二〇二〇年」と書くことになっています。
アルファベットの書き方
縦書きの原稿用紙で書きにくいアルファベットは、例えば、「Tokyo」と書く場合、大文字「T」は1マスで、小文字「ok」と「yo」は、2文字で1マスにします。そして、単語が並んだら、間は1マス空けると言うルールや、アルファベットを横向きで寝かせて書くルールなので、注意が必要です。
原稿用紙の「作文・読書感想文・小論文」の書き方
宿題の作文もそうですが、読書感想文・論文のコンクールにおいても、それぞれ、原稿用紙の書き方で、この記事で紹介した基本ルールと少し違う書き方の指定がある場合もありますので、宿題についても必要なときは学校の先生に確認し、コンクールについては、応募要項をよく読むことが必要です。
会話文の書き方
原稿用紙で会話文を書くときは、かぎかっこ「 」を使用します。会話文の最後の句点 。あるいは、かぎかっこ 「 と 」は、それぞれマス目一つに書きます。
会話文が2行以上のときは、書き方が二つあります。2行目以降は、一番上の1マスを空けて書く方法と2行目以降も一番上の1マスを空けないで書く方法です。
会話文の最初は、行を変えますが、かっこを閉じた会話文の下に続く文章は、長いときは行を変えて書きます。でも、段落が変わらないときは、一番上のマスを空けなくてもよいです。また、文章の中に、かぎかっこ「 」の会話文をはめこむようにして、行を変えないで書く場合もあります。
カギカッコの使い方
では、次に、原稿用紙で使用するかぎかっこについて、説明していきます。このかぎかっこの使用については、いくつかのルールがありますが、使用するのは主に会話文を書くときです。作文などでは、会話文と地の文が混ざった構成が多いので、ぜひ把握しておく必要があります。
カギカッコの種類
かぎかっこは、「 」と二重かぎ『 』の二種類があり、それぞれ使い方が違います。かぎかっこ「 」は、会話を書くときや、語句を引用するとき使ったり、語句を強調する場合や、他と区別して、はっきりさせるときに使います。
二重かぎ『 』は、かぎかっこの中で、かぎかっこが出てくるときや、本のタイトル等を表すときに使います。これは割と知られていないことかもしれません。
記号の使い方
原稿用紙における記号の書き方についても、割と知られていないケースが多いかもしれません。ここで説明するのは、そのまま使用すればよろしい場合が多い単位記号や数学記号などではなく、書き方をよく間違えやすい使用頻度の高い記号です。この記号の書き方を把握することも必要です。
「?」「!」の使い方
記号は他にも多くありますが、使用頻度の高い、文末に来る ? と ! について言えば、それぞれ1マスに書き、その後1マス空けます。これは会話文のかぎかっこの中でも同じです。また、行の最初に来るときは、そこに書かないで、その前の行の一番下のマスの行の外の下に書きます。
「…」「ー」の使い方
…と ー は、それぞれ2マスに書き、1マス1マスで行を変えて、分割しては書きません。必ず2マスでつなげます。終わりの1マスが行の最初に来るときは、その前の行の一番下のマスの行外の下に、つなげて書きます。
引用文の書き方
原稿用紙において、文章を引用したいときは、かぎかっこ 「 」を使って書きます。「 」を使うときは、最初の行の頭は、1マス下げずに書くようにします。但し、小論文では「 」を使用せず、行の最初を1マスから2マス空けて、書くような場合もあるようです。
引用文が短いときや、会話だけを文章の途中に入れるときは、改行せずに段落はそのままにして、文章に入れます。また、長い引用文を文章の途中に入れる場合は、改行してから入れます。
英字の書き方
原稿用紙の英文字の場合、前段でも説明しましたが、大文字は1マス1字、小文字は1マスに2字を横書きスタイルで入れます。よくある名称を省略した大文字が続くときは、縦書きにして、1マスに1字の大文字を入れます。
原稿用紙にまとめる際に注意したい書き方
原稿用紙にまとめる際に注意したい書き方としては、やはり、学校の宿題の作文においても、感想文・論文のコンクールにおいても、題名や名前の書き方や文字数など、それぞれの要求を確認してから、書くことが必要です。
また、書き上がってからも、それらの要求に合致しているかどうか、再度確認し、もし違っていたら、修正や削除、あるいは加筆しなければなりません。
原稿用紙の使い方ははっきりした決まりはないので確認をする
今まで、原稿用紙の基本的な書き方を説明しましたが、実は全てに共通するはっきりした決まりがあるわけではありません。
前段でも説明したとおり、子供の宿題の作文で不明があるときは、先生に確認が必要で、感想文や論文のコンクールのときは、題名や名前を原稿用紙上に書くのか、別紙の表紙に書くのか、応募要項を確認する必要があります。
制限文字数を確認する
先ず制限字数を確認しましょう。字数の制限については、多過ぎもよくないし、少なくてもダメです。以下は制限字数があるときの実際の書き方です。
「〇字以内」とあるときは、制限字数の90%前後を書くのがよいですが、最低でも80%以上は書く必要があります。例えば、「1000字以内」とあったら、900字前後を書くのがよいです。
「〇字~〇字」とあるときは、最少文字プラス1文字から、最多文字までです。「1000~1200字」だったら、1001字から1200文字までの範囲になります。
「〇字程度」とあるときは、字数はプラスマイナス10%でよいでしょう。「400字程度」なら、360~440字の範囲になります。
誤字脱字に気をつけて漢字を多く使う
誤字・脱字がないかどうか、よく見直しして、確認しましょう。「てにをは」などの助詞の使用法が正しいかどうかも確認が必要です。また、学校で習ったことのある漢字はできるだけ、漢字で書いた方がよいです。特に作文では、習った漢字を使わないと、先生から指摘を受ける可能性があります。
文末の調を統一する
これは大事なことの一つですが、文末の調を統一しなければいけません。「です、ます」調にするか「だ、である」調にするか、どちらかに決めて、最初から終わりまで同じにしなければいけません。二つの調が混在しないようにしてください。
原稿用紙の書き方に注意して正しくまとめよう
ここまで、原稿用紙の書き方について、説明をしてきましたが、いかがでしょうか? 間違えやすいものとしては、主に以下の三つが挙げられます。
一つ目は題名と学年・名前の書き方、二つ目は段落が変わるときの規則、三つ目は句読点や閉じるかぎかっこを行の最初のマスに持っていかず、前の行の最後のマスに文字といっしょに入れるか、あるいは、前の行の最後のマスの外に書くということです。
このように原稿用紙の書き方はいろいろ細かいルールがあり、迷うこともあるでしょう先ず、基本ルールを身につけた上で、ルール通りに書くのがよろしいです。
特に、お子さんの書いた作文などは、誤字脱字を添削するだけでなく、原稿用紙の書き方のルールもチェックしてあげてください。