タイ・バンコクの治安は悪い?旅行する際の注意点を紹介!
タイの首都バンコクは、観光地として人気です。年間の平均気温が29℃と常夏の土地なので、軽装で出かけて観光をすることができます。金色に輝く寺院や、辛くて美味しいトムヤムクンを中心にしたタイ料理を楽しむことができます。
しかし、観光気分で浮かれてばかりはいられません。バンコクは治安が悪いことでも有名な都市です。治安が悪いことを理解した上で、旅をしましょう。とはいえ、どういったことに注意したらいいのでしょうか?
たとえば、危険だと言われる場所には足を踏み入れないとか、バッグの持ち方に気をつけるといった対策を取るということはできるでしょう。しかし、悪い人間はさらに上を行きます。どんな犯罪が多いのかも知っていきましょう。
どんな犯罪が横行しているかがわかれば、対策も立てられます。治安が悪い場所があるとはいえ、タイは魅力のある国で、バンコクは見所がたくさんある場所です。治安を考え、犯罪に遭わないよう対策を立てて、いい思い出を作ってください。
タイ・バンコクの治安状況
タイの首都バンコクの治安状況はどのようなものなのでしょうか?タイはアメリカの雑誌「グローバルファイナンス」による「世界で最も治安のいいランキング」の中で、109位にあります。この数値をもってして、タイとその首都のバンコクは治安が悪いと言い切れるでしょうか?
タイは東南アジアの国だから、貧困層が多くて治安が悪いというイメージはありませんか?確かに「グローバルファイナンス」が出した治安ランキングの順位は決して高くありません。タイは私たちが考えるような治安の悪い国なのでしょうか?
日本と比べると治安は悪い
タイの治安状況を、日本と比較してみましょう。日本は治安のいい国と言われていますが、タイは日本よりは治安が良くないといった程度です。昼間ならば女性が一人で観光をすることができるほどです。
タイは日本と比較した場合、軽犯罪が多いことで知られています。2017年にタイの警察が発表した窃盗事件の件数は28270件と大変少ないです。日本が655498件ですから、人口比率で見てもはるかに少ないです。
しかしこれは警察が把握している件数にすぎません。タイの警察は日本よりも機能の働きが弱いので、検挙されない軽犯罪はかなりあると言えるでしょう。
外務省発表による治安状況
日本の外務省では、「外務省海外安全サイト」というホームページで、海外のデータを公開しています。それによると、マレーシアとの国境付近でイスラム武装勢力による銃撃事件が多発しているようです。また反政府デモも起きています。
昼間の女性の一人歩きは大丈夫だと先述しましたが、注意すべき場所もあります。人通りの少ない場所や路地裏といった場所に入らないように注意する必要があるでしょう。また夜にはがらりと治安が悪くなる場所もあります。くれぐれも夜中の一人歩きは避けましょう。
タイ・バンコクで治安の悪い場所
せっかくの楽しいバンコク旅行ですから、注意を怠らず、安全に旅をしたいものです。危険な場所に近寄らないことが、一番の安全対策になります。せっかくバンコクに来たのですから、有名な観光地域は見て回りたいものです。
しかし、有名観光地域は、お金を持っている観光客が集まることを知っている犯罪者たちが多くいる場所でもあります。犯罪が多発している有名観光地とはどんな場所でしょうか?
パッポン通り
バンコクで治安の悪い場所の1つ目が、パッポン通りです。ここは、世界的に有名な夜の歓楽街です。たくさんの露店が並んで、賑やかなナイトマーケットが見どころの1つでもあります。しかし夜の歓楽街は強引な客引きなどがいるので、注意しなければならない場所です。
普通のバーに見えても、ぼったくられることはよくあります。バンコクだけでなく、日本でも言えることですが、治安の悪い夜の街を歩く時は、緊張感を持ちましょう。特に女性は必要以上に夜の外出はしないほうがおすすめです。
王宮・エメラルド寺院
バンコクで治安の悪い場所の2つ目が、タイ最高峰のお寺である、ワット・プラケオ(王宮・エメラルド寺院)です。この場所は王宮の敷地内にある寺院で、観光できるのは寺院の一部だけです。寺院内は翡翠の仏像が置かれているところが、エメラルド寺院と言われるゆえんです。
ここにはプロのスリ集団がいるので、観光には注意が必要です。バッグのファスナーが空いていたり、ポケットに財布をしまっていたりするのは言語道断です。スリに「盗んでください」と言っているようなものです。また、偽のチケット屋が法外な値段で売っているのにも注意です。
タイ・バンコクで日本人がターゲットとなる犯罪と対策
バンコクを観光するなら、治安が悪い場所に行かないようにすることが大事です。しかし先述した通り、有名観光地こそが犯罪が多く治安が悪いのです。特に日本人はお金持ちと知られているうえ、自国が安全なため、警戒心が低いのでターゲットになりやすいです。
しかし、どこにも行かなければ観光にはなりません。逆に、どこに行くにも同じように注意、警戒をしておく必要があるでしょう。バンコクで注意すべきことは、バンコクに限らずどの国の観光にも言えることなので、しっかり覚えておきましょう。
スリ
バンコクで日本人がターゲットとなる犯罪の1つ目が、スリです。スリは日本人が一番被害に遭っている犯罪です。対策として、ポケットに財布を入れないことや、リュックやバッグのチャックをしっかり閉じているということが大事です。
しかし普通にショルダーバッグを背負っていても、バンコクのスリは容易く財布を盗み取っていきます。対策として、人込みではリュックやショルダーバッグを前に抱え、しっかりと押さえて歩きましょう。チャックのないバッグはバンコクに限らず海外旅行に向きません。
置き引き
バンコクで日本人がターゲットとなる犯罪の2つ目が、置き引きです。日本人のほとんどが、店に入って椅子に座ると、横の椅子に荷物を置きます。バンコクに限らず海外では、持ち主が手を離したら、落とし物のようなものです。
平気で誰かが持って行ってしまいます。友人との会話に夢中になったり、スマホを操作し始めたりすると、気づいた時には荷物がなくなっています。対策としては、貴重品や荷物を身体から離さないようにしましょう。
タクシーの運賃トラブル
バンコクで日本人がターゲットとなる犯罪の3つ目が、タクシー代を巡るトラブルに巻き込まれることです。バンコクでは白タクの利用は止めるといったことは常識になりつつあります。最初に料金を決めて乗るので、後で言いがかりをつけられ、代金をぼったくられる時があります。
しかしバンコクでは、メータータクシーも安全とは言えません。メーターが改造されている場合があります。さらには壊れていて動作しない場合があります。対策としてメーターが動いているかチェックし、メーターの動きがおかしかったら、すぐに下車しましょう。
睡眠強盗
バンコクで日本人がターゲットとなる犯罪の4つ目が、睡眠強盗です。現地の人と仲良くなることも、旅をする楽しみの1つではないでしょうか?かつて日本にいたことがあるとか、日本に憧れているとか言われると油断してしまいます。
お互いに話が弾んで、一杯飲みに行こうなんて話になったら要注意です。飲んだ酒に睡眠薬が入れられており、気づくと有り金全て持ち去られていたということになりかねません。対策は、初対面の人に食事や酒を誘われてもついていかないことです。お客の少ない店も要注意です。
見せ金詐欺
バンコクで日本人がターゲットとなる犯罪の5つ目が、見せ金詐欺です。レストランや道端で、気軽に話しかけられ、「日本円を見せてください」と言われたら要注意です。
見せるくらいならいいだろうと考えて、お札を見せると、その男たちが去った後に、金額が減っているという仕組みです。対策として、「日本円を見せて」の言葉にのらないことです。「タイのお金を見せて」と言われても、見せないようにしましょう。
いかさま賭博
バンコクで日本人がターゲットとなる犯罪の6つ目が、いかさま詐欺です。日本では賭博は禁止なので、海外に行くと賭博場に行きたい気持ちが出てくるかもしれません。しかし、偶然仲良くなった現地の人間に紹介されて出かけた賭博場は、だいたいがいかさま賭博をやっています。
最初はどんどん儲かりますが、やがて、ぴたりと儲けがなくなります。最初は盛り上げておいて、お金を巻き上げるというプロの手口です。対策としては、現地で仲良くなった人について行かないことです。バンコクに限らず、簡単に儲けられる国はありません。
わいせつ犯罪
バンコクで日本人がターゲットとなる犯罪の7つ目が、わいせつ犯罪です。これは人の少ない場所、歓楽街、深夜のタクシーの中などで被害に遭うことがあります。女性は特に気をつけなければなりませんが、男性を狙うわいせつ犯罪も出てきています。
男だから安心だとは考えないようにしましょう。対策としては、先程挙げた場所に近づかないことです。タクシーの客引きが追いかけてくる時もあるので気をつけましょう。
ニセ警官
バンコクで日本人がターゲットとなる犯罪の8つ目が、ニセ警官です。本物によく似た制服を着て、観光客に声をかけてきます。バンコクの警察官だと名乗り、所持品検査をすると言ってバッグを取ろうとしたりします。パスポートを見せるようにと指示されることもあります。
対策としては、荷物の提出は警察署で行うと言って、断りましょう。強引にバッグを取ろうとしたら、大声で叫びましょう。ただし、命の危険がある場合は、バッグは諦めたほうがいいでしょう。
犯罪に巻き込まれた時の連絡先
バンコク旅行で不幸な事件に遭ってしまった場合、タイ国観光警察の1155か、バンコク首都圏警察部の191か123に連絡をしましょう。タイ国際警察は24時間対応しています。
カードが盗まれて不正使用されるのを防ぐため、カード会社の緊急連絡先を覚えておくようにしましょう。またいざとなったら、在タイ日本国大使館に駆け込みましょう。電話での応対もしてくれます。
代表電話は02-207-8500か02-696-3000です。旅券証明班は0-2207-8501か0-2696-3001です。邦人援護班は0-2207-8502か0-2696-3002です。査証班は0-2207-8503か0-2696-3003です。
タイ・バンコクを旅行する際の注意点
せっかくのバンコク観光旅行ですから、注意をしながら旅を楽しみましょう。安全に旅を楽しむため、さらに注意すべき事柄を挙げていきます。バンコク旅行で注意する点とは、バンコク以外の海外旅行の時にも気をつけるべき問題なので、これを機会に覚えておきましょう。
貴重品を持って出歩かない
バンコクを旅行する際の注意点の1つ目は、貴重品を持って出歩かないというものです。失くしたら悲しくなってしまうものや、高価なものはバンコク旅行に持って行かないようにしましょう。
バンコクでは写真を多く撮るでしょうから、おしゃれをしたいと考えるのはよくわかります。しかし、綺麗で高価そうな装飾品をつけていると、悪い人たちに目を付けられる危険性があります。
パスポートはコピーを取るのを忘れないようにしましょう。お金は1つのところにまとめているのではなく、バラバラに分けて持ちましょう。華美な洋服を着ないようにして、高額の現金を持って行かないようにしましょう。
安いホテルはなるべく利用しない
バンコクを旅行する際の注意点の2つ目は、安いホテルはなるべく利用しないというものです。安いホテルは、貴重品を置いておくのに少々不安な面があります。貴重品を入れるセーフティボックスも、安いホテルではロックがすぐに外れてしまうものもあります。
また、安いホテルは従業員の質があまりよくないと考えたほうがいいでしょう。お客が観光に出かけている間に、合鍵で部屋に入り、セーフティボックスの中の貴重品を奪っていく危険性があります。中流以上のホテルなら、そうした心配は要りません。ホテルを選ぶ時は、充分に注意をしましょう。
バッグの種類・持ち方に注意
バンコクを旅行する際の注意点の3つ目は、バッグの種類を上手に選択することです。いつも日本で使っているバッグをバンコク旅行に持っていくのは止めましょう。バッグは旅行のために別に購入しましょう。
リュックは両手が空いて楽ですが、後ろを見ることができないので、背中越しに狙われる危険性があります。どうしても人込みでリュックを持つのなら、背中に背負うのではなく、前で抱えるように持つような形にしましょう。
チャックの付いたショルダーバッグは安全な方ですが、人込みの中ではリュックと同じように前に抱えるように持つようにしましょう。
タイ・バンコクの治安を把握して旅行を楽しもう!
バンコクはとても美しい国で、観光すると楽しい国でもあります。治安の面では軽犯罪が多く、日本にいる時より注意が必要です。しかし街を歩く時などに、しっかり対策を立てて、注意さえすれば安全な観光旅行をすることができます。いい思い出を作るためにも安全に注意しましょう。