苔テラリウムを作りたい人必見!
苔テラリウムは、ガーデニングを趣味にしている人を中心に人気を集めている栽培方法のひとつです。材料も100均で入手できるだけでなく、あらかじめ材料が揃っているキット販売もしているので、初心者も挑戦しやすい趣味のひとつです。
また植物として育てるだけでなく、飾り付けをしてスタイリッシュな見た目に変身させることもできます。飾ればまるでインテリアアイテムにもなるので、目で楽しめるガーデニングでもあります。今回は、意外と奥が深い苔テラリウムについて紹介していきます。
苔テラリウムって何?
ガーデニングにもやり方が幾つかありますが、幅を取らずにガラス瓶で栽培できるテラニウムというものがあります。苔テラリウムもガラス瓶に入れて栽培するのですが、用意する材料や栽培する植物などが異なります。
苔テラリウムの作り方などを知る前に、まずは初心者の人もわかりやすいように、苔テラリウムについて基本的な知識を学んでいきましょう。
初心者でも簡単にできる園芸
苔テラリウムは、初心者にも簡単にできるガーデニングと言われています。その理由としてまず、ガラス瓶に入れて栽培するので、一般的なガーデニングのように広大なスペースを必要としません。
マンション住まいの人や、広いスペースを確保できない人も気軽に始められます。もちろん水槽などを使用すれば、大きな苔テラリウムを作ることもできるので、創作の幅が広いのも魅力です。
また、苔テラリウムはガーデニングとしてだけでなく、見た目も自分好みにDIYできるのがメリットです。例えば入れ物をガラス瓶ではなく水槽に変えてみるなど、容器にこだわるだけでも雰囲気が変わります。
そのほかにも、苔だけでなく、お花やフィギュアを入れてみたり、全体のカラーバランスを変えてみたりしてみても見た目が違ってきます。育てるだけでなく、鑑賞するのも楽しいガーデニングです。
一般的なガーデニングと言えば、鉢植え、土、植物、シャベルなどあらゆるキットを揃えなければいけません。しかし苔テラリウムは、道具一式まとめて販売されているケースもあるので、お手軽に材料を揃えられます。
また、キットに含まれる材料は、100均で入手することも可能です。初期費用も高くないので、気軽に進められる趣味として好まれています。
テラリウムとの違い
ガラス瓶のなかで植物を栽培する方法と言えば、テラリウムがポピュラーです。テラリウムもまた、キット販売されているだけでなく、材料も集めやすいので、気軽に始められるガーデニングのひとつです。
テラニウムもまた、苔テラリウムと同様にガラス製であれば水槽など好きな入れ物で栽培することができます。では苔テラリウムとの違いはなんなのでしょうか。
その答えはずばり、栽培するメインの植物が異なります。テラリウムは主に、小さめの植物を入れて栽培するのが一般的です。テラリウムで栽培される代表的な植物としては、多肉植物やシダ、観葉植物なども挙げられます。
一方の苔テラリウムは、メインになる植物は基本的に苔のみになります。苔は、一見するとテラリウムで栽培するシダに似ていますが、構造が異なる部分があることから厳密に言うと、異なる種類の植物です。
苔は、自然界において地表や岩の上で成長していきます。つまり入れ物のなかに土や砂利など苔が住みやすい環境を人工的に作成し、栽培させていく方法になります。
苔テラリウムの材料と入手方法
苔テラリウムで大切なのは、必要なキットを揃えることです。特に苔はメインの植物となりますし、容器をはじめ、苔が過ごしやすい環境を整えるための必要不可欠なアイテムが幾つかあります。
初心者の人はあらかじめキットで販売されているものを購入しても良いですが、どれも100均など簡単に揃えることもできます。基本的な材料を紹介していくので、参考にしてください。
ガラス瓶
テラリウムにも共通する材料として必要なのが、ガラス瓶です。テラリウムの作り方の基本は、材料を用意した容器のなかに入れていきます。そのため、できるだけ口が大きい瓶の方が初心者にはおすすめです。
しかし基本には、ガラス製の容器であれば問題ありません。例えばお家にあるジャムの瓶や、100均に売っているガラス容器なども使用できます。容器の蓋はなくても問題ありません。
もし十分なスペースを持っている人や、できるだけ大きい苔テラリウムを作成したいと考えている人は水槽を用意しても良いでしょう。
また特にガラスの形状についても決まりはないので、例えば電球型などおしゃれなデザインのものでも苔テラリウムの材料として使用できます。
土や砂利
厳密に言うと苔は、胞子が繁殖することで成長していきます。一般的な植物のように根を張って必要な栄養素を吸収して育つ構造になっていません。
そのため、苔テラリウムに用意する土や砂利は栄養素がないものでも良いとされています。しかし土は、できるだけ清潔なものを用意するようにしてください。
栄養素が多く含まれている土は、苔が成長しやすい環境になってしまい、大繁殖して見栄えが悪くなるだけでなく、お手入れの手間が増えてしまいます。また、腐葉土はカビが発生しやすいので苔テラリウムには向きません。
また砂利は自然らしい見た目を作り出すだけでなく、土と同様にろ過作用があることから、環境や質を整えてくれる効果が期待できます。同じ効果のある炭などを用意する人もいます。
土や砂利はサイズなどかなり種類が多いため、初心者の人は園芸ショップなどに足を運んで相談してみるのも良いでしょう。
苔
苔は、苔テラニウムのメインとなる植物ですので必ず準備しておきましょう。入手方法は、実店舗や通販を利用して取り扱っている販売店で購入できます。
また、もし自分が所有している土地に苔が生えている場合は、採取しても良いでしょう。自分で採取する場合は、スコップなど採取しやすい道具と、密閉袋など一時的に保存できるアイテムを用意いてください。
飾るもの
もし苔テラリウムをおしゃれにしたいのであれば、飾るものを用意しておきましょう。こちらもキットのなかに含まれている場合がありますが、折角なら好きなものを飾ってみてください。
飾るアイテムに制限はありません。ドライフラワーや小さめのフィギュア、カラーサンドなどありとあらゆるものをデコレーションすることができます。ぜひ自分好みの苔テラリウムを完成させていきましょう。
初心者の人は、小さめのシンプルなデザインから始めるのがおすすめです。特に口が小さい容器で苔テラリウムを作成する場合は、飾るもののサイズには注意してください。
苔テラリウムの作り方
店舗やキットを購入するなどして必要なものを集めたら、いよいよ苔テラリウムを作っていきましょう。作り方はとても簡単なので、初心者の人もすぐに挑戦できます。今回は基本的な作り方を紹介していくので、参考にしながら苔テラリウムの作成していきましょう。
土台を作る
まずは、土台から作っていきます。作り方のポイントとして大切なのは、入れる順番です。底から砂利、あれば炭や砂、土の順番で地層をつくるイメージで瓶のなかに入れていきます。炭や砂はなくても問題ありません。
この時に注意しておきたいのが、作成する土台のサイズです。砂や土を入れる量は、瓶のなかいっぱいに入れないようにしてください。作り方の基準としては、用意した容器の3分の1くらいは、必ずなにもない空間ができるようにしておきます。
空間を残しておく理由としては、そのほかの材料を入れスペースを確保するという意味だけでなく、苔が枯れる原因になってしまうからです。
苔もまた、呼吸をしている植物です。そのため、容器内に植物などを入れていくスペースも確保しなければなりません。容器のなかにいれる数にもよりますが、余裕を持って用意した容器の3分の2は残すことを意識しながら、土台を作っていくようにしていきましょう。
苔を敷く
土台が完成したら、苔を敷き詰めていきます。綺麗な苔テラリウムの作り方として大切なポイントは、作成した土台全体を覆うように敷き詰めることです。
もしこの時、用意した苔が変色している部分があると見栄えが悪くなってしまうので、あらかじめハサミでカットしておきましょう。
この時に用意した容器にもよりますが、口が小さいものは細かな作業がしやすいようにピンセットを使用するとより綺麗に敷き詰めることができます。
お家にあるものなら、つまようじなどを使用して作業しても良いでしょう。デコレーションをしない場合は、基本的な作り方はこれで完成になります。
デコレーションする
土台を作り、苔を敷き詰めたらデコレーションをしていきましょう。この時に飾るものは、容器の口やサイズに合わせて小さめのものを選ぶと良いでしょう。もし大きなものを飾りたい場合は、水槽など幅のある容器を選ぶようにしてください。
飾り方も決まりはありません。好きな場所に配置して、綺麗にデコレーションしてあげれば、苔テラリウムの完成です。より見栄えを良くする作り方として、最後に軽く全体を霧吹きなどで湿らせてあげると良いでしょう。
苔テラリウムの育て方
苔テラリウムは材料を用意して完成させたら、通常のガーデニングと同じように栽培していく必要があります。初心者も簡単に育てられますが、植物であることには変わりありません。
完成させた以上は、大切に育てていきましょう。そのために必要な育て方についても、理解していきましょう。
半日陰に置く
苔は基本的に直射日光を苦手とします。しかし植物であることから、日陰で管理するのもタブーとされているので注意しましょう。
苔テラリウムはガラス瓶で栽培することから、太陽が当たると急激に温度と湿度を上げてしまいます。枯れてしまう原因になってしまうため、置き場所はとても重要なポイントです。
苔テラリウムに使用する苔によっても適切とされる環境に違いがありますが、半日陰になる場所に保管するようにしましょう。また直射日光が避けられる場所であれば明るめの日陰においても良いとされています。
湿度を保つ
もうひとつ苔が成長するうえで大切なのが湿度です。基本的に苔テラリウムはふたがなくても問題ないとされていますが、封をしておくことで湿気を逃しにくくなります。
また、苔が苦手とする乾燥対策にもなるので、育てた経験のない初心者の人は蓋付きの苔テラリウムを作成すると良いでしょう。
ただしここで初心者が陥りやすい注意点として気を付けなければならないのが、湿度の調整です。梅雨や夏など気温が高く、湿気が多い時期は容器のなかが蒸れやすい環境になっています。
高温多湿もまた、苔にとっては苦手な環境になります。蓋をしないようにしたり、涼しい場所に移動するなどして適切な環境になるようにしてあげましょう。
水やりは2週間に1度
植物を栽培するうえで大切なのが、水やりです。育てるものによってその頻度は異なりますが、苔の水やりは一般的に2週間に1回程度で良いとされています。
定期的な水やりは必要ですが、回数が少なめで済むという点も苔テラリウムが簡単で初心者向けと言われている理由です。もし乾燥しているように感じても、1週間に1回程度で問題ありません。
注意しなければならないのが、過度に水を与えてしまうことです。苔は乾燥が大敵ですが、反対に水の与えすぎも枯れる原因になってしまいます。
特に初心者は水のやりすぎで枯らしてしまうケースも多いので、乾燥が気になる部分を見つけたら、霧吹きで湿らせるぐらいにしておきましょう。
お手入れ
苔も植物になりますので、成長していくことで段々と見た目が変化していきます。そのため、ハサミなどを使用してトリミングするようにしてあげましょう。
またこの時、茶色に変色しているものはカビの原因になる可能性があるので、しっかり取り除いておきましょう。使用するハサミは100均などで市販されているもので構いませんが、細かな調整を加えるのであれば小さめのサイズの方が良いでしょう。
形を整えた時にカットした健康的な苔は、まだ生きている状態なので、別の容器で新たに栽培することもできます。
またカット以外にも、カビに関して定期的にお手入れして対策するようにしていきましょう。苔はカビが生えてしまう傾向にあります。もしカビを見つけたら、放置せずにすぐに対応するようにしてくさださい。
カビが生えている部分が苔だった場合は、その部分をカットするなどして取り除いてください。もしその他の場所だったり、広範囲だった場合は、その部分を取り除くだけでなく、瓶もしっかり洗うようにしましょう。
また、カビ以外にもキノコが生えてくるケースも存在します。キノコは苔にとって良くないとされているので、見つけたらすぐに取り除くようにしてください。
苔テラリウムのアイデア
キットも販売されていることから手軽に材料を集められるので、初心者も簡単に挑戦できるのが苔テラリウムの大きな魅力です。作り方もシンプルですが、容器や飾り付け、配色にこだわってみることでまた一味違った作品を生み出すことができます。
100均のアイテムなので簡単にアレンジを加えることができるので、チャレンジしてみてください。初心者も参考にできるような、おしゃれで簡単なアイデア集を厳選して紹介してきます。
水槽で作ってみる
初心者にも簡単なアイデアとして紹介するのが、水槽を使った苔テラリウムです。苔テラリウムは通常のテラリウムよりも見た目がシンプルです。だからこそ作り方が簡単なわけですが、ここは使う入れ物にこだわっていきましょう。
水槽にも種類がありますが、苔テラリウム専用の水槽も販売されています。苔を栽培しやすく、ディスプレイしやすいようにデザインされているので、簡単におしゃれな苔テラリウムを作成できるでしょう。
水槽にも円形、四角形など形があるので見た目にこだわることができます。そのほかにもLED照明つきなど、機能性に特化した水槽も販売されています。
LED照明つき水槽の場合は、苔に必要な光を調整して浴びせることができるので、よりお手入れがしやすい利点もあります。
おしゃれなアイデアとしてだけでなく、お手入れもしやすい苔テラリウムの作り方ができる方法になっています。
ドライフラワーを組み合わせる
作り方が簡単なアイデアとして紹介するのが、ドライフラワーを使った方法です。材料も100均で購入可能な点もおすすめできます。
この時に使用するドライフラワーに指定はありません。好きなものを選んでみてください。配色や大きさ、種類にこだわってみても良いでしょう。
また、飾り方にも趣向を凝らしてみましょう。もっとも簡単なアイデアとしてはそのまま突き刺すように飾ってしまうだけでも構いません。水槽など大きな入れ物の場合などにおすすめです。
苔は緑一色なので、ドライフラワーの豊かな色彩を加えることで、見た目が一気にカラフルになるのでおしゃれな印象になります。
水槽のような大きなものではなく、小さな容器で飾り付けする場合は、サイズが小さめなものを選んであげると良いでしょう。飾り付けする時も口が小さい容器に入れやすくなります。
注意点として、苔が栽培しやすい環境になるように、容器のなかは程度の空間を確保してあげなければいけません。その点に注意しながら、ドライフラワーを飾っていきましょう。
100均のキットを利用する
100均ではあらゆる商品が販売されているので、キットを揃えることも可能です。例えば基本材料となる苔・土や石・瓶なども100均に販売しています。
アイデアの例としては、100均で販売されている瓶や石を使用した苔テラリウムです。100均以外で購入したものとそん色ない見た目の苔テラリウムが作成できます。
100均以外にも、苔テラリウムを簡単に作れるキットは販売されています。道具一式がセットになったものも販売されていますし、100均以外のホームセンターやバラエティショップでもキットの購入は可能です。
しかし100均でキットを揃える魅力は、やはりコストを抑えられるだけでなく、そのほかにも必要に応じていろいろなアイテムを揃えられる点です。
また別の例として、100均で販売されている苔を利用して苔テラリウムを作成するアイデアもあります。セリア、ダイソーなど100均によって販売されている苔の種類が異なります。天然素材のものや見た目もかわいらしいので好きなものを選んでみてください。
また100均には初心者向けの小さい瓶なども販売されているので、自分好みにキットを揃えられます。100均などで簡単に材料を揃えたい人向けのアイデア例です。
色にこだわる
容器のサイズに関係なく挑戦できるアイデアとしておすすめなのが、色にこだわる方法です。これはドライフラワーなど色がついているものでも良いですが、ここはぜひカラーサンドなども活用してみてください。
初心者におすすめなのが、青色を使って川など水イメージのモチーフを取り入れることです。白い砂を入れれば海のようなデザインにもなります。
ここにプラスして、貝殻など海を連想させるアイテムを飾ってあげると一気に和洋折衷のおしゃれな苔テラリウムができます。少しアイテム数が多めになるので、水槽など大きめのサイズで挑戦してみましょう。
それとはまた別のアイデアとして複数の色を使用すると、カラフルな色合いになります。苔はどちらかと言うとシンプルな見た目なので、派手なカラーにしてしまっても意外とバランスの良い見た目になります。
苔テラリウムを作って楽しもう!
ガーデニング初心者にぴったりな苔テラリウムは、見た目もおしゃれでお手入れも簡単です。容器を水槽にすればサイズが大きくなるのでゴージャスな苔テラリウムを作成できますし、色彩を意識すればより独創的なデザインにすることもできます。
見た目はシンプルですが、奥が深いのが苔テラリウムの魅力です。材料は100均で購入することも可能ですので、気軽にチャレンジしてみてください。