嗜好品とは?
嗜好品という言葉は昔から使われている言葉ですが、日ごろからよく使われる言葉ではありません。そのため、「嗜好品」とはどういうものなのかを良く知る人は少ないです。また、「嗜好品」とはどういうものなのか大体わかっていても、すべて知っているという人はさらに少ないと言えます。「嗜好品」の読み方すら知らない人も多いでしょう。
「嗜好品」の読み方も知らないという人のために、「嗜好品」の読み方と、一体どのような意味を持っている言葉なのかを由来を含めてご紹介しましょう。
嗜好品の読み方
嗜好品とは何かということを説明する前に、まず読み方をご紹介します。「嗜好品」と書いて「しこうひん」という読み方をします。読み方が分かっても、まだピンと来ない人もいるでしょう。「嗜好品」という言葉は使用頻度がかなり低いので読み方どころか目にすることも少なく、あまりなじみのある言葉とは言えず、そのため読み方を知らない人も多いです。
税率や物価が上がるという時のニュースなどで「酒類などの嗜好品が」などといった使われ方をする程度なので、読み方を知らなくても恥ずかしくはありません。「嗜好品」の読み方は「しこうひん」だということを覚えておけば充分です。
「嗜好品」の読み方を知っておけば、新聞などで目にしたときに「この読み方はしこうひんだ」と理解できます。今まで知らなかった漢字の読み方を覚えるだけでちょっと賢くなったような気分になりますので、「嗜好品」の読み方をぜひ覚えましょう。
嗜好品の意味とは
「嗜好品」の読み方が分かったら、次は嗜好品の意味とは何かについてご紹介しましょう。「嗜好品」というのは「風味や快感を味わうための食品や喫煙物」という意味を持っています。食品にはもちろん飲み物も含まれていますが、「嗜好品」におけるこれらの食品や飲み物などは、食べなければ死んでしまうというもの以外の物です。
生きていくために必要な食べ物や栄養素とは違い、食べなくても一向に構わないけれど、好きだから食べたいと思って食べる物などのことを「嗜好品」と言います。
嗜好品の由来
次に、嗜好品の由来とは何かをご紹介します。先に「嗜好品とは昔から使われている言葉」と述べましたが、昔といってもそう大昔ではありません。「嗜好品」という言葉が使われるようになってからまだ100年程度ですので、新しい言葉であると言えます。かの文豪森鴎外が小説の中で使ったことから使われ始めた言葉だと言われています。
嗜好品を英語で表すと?
嗜好品というものは日本特有の物ではありません。諸外国でも嗜好品と呼ばれるものをたしなむ人は非常に多いので、英語にも「嗜好品」を表す言葉がちゃんと存在します。日本語を英語で表現する際多少ニュアンスが変わることもありますが、「嗜好品」を表す英語は日本語と大体同じニュアンスです。むしろ日本語を英語に直訳したような英語とも言えます。
それでは、「嗜好品」を英語表現するとどのようになるのか、「嗜好品」の英語をご紹介します。
嗜好品の英語表現とは
それでは、嗜好品の英語表現とはどんなものかをご紹介します。海外では「luxury grocery item」という言葉が「嗜好品」の英語表現として使われています。「嗜好品」の英語「luxury grocery item」は「Coffee and tea are luxury grocery items(コーヒーと紅茶は嗜好品です)」といった具合に使われます。
「luxury」という英語は「ぜいたく」という意味で、「grocery」という英語は「食料品」という意味なので、英語では「嗜好品」は「ぜいたくな食料品」という意味になります。
「嗜好品」は「風味や快感を味わうための食品や喫煙物」という意味なので、「ぜいたく品」と言えます。なので、「嗜好品」に対応する英語「luxury grocery item」は日本語の「嗜好品」を直訳したような表現になります。
嗜好品の類語とは
それでは次に、嗜好品の類語とはどのようなものなのかをご紹介します。「嗜好品」とはどういう意味なのかをご紹介しましたので、何となく類語も想像がつくでしょう。「嗜好品」とは「風味や快感を味わうための食品や喫煙物」という意味で、生きていくために必ずしも必要であるわけではない物を指しますので、その類語は想像に難くないでしょう。
「嗜好品」とはどのような意味なのかを踏まえれば想像のつく、「嗜好品」の類語をいくつかご紹介します。
ぜいたく品
嗜好品の類語とはどのような言葉なのか、まず一つ目は「ぜいたく品」という言葉です。「嗜好品」という言葉の意味から、「嗜好品」というものは生活必需品ではないことがわかります。なので「嗜好品」の類語としてまず「ぜいたく品」という言葉が挙げられます。「ぜいたくな物」は「嗜好品」の意味とほぼ同じと言って良いため、類語だと言えます。
昨今では「ぜいたく品」と言ってもぴんと来ない人もいるかもしれません。「ぜいたく品」の類語には「趣味の品」という言葉もあります。趣味というのはなくても生きていくうえで困るものではないため、「ぜいたく」なものだと言うことができます。
そのため「趣味の品」の類語である「ぜいたく品」は「嗜好品」の類語であると言うことができます。
不要な高い買い物
嗜好品の類語とはどのような言葉なのか、二つ目は「不要な高い買い物」が挙げられます。これも「嗜好品」の意味「風味や快感を味わうための食品や喫煙物」に対応する類語だと言うことができます。「嗜好品」は「不要な物」と言い換えることができますが、「ぜいたく品」とも言えるので「不要な高い買い物」は「嗜好品」の類語だと言えます。
「不要な高い買い物」というとブランドの服や高級外車なども含まれますが、お酒やタバコなども「不要な高い買い物」と言うことができますので、「不要な高い買い物」は「嗜好品」の類語であると言うことができます。
嗜好品とは食べ物?趣味?
嗜好品の意味や類語をご紹介しましたが、そもそも「嗜好品」とは正確には何を指すのか、その定義を知ることも大切です。「嗜好品」とは食べ物のことを言うのか、趣味のことまで範囲を広げていいのかというのは大きな問題です。食べ物だけを指すなら、「嗜好品」は食べられるものしか入りません。
ですが実は「嗜好品」というのは意外にたくさんの種類のものを指すため定義づけが難しく、時代に合わせて新たに「嗜好品」の仲間入りをするものもあります。そんな「嗜好品」の定義と、どのようなものを「嗜好品」と言うのかをご紹介します。
嗜好品の定義とは
それでは、嗜好品の定義とはどのようなものなのかをご紹介していきます。「嗜好品」の定義の一つ目は「普通の飲食物ではない」「栄養・エネルギー源を期待しない物」です。また「普通の薬ではない」「治療効果を期待しない」というのも「嗜好品」の定義として挙げられます。「生命維持に強い効果はない」というのも「嗜好品」の定義です。
「嗜好品」には「ないと寂しい」「食べると心に良い効果がある物」「人の出会いや意思疎通を円滑にする物」「植物素材が多い」といった定義もあります。
要するに「嗜好品」とは、「体に良い物」と言うより「心に良い効果を与える物」だと言うことができます。栄養価などは問題ではなく、食べたり飲んだりする人の心にとって良い影響を与えるものが「嗜好品」であるということです。
タバコやお酒は嗜好品か?
嗜好品の定義から、「嗜好品」は「食べ物や薬である」と言うことができます。それではタバコやお酒はどうなのかというと、これらも立派な「嗜好品」であると分類されます。まずお酒は飲み物だと言うこともできますので、「嗜好品」の定義にほぼ当てはまります。アルコールは薬とも言えますので、この点からもお酒は「嗜好品」だと言うことができます。
タバコはお酒とは違ってただ口にくわえて煙を吸うだけなので「嗜好品」ではないと思われがちですが、タバコも「嗜好品」に分類されます。体にその成分を取り込むことで精神を安定させる効果があるからです。
お酒も飲むことによって楽しくなったりしますし、単純に「お酒が好き」だという気持ちで飲むのも精神の安定につながりますので「嗜好品」だと言えます。
ゲームは嗜好品か?
お酒もタバコも嗜好品であるとご紹介しましたが、人の精神を高揚させたり安定させたりするものには他に、ゲームなどもあります。ゲームが生活必需品だと言う人もいるほど、ゲームが好きな人にとってゲームはとても大切な存在です。なので「嗜好品」と言うことができるかというと、そういう訳でもありません。
人によってはゲームを「嗜好品」扱いすることもありますが、一般的にはゲームは「嗜好品」ではないと言われます。「嗜好品」の定義は「口にするもの」なので、ゲームは「嗜好品」とは言えないという線引きです。
ですがゲームは「デジタル嗜好品」という呼び方もありますので、大きな意味では「嗜好品」と言う事もできます。
嗜好品とは生活に必要なもの?
嗜好品とはどのようなものなのかをここまでご紹介してきましたが、「嗜好品」というのは生活に必要なものなのかと疑問を持つ人もいるでしょう。「嗜好品」は「ぜいたく品」とも言えるため、夢などのために一生懸命お金をためているの中には、「ぜいたく品など無用」と考える人も多いです。
「ぜいたく品」とも言える「嗜好品」は生活に必要な物なのかどうかを、「嗜好品」の定義を絡めてご紹介しましょう。
基本生命維持には必要はない
「嗜好品」の定義の所でご紹介したように、「嗜好品」は「普通の飲食物ではない」「栄養・エネルギー源を期待しない物」「普通の薬ではない」「治療効果を期待しない」という物を指します。また、「生命維持に強い効果はない」という定義もありますので、「嗜好品」は「基本生命維持には必要ない物」だと言えます。
しかし「嗜好品」には「ないと寂しい」「食べると心に良い効果がある物」「人の出会いや意思疎通を円滑にする物」といった定義もあります。つまり「心に良い効果を与える物」だと言うことができます。
なので「嗜好品」とは「基本生命維持には必要ない物だが、あると心に良い効果を与える物」ということになります。
嗜好品のメリット
それでは次に、嗜好品のメリットについてご紹介します。「嗜好品」と言われる物はここまでにもご紹介したとおり、「ぜいたく品」であって日常生活に必要不可欠なものではありません。また、基本生命維持のために必要な食べ物や飲み物以外の物を購入することは無駄遣いだと言う人も少なくありません。
日常生活に必要不可欠という訳ではなく「ぜいたく品」と言えるのに、「嗜好品」を手放せない人は意外にたくさん存在しています。それは「嗜好品」にはメリットがあるからです。そんな「嗜好品」のメリットとはどのようなものなのかをご紹介していきます。
楽しむことが出来る
嗜好品のメリットとはどのようなものなのか、まず一つ目は「楽しむことができる」という点です。「嗜好品」というのは「ぜいたく品」であるとご紹介しましたが、「ぜいたく品」を生活の中に取り入れることによって、心が満たされるというメリットがあります。ちょっとぜいたくなスウィーツなどの食べ物を食べることが楽しみだという人も多いです。
日々の健康維持や生命維持のために食べる食べ物とは別に、「ぜいたく品」と言える食べ物を食べることによって人は楽しむことができます。楽しむことができるというのは、「嗜好品」の大きなメリットのひとつだと言えます。
ストレス解消になる
嗜好品のメリットの二つ目は、「ストレス解消になる」ということです。これは「楽しむことができる」というメリットともつながります。「嗜好品」によって心が楽しくなれば、ストレス解消に役立つと言えます。普段食べない「ぜいたく品」と言える食べ物をストレス解消のために時々たくさん食べるという人も少なくありません。
「ぜいたく品」である「嗜好品」を上手く生活に取り入れることによって、心の健康を維持している人も多いです。ストレス解消になるというのも、「嗜好品」の大きなメリットであると言えます。
嗜好品におすすめなモノ
次に、嗜好品におすすめなモノをいくつかご紹介します。「嗜好品」とひと口に言っても色々あります。飲み物や食べ物、人によっては乗り物まで「嗜好品」だと言う場合もあります。人それぞれ「これが私にとっての嗜好品だ」と言う物は違っていて、何がその人にとって「嗜好品」なのかはその人の価値観次第です。
心に良い効果を与える「嗜好品」におすすめな物を、ちょっと変わったものをまじえてご紹介していきましょう。
お酒
嗜好品におすすめなモノの一つ目は、お酒です。お酒と言えば飲み会などで、他人とのコミュニケーションツールとして使われることも多い「嗜好品」です。お酒は飲めないという人にはおすすめできませんが、お酒が飲める人やお酒が好きな人にはおすすめの「嗜好品」です。
お酒を飲むことで気分が高揚したり、自己を解放することもできますので、お酒はおすすめの「嗜好品」です。ですがお酒は飲みすぎると悪酔いしたり、人によっては絡み酒などといった悪いお酒になる場合もあります。
また、飲み過ぎると肝臓の病気になってしまう場合もありますので、「嗜好品」に含まれる「嗜む(たしなむ)」程度に飲むことをおすすめします。
お菓子
嗜好品におすすめなモノの二つ目は、お菓子です。お菓子も本来、食べなくても生命維持ができるため、食べる必要のない食べ物です。ですが、仕事中にちょっと飴を食べたり、家でテレビを見ながらポテトチップなどのスナック菓子を食べることによって心が安らいだり満たされたりするという人も多く存在します。
そもそも、本当にお菓子という物が人間が生きていくうえで必要のない物なら、世の中にこんなにもたくさんのお菓子は存在しません。
食べると心が満たされるなどの理由がちゃんとあるため、お菓子という食べ物はここまで発展し、世に広まったと言えます。お菓子もお酒と同じくおすすめの「嗜好品」ですが、こちらも食べ過ぎは体に良くないので、食べ過ぎには注意しましょう。
スウィーツ
嗜好品におすすめなモノの三つ目は、スウィーツです。嗜好品におすすめなモノとして先にお菓子を挙げましたが、俗にスウィーツと呼ばれるものはお菓子よりさらにぜいたくな食べ物です。有名な洋菓子店のケーキなど、普通に販売されている袋菓子などとは一線を画するお菓子は、特に女性に絶大な人気です。
元々お菓子が好きだという人にとっては、たまに高級な洋菓子店のケーキを食べることが最高のストレス解消になるというのは良く知られています。通常のお菓子とは違い、給料日などに自分へのご褒美として購入する場合が多いです。
高級スウィーツなどはとてもハイカロリーな物もありますので、あまりたくさん食べると太る恐れもあります。こちらもお酒やお菓子同様、食べ過ぎには注意してください。
紅茶やコーヒー
嗜好品におすすめなモノの四つ目は、紅茶やコーヒーです。紅茶やコーヒーは砂糖を入れなければカロリーがほぼありませんので、飲み過ぎても太ったりする心配がなく、おすすめの「嗜好品」です。紅茶やコーヒーの良い香りはそれだけでも心を癒してくれますので、味の他に香りをも楽しめる優秀な「嗜好品」です。
ですが紅茶もコーヒーもカフェインを多く含むので、寝る前に飲むと入眠後少しして目が覚めてしまう場合もあります。飲む時間帯や飲み過ぎに注意して楽しんでください。
スパイス
嗜好品におすすめなモノの五つ目は、スパイスです。スパイスには色々な種類があり、人によって好き好きですが、好きな人にとってはこの上ない「嗜好品」と言えます。スパイスには健康に良い物もたくさんありますので、どんな料理を食べる際にも必ずスパイスを使うという人もいます。
ですがやはりこちらも摂り過ぎると健康に良くない場合があります。「過ぎたるは及ばざるが如し」ですので、摂り過ぎには注意しましょう。
乗り物
嗜好品におすすめなモノの六つ目は、乗り物です。乗り物を「嗜好品」だと言えるかどうかは個人の見解にもよります。車やオートバイが大好きな人にとっては、持つことによって心が楽しくなり気分良く過ごせるため、乗り物を「嗜好品だ」ととらえることもあります。高級外車なども「ぜいたく品」ですので、ある意味「嗜好品」と言う事もできます。
嗜好品の税金
嗜好品の中には、他の食べ物や飲み物などと違って特別な税金がかけられているものもあります。生活していくうえで必要な食料品には消費税がかかりますが、「嗜好品」と呼ばれるものの中にはさらに特別な税金がかけられて高価なものがいくつかあります。それは「特殊な嗜好品」としてのとらえられているからです。
「嗜好品」の中でもちょっと違った扱いをされているものの特別な税金についてご紹介します。
タバコやお酒などの嗜好品の税金
「嗜好品」と呼ばれるものの中で、特別な税金をかけられているものはいくつかあります。タバコの場合、その金額の半分以上が税金です。例えば440円のタバコにかけられている税金は「たばこ税」「たばこ特別税」「消費税」で、「たばこ税」と「たばこ特別税」は国税と地方税でそれぞれかけられ、税の合計は277円にもなります。
お酒にかけられる「酒税」はお酒の種類によって異なりますが、希望小売価格221円のビールの場合、「酒税」が77円に「消費税」が16円で税の合計は93円です。ビールに似た発泡酒の方がビールより税金が低いため、ビールをやめて発泡酒にする人もいます。
タバコやお酒は「嗜好品」の中でも特殊な存在なので、お菓子などとは全く違う税金がかけられ、そのために高価な品になっているということです。
嗜好品を上手に使って人生を楽しもう!
嗜好品の意味や種類、おすすめの嗜好品などをご紹介してきましたが如何でしたか?「嗜好品」というのは生きる上で必ずしも必要なものではありません。ですが、「嗜好品」を上手に使うことでストレスを解消したり、人間関係を良くすることもできます。「嗜好品」を上手に使って人生を楽しみましょう。