簡単な革靴の磨き方を覚えよう!
足元のビシっと決まった男性は、それだけでスッとした雰囲気があり、魅力的なものです。超高額な革靴でなくても、普段のお手入れによっては存在感のあるおしゃれなアイテムとして大活躍するのが革靴です。
今回は、そんな手入れしておしゃれに履きこなしたい初心者にもおすすめの革靴の簡単な磨き方についてご紹介しましょう。
革靴を磨くのに必要な道具
初心者にもおすすめの簡単な革靴の磨き方をご紹介する前に、必要な道具から説明します。革靴磨きに必要な道具は6つです。一度揃えてしまえば、しばらく使うことができるので、お気に入りの革靴を購入した時にはぜひ革靴磨きセットとして準備しておきましょう。
馬毛ブラシ
革靴磨きでそろえたい最初の道具は馬毛ブラシです。馬毛ブラシは、革靴の素材や色に関わらず、どんな革靴にも万能に使えるブラシで、自宅での革靴磨きには欠かせないアイテムです。
革靴のほこりを払ったり、靴に塗ったクリームを馴染ませながら伸ばしたりするのに使用します。革靴の表面を傷つけないような柔らかな馬毛のものがおすすめです。いくつかおすすめのアイテムをご紹介します。
おすすめ馬毛ブラシ1:コロンブス
おすすめの馬毛ブラシは、安心の日本ブランドであるコロンブスの商品です。持ち手部分に山桜の間伐材を使い、馬毛部分はとても柔らかです。
見た目にも高級感があり、長く使うことができるでしょう。価格は3000円ほどと決して安い値段ではありませんが、クオリティは確かです。サイズは17cmほどです。
おすすめ馬毛ブラシ2:ブートブラック
おすすめ馬毛ブラシのブートブラックは、コロンブスの上級ブランドで、コロンブスよりもさらに高級感がありリッチな印象です。ブートブラックの馬毛ブラシは、江戸屋というブラシの専門店とコラボして作られたものです。値段は7500円ほどでサイズは20cmです。
おすすめ馬毛ブラシ3:M.モゥブレィ
M.モゥブレィはヨーロッパ生まれのブランドで、靴磨き初心者にもおすすめのリーズナブルな黒毛ブラシを展開しています。
使いやすいブラシで、天然の馬の毛が使われていて、毛の量もたっぷり使われているのでしっかりほこりを落とすことができます。値段は1300円ほどととてもお手頃。初心者には嬉しい値段です。サイズは18.3cmです。
おすすめ馬毛ブラシ4:サフィール
サフィールは初心者にもおすすめの馬毛ブラシで、毛足が眺めで靴の小さな隙間に入っているほこりやゴミもしっかり取り除くことが可能です。肌触りも良く、上手に汚れを落とすことができます。2サイズあり、18cmタイプは2700円、21cmタイプは3000円ほどで販売されています。
豚毛ブラシ
靴磨きに必要な道具の2つめは、豚毛ブラシです。豚毛ブラシは、馬毛ブラシと違い、毛質が固いのが特徴です。ブラシ自体にしっかりとしたコシがあり、革靴についた泥などのひどい汚れや砂を落とすことができます。
また、スムースレザーへのクリームの塗り込みなどにも向いているので、馬毛ブラシとは別に1本持っていると便利です。おすすめの豚毛ブラシをご紹介します。
おすすめ豚毛ブラシ1:リーガル
豚毛のおすすめのブラシは、リーガル豚毛100%シューブラシです。お馴染みリーガルブランドのシューブラシで、側面の工夫や柄の横幅、絵の角度などとても使いやすいと評判です。
Amazonでは972円で販売されていて、値段もお手もお手頃です。サイズは125×37×32mmで、毛足の長さは17mmあります。
おすすめ豚毛ブラシ2:コロンブス
コロンブスのハリスブラシ470は、柄をそらせたことで抜群の力の入れやすさを実現したおすすめのブラシです。側面に入った大き目なくぼみで、親指のフィット感が抜群です。
柄の天板が反り返っているので、手に馴染み、力もかけやすくなっています。抜け毛の量も少なく、安定した使い心地でサイズは128×40×35mm、毛足の長さは19mm、値段は800円ほどです。
おすすめ豚毛ブラシ3:M.モゥブレィ
おすすめの豚毛ブラシのM.モゥブレィは、抜け毛が少なく、毛の長さも絶妙、何よりコスパが良いと評判の商品です。毛の色はブラックとホワイトの2色展開で、サイズは155mmと使いやすいのも評判です。
ペネトレイトブラシ
靴磨きに必要な道具、ペネトレイトブラシは、革靴にクリームを塗るのにつかわれるブラシです。布でクリームを塗る人も多いですが、布の場合だと、布に水分が吸収され、クリームの伸びが悪くなり、必要以上にクリームを使ってしまうことになります。
その点、ペントレイトブラシを使うと、水分が吸収されることもなく、丁度良い量のクリームを救って無駄なく革靴に塗り込むことができます。小さいサイズなので扱いやすく、革靴にクリームなどを均一に塗りやすくしてくれるのもポイントです。
持ち手がついているので、クリームなどを塗る時に指を汚さずに使えるのも大きなメリットになります。コバ部分や穴飾りなどの細かな部分にも、綺麗にしっかり塗ることができおすすめです。
革靴磨きの際、基本的にクリームは2種類使うので、クリームに合わせて本数、最低でも2本揃えておくのがおすすめです。2個で1200円ほどで販売されています。
クロス
革靴磨きにはクロスも欠かせない道具です。クロスは革靴の汚れを拭きとるための布で、柔らかい素材のものであればなんでもOKです。例えば古着の綿100%のTシャツなどでも十分。特に古着がない場合は、靴磨き専用のクロスが1枚150円位で販売されています。
革靴用クリーム
革靴磨きには革靴用クリームが必要です。靴磨きでは毎回靴と同じ色のクリームを使う必要はなく、普段は無色のクリームでお手入れします。革靴専用の無色クリームをひとつ準備しましょう。
エム・モゥブレイのデリケートクリームは、革靴だけでなく革製品全般に使えるクリームで、使い勝手が良い商品です。野球のグローブや財布など幅広く使うことができおすすめです。
革靴用クリーナー
革靴磨きでは、革靴用クリームの他に革靴用クリーナーも必要です。革靴用クリーナーとは革靴の汚れを洗い落す洗剤で、女性の化粧落としのような役割を果たすアイテムです。
革用クリームのモゥブレイから、汚れ落としも販売されているので、クリームと合わせて準備しておくのもおすすめです。
シューキーパー
革靴磨きをする時に必要な道具として、革靴の形状を正しく保つためのシューキーパーがあります。革靴を磨く時には、靴自体に色々な負荷がかかり、そのままだと革靴がつぶれて変な折り目がついてしまったり、ゆがんでしまったりしかねません。
革靴磨きを快適に行うためにも、革靴の形状を正常に保つシューキーパーは必要不可欠です。ぜひひとつ必須道具として準備しておくようにしましょう。
革靴の基本の磨き方①準備
革靴磨きの基本的な道具について説明したところで、早速革靴を磨いていきましょう。初心者にもできる簡単な革靴の基本の磨き方の最初のステップは、革靴の汚れ落としからです。普段気づかないうちに積もり積もった革靴の汚れをしっかりクリーニングしてあげましょう。
シューキーパーを入れる
初心者にもできる簡単な革靴の基本の磨き方のクリーニングでは、革靴に靴のサイズや形に合ったシューキーパーを入れて準備します。
革靴にピッタリ合ったシューキーパーを使うことで、革の履きジワが伸び、細かい部分もきちんとお手入れできるようになります。
馬毛ブラシでホコリを取る
革靴にシューキーパーを入れたら、毛の柔らかい馬毛ブラシを使って革靴全体のほこりを落とし、取り除いていきます。靴の細かい隙間やシワのほこりも細くて柔らかい毛の馬毛ブラシでしっかり落としていきましょう。
汚れを落とす
馬毛ブラシでほこりを落としたら、次は革靴用クリーナーをウエスなどにつけ、革靴についた汚れや古いクリーム、ワックスを落としていきます。古いクリームやワックスは、時間が経つと汚れになります。靴磨きをする時には、これらの汚れをしっかり取り除きましょう。
汚れを落としは最低でも2回行います。1回目では革靴表面の汚れが取れます。2回目を行うことによって、革の内側の汚れが取れ、革靴全体の汚れが綺麗に取り除くことができます。
クロスを指に巻き、500円玉程度のクリーナーをクロスに染み込ませます。汚れが気になる部分を中心に小さな円を描くようにして汚れを取っていきましょう。
気になる部分の汚れが落ちたら、次に革靴全体にクリーナーを伸ばして汚れを落としていきます。あまり強くこすりすぎてしまうと、革の表面を傷つけてしまうので、優しく拭き取ってあげます。
革靴の基本の磨き方②ブラッシング
初心者にもできる簡単な革靴の基本の磨き方のステップ2は、ブラッシングです。ステップ1でしっかりと革靴のほこりや汚れを落としたら、次はクリームをつけてブラッシングしていきましょう。革靴の基本の磨き方のブラッシングを3つ段階に分けて詳しく説明します。
ブラシにクリームをつける
初心者にもできる簡単な革靴の基本の磨き方のブラッシングでは、ペネトレイトブラシを使います。ペネトレイトブラシに革靴用クリームをつけますが、このときの注意点は大量にクリームをつけすぎないようにすることです。
ペネトレイトブラシにつけるクリームの量としては、米粒2~3粒ほど。革になじむクリームは使ったうちの2~3割程度。量が多くても革には染み込んで行かないので、米粒2~3粒ほどのクリーム量で十分です。
ペネトレイトブラシを使うことによって、靴とソールの隙間や飾り穴などにもしっかりクリームを塗りこむことができます。
クリームを革に塗り込む
米粒2~3粒ほどのクリームをペネトレイトブラシにつけたら、早速革靴にクリームを塗りこんでいきましょう。まずはつま先、かかとなどの硬い部分から塗り込んでいきます。履きジワなどの柔らかいところは、クリームが染み込みやすくなっています。
最初にクリームをそういった部分にのせてしまうと、クリームが余分に染み込んで、そこだけ黒ずみが出たり、シミになったりしてしまいます。最初につま先やかかとでクリームを馴染ませるのが綺麗に仕上げるためのポイントです。
硬い部分にクリームをのせますが、クリームを全体に塗り込む時には、履きじわなどにもしっかりクリームが行き届くように伸ばします。
豚毛ブラシでクリームを伸ばす
革靴の基本の磨き方ステップ2のブラッシングの最後は、固めの毛が特徴の豚毛ブラシでクリームを靴全体に伸ばしていく作業です。べたつきのある革靴用クリームには、固い毛を使った豚毛ブラシが最適です。
豚毛ブラシでクリームを伸ばす際のポイントは、ブラシを大きく動かすことです。大きくブラシを動かすと、クリームが靴の上で沢山移動し、それによってクリームだけでも十分ツヤが出て、クリームを塗る前と後では見違えるような輝きになります。
クリームは無色透明のものもしくは革靴の色を使いますが、革靴の色よりもワントーン明るめの色を使うと、より高級感と洗練されたイメージの革靴に仕上がりおすすめです。
革靴の基本の磨き方③仕上げ
初心者にもできる簡単な革靴の基本の磨き方のステップ3では仕上げをします。仕上げに必要なアイテムは、クロスのみ。柔らかく大きめのクロスがあると作業しやすいので、不要のTシャツなどをそのまま取っておくと便利です。
また、グローブクロスのようなアイテムも販売されているので、そちらを準備しておいても、仕上げがしやすくなります。
クロスで余分なクリームを落とす
馬毛ブラシやクリーナーで汚れを落とし、豚毛とクリームで革靴を磨き上げた最後の仕上げはクロスで余分なクリームを落とす作業です。たかが余分なクリームを拭き取るだけですが、実はこの作業も決して手抜きして良い作業ではありません。
革靴にクリームが残っていると、ホワイトパンツなどの薄い色のパンツを履いた時に、パンツの裾に色がつく原因にもなりますし、余計な汚れやほこりを革靴に付着させる原因にもなります。
クロスでしっかりと余分なクリームを拭き取りましょう。グローブ型のクロスは初心者でも作業しやすくおすすめです。
革靴を鏡面加工に仕上げる磨き方
初心者にもできる簡単な革靴の基本の磨き方として、3つのステップをご紹介してきましたが、実はお気に入りの革靴をさらにピカピカの仕上げるためのプラスアルファーの磨き方があるのをご存じでしょうか。
鏡面磨きとも言われる靴磨きの仕上げの作業で、ツヤが出て綺麗になった革靴をさらにピカピカに光らせることができます。ワックスを使った革靴の磨き方、鏡面磨きについて詳しく説明していきましょう。
必要な道具
革靴の基本の磨き方からさらにステップアップした磨き方として、鏡面磨きがあります。鏡面磨きに使う道具は油性ワックスとクロス、そして水です。油性ワックスはロウが主成分となっていて、革に栄養を与える効果があります。
クロスは、通常靴磨きをするときのコットンよりもさらにきめ細かくやわらかな素材がおすすめです。フランネル素材のものなどがあれば、そちらを利用するのがベストでしょう。
油性ワックスは、革靴に合わせたカラーを選んで購入しておきましょう。鏡面磨きは必ずしも必要な工程ではありませんが、やるとやらないとでははっきりと革靴に違いがでます。2つの道具と水だけで出せる違いなので、ぜひチャレンジしてみて下さい。
鏡面加工に仕上げる磨き方・手順
革靴を鏡面加工に仕上げる磨き方の手順は、ワックスを少量指に取り、つま先やかかと部分に薄く塗り伸ばし、この作業を5~6回ほど繰り返します。
何度も同じ作業を繰り返すことで、ワックスを重ね塗りしていくという作業です。ワックスを塗り重ねたら、クロスに水を少量つけて塗り伸ばしたワックスを磨きます。磨いているうちに徐々にツヤが出てくるのが分かると思います。
靴によってはつま先とかかとの芯材の入っている範囲が違うので、それぞれの靴の芯材の入った硬い部分を見極める必要があります。また、つま先とかかとだけでなく、靴の側面にもワックスを少量塗ると立体的な仕上がりになります。
クロスに水をつけてから磨くのは、ワックスの油分が水とは混じらないため。クロスだけで磨くと、ワックスがクロスに染み込んで、ワックスを拭き取ってしまったり、布の繊維で塗ったワックスをはがしてしまうことになりかねません。
必ずクロスには、水をつけてから磨くようにしましょう。決して強くこすらず、あくまで優しく円を描くように整えることが重要です。
もし、山羊毛のブラシがある場合は、磨き終わった後に靴全体をさらっと山羊毛ブラシでブラッシングするのもおすすめです。
鏡面磨きのポイントは、磨くときの使用するクロスにしわを作らないようにすること。しっかりと指に巻き付けるようにして、使います。また靴磨き初心者の場合でクロスの扱いが難しいという方は、クロスではなく、脱脂綿などを利用すると失敗がなく、上手に革靴に艶を出すことができます。
革靴を磨く頻度は?
ここまで革靴の基本の磨き方や必要な道具、さらにワンランクアップさせる鏡面磨きの方法をご紹介してきましたが、革靴は一体どれくらいの頻度で磨くのが正解なのでしょう。
今回ご紹介したような革靴の基本の磨き方は、1か月に1回程度がおすすめです。1か月に1回この程度のしっかりとしたお手入れをすることで、革靴自体の寿命を延ばすことができますし、何より革靴が見違えるほど綺麗な状態に蘇ります。
では、毎日同じ革靴を履いているという人も多い革靴の日々のお手入れはどうしたらよいのでしょうか。毎日簡単にできるちょっとした革靴のお手入れ方法をご紹介します。
1日履いた革靴のケア
1日履いて帰ってきた後の革靴は、1日分のほこりや塵が付着しているものです。そのままにしておくと、革の水分や油分を奪い取り、革の乾燥の原因になって今うので、簡単なお手入れをして次の日に備えておきましょう。
毎日簡単にできる革靴のケアをご紹介します。時間もかからず、手間なく簡単にできるので、ぜひ自宅で実践してみて下さい。
ブラッシングしてホコリを落とす
1日履いてきた革靴は、まず馬毛ブラシなどを使って靴全体をまんべんなくブラッシングします。入念にブラッシングし、ほこりや塵をしっかりかき出し、表面をきれいにしましょう。泥汚れなどがついている場合は、ウエスなどを使って綺麗に取り除いておきましょう。
シューキーパーを入れる
ブラッシングが終わったら、シューズキーパーを入れ、除湿、脱臭、型崩れを防ぎます。シューズキーパーを入れる際は左右の形を確認し、片足ずつつま先からぐっと押し込むようにします。
靴の革のしわがしっかり伸びるようなイメージで挿入するようにしましょう。毎日の簡単なお手入れはこの簡単な2ステップです。
雨の日のお手入れ
雨にあたって革靴が濡れた場合は、決してそのままにせず、帰宅後すぐに乾いたタオルや布などで軽く水分を拭き取るようにします。その際は、強くこすらずに優しく拭き取るのがポイントです。
その後、新聞紙などの吸湿性の高いものを靴の中に詰めて水分を取り除きます。直射日光は避け、風通しのいい日陰で靴を乾燥させます。干す時には、革靴のつま先を少し浮かせ、立てかけるようにすると靴底までしっかり乾かすことができます。
中に詰めた新聞紙はこまめに変えるのがおすすめです。一晩同じものを詰めっぱなしにしておくと、結局は乾かないまま翌朝を迎えることになってしまうので注意しましょう。
尚、中敷きのあるタイプの革靴は、中敷きを外し、別に乾かしましょう。靴紐も外して乾かすと完璧です。注意点としては、ドライヤーなどを使って乾かさないこと。革靴を急激にドライヤーで乾かすと型崩れの原因になり、さらに乾燥後はごわついたり、履き心地が悪くなるのでNGです。
初心者でもできる革靴の磨き方を試してみよう!
いかがでしたでしょうか。革靴は道具さえそろっていれば、本格的に磨いたとしても慣れれば10分程で綺麗に仕上げることが可能です。初心者は、工程を確かめながらゆっくりと丁寧に取り掛かり、綺麗な仕上がりを実感してみて下さい。
おしゃれは足元から。ぜひ自宅でできる革靴の磨き方の基本をマスターし、日々手入れの行き届いた革靴でかっこよくキメてみて下さい。