可愛い「うり坊」について紹介!
「うり坊」が可愛いと話題になっています。すぐ「うり坊」がイメージできない方は上の画像を見れば納得されるでしょう。哺乳類の子供(人間も含めて)は、だいたい可愛いのですが「うり坊」の可愛さは「可愛さランキング」の上位を占めるのではないでしょうか?
「うり坊」をモチーフにしたキャラクターやぬいぐるみなども人気で、それだけ「うり坊」の姿・形が愛されています。「うり坊」を詳しく見てみましょう。
「うり坊」とは
「うり坊」とは、イノシシの子供のことです。イノシシは干支で12番目の動物です。2019年が丁度「亥年」でした。カレンダーで一度はイノシシの親子の写真やイラストで「うり坊」を目にした方も多いでしょう。
イノシシは「猪突猛進(ちょとつもうしん: ガムシャラに猛然と突き進むこと)」の代名詞として知られていて、時速50キロのスピードで走れます。その大人のイノシシの姿は愛らしさとは真逆ですが、イノシシの子供は実に愛らしいのです。「うり坊」の名前の由来もチェックしてみましょう。
イノシシの子供時代の名前
「うり坊」は大人のイノシシの子供時代の名前です。「うりん坊」「うりんこ」「うりっこ」とも呼ばれています。「うり坊」は、その愛らしい姿・形にぴったりな名前で、三井住友カードのリボ払いでキャラクターの「ウリボー」にも使われています。「うり坊」の名前の由来を見てみましょう。
「ウリ坊」の名前の由来
「うり坊」の名前の由来は、幼少期の姿が「縞瓜(シマウリ)」に似ているからだと言われています。大人のイノシシよりも薄い黄褐色の地に縞瓜のような縞模様の体毛が、楕円形の体に沿って縦に生えています。この縞模様は、春の木漏れ日の射す森の中で保護色となり、外敵から身を守るためです。
いつまで「うり坊」と呼ばれるの?
縞瓜が由来の楕円形に細い足のついた形の「うり坊」ですが、いつまで「うり坊」と呼ばれるのでしょうか?「うり坊」と呼ばれるイノシシの子供は、年1回通常4月から5月に4、5頭生まれます。「うり坊」らしい特徴の縞模様が自然に消えたら、「うり坊」とは呼ばれません。
生れてから4ヶ月くらいまで
「うり坊」の可愛い特徴が見られるのは、生まれてから授乳期を過ぎた4カ月くらいまでです。縞瓜が由来の楕円形に縦縞が自然に消えて行きます。外敵に見つからないように、森に射す木漏れ日に同化する模様です。
「うり坊」の大きさは?
「うり坊」の大きさは生まれたばかりの時ですと、猫くらいで、少し大きくなっても日本犬種の中型〜大型犬の子供くらいです。そして「うり坊」は、15cmの格子をくぐり抜けることができます。
大人のイノシシは1m20cm程の跳躍力がありますが、上を超えるより、下を通り抜けようとします。大人のイノシシも20cmくらいの隙間をくぐり抜けられます。
「うり坊」はペットにできる?
結論から先に言うと「うり坊」はペットにできません。イノシシ自体は狩猟動物なので、飼育するのに特別な許可は必要ないのですが、狩猟期間は冬で「うり坊」は春先に生まれるので、ペットにできる機会がないのです。またペットショップで「うり坊」が販売されていることはありません。
通常は交通事故にあったり、病気になった「うり坊」を一時的に保護して世話をしてあげるような場合です。「うり坊」の子供時代を過ぎ大人になると、100kg以上にもなり力も強くなるので飼育には不向きなのです。
動物学者シートンの動物物語に「フォーミィ」があります。クマに母親のイノシシを殺され残された「うり坊」のフォーミィが13歳の少女リゼットに大切に育てられ、大きくなって野生に戻ってからリゼットがクマに襲われそうになった時救ってくれたと言う内容です。
東京近郊で「うり坊」に会える可能性がある動物園もあります。横浜市にある動物園・ズーラシアには4頭のアカカワイノシシがいます。西〜中央アフリカに生息、赤褐色の毛並みと耳の飾り毛が特徴の世界一きれいなイノシシと呼ばれています。赤ちゃんはニホンイノシシ同様に縞模様の「うり坊」です。
可愛い「うり坊」が大人になるとどうなる?
実に愛らしい「うり坊」ですが、大人になればオスなら立派な牙をある攻撃力の強いイノシシとなります。オスは成長すると単独行動、メスは子供や姉妹と群れを作ります。野生での寿命はオスが6歳、メスが10歳くらいと言われています。
大人のイノシシの性格は、臆病で警戒心が強いと言われています。学習能力が高く、「一度覚えたら忘れない」「侵入に成功した仲間を真似る」などの特徴があります。視力は弱いですが、嗅覚は犬に匹敵する程です。
大人のイノシシの大きさ
大人のイノシシは体長約60cmから約2.5mまで、体重は80kg〜180kgにもなります。メスの体のサイズはオスよりも小さく、体重が20〜40%軽くなります。イノシシが家畜化された種がブタです。
イノシシの生息地は、落葉広葉樹林や竹林、カヤ・ススキなどの草地などです。イノシシは雑食性で、タケノコ、イモ、クリ、ドングリ、稲の穂(乳熟期)、クズの根など、またミミズ、昆虫の幼虫などほとんど何でも食べます。
人間を襲うことも
イノシシは、神経質で警戒心が強い特徴があります。見慣れないものは避けようとしますが、人間とばったり会うと逃げ出すか、挑発されると興奮してしまい、反撃しようとします。人間と生活圏が重なる場合、人間を避けて夜行性になります。
人間と鉢合わせしたり、不用意にイノシシのねぐらに近づいた時などは、人間を襲うこともあります。突進力が強く、大人のイノシシの体重は70kg以上もあります。しかも時速45kmで走ることができるので、反撃されると大人の男性でも大けがを負うほどですので、安易に近づかないようにしましょう。
しかも大人のオスのイノシシの牙は、とても鋭いので、攻撃されて牙が体に突き刺さると失血死する可能性もあり、危険です。またメスのイノシシの場合、短い牙で攻撃力はない代わりアゴの力が強く、噛みついてけがを負わせた事例があります。
イノシシの繁殖期や「うり坊」の出産時期など、子供を守ろうとする母性も働きますので、興味本位で近づいたりすることはおすすめできません。
イノシシの子供以外の「うり坊」
イノシシの子供以外の「うり坊」には、マレーバクの「うり坊」がいます。マレーバクの赤ちゃんには特徴的なまだら模様があります。また「うり坊」ではありませんが、鹿の子鹿時代にもまだら模様があります。「バンビ」という名前の「子鹿物語」の子鹿もまだら模様でおなじみです。
哺乳類の子供には、このように外敵から身を守るために縞模様やまだら模様が入っている場合が見られます。森の中に射す木漏れ日と同化して、外敵の目をそらすためなのです。
マレーバクの子供も「うり坊」
イノシシの子供以外の「うり坊」にはマレーバクの子供がいます。バクにはヤマバクやマレーバクの種類が見られます。マレーバクの大人は体色が前が黒、後ろが灰色とツートンに分かれています。
これは夜間に体が分断されてように見え全体の輪郭がつかみにくくなるため、捕食者から身を守る役割があると考えられています。
マレーバクの子供も生まれた時にまだら模様があり、「うり坊」と呼ばれています。誕生から約4カ月で、まだら模様がうっすら消えて行き、お母さんの体のように灰色と黒のツートンへと変化します。
誕生時から4カ月の間は外敵に襲われないよう、森ややぶの中での保護色であることはイノシシの子供と同じです。「うり坊」の愛らしさに匹敵する可愛いさで、多摩動物公園や東武動物公園でマレーバクの赤ちゃんが生まれた時などニュースやSNS上で「愛らしい」と人気になりました。
マレーバクの子供の「うり坊」を見たいなら、多摩動物公園や東武動物公園などおすすめです。ただ生まれてから、イノシシの「うり坊」とほぼ同じ約4カ月くらいで、まだら模様が消えるので、動物園のホームページなどでチェックしみましょう。
カップルのマレーバクがいれば、年一回は繁殖に機会がありますので、愛らしいマレーバクの「うり坊」を見ることができます。マレーバクの「うり坊」を見にお出かけしてみるのをおすすめします。
「うり坊」は成長した姿を想像したくない可愛さ!
「うり坊」は、大人のイノシシやマレーバクとの対比で、実は可愛いのですが、その可愛さを表現するのに、「成長した姿を想像したくない可愛いさ!」と言える可愛さでしょうか。ぜひその可愛さをご自分の目で確かめてみてて下さい。