七五三でお参りする神社はどうやって選ぶの?
初めての子供の七五三を迎え、七五三でお参りする神社はどうやって選べば良いのか戸惑う親も少なくないでしょう。自分自身も子供の頃に七五三のお参りに行ったはずですが、全く覚えていない人はかなり多いです。
結婚して子供ができても地元に住んでいれば親などに「七五三でお参りする神社ってどこ?」と聞けば問題ありませんが、転勤などで地元を離れてしまっている場合には親に聞くわけにもいかず途方に暮れる人もいます。
子供の大切な伝統行事である七五三ですが、若い親なら知らないことだらけでも当然です。七五三でお参りする神社の選び方やお参りの仕方などについて分かりやすくご紹介していきます。
七五三でお参りする神社の選び方
それではまず七五三でお参りする神社の選び方からご紹介します。ずっと地元に住んでいるなら親から「七五三なら地元の神社に行きなさい」と言われますが、地元を離れているとどの神社を選べば良いのか分からない場合もあります。
実は神社の選び方はそう難しくはないのですが、神社が近くに二つあったりするとどちらを選べば分からないというケースもまれにあります。神社仏閣が多い地域の場合、どこにお参りすれば良いのか分からない人も多いでしょう。
七五三でお参りする神社はいったいどういう選び方をすれば良いのか、七五三でお参りする神社の選び方についてご紹介しましょう。
自宅近くの神社への参拝が一般的
七五三でお参りする神社の選び方ですが、自宅近くの神社への参拝が一般的です。自宅近くに二つ神社がある場合には、自分達が氏子(うじこ)になっている方の神社が自分達の氏神様(うじがみさま)になります。
基本的に七五三でお参りする神社は自分達にとっての氏神様で、お正月に神社の焚き火で焼いたお餅などをくれるなどをしてくれる神社が氏神様になり、七五三にはこの氏神様にお参りに行きます。
近くに神社がなく氏子などの扱いや行事もないといった場合には、なるべく家から近くにある神社にお参りに行けばOKです。
神社とお寺に違いはあるの?
七五三でお参りする神社は自宅近くに神社があればそちらでOKですが、お寺は近くにあっても神社はないというケースもあり、そういった場合にはお寺で七五三のお参りをしても構いません。
神社には神様がいて、七五三のお参りでは神社の神様に対して子供の健康と成長を祈り、今まで元気に育ってきたことに対する感謝をしますが、お寺の場合は仏様がいて仏様にお参りをすることになります。
地元のお寺で自宅がそのお寺の檀家だという場合にはそのお寺にご先祖様も祀られているため、そのお寺で七五三のお参りをすれば仏様だけではなくご先祖様にお祈りをすることもできます。
七五三の神社でのお参り①参拝のマナー
それでは次に、七五三の神社でのお参りの参拝のマナーについてご紹介します。神社でのお参りの参拝のマナーは知っている人は知っていますが、知らない人は知りません。
実は神社でのお参りの参拝のマナーを知っているという人の中には、間違ったマナーを覚えている人もいて、間違った参拝の仕方をしている人もいます。
神社でのお参りの参拝のマナーはそう難しいものではなく、子供でも教えてあげればちゃんと参拝することができますので、七五三の神社でのお参りの参拝のマナーを知っておきましょう。
身なりを整えて一礼して鳥居をくぐる
七五三の神社でのお参りの参拝のマナーとしてまず挙げられるのは、神社に入る時のマナーです。神社に入る時には身なりを整えて一礼して鳥居をくぐります。
ここで大切なポイントは、鳥居をくぐる時には参道の端の方を歩くことです。神社の参道は神様の通り道なので、真ん中を通ってはいけません。人間が神社の参道を通る時には、必ず端の方を歩くようにします。
鳥居をくぐる時に一礼することを知らない人も多いですが、参道の真ん中を通ってはいけないことを知らない人も多いので、この点には注意しましょう。
手水舎で心身を清める
七五三の神社でのお参りの参拝のマナーとして次に挙げられるのは、手水舎で心身を清めることです。手水舎の読み方は「てみずや」「ちょうずしゃ」「ちょうずや」「てみずしゃ」など色々ですが、神社では「てみずや」と言います。
手水舎には水をくむ柄杓(ひしゃく)がありますので、まずこの柄杓を右手に持って水をくみ、左手に水をかけて左手を清めましょう。次に左手に柄杓を持ちかえて水をくみ、右手に水をかけて右手を清めます。
また右手に柄杓を持ちかえて水をくんだら左手に水を受けて左手を口に持って行って水を口に含みます。その後また水をくんで左手に水をかけて清め、柄杓を立てて残った水で柄杓の柄を清めてから柄杓を戻しましょう。
会釈をしてお賽銭を入れる
七五三の神社でのお参りの参拝のマナー、次はいよいよ神社の本殿でのお参りです。神社の本殿前に行き、一度会釈(えしゃく)をしてお賽銭を入れます。お賽銭の額に悩む人もいますが、初詣の時と同じぐらいで構いません。
お賽銭箱の前で会釈をする際にはそう深く頭を下げなくてもOKです。お賽銭を入れた後で本格的に参拝しますので、お賽銭を入れる前の会釈は少し頭を下げて会釈をしていることが分かる程度でも大丈夫です。
二拝二拍手一拝で参拝を行う
七五三の神社でのお参りの参拝のマナー、最後はお賽銭を入れた後の参拝の仕方です。神社での参拝は二礼二拍手一拝というのがマナーで、こちらは先の会釈より深く礼をします。
できれば直角ぐらい深く二回礼をし、拍手を二回してから手を合わせて拝みましょう。神社でもお寺でもこの拝む気持ちがとても大切なので、心から子供の成長と健康、そして今まで元気に育ってきたことへの感謝の気持ちを伝えましょう。
神社への参拝で最も大切なのは、今まで無事に過ごせたことへの感謝の気持ちを神様に伝えることです。それプラス「これからもよろしくお願いします」という気持ちを神様に伝えます。
七五三の神社でのお参り②ご祈祷
七五三では神社にお参りするだけではなく、ご祈祷を受けます。神社にお参りするだけという人もいますが、ほとんどの人が子供にご祈祷を受けさせます。
神職の人が子供のためにご祈祷をしてくれるのは七五三ではごくごく当たり前のことなので、ご祈祷と言ってもそう大袈裟なものではなく気軽にご祈祷を申し込むことができます。七五三で神社にお参りに行ったら是非ご祈祷も受けましょう。
申込みの仕方
七五三の神社でのお参りのご祈祷の申し込み方ですが、そう難しくはありません。実は神社の境内には「ご祈祷申込書」というものが常備されていて、七五三以外でも何かご祈祷をしてもらいたい場合にはこちらの申込書を使います。
七五三の場合、ご祈祷申込書の願意欄に「七五三で子供の健康と健やかな成長を願います」などというように書けばOKで、これに初穂料という祈祷料金を添えて申し込み受け付けに渡します。
神社によって受付時間は違いますが、大体午前9時から午後4時半ぐらいなのでできるだけ早い時間帯に行くことをおすすめします。受付時間を過ぎたらご祈祷を受けることができないので受付時間には注意しましょう。
ご祈祷の手順
七五三の神社でのお参りのご祈祷には手順があります。まず巫女さんが神職の人の所まで案内してくれますので、子供を連れてついて行きましょう。神職の人がまず「祓詞(はらえことば)」という言葉を神様に奏上し、大麻(おおぬさ)でお浄めします。
次に斎主一拝と言って、ご祈祷をしてくれる神職さんに合わせて家族で深くお辞儀をするという作法をします。その後神職さんが祝詞(のりと)を奏上し、願い事を神様に伝えて願いがかなうことを祈念してくれます。
巫女さんが舞を奉納したら、玉串を神様に捧げます。神職から玉串を渡されたら肘を張って胸の前で玉串を持ち玉串の先を少し高く捧げ、二礼二拍手一礼します。その後ご神前にあったお神酒を頂いたら終わりです。
初穂料の相場
七五三の神社でのお参りのご祈祷をしてもらう場合、受付で初穂料というものを払いますが、初穂料の相場は大体5,000円から10,000円程度です。
大体の神社では初穂料は5,000円ぐらいからと決められていて、お金持ちなら数万円といったようにたくさんの初穂料を納めますが、家庭によって用意できる金額は違いますので5,000円納めれば充分です。
初穂料ののし袋の選び方
七五三の神社でのお参りのご祈祷に納める初穂料ですが、お金を裸のまま渡してはいけません。神社によっては普通の封筒でもOKという場合もありますが、通常はのし袋に入れます。
初穂料を入れるのし袋はごく普通のお祝い用に使われるのし袋でOKです。紅白の水引きが蝶結びされているのし袋で、外側の袋の上の部分に「初穂料」と書き、下の部分には子供の名前を書きましょう。
内側の袋には初穂料の金額を大きく書いておきます。「金伍仟円」「金壱萬円」というように漢字で大きく縦書きにするのが初穂料ののし袋の書き方のマナーです。
七五三の神社でのお参り③時期
それでは次に七五三の神社でのお参りの時期についてご紹介します。七五三は11月15日と決められていますので、11月15日に行かなくてはならないと思う人が多く、当日は混雑して大変なことになる場合もあります。
11月15日に神社に行くと人数が多すぎてご祈祷を受けられないといった事態にもなりかねません。「じゃあいったいどうしたらいいの?早朝から並んだ方がいいの?」と疑問を持つ人もいますが、早朝から並ぶ必要はありません。
七五三の神社でのお参りの時期は確かに昔から11月15日と決められていますが、必ずしも七五三のお参りは11月15日でなくても大丈夫です。
11月15日にこだわらくても大丈夫
七五三の神社でのお参りの時期は11月15日にこだわらなくても大丈夫で、昨今では11月15日を避けて七五三の神社でのお参りに行く人の方が多くなっています。
先にも触れたように昔から七五三のお参りは11月15日に行かなければならないと思い込んでいる人が多く、そのため11月15日は七五三のお参りをする家族でごった返していました。
ですが昨今では七五三の写真を前撮りするように、11月15日以外の日に七五三のお参りをする家族が増えてきました。七五三のお参りをするなら涼しくなってくる10月から11月のいずれかの日がおすすめです。
家族の都合の良い日に
七五三の神社でのお参りの時期は、昨今では家族の都合の良い日にしている人がほとんどです。共働きの夫婦も多く11月15日が平日の場合夫婦そろって休むことができないので、夫婦共通の休日に七五三のお参りに行くことが多いと言えます。
七五三の写真も前撮りしてお参りも早めに済ませるなどする家族はかなり多く、七五三当日である11月15日にお参りをする家族は減ってきています。
でも七五三当日には神社の境内で屋台などが並ぶ神社もあるため、そういった雰囲気を楽しみたいならお参りを先に済ませて11月15日には神社に遊びに行くというのもおすすめです。
七五三の神社でのお参り④服装
次に七五三の神社でのお参りの服装についてご紹介します。七五三の神社でのお参りの服装に悩む人は結構多く、子供に何を着せれば良いのか自分達は何を着れば良いのか当日まで悩むというケースも少なくありません。
最近では子供用のレンタル衣装などもとてもたくさんあるため、親子揃ってレンタル衣装でお参りに行くという人も多いですが、それでも迷って悩んでなかなか決められないという人も少なくありません。
七五三の神社でのお参りに行く際にはいったいどのような服装を選べば良いのか、七五三の神社でのお参りの服装についてもご紹介しましょう。
男の子3歳・5歳の服装
七五三の神社でのお参りの男の子3歳・5歳の服装は、基本的には羽織袴です。七五三の男の子の正式な服装は羽織袴ですが、3歳ならお宮参りの時に使った初着でもOKです。
初着を現在の子供のサイズに調整し、袴だけをレンタルして合わせれば七五三の服装としてふさわしい服装になります。また昨今ではレンタル衣装でスーツなどを着せる家庭も増えていて、スーツ姿で参拝する男の子も多いです。
女の子3歳の服装
七五三の神社でのお参りの女の子3歳の服装は三つ身と言われる2歳から4歳ぐらいの女の子用のちょっと特殊な形をした着物です。小さな子供に帯を締めるのは大変なので、帯を使わず着られるこの三つ身を女の子に着せます。
男の子と同じくワンピースなどの洋装でも構いませんが、3歳の女の子には三つ身を着せる親が多いです。三つ身はとても可愛らしい見た目で、この年齢の女の子にしか着られない着物なので3歳の女の子には三つ身がおすすめです。
女の子7歳の服装
七五三の神社でのお参りの女の子7歳の服装は、きちんとした着物です。大人と同じように帯を締めて帯締めも締めます。三つ身とは違ってちょっと大人っぽく見えるので、7歳の女の子には着物を着せる親が多いです。
ワンピースなどの洋装でも構いませんが、基本的には着物を着せる親が多く、レンタル衣装で子供用の着物を借りて髪の毛もきちんと結い上げ、お化粧もしてもらいます。
親・祖父母の服装
七五三の神社でのお参りの親・祖父母の服装は、華やかで上品できちんとしたものであれば着物でも洋装でもOKです。昨今ではスーツなどの洋装で七五三のお参りに行く親や祖父母が圧倒的に多く、着物を着る人は少ないです。
七五三は子供のための行事なので、子供より目立つような服装は厳禁です。いくら華やかで上品できちんとした服装であっても、子供より目立ってしまうような服装はいけません。目立ちすぎずきちんとした服装で子供に付き添いましょう。
マナーを心得て神社で七五三のお参りをしよう!
七五三で神社にお参りに行く時のマナーや服装などについてご紹介してきましたが、如何だったでしょうか。七五三のマナーをきちんと心得て神社で七五三のお参りをし、子供達の健康と健やかな成長を祈願しましょう。