英語のメールの書き出しに悩む人は多い
日本人はどうしても英語に苦手意識があります。しかしビジネスにおいて英語メールを書く機会は、思いの他多いものです。自分で英語メールを書かなければならない時、まず困るのが、どういった書き出しにしたらいいかということではないでしょうか?
伝えなければならない内容はあるのに、書き出しに困ってしまい、英語メールを1通書くのに1時間かかってしまったといった人も少なくないでしょう。メールの書き出しは日本語でも難しいものです。それが英語となればなおさらです。
ここでは英語の書き出しについて、例文を挙げながらみていきましょう。例文を元にして、あなたなりの文面を考えてみてください。書き出しには件名、宛名、本文、締めの言葉があります。それぞれに注意点も合わせて、詳しく見ていきましょう。
英語のビジネスメールの書き方の基本
英語のビジネスメールを書く時、どういったことに注意して書くといいのでしょうか?英語ビジネスメールの書き出しは、件名から始まって、宛名、本文、締めの言葉となります。これは日本語のビジネスメールと同じです。
しかし英語となると注意しないと失礼なメールになってしまう危険性があります。件名や宛名など書き出しの例文を見ていく前に、英語のビジネスメールの書き方の基本となる、件名、宛名、本文、締めの言葉について詳しく見ていきましょう。
件名を付ける
英語のビジネスメールの書き方の基本の1つ目は、件名を書くということです。件名は、書き出しの中でもまず最初に相手の目に入る文章です。
件名だけを見て、あなたの英語メールに返信をするかしないかが決まってしまう場合もあります。そういった意味でも件名はとても大事です。英語のビジネスメールでは、簡潔で直接的な件名を考えるようにしましょう。
例文を挙げてみると、「Schedule Confirmation for August 11th(8月11日のスケージュールの確認)」や「Request for Product Documents(製品資料の請求)」といったものがあります。簡潔な言葉に合わせ、日付を入れるとわかりやすいケースがあります。
簡潔な書き出しにする
英語のビジネスメールの書き方の基本の2つ目は、簡潔な書き出しにするというものです。英語のビジネスメールに限らず、ビジネスメールではすぐに本題に入るのはおすすめしません。
本文の前にちょっとした書き出しの文章を書きましょう。ただ、日本語のメールでは書き出しが長くなりがちです。いっぽうで英語のビジネスメールではあまり長い書き出しはおすすめしません。
英語圏の海外の人々は、効率や時間を大切にします。オブラートに包んだような長い書き出しにするのではなく、簡単な自己紹介や、前回会った時のお礼などを簡潔に書くといいでしょう。
英語のビジネスメールの基本的に、冒頭の部分を読んだだけで、メールの目的がある程度はわかるような文面にしていかなければなりません。
英語のビジネスメールでの書き出しは、簡単な挨拶と、メールをした目的について書くようにしましょう。簡単な挨拶を添えるだけで、メールを送られた人間は好感を持ちます。本文にすっと入ることができるように、自己紹介をするなどしましょう。
本題を書く
英語のビジネスメールの書き方の基本の3つ目は、本題を書くというものです。そもそもメールを書く目的が、本題を書くことなので、当然と言えば当然の話です。英語のビジネスメールにおいて、本題を書く時に注意をしなければならない点があります。
まず、一つの文章を長くしないで、簡潔にしましょう。書かなければならない内容が多い場合は、メール本文に全てを盛り込むことはせず、補足情報を添付の資料などで付ける工夫をしましょう。シンプルでありながら、伝わりやすいメールにすることができます。
結びを書く
英語のビジネスメールの書き方の基本の4つ目は、結びを書くというものです。結びの締めの言葉は、英語のビジネスメールでも、日本語のメールでも必ず使われます。日本語の場合の、「敬具」といった締めと同じ言葉が、英語のメールにも使われます。
自分の名前の前に、結びの言葉を必ず書くようにしましょう。英語のメールでの結びの言葉はいろいろあります。英語メールの結びは、「Sincerely,(誠意を込めて)」が有名ですが、ビジネスメールでの結びは「Best Regards,」や「Thanks,」が頻繁に使われています。
英語のメールで使える書き出し①宛名
英語のビジネスメールにおいて、宛名は重要です。メールの相手をなんと呼ぶか、失礼のないようにしなければなりません。昔、学校の英語の授業で、手紙の文面の時に、「Dear」をつけると習いました。時代はメールに変わりましたが、当時の手紙のやり方と同じです。
基本的に、メールの宛名を書く時は、「Dear」を使用します。堅苦しい言い方だと「親愛なる」という意味ですが、日本語での「~様」に当たると考えていいでしょう。
「Dear」の次に何が来るか、男性の場合、女性の場合、部署当ての場合で変わってきます。また、「Dear」を使わない宛名の書き方も覚えておきましょう。
男性の場合
英語メールの書き出しで重要な宛名ですが、まずは男性に対して使う宛名の書き方を見ていきましょう。男性の宛名の場合、「Dear」の次に、「Mr.」を付け、相手のラストネームを書くのが基本です。たとえばJohn Smithという人ならば、「Dear Mr. Smith」とします。
日本語の場合は、「〇会社 営業部 〇様」などとしますが、英語のビジネスメールにおいては、個人名をしっかり記すことが重要になってきます。スペルミスなどしないように充分気をつけましょう。
ただ、相手の名前も役職もわからない場合もあるでしょう。その場合の宛名は「Dear Sir,」にしましょう。複数の場合は「Dear Sirs,」にしましょう。
女性の場合
英語のビジネスメールの書き出しで宛名を書く時、相手が女性の場合について見ていきましょう。よく、女性は「Miss.」か「Mrs.」かで問題になります。男性は結婚していても独身でもMr.なので問題はないのですが、女性の場合は使い分けが難しいと考える人もいるでしょう。
相手が結婚しているか独身なのかがはっきりわかっている場合は、「Miss.」か「Mrs.]でも構いませんが、英語のビジネスメールで宛名を書く時は、「Ms.」とするのが一般的です。
間違ってしまった場合、相手に不快感を与える懸念もあるので、宛名は「Ms.」にしたほうが無難でしょう。また、相手が博士号を持っている場合は、「Dr.」という宛名にします。
相手の名前が分からない場合は、「Dear Madam,」としましょう。さらに、相手の性別もわからない場合があります、その時は「Dear Sir or Madam,」としましょう。
部署宛の場合
英語のビジネスメールの書き出しの宛名において、名前が分からない場合について見ていきましょう。この場合、担当部署名や役職名を記載するといいでしょう。たとえばセールス(販売)部長の場合は、「Dear Sales Manager」とします。
工場長の場合は、「Dear Factory Manager」とします。英語メールの中でもビジネスメールは、書き出しの宛名で誰に連絡を取りたいのかをしっかりと示さなければなりません。
曖昧な宛名にしてしまうと、担当者が読んでくれなくなってしまいます。担当部署も相手もわからない場合は「To whom it may concern(関係者殿)」としましょう。
カジュアルなメールの場合
英語のメールの書き出しで、カジュアルな宛名の書き方について見ていきましょう。友達同士のメールの場合や、ビジネスにおいてもファーストネームで呼び合う仲の場合、宛名の書き方は変わってきます。この場合「Dear」は堅苦しいので「To」にしましょう。
相手がJohn Smithなら、「To Smith」とします。また宛名を書かずに、簡単な挨拶から始めるカジュアルなメールもあります。「Hi John」「Hello john」「Hey john」といった書き方をしましょう。この場合はファーストネームを書きます。
英語のメールで使える書き出し②本題
次に、英語メールの書き出しで重要な、本題について見ていきましょう。英語メールは長々と時候の挨拶などはしません。書き出しで自分は何を伝えたいのかをはっきりと示す必要があります。例えば初めてメールをする時は書き出しは自己紹介から始めるのがいいでしょう。
また、お願いのメールや感謝のメールであるのなら、書き出しではっきりと、お願いや感謝の気持ちを伝える一文で始めなければなりません。以下に例文を示して、英語メールの書き出しの本題の書き方を紹介します。
紹介メールの書き出し
まずは英語メールの中でも紹介メールの書き出しを見ていきましょう。まず名前を記し、次に自分の部署を記します。例文として「私の名前は鈴木太郎です。山本会社で働いています」とする時は「My name is Taro Suzuki and I work at Yamamoto company.」としましょう。
また、紹介メールの中には、自分の上司や同僚、部下を紹介するというのもあります。例文として「私の上司の田中三郎を紹介させていただきます」とする時は、「I would like to introduce you to my boss, Mr. Saburo Tanaka」とするといいでしょう。
お礼メールの書き出し
次に、英語のメールでお礼メールを送る時の書き出しを見ていきましょう。この場合も、書き出しの一文目から、しっかりとお礼の気持ちを伝えることが大事です。一般にお礼を伝える時は「Thank you very much for~」で表すといいでしょう。
「お返事ありがとうございました」の例文は「Thank you very much for your reply.」となります。「Thank you very much for~」以外の謝意の表し方に、「I appreciate you」という言い方があります。
例文を挙げると「迅速なお返事ありがとうございます」の場合は「I appreciate your quick response.」となります。
緊急メールの書き出し
仕事をしていると、緊急のメールを入れなければならなくなることも多くなります。英語メールで緊急に相手に知らせたい場合、どのような書き出しにしたらいいかを見ていきましょう。
まず「緊急のお願いがあります」の例文は「I need to ask you an urgent favor of you.」というものです。以下に「~してくださいませんか?」の意味の「Would you mind ~ing?」を続けましょう。
また「急なお願いで申し訳ありませんが」の例文は「I am sorry this is very last minute,but could you ~?」といったものがあります。
お詫びのメールの書き出し
仕事をしていると不測の事態は必ず起きます。相手に迷惑をかけてしまった場合は、早急にお詫びのメールをしましょう。英語のお詫びメールの書き出しはどういったものかを見ていきましょう。
様々な書き出しがありますが、一般的に「Please accept my sincere apologies for~」という表現を使います。また、「Please allow me to apologise for~」といった表現も一般的です。
世間話的な書き出し
英語メールの中でも、世間話的な内容の本題を書く場合、どういった書き出しにしたらいいのかを考えてみましょう。例文として、「最近お元気ですか?」という時には「How are things these days?」が良いでしょう。あと、「I hope~」もよく使われます。
「うまくいっているとよいのですが」という意味です。直訳すると心配しているようにも取れますが、英語ではニュートラルな響きの言い方になります。「I hope the meeting is going well.」といった例文が挙げられます。
英語のメールで使える書き出し③上級編
英語メールは最初のうちは苦手意識が先に立つことでしょう。しかし、英語メールのやり取りを繰り返していけば、スマートな文章を書くことができるようになります。英語メールの書き出しにおいても同じです。
すんなりと本題に入っていけるような、スマートな表現を目指しましょう。以下に、センスを感じさせる挨拶だったり、目的の伝え方だったりを例文として挙げていきます。上手く応用して、センスのいい英語メールの書き出しができるようになりましょう。
センスの良い挨拶
英語メールの書き出しで、センスがよい挨拶の仕方を考えていきましょう。まず、お礼がてらの挨拶の例文を挙げていきます。
「Thank you very much for your email of 15 August about the discussion we had.」は「8月15日の議論についてのメールをありがとうございました」という意味になります。
また「It was great to see you on Friday.」という例文は「金曜日にお会いできてうれしかったです」という意味になります。
謝り方もスマートにいきましょう。「返信が遅くなり申し訳ありません」の意味の英語の書き出しは「I'm sorry it took me so long to get back to you.」とすることができます。
センスの良い目的の伝え方
次に、英語メールの書き出しで、センスの良い目的の伝え方について見ていきましょう。一文目でしっかりと目的を伝えるとスマートです。例文としては「The reason I am writing this email to you is~」というものです。
また、もっと簡単で率直な書き出しもあります。「The purpose of this email to~」というものです。また、「I am writing this email to~」という言い方も率直でありながら、スマートで、読んだ相手はすぐにあなたの目的を理解してくれるでしょう。
伝わりやすい件名
英語メールに限らず、メールの件名は大事です。一日に何十、何百と受信するメールの中で、メールの件名と発信者の名前だけを見て、読むか後回しにするかを決めることが多いからです。まず、お礼のメールの件名は「Thank you for your advice」などとすると良いでしょう。
また謝罪のメールの件名は例えば配送が遅れてしまった場合は「Apology for Delayed Delivery」とするといいでしょう。製品の問い合わせに関する件名なら「Inquiry regarding Product No.512」といったものが良いでしょう。
締めの一言
英語メールでは、締めの一言も大事です。締めの一言は、英語メールを送った相手との親しさや距離感で決めていきましょう。フォーマルな締めの一言には、「Respectfully」「Your truly」「Sincerely yours」「All the best」といったものがあります。
もう少しだけくだけた、ややフォーマルな言い方には「With appriciation,」「Best regards,」「Best wishes,」「Sincerely」などがあります。カジュアルな言い方では「See you soon,」「Cheers,」「Have a great day,」などで締めると良いでしょう。
英語のメールで使える書き出し④例文と注意
最後に、英語メールの書き出しで、具体的な例文と注意点を挙げていきましょう。日本人にとって英語は母国語ではないので、細かな注意点を知っておく必要があります。
どういったことに注意して英語メールの書き出しを記せばいいいのかを知っておくと、英語メールが難しいといった苦手意識が減ってきます。また、例文を参考にして、スマートな英語メールが書けるようになりましょう。
紹介メール
まずは英語で紹介メールの書き出しの例文を見ていきましょう。「昨日のミーティングでお会いした鈴木太郎です」という場合の例文は、「My name is Taro Suzuki and we met yesterday at the meeting.」となります。
「山本会社の田中三郎の同僚の鈴木太郎と申します」という場合の例文は、「 My name is Taro Suzuki and I am a colleague of Saburo Tanaka who works at Yamamoto company」となります。
お礼メール
英語メールの書き出しにお礼から始めると、スマートに本題に入っていくことができます。英語メールの書き出しのお礼の言い方を見ていきましょう。
「昨日はミーティングで助けていただきありがとうございました」という例文は、「Thank you very much for your help at meeting yesterday.」としましょう。また、「迅速なご返答ありがとうございます」という例文は、「I appreciate your quick response.」になります。
緊急メール
緊急で知らせなければならない内容を英語でメールする時は、書き出しの文でしっかりとそのことを伝えましょう。「緊急なお願いがあります。明日の朝までに資料のコピーを送っていただけませんでしょうか?」という例文はどうなるかを見ていきましょう。
「I need to ask an urgent favor of you. Would you mind sending me copies of the documents by tomorrow moring?」とすると良いでしょう。
お詫びのメール
英語メールに限らず、お詫びのメールをする時は「I'm sorry」よりは「I apologize」のほうがビジネスの上では適当です。「次回のミーティングの時間を間違えて書いてしまいましたことをお詫びいたします」という例文を見ていきましょう。
「I apologize that I shared the wrong time for next meetig.」とすると、丁寧さと簡潔さを兼ね備えた分かりやすい書き出しになるでしょう。
英語のメールの注意点
最後に英文メールを書く上での注意点を見ていきましょう。まず英文メールは半角で書くように注意しましょう。全角で入力してしまうと文字化けを起こしてしまうことがあるので要注意です。
またフォントやレイアウトの情報は電子メールでは送られることはないので、シンプルなフォントやレイアウトにするよう注意しましょう。次に、一文が長すぎないように注意しましょう。長すぎると言いたいことが伝わらなくなってしまいます。
また「wanna」や「gonna」といった口語を使わないように注意しましょう。さらに「can not」や「I don't」といったネガティブな表現は避けるよう注意しましょう。
英語のメールの書き出しパターンを使ってみよう
英語メールは母国語ではない分、上手く相手に意志が伝わっているのか不安になりがちです。しかし、書き出しで率直に言いたいことを書くようにすれば、英語のメールは意外に簡単に書くことができます。簡潔でわかりやすい書き出しにして、苦手意識をなくしていきましょう。