弔電のお礼ってどうすればいいの?
弔電というのは、通夜、葬儀、告別式に出席できない場合に、ご冥福を祈るために送った電報のことを言います。葬儀で読み上げられたり、遺族の方が見たりすることもあります。そんな弔電をいただいた時には、お礼をします。
弔電のお礼は、どうしたら良いのでしょうか。この記事ではお礼の方法や弔電のお礼をする場合のマナーについてまとめました。弔電のお礼をする時に注意すべきことを紹介しています。お礼の書き方についてもまとめています。また、弔電の例文も紹介します。
弔電のお礼のマナー
弔電をいただいた後、お礼はどうすれば良いのでしょうか。お礼の書き方や例文を紹介する前に、弔電のお礼をする時に注意すべきマナーを紹介します。なるべく早くお礼をすることや、頭語・結語はなくても良いこと、忌み言葉を避けることなど、弔電のお礼のマナーをまとめました。
なるべく早くお礼する
葬儀で送られた弔電へのお礼をしなければいけません。お礼をする時は、直接お礼を言う場合もありますが、感謝の思いを綴ったお礼状を送ることの方が多いです。弔電のお礼は、葬儀が終わってすぐに送るのが望ましいとされています。
すぐに送ることができなくても、葬儀が終わって1週間以内にお礼を送るように注意が必要です。お礼は早くするのが良いマナーだとされています。弔電がたくさん送られた場合は、香典のようにリストに記載して、整理すると良いでしょう。
お返しの品はなくていい
弔電のお礼は、お礼状を書いて送ることが多いです。弔電のお礼をする際、香典返しなどのお返しの品は必要ないと言われています。香典返しというのは、香典をいただいた際にするお返しです。弔電のみ送った方に、お返しを送るのは失礼になるので注意しましょう。
弔電のみ送った方に香典返しを送るのは失礼に当たります。しかし、弔電とともに香典などをいただいた際は、他の参列者と同じように香典返しを送りましょう。お返しの品を送る時は、弔電のお礼状とともに送っても問題ないです。
頭語や結語はなくてもいい
弔電のお礼のマナーとして、頭語と結語は入れなくても良いというものがあります。頭語は「拝啓」「前略」などの手紙の最初に使用する言葉を指します。結語は文章の結びの言葉で、手紙の最後に書きます。「拝啓」などの頭語に対し、結びで「敬具」などの言葉を使います。
時候の挨拶は書かない
弔電のお返しにお礼状の書く際は、時候の挨拶を入れないというマナーがあります。時候の挨拶は、季節や天候にふれる挨拶の言葉です。弔電のお礼は、直接伝えてお返しするのが最も良いマナーとされています。時候の挨拶は入れませんが、お礼状は略儀であることを添えましょう。
忌み言葉は避ける
弔電のお返しにお礼状を送る際は、忌み言葉を使わないように注意しましょう。忌み言葉は、葬儀の場では避けた方が良い不幸が重なることや死を連想させるような言葉を言います。不幸が続くことを連想させる「たびたび」「いろいろな」などの重ね言葉は避けましょう。
「再び」「追って」も不幸が続くことを連想させるので避けます。「消える」「四」「九」などの不吉な表現や「死ぬ」「ご存命中」などの死を連想する言葉も避けましょう。「終わる」などの縁起が悪い言葉や「最後に」などの言葉、「、」「。」などの句読点も避けます。
弔電のお礼の書き方
弔電のお礼をする時のマナーについてまとめました。なるべく早くお礼をすることや、忌み言葉を避けることなどの注意点があります。マナーについて紹介した後は、弔電のお礼状の書き方について紹介していきます。ハガキや便箋で送ることや使用する筆記用具についてまとめました。
ハガキや便箋で送る
弔電のお礼の書き方について紹介します。お礼状は、ハガキでも手紙でも良いとされています。しかし、ハガキよりも手紙でお礼をする人が多いようです。弔電のお礼状の便箋は、白や灰色などの色の物を使用しましょう。派手な便箋を使うのは避けた方が良いと言われています。
縦書きで書く
次に紹介する弔電のお礼の書き方は、縦書きで書くということです。弔電のお礼状を書く際は、縦書きで漢数字を用いて書きます。句読点は使わないようにしましょう。句読点は「、」や「。」のことで、終わることや切れることという意味があるため、避けた方が良いとされています。
手書きの場合は筆記用具に注意
弔電のお礼状を書く際は、パソコンを使うよりも手書きで書いた方が良いでしょう。丁寧に直筆で書いた方が感謝の気持ちが伝わると考えられます。弔電のお礼状を書く時の筆記用具で1番格式が高いと言われているのは毛筆です。
目上の方にお礼を送る時は、毛筆で書くのが最も適切と言われています。毛筆で字を書くことが苦手な方は、万年筆や筆ペンを用いても良いでしょう。サインペンを使う場合もありますが、弔電のお礼状を書く際にボールペンを使うのは避けた方が良いでしょう。
メールでもいいのか
弔電のお礼は、相手に直接お礼を言うことが最も丁寧な方法だと言われています。お礼状で弔電のお礼をする際も、「略儀であること」をお詫びする言葉を添えるように注意が必要です。また、メールでのお礼は基本的に避けましょう。
ただ、親しい間柄の人ならメールで弔電のお礼をしても問題ありません。メールで弔電のお礼をする場合も、「略儀であること」のお詫びをするようにしましょう。電話でお礼をしても良いです。しかし、メールでも電話でも最低限のマナーを守りましょう。
弔電のお礼の例文
弔電のお礼の書き方について紹介しました。ハガキや便箋で送ることや縦書きで書くことなどの書き方のマナーをまとめました。書き方を紹介した次は、弔電のお礼の例文を紹介しましょう。自分との関係で例文が異なるので、上司、同僚、知人と分けて弔電のお礼の例文をまとめました。
上司へのお礼
弔電のお礼の例文について紹介します。上司に弔電のお礼をする際は、形式通りのしっかりとした文章で書くようにしましょう。「故〇〇(故人の名前)の葬儀に際しお忙しい中ご鄭重な弔電ならびにご厚意を賜り御礼申し上げます」と書き出します。
続いて「おかげさまで葬儀も滞りなく済みました」「故〇〇(故人の名前)にかわりましてご厚情に深く感謝申し上げます」と、葬儀が済んだ報告と感謝の言葉を綴ります。最後に「略儀ながら書状をもちまして御礼申し上げます」と略儀であることのお詫びをします。
その後、書いた日の日付を書きます。そしてその横に喪主の名前を記します。必要であれば、喪主の名前の横に親族の名前や「親族一同」と記載しましょう。会社によって異なりますが、忌引き明けで出勤した時は最初に上司に挨拶をするのがマナーです。
同僚へのお礼
同僚に弔電のお礼状を書く際の例文を紹介します。「故〇〇(故人の名前)の葬儀に際してご丁重な弔電を賜り厚く御礼申し上げます」と書き出し、「おかげさまで葬儀も滞りなく済みました」と葬儀が済んだことを報告しましょう。
「略儀ながら書状をもちまして御礼申し上げます」と略儀であることのお詫びの言葉を綴ります。そして書いた日の日付と喪主の名前を書きます。会社宛てに書く場合は、「ご清祥のこととお慶び申し上げます」という挨拶を添えるとより丁寧なお礼状になります。
会社の関係者にお礼をする際は、格調の高い文章を書くように注意しましょう。勤務先の会社から経費で弔電をいただいた場合は、口頭でお礼を述べて良いとされています。忌引き明けの出勤の時、上司の次に同僚に口頭で弔電のお礼を言うと良いでしょう。
個人の知人へのお礼
知人に弔電のお礼をする時の例文を紹介します。相手との関係性に応じて、言葉を選んで書くようしましょう。「この度は〇〇(故人の名前)の葬儀に際しご丁重な弔電を賜り深く御礼申し上げます」「おかげさまで葬儀も済ませられました」と書き出します。
「故人もお心遣いに大変喜んでいると存じます」「故人へのご厚情に深く感謝申し上げます」と感謝の言葉を綴り、「略儀ながら書面でお礼を申し上げます」と略儀であることのお詫びの言葉を書きます。そして日付、喪主の名前を記します。
上司や同僚、知人など弔電のお礼を送る際は、句読点の「、」「。」を付けないように注意しましょう。句読点には切れることや終わることの意味があるので避けましょう。句読点がないと読みにくくなるので、改行するなどの工夫をして書きます。
弔電のお礼はなるべく早く送ろう
弔電のお礼の書き方について紹介しました。弔電のお礼をする時はお返しの品はなくても良く、頭語・結語、時候の挨拶はなくても良いです。不幸や死を連想させるような忌み言葉や句読点は避けて、お礼状を書くように注意しましょう。
弔電のお礼はハガキや便箋に縦書きで書き、毛筆や筆ペン、万年筆を使うようにします。上司や同僚、知人へ弔電のお礼を送る時の例文も紹介しました。弔電をいただいたら、この記事を参考に正しいマナーを心がけて早めのお礼を送りましょう。