傾聴力の意味と読み方は?高めるための具体的な方法や長所と短所を解説!

傾聴力の意味と読み方は?高めるための具体的な方法や長所と短所を解説!

コミュニケーション能力の一つに傾聴力というものがあります。聞きなれない言葉かもしれませんが、その意味と読み方を解説します。また、意味や読み方だけではなく、傾聴力の長所、短所、高めるための具体例、どんな場面で必要かなどについても考えてみます。

記事の目次

  1. 1.「傾聴力」の意味
  2. 2.「傾聴力」の読み方
  3. 3.傾聴力の長所
  4. 4.傾聴力の短所
  5. 5.傾聴力が必要な理由とは
  6. 6.傾聴力を高める具体例
  7. 7.傾聴力を活かせる仕事
  8. 8.傾聴力を自己PRでアピールする際の注意点
  9. 9.傾聴力で成功した具体例
  10. 10.「傾聴力」は相手の話に耳を傾けること

「傾聴力」の意味

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まず、「傾聴力」という言葉の意味を見てみます。といっても、「傾聴力」では辞書には載っていないので、「力」を除いて、「傾聴」という言葉の意味を調べます。その「傾聴」には「聴く」という言葉が入っているので、相手の話を聴くことであることは簡単にわかりますが、さらに「傾く」という言葉が加わっています。この意味を考えてみましょう。

①相手の話に耳を傾けること

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「傾聴」とは、相手の話に耳を傾けるという意味ですが、特に真剣に、深く、熱心にという意味が加わります。つまり、ただ聞いているだけでなく、相手の話したいことを積極的かつ共感的に聴き入れることを意味します。相手も「傾聴」されれば、さらに身を入れて話をするようになります。

➁心を落ち着かせて意識して聴き入れる

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「傾聴」する場合は、受動的に話を聞いているわけではありません。意識して耳を傾けているのですが、その際に心を冷静にしてします。心が乱れていては、相手の話を真剣に聴くことはできないので、心を整えておくのです。つまり、「傾聴」には、心を落ち着かせて意識して聴き入れるという意味があるのです。

「聴く」と「聞く」を使い分けた理由

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「傾聴」の意味の説明で、「きく」という言葉に「聞く」と「聴く」という二つの漢字を使いました。これには理由があって、それぞれ意味が違うからです。まず、「聞く」といった場合は、ただ自然に耳に入る、つまりそれほど熱心ではなく、受動的に聞いているという意味になります。一方、「聴く」の場合は、進んで積極的に聴いている状態を意味します。

「傾聴」の英語表現

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「傾聴」とは、真剣に身を入れて相手の話を聞くという意味ですが、英語に訳すと、「active hearing」「attentive hearing」となります。真剣にという部分が、「active」や「attentive」という言葉に置き換わっています。これは臨床心理学の用語で、「積極的傾聴」とも呼ばれ、相手の話を深く聴き、真の意味を理解しようとする態度を表します。

「傾聴」の類義語

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ここで、「傾聴」の意味をより深く理解するために、いくつかの類義語を挙げてみましょう。まず、「清聴」という類義語があります。この読み方は「せいちょう」で、意味は聴くということですが、話を聴いてくれる人を敬う場合の尊敬語として使われます。講演などでは、「ご清聴ありがとうございました」とよく言います。

次の類義語は「静聴」です。これは読んで字のごとく静かに聴くということで、読み方は「清聴」と同じく「せいちょう」です。読み方が同じなので、混同しやすいですが、こちらの「静聴」には、尊敬の意味はありません。

もう一つ類義語を紹介しておきましょう。「拝聴」という言葉です。これは聴くの謙譲語で、自分の立場を下げて、相手を敬う場合に使う言葉です。読み方は「はいちょう」です。使い方としては、「お考えを拝聴したく存じます」のようになります。

「傾聴」の対義語

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真剣に聴くという意味がある「傾聴」には、対義語がありそうですが、辞書には載っていません。しかし、探せば対義語と思われる言葉があります。たとえば、「聞き流す」「無視」などの言葉です。「聞き流す」という言葉には、いい加減に聞くというニュアンスがあるし、「無視」は聴くこと自体をしない意味が含まれます。

もう一つ対義語を紹介しましょう。四字熟語の「馬耳東風」です。読み方は「ばじとうふう」となります。意味は、注意を払わず聞き流すということですが、読み方も意味もご存知の人も多いでしょう。

「傾聴力」の読み方

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「傾聴力」とは、相手の話を真剣に聴き入れる能力という意味ですが、この意味はよくおわかりになったでしょう。しかし、意味はわかっても、読み方を知らないという人がいるかもしれません。読み方を知らなければ、実際に「傾聴力」という言葉を使うことはできないし、相手が使ってもわからないので、ここで勉強しておきましょう。

読み方・けいちょうりょく

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「傾聴力」の読み方は、「けいちょうりょく」です。「傾く」という字が音読みで「けい」という読み方になり、「聴く」という字は同じく音読みで「ちょう」という読み方になるからです。この読み方さえ覚えてしまえば、さまざまな場面で使えます。「傾聴力」という心理学用語では使わなくても、「傾聴」という形なら応用範囲は広いです。

「傾聴力」の読み方自体は難しくありません。ただし、読み方がわかっても、実際にどのように使えばいいのかは別問題です。そこで、読み方以外の重要ポイントについてこれから解説します。

傾聴力の長所

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傾聴力にはさまざまな長所があります。傾聴力を身に付けて、コミュニケーション能力を上げれば、ただ単に相手の話を聞いているだけよりも多くのことが得られます。その傾聴力の長所をいくつかに分けて解説しましょう。長所がわかれば、ますます傾聴力の重要性を感じるようなるでしょう。

①話し相手に好印象を与える

傾聴力とは、相手の話に真剣に聴き入るということなので、相手は傾聴している人にいい印象を抱き、ますます話に実が入るようになります。これが第一の傾聴力の長所で、相手が好印象を抱いてくれれば、その後の人間関係もスムーズに進みます。相手にとっても、傾聴力で話を聴いてもらえれば、とてもうれしいものです。

➁知識・情報を得る

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相手の話を受動的に聞くだけでは、有益な知識や情報を得られない場合がありますが、傾聴力で身を入れて聴けば、内容のある知識や情報を取得できます。この長所を生かせば、取得できた知識や情報をさまざまな場面で利用できます。知識や情報というものはあって損なことはないので、人の話を聴く場合は、傾聴力を存分に駆使したほうがいいでしょう。

③話し手をリード

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話をリードするのは話し手だと思っている人も多いでしょうが、聞き手のほうが重要な役割を果たす場合があります。聞き手の在り方で、話の方向が大きく変わることもあるのです。したがって、傾聴力で相手の話を聴いていると、話の方向性をリードできることも多いです。これも傾聴力の長所の一つです。

④相手を深く理解できる

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傾聴力で相手の話を聴いていると、より深く相手のことが理解できるようになります。真剣に話を聴く以上、相手の言いたいこと、相手の考えていること、相手の抱いている疑問点などに洞察力が働くようになります。この長所を生かせば、相手と自分との心の交流がますます深まるようになるでしょう。

⑤人間関係がよくなる

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これまでに紹介した傾聴力の長所とも関係がありますが、傾聴力を使えば、人間関係がよくなります。誰でも、話を真剣に聴いてくれる人とは長く付き合いたいという気持ちになり、いい関係を維持していこうとします。これは傾聴力の長所の中でも最も重要なものの一つで、よい人間関係は自分の発展のためにも役立ちます。

⑥自分の内面を客観視できる

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これは傾聴力の意外な長所ですが、自分の内面を客観視できるようになります。どういうことかというと、相手の話に真剣に聴き入れば、相手の立場に立ったものの見方ができるようになり、自分の立場との違いを冷静に判断できるからです。相手がそう思っているのなら、自分の考えはどう見ればいいのだろうと内省する機会になります。

⑦問題解決の道筋が見える

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傾聴力を駆使して、話を聴いていると、懸案の問題解決の道筋が見えてくる場合があります。傾聴力を使えば、コミュニケーションも深く取れ、お互いの意見がよくわかるようになりますが、そこから問題にどう対処したらいいのかヒントが得られる場合があるのです。これも傾聴力の長所の一つで、話を真剣に聴くという態度から多くのものが生まれるのです。

⑧ビジネスの成果が得られる

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ビジネスにおいて傾聴力というコミュニケーション能力は非常に重要です。相手の話を深く身を入れて聴くことで、それが成果に直結する場合もあるからです。たとえば、営業担当者が顧客の考えや意見を傾聴力で聴けば、相手も納得し、契約にまで至るかもしれません。そうなれば、傾聴力の長所が存分に生かされたことになります。

⑨就活でも大きな武器に

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就職活動をしている場合は、担当者の話を聴く機会も多いですが、その時に傾聴力を持って聴けば、印象が非常によくなります。担当者も傾聴力を使って聴いている者には、好意的に対し、うまく行けば就活の成功につながります。この長所は就活においてぜひ生かしたいもので、今後の人生を大きく左右することになります。

⑩話し手が話しやすくなる

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これは傾聴力を使っているほうの長所ではなく、話し手側にとっての長所となりますが、傾聴力で聴いてくれる人には話しやすいものです。相槌もいいタイミングで入れてくれるし、時にはジェスチャーも交えながら真剣に聴き入っている姿を見ると、安心して話を続けられます。話し手に取ってこれは非常に大切なものです。

⑪自分の感情をコントロールできるようになる

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傾聴力の長所の一つに、感情のコントロールがあります。相手の話を真剣に聴き入れる場合、感情が乱れていてはできません。自分の感情を制御して、落ち着いて聴けるように準備する必要があります。したがって、傾聴力を持って話を聴く習慣をつければ、自然と感情を調節できるようになり、他のことでもその長所が生かされます。

⑫忍耐力がつく

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人の話を身を入れて聴いていくには、ある程度の忍耐力を要します。我慢して聴くということが重要になってくるのです。したがって、傾聴力を磨けば、忍耐力が身に付きます。この忍耐力がない人は、傾聴ということができず、人の話を生半可にしか理解できません。それに比べると、傾聴力がある人のほうに長所が目立ちます。

傾聴力の短所

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傾聴力にはさまざまな長所があり、傾聴力を駆使することにはいいことばかりがあるようにも思えますが、短所もないわけではありません。したがって、短所もよく考えたうえで、傾聴力を使わなければいけません。では、傾聴力の短所とは具体的にどんなことを指すのか解説しましょう。

①自分の事が相手に伝わらない

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相手の話を真剣に聴く傾聴という行為の場合は、一方通行になりがちです。相手の話ばかり聴いて、自分のことを伝える機会が持てないことも多いです。これは傾聴力の第一の短所で、心に不満が残ることもあります。このような短所を嫌うのなら、さりげなく自分の体験談なども織り交ぜて、自分の話を付け加えるといいでしょう。

➁スキルに偏ってしまう

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傾聴力はコミュニケーション能力の一つで、それを磨くスキルもあります。しかし、スキルを学ぶと、そのスキルのみに頼ってしまい、心が伴わないことがあります。それでは、傾聴力の本来の意味が失われ、形だけの傾聴になってしまいます。このような短所が表面に現れてはいけないので、スキルだけでなく心で相手の話を聴くようにしましょう。

③決断の遅れ

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相手の話を真剣に聴くという意味がある傾聴力を駆使し過ぎると、話を聴くことばかりに翻弄され、ここ一番という時の決断が遅れる場合があります。話を聴くという態度は大切なものですが、それだけに終始してしまうと、大事な判断を間違える場合があります。これも傾聴力の短所で、この短所に振り回されないようにしないといけません。

④自信のなさの表れ

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人の話を傾聴力で聴くこと自体は長所とも言えますが、これが度を過ぎると短所となり、人の話ばかり聴いていて、自分自身に自信がない人間だと思われる場合があります。人の話も重要ですが、時には自分自身の考えを重視しなければいけない場面もあります。その辺のバランスが大切なのですが、それを見誤ると短所となります。

⑤組織の運営を妨げる場合も

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大勢の人がいることで成り立っているのが組織ですが、その組織を構成している人々の意見をすべて傾聴力で聴いていると、組織の運営の妨げになる場合があります。確かに1人1人の意見は大事ですが、そのすべてを実行することはできません。つまり、傾聴力にも限度があるということであり、この短所を頭に入れておく必要があります。

⑥相手と一緒に悩んでしまう

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傾聴力がある人は、相手の話に共感し、ともにいい答えを見つけようとするのが長所ですが、これは反面、短所にもなりえます。というのも、共感し過ぎると、一緒に悩むことになり、自分も苦労する立場に追い込まれてしまうからです。したがって、傾聴力があっても、相手とは一定の距離を取る必要がありますが、それが結構難しいのです。

⑦表面だけの傾聴力は相手に伝わる

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表面だけ飾って、さも傾聴力があるように見せかけているだけでは、自然にその態度は見透かされてしまいます。傾聴力とは、心を込めて相手の話に聴き入るという意味なので、形だけ傾聴力があるように装ってもすぐにばれます。これは傾聴力そのものの短所ではありませんが、傾聴力にまつわる注意点です。

⑧ただ聴いているだけではダメ

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傾聴力がある人は聞き手に回ることが多いですが、これが短所になる場合があります。というのも、相手は「話を聴いているだけで、自分の意見がないのだろうか」と疑問に思うからです。まったく自分の考えを表明しない人も人から信用されません。したがって、話を聴いている最中にも、しつこくならない程度に自分の話をし、傾聴力の短所を克服しましょう。

傾聴力が必要な理由とは

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傾聴力の長所や短所はおわかりになったでしょうから、今度は傾聴力が必要となる理由について考えてみましょう。傾聴力は重要なコミュニケーション能力なので、さまざまな理由で必要になってきますが、具体的にその理由を示します。その理由を見ると、自分でも傾聴力が必要な場合に当てはまるでしょう。

①信頼関係の構築

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ビジネスの場では、相手とどうコミュニケーションを図っていくかが問われます。コミュニケーションの取り方ひとつで、相手との関係も変わってきますが、まずは相手の話を真剣に聴くことです。相手の話を傾聴力で真剣に聴き、自分の意見も言い、相互のコミュニケーションを図れば、信頼関係の構築ができます。

➁営業力・交渉力向上

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営業や交渉の場では、いかに相手の考えを引き出し、相手の求めていることを探っていくかが大切です。それをするには傾聴力が絶対に必要で、身を入れて話を聴くことで、はじめて有益な情報が得られます。そうなれば、今後のサービス向上にも役立てられます。したがって、営業や交渉能力を鍛える意味でも傾聴力は重要です。

③コミュニケーションの失敗を回避

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コミュニケーションがうまく図れないために、事業や活動の運営に支障をきたすという場合があります。その理由の一つに、聞き手が話をうまく受け止められないことが挙げられます。このような場合に傾聴力が大きな役割を演じます。傾聴力がある人が話を聴くことで、コミュニケーションが円滑に進み、事業や活動が順調に行くようになります。

④人事・管理職こそ必要

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人事部や管理職にある人は、自ら話をする機会もありますが、社員の話を聴く側に回ることも少なくありません。そのような時に傾聴力は非常に役立ちます。社員としても、真剣に話を聴いてもらえれば、その人を信用するようにもなるし、仕事の意欲も向上します。このように人事や管理職にある人に傾聴力は欠かせない要素です。

⑤就活や転職活動で

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就活や転職活動をしていると、会社説明会や面接という場に臨みます。そのような場合に傾聴力は絶対に必要です。担当者の話をよく聞き、細かい点まで理解しなければいけないからです。もし担当者の話を十分に聞かず、不明点が生じたら、それは自分の責任になってしまい、後で後悔することにもなるので、傾聴力を持って真剣に話を聴きましょう。

傾聴力を高める具体例

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傾聴力がいかに必要であるかその理由は理解できたでしょうが、そうなるとその傾聴力をいかに高めるのかがポイントとなってきます。そこで、傾聴力を高める具体例を示しておきましょう。この具体例を見れば、おのずと傾聴力は磨かれ、人の話を真剣に深く聴き入るスキルが身に付きます。

①相槌

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第一の傾聴力を高める具体例は、相槌です。タイミングよく相槌を打つことで、相手も話をしっかりと聞いてくれているのだなと納得します。というと、相槌なら打っているという人もいるでしょうが、回数が問題です。あまりしつこく相槌を入れると、相手が話にくくなります。かといって、少なすぎると相手が不安になります。バランスが重要です。

➁オウム返し

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次の具体例はオウム返しです、相手が言った言葉をそのまま返して、コミュニケーションを続けさせる技法です。「この前大阪に旅行に行きました」と言われたら、「大阪に旅行に行ったんだ」というように繰り返せばいいのです。この具体例は効果的な傾聴力の磨き方になりますが、やはり回数を増やすと、しつこくなります。

③沈黙

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沈黙が傾聴力を高める具体例というと、意外に思う人がいるかもしれませんが、ずっと沈黙しているわけではなく、話の重要ポイントに来たら、相槌やオウム返しをせずにじっと聴き入るのです。これは重要なコミュニケーションの具体例で、相手もここぞとばかりに話に集中します。そして、それが一段落したら、相槌などをまた打つようにすればいいでしょう。

④まとめる

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相手が一生懸命話した内容を最後にまとめてみましょう。まとめるという能力も重要な具体例となります。まとめるという作業は、しっかりと相手の話を聴いていないとできません。短時間で頭の中で整理し、相手も納得するように要点を絞らなければいけませんが、そのためには傾聴力を高める必要があります。

⑤共感

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これは重要な具体例になりますが、相手に共感しましょう。いくら相手の話を真剣に聴いても、最後に否定したのでは、傾聴力の意味が薄れてしまいます。相手も一体何のために話をしたのかとがっかりします。もちろん、すべての内容に共感できなくても、基本的な部分で共感することで、お互いの信頼関係が深まります。

⑥話を遮らない

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傾聴力を高めるための具体例の一つに、相手の話を遮らないことがあります。相手が長い話をし始めると、途中で話の腰を折りたくもなりますが、それでは傾聴力は高まりません。確かに長い話を聴くのはつらい部分もありますが、忍耐を持って最後まで聴いてあげましょう。そのような具体例のようにすれば、相手も信用してくれます。

⑦批判しない

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相手の話を聴いて、その話の内容をまとめる段階になっても、相手を批判してはいけません。確かに相手にも何らかの非がある場合もありますが、批判をすると傾聴力の意味をなさなくなります。これも重要な具体例で、自分の意見やアドバイスを言うだけならいいですが、相手の悪口めいたことは避けるほうがいいでしょう。

⑧感情をリセットしてから始める

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相手の話を傾聴力で聴くと言っても、その相手は普段お付き合いのある相手でしょう。したがって、何らかの感情を持っている場合があります。しかし、それでは傾聴力は高まりません。そのような場合はどのようないい感情の整理の具体例があるかですが、深呼吸という方法があります。呼吸を整えることで、意外に感情をコントロールできます。

⑨ポジティブな気分になる

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ネガティブな気分では、相手の話を身を入れて聴く気持ちにはならないでしょう。もしそのような状態だと、傾聴力の短所が先に出てしまいます。したがって、ポジティブな気分になって、コミュニケーションを図るようにしましょう。たとえば、相手の話を聴く前には、相手に感謝と興味を持って臨むといいでしょう。それも傾聴力を高める具体例です。

⑩相手と距離を置くことも大事

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相手に共感することも重要の具体例として紹介しましたが、何でもかんでも共感すればいいというものではありません。共感し過ぎて、感情移入すると、相手と自分の境がなくなってしまいます。そうなれば、話し手と聞き手の関係が崩れ、傾聴力の価値が減じてしまいます。それよりは、相手と一定の距離を置きながらコミュニケーションするほうがいいです。

⑪相手の立場に立ってみる

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傾聴力を高めるうえで重要な具体例の一つに、相手の立場になって考えるということがあります。ややもすると人間は自分の立場だけで物事を見がちですが、それでは傾聴力が高まりません。自分がもし相手の立場に置かれたらどうするだろうと考えてあげるのもいいことで、それによって相手も話をしやすくなります。

⑫表情を工夫する

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傾聴力では共感することが重要な要素ですが、その共感を示す具体例が表情です。表情でも相手の気持ちを理解していることを伝えましょう。相手が楽しい話をしているのならこちらも楽しい表情をし、つらい話をしているのなら悲しい顔をするのです。これができないと、傾聴力の短所が目立つことになります。

傾聴力を活かせる仕事

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傾聴力は重要なコミュニケーション能力であり、さまざまな仕事で生かせます。ただ、その傾聴力が特に必要とされる仕事もあります。そのような仕事をいくつか紹介しましょう。傾聴力に自信がある人は、そのような仕事に就いて、多くの人の話を聴いてあげるのもいいし、必要に応じてアドバイスもしてあげると相手も喜びます。

①カウンセラー

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カウンセラーといってもいくつかの分野があり、相談される内容も異なっています。それでも基本的に必要とされるコミュニケーション能力は同じです。つまり傾聴力がないと務まりません。相談者の話を親身になって聴き、いい解決案を示してあげるのです。カウンセラーになる方法はいろいろありますが、傾聴力がある人は目指してもいいでしょう。

➁コンサルタント業

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コンサルタント業も傾聴力が求められる仕事です。やはりコミュニケーションを上手に取れる人でないと務まらない仕事です。そのコンサルタント業では専門分野を限定する場合も多いですが、傾聴力、明確な料金体系、成果主義などの特徴があれば、成功にも近づきます。傾聴力がある人はもちろん、他の特徴も兼ね備えた人にはぴったりの仕事です。

③僧侶や聖職者

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僧侶や聖職者も傾聴力とは切っても切れない関係にあります。僧侶や聖職者は多くの人の悩みを親身になって聴き、いい解決策を提案する仕事だからです。一部には葬式仏教といって、信者とコミュニケーションを積極的に取らない僧侶もいるようですが、最近は傾向が変わってきているので、相談もしやすくなっています。

傾聴力を自己PRでアピールする際の注意点

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傾聴力は自己PRの具体例としておすすめできるのですが、伝え方を間違うとその短所ばかりが目立ってしまい、自己PRどころではなくなります。そこで、傾聴力を自己PRするうえでの注意点をいくつか挙げておきましょう。就活などで自分の傾聴力を訴えたい場合は、この注意点を頭に入れておきましょう。

①多くの学生が実践している

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傾聴力は自己PRの具体例として多くの学生が利用しています。したがって、普通に自己PRしただけでは、面接官の印象に残りません。どこか他と違う点、自分だけに備わった点などをアピールすることが重要となります。といっても、傾聴力は人の話を真剣に聴くというコミュニケーション能力なので、真面目に実践しているかどうかがポイントとなります。

➁話を聞く=傾聴力があるとは限らない

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傾聴力は相手の話を聴くコミュニケーション能力ですが、ただ聴けばいいというわけではありません。話を聴きながらも、相槌を打ったり、表情を変えたり、質問をしたりなど、能動的な面も持ち合わせたコミュニケーション能力です。したがって、傾聴力を自己PRする場合は、これらの具体例のような動作も示すほうがいいでしょう。

③面接時の振る舞い

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面接時にどう振る舞うかによっても、傾聴力の度合いを判断されます。もし傾聴力があることを自己PRしたのなら、自分の言いたいことばかり言っていてはダメです。面接官の話も真剣に聴き、相互コミュニケーションを図らなければいけません。それができて初めて傾聴力があると認められます。

傾聴力で成功した具体例

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傾聴力と書いて、その読み方はすでに学んでいますが、この傾聴力で成功した具体例がいくつかあります。それらを紹介しましょう。その具体例を見れば、いかに傾聴力が重要なコミュニケーション能力であるかがわかるでしょう。もちろん、傾聴力には短所もありますが、長所のほうが多くなっています。

①話下手でも打ち解けられる

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話下手の人は、コミュニケーションを取るのがうまくありません。特に転職した後となると、まだ打ち解けた関係になっていないので、ややぎこちない感じがします。ところが徹底的な傾聴力を実践して、友好関係を築いた人がいました。仕事に関する質問をいくつかして、後は相手の話に真剣に耳を傾けていたら、信頼が得られたとのことです。

②年収が上がった

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営業や販売業に携わっている人に特に求められる能力が傾聴力です。ただ、このような職業に就いている人は最低限の傾聴力は備えているでしょうが、それをよく磨き、収入を伸ばした人がいます。なんと年収2000万円までになったというほどで、傾聴力がこれらの職種でいかに重要かがわかります。

③友人の悩みを解決

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友人との間でも傾聴力は大きな役割を果たします。ある男性の例ですが、友人の女性がなかなか結婚できないという相談に乗ったと言います。女性は初めその話をするのにもためらうほどで、暗い雰囲気だったそうです。ところが、男性が傾聴力で話を聴くうちに、徐々に心を開き、性格も明るくなり、いい人との出会いにまで至ったとのことです。

④人が寄ってくるようになった

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ある飲食店の経営者の例を紹介しましょう。この経営者は常にお客さんの話を傾聴力で聴いていたと言います。お客さんはさまざまな話題を持ってきます。仕事のこと、家庭のこと、お金のこと、趣味のこと、人間関係のことなど種類は尽きませんが、そのすべてを真剣に聴いてあげていたところ、お客さんがどんどん寄ってくるようになったとのことです。

「傾聴力」は相手の話に耳を傾けること

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ここまで、「傾聴力」の意味、読み方、傾聴力の長所、短所、傾聴力が必要な理由などについてお伝えしました。「傾聴力」の意味や読み方は難しくなく、意味は相手の話に真剣に耳を傾けることで、読み方は「けいちょうりょく」です。しかし、意味や読み方が簡単でも、実際に傾聴力を使う場合は、さまざまな工夫や努力が必要です。

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ライター

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WEBライターを長年続けています。書くことと調べることはなによりも好きで、1日中パソコンにかじりついている私です。これからも皆さんのお役に立てる記事を書くべく、最大限の努力をします。パソコン以外では、コーヒーを淹れたり飲んだりするのが大好きです。好きなコーヒーを飲みながら楽しくWEBライティングをしています。

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