そつなくこなすの意味とは
「そつなくこなす」の意味について詳しくご説明していきましょう。「そつなくこなす」には、そもそも「手落ち」であったり、「ぬかりなく」こなすことを指す意味合いがありました。それが、変化して「特に問題なく物事をやり遂げる」という意味になっています。「そつなくこなす」の意味をしっかりと理解するようにしましょう。
特に問題なく物事をやり遂げる
「そつなく」という言葉とよく似ている「そつがない」という言葉があります。これは、「失敗したり、抜けていることが全くない」という意味を表しています。「そつなく」と「そつがない」はほとんど同じ意味であると言えるのです。「そつなく」であれば、副詞になり、「そつがない」であれば述語として使う言葉になります。
つまり、「そつなくこなす」は、「特に問題なく物事をやり遂げる」ことを意味しています。それでは、「そつなくこなす」についてより詳しく探っていくことにしましょう。
そつなくこなすの類義語や言い換え
それでは、「そつなくこなす」の類義語や言い換えについて、ご紹介していきましょう。「そつなくこなす」の類義語や言い換えた言葉を知ることによって、より「そつなくこなす」の意味を理解することができることでしょう。「そつなくこなす」の類義語を2つご紹介しましょう。
失敗しない・手抜かりがない
「そつなくこなす」の類義語や言い換えた言葉として「失敗しない」を挙げることができます。「そつ」と言う言葉には、「失敗」という意味をもっています。その「そつ」がないということで、「失敗がない」となるのです。「そつなくこなす」という意味の中には、「失敗をしない」という完璧な人であることを表しています。
また、もう1つの類義語・言い換えの言葉として、「手抜かりがない」も挙げる事ができます。「手抜かり」という言葉の意味は、「方法や手続き、やり方が、完璧ではない」ということを表しています。それに「ない」が付くことによって、「手抜かりがない」という言葉は、「そつなくこなす」の言い換えや類義語といえるのです。
「失敗しない」「手抜かりがない」の両方とも、全てにおいて完璧で失敗がない状態を表しているので、「そつなくこなす」は、完璧な様を表しています。ミスのない完璧な段取りとでも言えるでしょう。そつなくこなすの類義語を知ることによって、より深く意味が分かる様になることでしょう。
類語を知ると更に深く意味が分かる様になる
このように「そつなくこなす」の類義語を知るとより、「そつなくこなす」の意味が分かるようになることでしょう。「失敗しない」「手抜かりがない」ということばとの類義語であったり、言い換えであることをよく覚えておいて下さい。それでは、そつなくこなすは、「褒め言葉」として使ってもよい言葉なのでしょうか?
「そつなくこなす」は、「失敗しない」「手抜かりがない」という言葉の言い換えであったり、類義語ではあるのですが、全てが褒め言葉ではないのです。次に「そつなくこなす」を実際に使っていく方法について詳しく、ご紹介していきましょう。
そつなくこなすは褒め言葉?
それでは、「そつなくこなす」は褒め言葉として使っても大丈夫なのでしょうか?褒め言葉のつもりで使っていたとしても、もしかすると受け取る相手によっては、「褒められているように聞こえるけれど、褒められてないよね?けなされている?」というようなこともあるので、注意が必要です。
また、言い換えると「そつなくこなす」は、嫌味な言い方とも捉えがちな言葉でもあります。使い方に注意がいる言葉とも言えるので、使う相手であったり場面であったりをよく考慮したうえで使うようにしたいものです。それでは、「そつなくこなす」は、褒め言葉であるのか、そうでないのかについて詳しくご説明していきましょう。
言葉を発する人によって異なる
「そつなくこなす」は、その言葉を発する人によって、褒め言葉にもなりますし、そうでなくもなってきます。例えば、「いつも仕事が正確で、間違った仕事はしないので、君のそつなくこなす姿勢は、皆のお手本になるよ。ありがとう。」という言葉であれば、どう考えても褒め言葉であります。
しかし、反対に「あの人の仕事の仕方って、本当にそつなくこなしていくよね。それなのに、全然周りをみていないから、一人だけ先に先に進めてしまうから、まるで私たちが落ちこぼれて行ってるみたいになってしまうんだよね。なんとかしてくれないかな。そつなくこなす人も考え物だよね。」とも使えます。
こうなってくると、「そつなくこなす」人に対して、褒めてはいないですし、反対に煙たい存在として、嫌な人という評価になっています。本人は、仕事をそつなくこなすことで、仕事をしっかりとやっているつもりでいることでしょう。
しかし、仕事は一人ではできません。「そつなくこなす」は、褒め言葉ではなく使うこともあるのです。言い換えると、「悪口」としても使われててしまうのです。
そつなくこなす人の特徴
それでは、「そつなくこなす」人の特徴について詳しくご紹介していきましょう。「そつなくこなす」ことができる人は、仕事でも人間関係でも、信頼を持たれることでしょう。しかし、しっかりと周りとのコミュニケーションをとることを怠れば、折角の評価を台無しにしてしまうことがあることを忘れないようにしましょう。
「そつなくこなす」人の特徴には、どのようなものがあるのかについて詳しくご紹介していきます。あなたの周りにもきっと「そつなくこなす」人の特徴をもった方がいることでしょう。
①頭の回転が速い
「そつなくこなす」人の特徴として、「頭の回転が速い」ことがあります。何事に対しても、瞬時に理解する頭をもっているのが特徴です。仕事の場合で、あれば、仕事の説明をした場合であっても、他の人よりも早く仕事を理解してしまいます。周りの人が、すぐに理解できない仕事もあるでしょう。
そういった場合であれば、例文を伝えることによって分かりやすく伝えることもあります。しかし、「そつなくこなす」人は、頭の回転が速いので、すぐに理解してしまうのが特徴です。周りよりもすぐに仕事を理解して取り掛かることができるので、仕事のスピードが格段に違ってきます。
②理解力が高い
「そつなくこなす」人の特徴として、「理解力が高い」のも特徴として挙げることができるでしょう。「そつなくこなす」人は、人が10言ってしか理解できないことであっても、1つ言えば理解してしまうくらいに、理解力が高いのが特徴です。例えば、学校であっても、教師の言うことをすぐに理解してしまうので、授業中、よく寝ている人がいます。
そのよく寝ている人は、「なんでもそつなくこなす」特徴を持った人であるので、テストでもいつも満点をとって周りを驚かせてしまうのです。こういった「理解力が高い」のも「そつなくこなす」人の特徴であると言えます。
③要領が良い
「そつなくこなす」人の特徴として、「要領が良い」ことも特徴として挙げることができます。なんでも要領よくこなしていくので、周りからみると、「何にも努力しないでできてしまう。」と見られてしまいがちです。
本人は、そんなに何も意識せずに、段取りであったり、工程を順序良く進めていくことができるので、他の人がバタバタしている場面であっても、すいすいこなしていくことができます。例えば、何かのレポートの提出をしなければいけないとしましょう。
「そつなくこなす」人は、段取りよくレポート提出に向けて進んでいきます。しかし、要領が悪い人は、資料を集めることから失敗の連続で、やっと取り掛かろうと思っても、レポート用紙がなくなっているといったことがおきがちです。そうならないのも「そつなくこなす」人の特徴と言えるでしょう。
④自分の感情に左右されない
「そつなくこなす」人の特徴として、「自分の感情に左右されない」という特徴があります。人間ですから、感情を持っています。どうしても自分の感情に左右されてしまいがちになってしまうことがあります。例えば、子供が風邪で保育園をお休みしている場合を例に挙げてみましょう。
「そつなくこなす」人であれば、子供が風邪で休んでいる間は、実母に見てもらえるのでと、仕事中に子供の心配はせずに過ごすことができます。「子供は心配ではあるけれど、仕事に支障がでることはなく業務をこなしていける。」のです。
反対に「そつなくこなせない」人の特徴として、「自分の感情に左右されてしまう。」のです。この子供の風邪の場合を例にすると、「そつなくこなせない」人は、子供のことが気になって、仕事に手が付けられなくなってしまうのです。仕事もできないし、かといって家に帰ることもできなくて、どちらも中途半端である自分に葛藤していることがあります。
つまり、「そつなくこなす」ことが出来る人は、自分の感情に左右されることなく、今ある仕事をこなすことが出来る人であるといえるのです。
⑤危機管理能力に優れている
「そつなくこなす」人の特徴として、「危機管理能力が優れている」ことが挙げられます。例えば、子供の事故は思いもよらない時に起こったりするものです。危機管理能力が優れていれば、防ぐことができることもたくさんあるので、子育て中の方は、自分の危機管理能力を発達させているとも言われています。
また、言い換えれば、「危機管理能力が優れているが故に失敗をしない。」ということも言えるでしょう。「次にこの問題が起こるかもしてないから、こうしておこう。」「あの人は、ああいう仕事を嫌うから、こうしておこう。」「あそこは、雨が降ると滑りやすくなるから、今日はこっちの道から帰ろう。」
「あのスーパーは、今日はお菓子が安売りで、行くとごねられるから、今日は遠回りで帰ろう。」といった具合に、これから起こることを見越した計画を立てて、行動できることができます。そうすることによって、不要な失敗であったり、揉め事を防ぐ効果が多いにあるのです。
「そつなくこなす」人は、一見すると、なんでもかんでもスイスイとしてしまっていると見えがちではあります。しかし、こういった危機管理能力が優れているため、危機をスキップする術を先手を打っているとも言い換えることができるのでしょう。
⑥人の知らない所で努力をしている
「そつなくこなす」人は、「人の知らない所で努力をしている」という特徴も併せてもっています。「そつなくこなしている」と見せかけでは、見えてしまっています。そのため、周りからは、褒め言葉ではなく、やっかみであったり、悪口を言われることがあります。
しかし、よく見ていると「そつなくこなす」人は、大変周りをよく見ています。どうしたら、最短でいい仕事ができるのか、どうしたらいらない争いをせずに物事を進めることができるのかについて、常に考えて行動できているのです。
そう考えると、「そつなくこなす」人を羨ましがって、ねたんだり、悪口を言うのは間違っているということに気が付くことができます。言い換えると「そつなくこなす」人は、努力の人とも言えるのです。
⑦自信がありプラス思考
「そつなくこなす」人の特徴として、「自信がありプラス思考」ということも特徴として挙げられます。人は、自分に自信がないとなかなか積極的な行動ができません。「これでいいのかな?」「失敗したらどうしよう?」「自分の責任にならないようにしよう。」と言ったようにマイナスの思考に捉われてしまいます。
「そつなくこなす」人は、決してそういった思考に捉われることがありません。「失敗しないように、ああしておこう。」「先にあれをしておけば、スムーズに行くぞ。」「できるかな?多分できるだろう!うん!きっとできる!」といった風にいつでもプラス思考で物事に対していけるのが特徴です。
「そつなくこなす」人が、周りをも巻き込んで、リーダーシップが取れる人であったのなら、そのカリスマ性を発揮して、チーム全体がいい方向に向くことができます。
そつなくこなすの使い方例文
「そつなくこなす」を使う時は、褒め言葉にでもなり、言い換えると悪口にもなるということに注意して使うようにしましょう。例文を2つご紹介するので、是非、参考にしてみて下さい。「そつなくこなす」を使って、話すことで少し知的な印象を与えることでしょう。では、さっそくご紹介します。
例文①無難に仕事を仕上げる
「そつなくこなす」の例文として、「無難に仕事を仕上げる」ときの例文をご紹介しましょう。「彼女の入力の仕事は、学校で習ったと通りにやっているね。まぁ、そつなくこなしているね。」といった使い方ができます。この例文の意味は、「彼女の仕事は、学校で習った通りのやり方なので、無難に仕事を仕上げてきているね。」ということになります。
一見すると褒め言葉のようにも見えますが、「無難な仕事しかしないな。」というような捉え方もできる言い方です。
例文②難なく出来る
「そつなくこなす」の例文の2つ目として、「難なく出来る」を使った例文をご紹介しましょう。「こんにちは。いつもお世話になっています。相談なのですが、今、こういった仕事を始めているのです。どこかにそつなくこなせるいい人材はいないでしょうか?よければ、紹介してもらえませんか?」という使い方です。
この例文の意味は、「こんにちは。いつもお世話になっています。相談なのですが、今、こういった仕事を始めているのです。どこかに難なく出来る人はいませんか?」という意味になります。「完璧にできる人材」を探しているということになります。
そつなくこなす人の短所
「そつなくこなす」人には、短所ももちろんあります。例えば、「そつなくこなす」人は、自分ができることは、相手もできるだろうと思いがちになってしまいます。そのため、自分と同じくらいの成果を相手にも求めがちになってしまいます。そうならないためにも、周りをよく見ることも大切です。
そつなくこなすの意味や特徴を参考にしよう!
今回は、「そつなくこなす」意味や特徴について詳しくご紹介しましや。「そつなくこなす」には、いい意味と悪い意味とがあり、長所と短所もあります。しっかりと理解して、参考にしてみて下さい。ビジネスの場面でも家庭でもきっと役に立つはずです。「そつなくこなす」を使い分けてみてください。