サジェスチョンの意味とは?
「サジェスチョン」という言葉は、ビジネスシーンにてよく使われる言葉です。日常の生活の上では全く交わす機会がないので、難しい響きの表現に聞こえる方も多いのではないでしょうか?
今回はサジェスチョンの意味や使い方、例文や由来などを御紹介します。類義語や対義語、英語表現にも触れながらその意味を探っていきましょう。
サジェスチョンは提案や示唆のこと
サジェスチョンとはどのような意味を持っているのでしょうか?あまり普段の会話では使わない言葉ですが、これは「示唆」もしくは「提案」のことを意味します。
誰かに自分の思いなどを伝える際に、なるべく具体的に内容を言い表すような状態のことです。ビジネスの中では頻繁に交わされる表現です。
サジェスチョンの対義語・類義語
自分の意志や考えを相手に伝える提案や示唆をすることがサジェスチョンです。では、サジェスチョンという言葉と近似している類義語、あるいはその反対の対義語にはどのような言葉があるのでしょうか?ここでは、サジェスチョンの類義語と対義語についてご紹介します。
類義語①プロポーザル
サジェスチョンの類義語として最初に浮かぶ言葉は「プロポーザル」です。ほぼ双方は同じ意味を持っていると思ってよいでしょう。
特に結婚の申し込みで知られる「プロポーズ」という響きでも知られています。これも提案の意味で使われています。ビジネス用語としての使い方でも、サジェスチョンと同じくらいの比率で登場します。
類義語②プロポジション
サジェスチョンの類義語の一つに「プロポジション」もあります。この言葉は取引の提案のことを意味し、商業取引の中で用いる言葉です。そのためビジネスシーンでの頻度もかなり高い使い方をしますが、あくまでも提案という扱いになるため、示唆や暗示という意味では機能しません。
類義語③サジェッションメニュー
サジェスチョンと響きもよく似た類義語が「サジェッションメニュー」です。これは料理の世界で登場する特別メニューを表すときに使われます。旬の食材などを使った限定メニューや、本日のおすすめといったシェフや板前からの提や創作料理などの思いが込められています。
対義語①リジェクション
サジェスチョンの対義語として一番妥当な表現と思われる言葉が「リジェクション」です。ただし一般的に取り交わす日本語ではないので浸透はしていません。
この意味は「却下」「拒否」ですので、わざわざ英語の響きでの使い方よりも、そのまま日本語で使うことのほうが日常的です。
対義語②明示
サジェスチョンという言葉を「示唆」や「暗示」として捉えた場合には、その対義語に該当するのが「明示」です。「はっきりと明らかにする」といった意味合いがあります。
暗示や示唆は、前段階なので実体化していない部分がほとんどです。誰かの頭の中の考えをプレゼンテーションした状態といえます。その反対として、すでにはっきりと断定された状態なのが明示ということです。
サジェスチョンの使い方・例文
サジェスチョンという言葉の使い方はどんな方法があるのでしょうか?それは名詞としてか、あるいは動詞として使うかにより変わってきます。基本的にサジェスチョンを動詞で使うには、語尾に「する」を組み合わせます。
その後の文章によって「します」や「した」、「させる」といった時制などの変化させて応用する使い方です。では、サジェスチョンを活用した例文をいくつかご紹介します。
例文①
サジェスチョンはビジネスシーンでの会話のやり取りの中で使われている用語といったほうがよいでしょう。そのため普段は使わないが、社内にいる時の専門用語に近い言葉で交わされています。
例文としては、ミーティングなどで、上司が「君のサジェスチョンを採用しよう」と発言する使い方があります。
例文②
組織や企業は複数の人間同士が寄り集まって運営されることは言うまでもありません。その中で運営以上の改善要求をすることも当然です。そこでサジェスチョンをすることがあります。
「私のサジェスチョンは、上司のところまで届かなかった」という例文の場合、残念ながら当人の提案は通過しなかったということです。
例文③
世の中のトレンドはいつどんなタイミングで当たるかわかりません。必ずしも斬新で新しいものが流行るとも限らず、既存で使い古されたものが違った見方でリバイバルされることもたくさんあります。
例文「今風な使い方をサジェスチョンしたら、結構売れるかもしれない」というような、既存を再評価する企画やアイデアが脚光を浴びることも考えられます。
例文④
自分はあくまでも最善な方法を提案するが、最終的に決めるのは先方のほうだというとき、妥当な判断をサジェスチョンします。
例えば「こちらからサジェスチョンできるとしたら、別なプランに乗り換えることです」といったように、相手へ打診するような状態を指して言います。
サジェスチョンとサジェストの違い
サジェスチョンと似た響きのある言葉として、「サジェスト」があります。一見するとこの2つの言葉は意味は同じです。しかし実際には品詞が異なるという違いがあります。では具体的に、サジェスチョンとサジェストの違いについてご紹介しましょう。
サジェストは提案するという意味
サジェスチョンは、名詞なので示唆、提案、暗示という意味です。その一方で、サジェストとは、動詞です。意味としては「示唆する、提案する、暗示する」という「~する」と続いていきます。
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、品詞として違っていることがポイントです。ジャパニーズイングリッシュとして「それをサジェストしましょう」でも意味は通じます。
しかし本来は英語の文法的に間違った使い方になるので、万が一の際には注意を払うようにしましょう。
サジェスチョンを使う際の注意点
サジェスチョンという言葉を使う際には、いつ、どのようなシチュエーションの時に活用するといいのでしょうか?逆に使ってはいけない場合などもあり得ます。ここではサジェスチョンを使う際の注意点についてご紹介します。
正式なビジネス文書では使えない
サジェスチョンとはビジネスシーンで登場する言葉だと何度もご紹介しましたが、必ずしもビジネス上ならどこでもいいというわけではありません。一般的にサジェスチョンとは、会話の中での使い方が前提になっている言葉です。
そのためかしこまったビジネス文書には向いていません。この言葉を使っても気にしない方はいいのですが、ややくだけてカジュアルな表現なので、ビジネスマナーに細かいクライアントだとしたら悪い印象を与えかねません。使う相手をよく考慮して選ぶようにしましょう。
サジェスチョンの由来・歴史
サジェスチョンという言葉は、英語にもかかわらずなぜ日本語の一種としてビジネスで扱うようになったのでしょうか?その由来や歴史などの背景を知りたくなります。ここではサジェスチョンの言葉が誕生した由来、そして歴史について触れていきましょう。
由来
サジェスチョンのルーツを考えるには、やはりサジェストという動詞がどこからやってきたのかが重要です。この言葉はラテン語が由来です。
下に(under)を意味した言葉と、運ぶ(carry)を意味する言葉が合わさっています。よって、下の方から自分の考えを持ち出すことが提案するという意味に成り立ち、英語圏の国々にも広まっていきました。
歴史
サジェスチョンとは、その響きの通り英語の発音がそのままジャパニーズイングリッシュとして定着した言葉です。そのまま英語から取ったいうことになるわけです。しかし、いつどこで、誰がこの言葉を初めて日本語に取り入れたかは定かにはなっていません。
サジェスチョンの英語表記
サジェスチョンの英語表記は、そのまま「suggestion」です。意味は、提案、提言、忠告といった名詞として扱います。
suggestionを使った例文としては、「This is my suggestion.(これは私の提案です)」「Do you have any suggestions? (何か提案はありませんか)」といった使い方をします。
サジェスチョンの漢字
サジェスチョンはそもそも英語表記からきた言葉なので、あえて漢字で言い表すとしたら、先述しているとおり「提案」や「暗示」もしくは「忠告」などが適しています。
提案とは、既成概念についての疑問や問題点への「改善」などを要請するアイデアという意味があります。よく「提案書」と「企画書」の区別でも問われますが、あくまでも真新しい新規のアイデアが企画であり、今までの方法を見直すアイデアが提案です。
サジェスチョンは提案という意味
提案が積極的にできる組織や企業は、かなり活発でよい方向に行こうとしています。部下の意識が高くて、疑問を吸い上げる包容力があります。
サジェスチョンは提案を意味する言葉として、広くビジネスシーンに浸透しています。話し言葉の中で交わす用語なので使い方を注意しておく必要があります。