「そぐわない」の意味とは?
「そぐわない」という言葉の意味を皆さんは知っていますか?友人や知人、家族間の何気ない会話で使うことは殆どないでしょう。主にビジネスで使う事が多い言葉で、ミーティングや商談など使う場面は様々です。
しかし、普段あまり使わない言葉なこともあり、きちんと意味を知らない人も多いのではないでしょうか。この「そぐわない」という言葉の意味は「似合わない・釣り合わない・ふさわしくない」という意味です。
普段は主に、似合わない(似つかわしくない)またはふさわしくないといった意味合いで使われることが多いでしょう。
「そぐわない」の成り立ちと「そぐう」の意味
「そぐう」の意味は「似合っている、釣り合っている、ふさわしい」という意味を持っています。「そぐわない」という言葉は、動詞である「そぐう」に打ち消しの「ない」が加わったことで「そぐわない」が成り立ったものです。
しかし、実際のところ「そぐう」という言葉は「そぐわない」よりも使う場面は少なく、大体は「即して」など似た意味をもつ言葉に言い換えられることが殆どです。
「意にそぐわない」の意味
「意にそぐわない」という言葉を聞いたことがある、よく使うという人も多いのではないでしょうか?この言葉を使う時は「期待に沿えない」や「気持ちに沿えない」といった意味合いになります。
しかし、中には「期待に沿えない」や「気持ちに沿えない」という使い方の方が正しいといった見解もあるので使う時は、使うシーンで使い分けるなどして注意する必要があります。
「そぐわない」の使い方
「そぐわない」の意味は理解していただけたでしょうか?続いては「そぐわない」の使い方について説明していきます。先ほど「そぐわない」の意味は「似合わない・釣り合わない・ふさわしくない」という意味だと説明しました。
この言葉は対象のもの、または条件と希望や労力などが見合っていないという場合に用いられる言葉です。ここからは「そぐわない」を使った例文を紹介していくので、是非使い方の参考にしてみて下さい。
「似つかわしくない・ふさわしくない」の意味合いの例文①
お偉いさん方が多く集まるパーティで粗相をしでかしたAがいる事を前提とした例文を紹介していきます。例文「彼はあの場にそぐわない行為をした、極めて遺憾である」という使い方ができます。
「そぐわない」を使わない文章にすると「彼はあの場所でふさわしくない(似つかわしくない)行為をした、非常に残念だ」と表す事も出来ます。
「期待に沿えない」の意味合いの例文②
続いて2つ目の例文は「期待に沿えなかった」という意味で「意にそぐわない」を使用した例文を紹介していきます。例文「ベストを尽くしたが先方の意にそぐわなかったようだ」という使い方ができます。
「似つかわしくない」の意味合いでの例文③
続いて3つ目の例文は、例文「彼の歌声は見た目とそぐわない綺麗な声だ」というような使い方も可能です。例文①や例文②は、どちらかというとビジネス向けの例文ですがこちらの例文は日常会話向けの例文です。
「似合わない・釣り合わない」という意味合いでの例文④
続いて4つ目の例文は「似合わない・釣り合わない」という意味合いの例文を紹介していきます。例文「当社のイメージにそぐわない為、本件については見送りさせていただきたく存じます」このような使い方も出来ます。このように取引先などへの断りの連絡する時に用いる事もできます。
「そぐわない」の対義語・類義語
ここまで「そぐわない」の意味から例文まで紹介してきました。ここからは「そぐわない」の対義語・類義語を紹介していきます。対義語や類義語を知る事で、より意味や使い方を理解しやすいので覚えておくと良いでしょう。
対義語
まずは「そぐわない」と反対の意味をもつ対義語から紹介していきます。一見「対義語を覚える必要あるの」と思う人もいるかと思いますが「そぐわない」の言葉の意味を理解するうえで、覚えておくと後々役立つ事もあります。
対義語①
一つ目の「そぐわない」の対義語は「ふさわしい」です。意味は「似つかわしい(似合っている)・釣り合っている」という意味で「似つかわしくない」などの意味の「そぐわない」とは反対です。漢字では「相応しい」という表記になり、平仮名で表記しても間違いではありません。
使い方としては「彼女が身にまとっているドレスは彼女にふさわしい」や「彼はこの華やかな場所にふさわしい」といった使い方が出来ます。
対義語②
2つ目の「そぐわない」の対義語は「適合した」です。意味は「ある条件にぴったり当てはまること」です。この言葉は、医療ドラマや小説などを見たことがある人は聞いたことがあるのではないでしょうか。よく「ドナーが適合した」といった使い方がされています。
他にも「適合した」という言葉は医療で使われるイメージが強い人もいるかと思いますが、決して医療だけではありません。例えば「環境に適合する」や「今の時代に適合した教育体制」などといった使い方もできます。
対義語③
3つ目の「そぐわない」の対義語は「バランスの取れた」です。この言葉も日常会話では聞かれる事の多い言葉です。意味は「適当な均衡状態にある」といった意味です。日常会話や広告などで「バランスの取れた食事」といった使われ方をすることが多いでしょう。
対義語④
4つ目の「そぐわない」の対義語は「適当」です。この言葉の意味は全部で3つあります。今回の場合は「条件や目的などにうまくあてはまること、ふさわしいこと」等の意味での「適当」ということになります。使い方は「この部署の仕事に適当した人材」などといった使い方ができます。
類義語
続いては「そぐわない」の類義語を紹介していきます。類義語を覚えておくと仕事のメールやミーティングの書類など、その時に「そぐわない」よりも適した言葉に置き換えることができるのでしっかり覚えておくことをおすすめします。
類義語①
1つ目の「そぐわない」の類義語は「不適格」です。意味は「適していない、ふさわしくない」という意味なので「そぐわない」の「ふさわしくない、釣り合わない、似つかわしくない」という意味と同じです。使い方は「あの人は会長に不適格な人間だ」などといった使い方が出来ます。
類義語②
2つ目の「そぐわない」類義語は「ふさわしくない」です。意味は「そぐわない」と同じで「似合わない、釣り合わない」です。この言葉は、成り立ちも「そぐわない」と似ていて「ふさわしい」に打ち消しの「ない」が加えられてできた言葉です。
類義語③
3つ目の「そぐわない」の類義語は「不釣り合い」です。意味は「釣り合っていない」です。使い方は「彼にこの服は不釣り合いだ」や「彼女の今日の服装はこの場所に不釣り合いだ」等の使い方ができます。
類義語④
4つ目の「そぐわない」の類義語は「不適切」です。この言葉は普段の生活でよく用いられる言葉です。意味は「状況や話題に対しての配慮を欠いている、対処の仕方がふさわしくないこと」という意味があります。
使い方は「彼の発言は不適切だ」や「彼女の行いは、企業のイメージを損なうほど不適切な行いだ」などの使い方ができます。
類義語⑤
5つ目の「そぐわない」の類義語は「不当な」です。この言葉も「不適切」と同様に日常でよく用いられる言葉でしょう。意味は「正しくない、道理に外れていること、妥当ではないこと」です。使い方は「これらのデータは不当な手段で持ち出されたものだ」などの使い方ができます。
「そぐわない」の英語表現
ここからは「そぐわない」の英語表現を紹介していきます。英語表現は全部で複数ありますが、今回はそのうちの2単語を例文も合わせて紹介していくので「今まで知らなかった、英語での表現を知りたい」という人は是非、参考にしてみて下さい。
英語表現①
「そぐわない」の英語表現を紹介していきます。まず1つ目は[do not(don't) suit]は「一致しない、相反する」といった意味です。他にも[suit]の部分を[match]や[go well with]といった似た意味の単語に置き換える事も可能です。
例文[don't suit all customers]や[Black shoes dont' go well with this suit]などの使い方もできるので、参考にしてみては如何でしょう。
英語表現②
続いて2つ目の英語表現を紹介していきます。2つ目は[be inconsistent with]です。意味は「不適切な」といったニュアンスになります。例文[is inconsistent with a society that]などの使い方ができます。
「そぐわない」の英語表現には様々なパターンがあるので、英語で表現する時は使うシーンや文章のニュアンスに合うように使い分けると良いでしょう。
「そぐわない」とは「似合わない・釣り合わない・ふさわしくない」という意味
ここまで「そぐわない」の意味や使い方、対義語・類義語、英語表現を紹介してきましたが如何だったでしょうか。小説や文献などで用いられている場合の多い言葉なので、普段の生活で使うといえばビジネスシーンが殆どでしょう。
「そぐわない」は、あまり気軽な日常会話で使われない言葉だからこそ意味や使い方を覚えておくと、いざ使う時が来ても困らないでしょう。また、外国人の方との商談などでも使う機会のある人は英語表現も覚えておくことをおすすめします。
「そぐわない」や「そぐう」だと違和感ある場合に類義語や対義語を覚えていると適した言葉に言い換えることが可能です。これを機会に「そぐわない」の意味や使い方をしっかり覚えて、今後のビジネスや生活などに役立てましょう。