スズキってどんな魚?食べ方や生態を紹介!
「スズキ」という魚を知っていますか?「スズキ」という魚の食べ方や生態について、徹底的に解説していきましょう。この記事の概要を簡単にまとめていきます。まず、「スズキ」とはどういった魚であるか基本的な情報を解説し、「スズキ」の生態についてご説明していきます。
さらに、3魚種の「スズキ」の特徴や見分け方、美味しい食べ方についても具体的にご紹介していきましょう。スズキは、食べるのもとても美味しい魚でもあります。
特に旬のスズキは、あぶらがのっていて、ほんのりと甘みもあるので、おすすめです。「スズキ」という魚について、網羅した内容になっているので、チェックしてください。
スズキとは
それでは、「スズキ」とはどういった魚であるのかから解説していきます。ここでは、「スズキ」の名前の由来や成長すると名前が変わる出世魚であることを、詳しくご説明していきましょう。
さらに、「スズキ」と混同されやすい魚「シーバス」についても、見分け方や生態についてまとめていくので、チェックしていきましょう。実は、「スズキ」と「シーバス」は同じということになります。どういうことか、確認してみてください。
スズキの名前の由来
「スズキ」の名前の由来には、いろいろな説があります。「日本釈名」によると「その身の白くて、すすぎたるような清げなる魚なり」という記述があります。この文章の中にある「すすぎ」が、なまって「スズキ」に変わったという説もあります。「スズキ」の名前の由来には、白い身が関係しています。
成長すると名前が変わる出世魚
「スズキ」は、成長するごとに名前が変わる出世魚とされています。関東の方では、セイゴから、フッコ、スズキと変化していきます。関西の方では、セイゴから、ハネ、スズキと呼び方が変わっていきます。そんな「スズキ」は、サイズ別に呼び方も違っています。
例えば、生まれて間もない幼魚であれば、コッパといいます。15cm以下であればハクラ。1歳魚で15cmから18cmの大きさの「スズキ」は、セイゴ、デキといいます。2歳から3歳で35cmから40cmになると、ハネ、フッコ、マダカになります。4歳以上で60cmを超えると「スズキ」になります。
北陸では、1m近い老成の魚をニュウドウと呼ぶこともあります。最も大きい「スズキ」は、2008年9月に大分県佐伯市で釣り上げられた134cmが日本記録になっています。このように「スズキ」は、色々な名前で呼ばれる魚でもあります。
昔は高級魚だった
「スズキ」は、昔は市場では、高級魚とされていました。昔は冷蔵庫がなく、魚の保存環境もそこまでよくありませんでした。そのため、魚の鮮度を保つことは大変でした。
そんな時代に、「スズキ」は汽水域で生息していて、真水でも生きることができたため、鮮度がいい状態で市場に出回っていたのです。こういったことから、「スズキ」は値段が高く、高級魚として扱われていました。
「スズキ」の旬は、秋から初冬にかけてとなり、さらに梅雨の時期から夏にかけても旬となります。この時期の「スズキ」はあぶらがのっていて、甘みがあって美味しい味が特徴になっています。
スズキとシーバスは同じ魚?
「スズキ」は、料理界では高級魚とされています。冬はひらめ、春は、真鯛と並ぶくらいになっています。「スズキ」は夏を代表する白身の魚です。釣りをする人達のなかでは「シーバス」と呼ばれることがあります。「スズキ」と「シーバス」は同じ魚の意味になっています。
「シーバス」とは、ヨーロッパスズキの英語での名前からきているとされていて、日本近海で釣ることができる「スズキ」の英語の名前は「Japanese sea perch」です。ちなみにヨーロッパスズキは「European seabass」となっていて、これが「シーバス」の由来になっています。
ただ「シーバス」の由来にはいろいろあって、「シーバス」の名前の由来はいくつかあることを覚えておきましょう。「シーバス」の呼び方は、英語での名前ではなくて、釣りの用語です。
スズキの生態
「スズキ」の生態について、まとめていきます。「スズキ」の生態である生息地やいつ活動するのか、「スズキ」の漁獲時期と旬についても、詳しく解説していくので、チェックしていきましょう。それでは、「スズキ」の生態について詳しく解説していきます。
日本全国に生息
「スズキ」は、日本全国どこでもいる魚でもあります。堤防や港など、人間が生活する河川の淡水域でも生息しています。これは「スズキ」の高い適応能力が影響しているのです。冬は、湾口部や河口付近で、産卵や越冬をするとされています。春から秋には、内湾や河川まで泳いできます。
平成27年産の漁獲量は千葉県が最も多く、全国の4分の1を占めています。続いて、兵庫県、愛知県、神奈川県です。「スズキ」は一年中取れる魚でもあり、日本でもポピュラーな魚の1つになっています。
昼間は動かず夜に活動
「スズキ」は、昼間はあまり動きません。夜行性になっているので、夜になると動き出す魚です。魚を食べる生態をしていて、小魚や甲殻類を食べるとされています。10月から3月が産卵の季節になって、釣りの最も適したシーズンは、12月から1月になっています。
季節移動をする魚
「スズキ」は、季節ごとに移動する生態をもった魚でもあります。夏は、内湾、河口の汽水域で生活をしています。この時期に、「スズキ」を釣る場合は、ルアーフィッシングがおすすめです。冬になると、内湾から離れて、少し深いところで越冬することが知られています。
このときに産卵を行って、産卵した後は、食欲があって、いかなごやイカなどを追って陸地に近づいてきます。暖かくなってくると、稚魚も湾内に帰って、汽水域や淡水域に入っていきます。2月から3月になると、セイゴがよく釣れるのは、これが影響しています。
スズキの漁獲時期と旬
「スズキ」は、定置網で漁獲されることとなります。年間を通じて、水揚げされてています。ただ、産卵時期である春は、身が痩せて美味しくないので、油ののった梅雨の時期から夏にかけてが旬になります。旬の時期の「スズキ」は、とても美味しいのでおすすめです。
しかし、秋から初冬は、産卵のため海からやってくる「スズキ」も、旬として美味しいとされています。まとめると、「スズキ」の旬は、梅雨の時期から夏、秋から初冬ということになります。旬の時期の「スズキ」は、あぶらが乗ってとても美味しくなっています。
3魚種のスズキの特徴・見分け方
「スズキ」には、3つの魚種があります。「マルスズキ」「ヒラスズキ」「タイリクスズキ」の3魚種になります。それぞれの特徴と見分け方について詳しくまとめていきましょう。どういった生態の魚であるのか見分け方についても、チェックしてみてください。
マルスズキ
マルスズキは、スズキ3種のなかでも最も、馴染み深い種類となります。「スズキ」と「マルスズキ」の見分け方は、体が丸くなっているのが「ヒラスズキ」です。マルスズキは、春から秋にかけて、内湾や河口に生息している魚でもあり、淡水でも生きていくことができます。
大河であれば、河口から10km以上も登ることができるので、なかなか広い範囲で生息しています。冬になると、湾口部や河口に移動して、外洋の影響を受ける場所で産卵して、越冬をします。マルスズキの旬は、夏場で、2月に産卵したメスも味がいいとされています。
ヒラスズキ
「スズキ」と「ヒラスズキ」の見分け方は、体の高さで見分けることができます。体が高いという生態をもった魚が「ヒラスズキ」です。「スズキ」と同じ種類と思われていましたが、「スズキ」とは違う点が多い魚でもあるのです。
例えば、「スズキ」よりも荒れた海を好む生態であったり、荒れた磯を好む特徴もあります。生息数が少なく、未だに詳しい生態は分かっていません。
「スズキ」よりも美味しく食べることができるとされていて、透明感のある身は、料理の仕方は何でも美味しく食べることができるとされています。
タイリクスズキ
「タイリクスズキ」と「スズキ」の見分け方は大変難しくなっています。「タイリクスズキ」と「スズキ」の見分け方として、頭部が小さいという点があります。他には、見分け方として体の黒い斑点が特徴的な生態でもあります。この黒い斑点から、ホシスズキと呼ばれることも。
繁殖された「スズキ」は、タイリクスズキがほとんどになります。日本近海には、天然のタイリクスズキが生息していて、「スズキ」と同じ生息域になっています。味は、「スズキ」とそっくりになります。
スズキの美味しい食べ方
「スズキ」を美味しく食べるには、どういった食べ方がいいのでしょうか。「スズキ」の美味しい食べ方について、詳しくレクチャーしていきます。ここでご紹介する食べ方は、「スズキ」をより美味しく食べることができる方法でもあるので、ぜひ試して欲しい食べ方ばかりです。
刺身
スズキの美味しい食べ方として、刺身で食べる方法があります。特に夏のスズキは、旬でもあるので美味しく食べることができます。夏場であれば、スズキはまだ小さい型が多いことがあります。大型のスズキであれば、刺身の食べ方がおすすめです。
淡白でほんのりと甘くなっていて、タイなどのような食感が特徴的でもあります。シンプルにしょうゆとさわびで味付けして刺身で食べると最高です。スズキを美味しく食べることができるのは、刺身とショウガとわさびです。
河口付近で釣れたスズキは、少し生くささを感じる場合があります。その場合は、ショウガを使って臭みを抜いて食べることもできるので、試してみてください。
洗い
スズキの美味しい食べ方として、洗いというものがあります。この洗いという食べ方は、刺身にした身を、氷水につけて身を引き締める料理のことです。スズキの食べ方として、もっともおすすめの食べ方でもあります。身が氷水によって、引き締められるので、臭みを抜くことができます。
この方法をすることで、スズキの魚くささが気になりません。もしも、スズキの刺身が手に入ったのであれば、半分を洗いにして食べてみてください。洗いで食べるととても美味しいことが分かることでしょう。食べ方もとても簡単で、用意するのも氷水だけです。
スズキの刺身をただ、氷水につけるだけの簡単レシピでもあるので、ぜひ試してみてください。とても美味しい、一押しの食べ方です。
塩焼き
スズキの美味しい食べ方として塩焼きもおすすめです。旬のスズキであれば、内臓を取り出して、塩焼きにすると川魚特有の香ばしい香りを楽しむことができます。スズキの場合は、少し多めの塩をしておくと、とても香ばしくなるのでおすすめです。
このスズキの食べ方も、手軽で簡単になっているので、試してみてください。お酒が好きな方であれば、お酒との相性もいいので、おつまみとしても召し上がってみても美味しいのでおすすめです。
ムニエル
スズキの美味しい食べ方として、ムニエルもおすすめです。スズキを三枚に下ろして、塩胡椒して、ガーリックにまずしておきます。しばらく置いてから小麦粉をつけていきましょう。小麦粉を付けたらオリーブオイルを敷いたフライパンで焼いていきます。
焼き目が付いたら、裏返して両面を焼いていきましょう。スズキの身がふっくらとしていて、とても美味しいのでおすすめです。スズキの種類は、どれでもいいので、魚が手ごろな値段で手に入ったら、ムニエルを試してみてください。絶品です。
カルパッチョ
スズキの美味しい食べ方として、カルパッチョもおすすめです。定番料理でもありますが、フレンチではよくある食べ方です。スズキのカルパッチョのレシピをご紹介していきましょう。まず、スズキの刺身に酢とオリーブソース、レモン汁、塩胡椒を混ぜた物をかけていくだけです。
旬ではないスズキであっても、カルパッチョにして食べることで、生くささを取り除くことができるので、おすすめ。サラダの上に並べて食べるサラダとしての、食べ方もおすすめです。スズキは、簡単なレシピでとても美味しくなるので、ぜひ挑戦してみてください。
いつもはしたことがないという調理法であっても、ちょっとおしゃれなフレンチが簡単にできてしまうので、おすすめです。
旬の時期にスズキを美味しく食べよう!
スズキについて詳しく解説してきました。スズキは、出世魚で、成長するのには、時間がかかる魚でもあります。旬は、夏で釣りを楽しむことができます。スズキと言えば高級魚というイメージがありますが、意外と手ごろな値段で手に入る魚でもあります。
食べ方としては、刺身や洗い、カルパッチョ、ムニエルなどがおすすめです。食べてもよし、釣ってもよしのスズキを美味しく楽しんでみてください。