職業欄の書き方を確認しよう!
色々な場面の色々な提出書類などにある「職業欄」、みなさんはその職業欄の書き方に困ったことはありませんか?会社員や自営業の人の場合は、普通に「会社員」や「自営業」と記入すればOKです。ですが、パートの場合はそのまま「パート」と記入するのが正しい書き方なのでしょうか。
更には主婦(または主夫)の場合は、家事という立派な仕事をしているにも関わらず「無職」と書くのが正しい書き方となるのでしょうか。フリーランスの場合はどのような書き方が正しいのでしょうか?今回は「職業欄」の書き方を、色々なパターン別にご紹介していきましょう。
職業欄の書き方に関する悩み
様々な書類にある「職業欄」ですが、世の中には色々な職業の人がいるので、中には「自分の職業はどのような書き方が正解なのだろうか?」と悩んでしまう方もいます。それでは職業欄の書き方に関する悩みには、どのようなものがあるのでしょうか。
たくさんの悩みがあるようですが、代表的なものとしては「正しい書き方が分からない」と「書きにくい職業に就いている」という2つがあげられるようです。ここでは「職業欄の正しい書き方が分からない」「書きにくい職業に就いている」、この2つの悩みについてご説明していきましょう。
正しい書き方がわからない
職業欄に関するお悩みの1つ目は「職業欄の正しい書き方が分からない」です。世の中には子どもや学生、働いている主婦、専業主婦、内職をしている人、そしてフリーランスで働いている人やフリーター、または無職など様々な人がいます。
そして、その職業も実にたくさんの職種があり、誰の仕事でも「会社員」や「アルバイト」というようにパッと記入できるわけではありません。ですので、職業欄に自分の職業を記入するときに「あれ、自分の職業ってどういうふうに書くのが正解なのだろうか」と、書き方に悩んでしまうのです。
書きにくい職業がある
昔と違って、今は様々な働き方がありますし、それと同じように様々な職業があります。たくさんの職業の中には、職業欄に書きにくいと感じてしまう職業もあります。もちろんどんな職業であっても、職業欄に記載することは出来ます。
ですが人の心情という点を考えた場合、職業欄に書きにくいこともあるでしょう。その他にも書きにくい職業があります。雇用形態や働き方が特殊であると、職業欄にどのように記入して良いのか分からずに、非常に書きにくく感じてしまうのです。
いざ、書類を書く時になってから戸惑ったり、悩んでしまったりしないように普段から「自分の職業はどのような書き方が正しいのか」ということを、きちんと調べて覚えておくと、急に何らかの書類を書くことになったとしても安心出来るでしょう。
主婦向け職業欄の正しい書き方
まず初めにご紹介する職業欄の書き方は「主婦(または主夫)」の場合の書き方です。主婦(または主夫)の場合はパートやアルバイトをしているのか、していないのか、何らかの収入があるのか、ないのか、また誰かの扶養家族となっているのかで、職業欄の書き方が変わっていきます。
アルバイトやパートをしている場合
まずアルバイトやパートをしている主婦の人についてです。アルバイトやパートなどで働く主婦(兼業主婦)の方の職業欄は、どのような書き方が正しいのでしょうか。正しい書き方は、その書類によって変わってきますが、基本的に「主婦」と書いても問題は無いようです。
企業などで働いている場合の職業欄は「会社員」と記入するのが一般的ですが、パートやアルバイトなどの非正規雇用の場合は、「会社員」と書かずに「主婦」と書く場合が多いです。ですが、転職を考えて面接のための履歴書を書く場合は、書き方がまた違ってきます。
アルバイトやパートであっても、即戦力や経験を求められることも多いので「パート」や「アルバイト」と記入した方が有利な場合もあります。その時々のシチュエーションに応じて、「主婦」や「パート」などと職業欄を書き分けることが必要でしょう。
また主婦(主夫)の場合「配偶者の扶養家族となっているのか」が関わってきます。配偶者に扶養されている場合は、それほど多くの収入を得る事が出来ません。ですのでパートやアルバイトをしていても職業欄の正しい書き方は「主婦」となります。
ですが、配偶者の扶養から外れてしまうくらいの収入がある場合は、また違ってきます。扶養から外れるくらいの収入を得ている場合の正しい職業欄の書き方は「主婦」とは書かずに「販売業」などと職種を記入したり、「パート」や「アルバイト」などと雇用形態を記入するのが正解です。
アルバイトやパートをしていない場合
次に専業主婦の方の場合です。専業主婦として毎日一生懸命家事に勤しんでいる方が、何らかの書類の職業欄を記入する場合はどのような書き方が正しいのでしょうか。この場合は非常に簡単で、そのまま「主婦」と記入すればOKです。
また、書く書類の種類によって、職業を記入するタイプではなく丸で囲むタイプもあります。そのようなタイプの書類の時は、もし選択肢の中に「主婦」があれば「主婦」のところを丸で囲みましょう。また選択肢の中に「主婦」がない場合は「無職」のところを丸で囲みましょう。
扶養家族にならない場合
次に「扶養家族にならない主婦」「扶養から外れて仕事をしている主婦」の場合です。メインとしているのが「主婦」の仕事であっても、長時間のパートとして勤務していたり、在宅ワークなどで配偶者の扶養から外れてしまうくらいの収入を得ている方も多いのではないでしょうか。
そのような場合は前述した通り、主な収入を得ている仕事を記入しましょう。例えば在宅ワークでデータ入力をしている人なら、職業欄は「自営業」となります。もし職種の欄がある場合は「事務」となるでしょう。パートで働いている方は、パートやパートタイマーと記入します。
会社員向け職業欄の正しい書き方
次に会社員の方の職業欄の正しい書き方です。会社員の場合、正社員なのか団体職員なのかで書き方が変わってきます。では、一体どのような違いがあるのでしょうか。ここでは企業などの正社員の場合と団体職員の場合の職業欄の正しい書き方をご紹介いたします。
正社員の場合
まずは会社員の中でも「正社員」の場合です。色々な書類の職業欄に「会社員」と記入出来るのは「正社員のみ」となります。正社員じゃなくても、企業に雇用されていれば「会社員」と書いても良いのではないか、と感じる人がほとんどなのではないでしょうか。
ですが、例え契約社員などの非正規雇用であっても、正社員と同じように、場合によっては正社員以上に働いている人もいます。ですので、色々な書類の職業欄には「会社員」と記入しても良さそうですが、職業欄に「会社員」と記入出来るのは「正社員」だけなのです。
団体職員の場合
次に団体職員の場合についてです。「団体職員」とはNPO(非営利組織)などで働いている人を表す通称です。一番分かりやすい例として「東京信用金庫」や「JA」「生活協同組合」などの職員の方たちです。
その団体職員の方は、書類の職業欄には「会社員」と記入します。ですが、「会社員」と「団体職員」を区別して記入する必要がある場合もあります。その場合は「団体職員」と記入します。丸で囲んで選択する場合にも、選択肢に「団体職員」があれば、「団体職員」を丸で囲みましょう。
会社員に該当しない場合の職業欄の正しい書き方
ここからは「会社員」に該当しない職業の方の職業欄の正しい書き方についてです。「会社員」に該当しない職業とは、主に「パート・アルバイト」「派遣社員」「契約社員」「公務員」「会社の役員」などとなります。
では、そのような仕事に就いている方の場合には色々な書類の「職業欄」にどのように記入すべきなのでしょうか。ここでは会社員に該当しない職業の方の「職業欄」の正しい書き方をご紹介いたします。
アルバイトやパート
初めに「パート・アルバイト」の方の職業欄の正しい書き方をご紹介いたします。日本では慣例的に「パートタイマー」「アルバイト」と2つの呼び方をしていますが、基本的にパートタイマーとアルバイトは同じです。英語では「パートタイマー」でドイツ語が「アルバイト」なのです。
ですが学生さんなど若い人が正社員以外で仕事をする場合に「アルバイト」、主婦などが正社員以外で仕事をする場合「パート」と呼ぶのが一般的のようです。フルタイムかどうかという違いもあるようですが、最近では「短時間アルバイト」や「短時間パート」などもあります。
ですので、フルタイムはパート、短時間はアルバイトとは一概に言えません。「パート・アルバイト」の問題には正解がないのが現状です。職業欄には募集広告に記載されていたように書いても良いし、若い方なら「アルバイト」、主婦の方なら「パート」と職業欄に記入しても良いでしょう。
派遣・契約社員の場合
次に契約社員・派遣社員の場合の職業欄の正しい書き方についてのご説明です。契約社員や派遣社員は、いわゆる「非正規雇用」となりますので「アルバイト」と職業欄に記入するのが正解です。前述の通り、正社員以外は「会社員」と職業欄に記入出来ません。
ですので、契約社員・派遣社員のように時給や日給で仕事をしている方の場合には職業欄には「アルバイト」と記入することになります。契約社員も派遣社員も名称に「社員」と付いているので混同してしまいそうになりますが、職業欄に「会社員」と記入するのは「正社員のみ」だけです。
会社役員の場合
次は会社役員の場合の職業欄の正しい書き方をご説明いたします。会社役員というのは、一般的に「とてもえらい」というイメージがあるので正社員のようなイメージがありますが、実は会社役員は会社員ではないのです。会社役員というのは役職名などとは違い、単なる立ち位置の呼び名なのです。
会社員ではないので、普通の正社員とは雇用契約も全く違います。さらに「給料」については「給料」ではなく「役員報酬」という呼び方となり、それにかかる税金も変わります。ですので会社役員の場合の職業欄の正しい書き方は「会社役員」となります。
公務員の場合
次に「公務員」の場合の職業欄の正しい書き方をご説明いたします。公務員の場合も会社員と同じよう、「正職員」として勤務している人のみが「公務員」と記入することが出来ます。非正規や非常勤の方は職業欄に「アルバイト」と記入するのが正しい書き方となりますのでご注意ください。
国や地方公共団体で勤務していれば、基本的には公務員となりますが、「正職員」でなければ職業欄に「公務員」と記入することは出来ません。ちなみに国会議員や都道府県知事などは「任期」があり満了すれば、その職に就いていないことになります。
要するに「期間を決められた仕事」となり「契約社員」と同じなのではないかと感じる方もいるでしょう。しかし選挙で選ばれる議員や知事は「公務員」に該当します。本来であれば期間(任期)が決まっている仕事であれば基本的には契約社員となる訳ですが、これは公務員独自の原則なのです。
その他の職業欄の正しい書き方
ここからは正社員やパート・アルバイトなどではない、その他の職業の方の正しい職業欄の書き方をご紹介いたします。ですが前述した通り、世の中にはとてもたくさんの職種がありますので、今回、ここでその職種全てについてご紹介することは出来ません。
今回は、その他の職業の中でも特に人数が多いと思われる「学生」「無職」「フリーランス」の3つについて、ご紹介していきましょう。まず初めは「学生」から始めていきましょう。
学生の場合
では「学生」の場合の職業欄の正しい書き方をご紹介いたします。一般的に「学生」とは大学生のことを指します。大学生の中には、かなりの割合でアルバイトをしているのではないでしょうか。この場合、職業欄には「学生」と書くべきなのでしょうか。それとも「アルバイト」と書くべきなのでしょうか。
実は職業欄には主となる職業を記入しなければなりません。ですので、例え毎日長時間、アルバイトしているとしても大学に籍を置いてあるのならば、職業欄には「学生」と記入しなければなりません。学生の本分が「学校へ行って勉強すること」と考えてみれば、当たり前のようなことなのです。
また、企業やお店などで働いている社会人が仕事をしながら、大学や大学院に通っている場合、職業欄にはどのように記入すれば良いのでしょうか。働きながら大学や大学院に通っている場合は「学生」と「会社員」、どちらにもなるのです。
「会社員」と書ける条件である「正社員」として働いているのであれば「会社員」と記入します。ですが、どんなに長時間働いて、どんなにたくさん稼いでいても「正社員」でなければ職業欄には「学生」と記入します。
もちろん「学生」ではなく、「パート」や「アルバイト」と書くことも可能です。しかし学校に通っている学生である以上、あくまで学業が本分ですし、「学生」が本業と言えるでしょう。ですので職業欄には「学生」と記入するほうが良いでしょう。
無職の場合
次に「無職」の場合の職業欄の正しい書き方をご紹介いたします。学校へ行ってるわけでもなく、働いているわけでもない状態は明らかに「無職」です。しかし他にも「無職」と職業欄に記入する場合があります。一般的な「無職」以外の無職とは、どのような状態を言うのでしょうか。
それは小学校や中学校の義務教育、高等学校、高専、各種専門学校、大学、大学院以外の学校に通っている場合は「無職」の扱いとなります。例として海外の語学学校へ通っている状態が挙げられます。ですが日本の学校に籍を置いた状態での海外留学は「無職」ではなく「学生」となります。
海外の学校へ通っていて「無職」となるのは、日本の学校に籍を置いていない状態で海外の語学学校へ通っている場合となります。また、インターナショナルスクールは学校ですので、インターナショナルスクールに通っている人は「無職」とはならず「学生」となります。
また主婦(主夫)であっても「無職」と記入しなければならないこともあります。1つ目は「出生届」を記入する時です。出生届の「職業欄」は選択式となっていて、用意されているカテゴリーの中に「主婦(主夫)」が無いため、「無職」を選ばなくてはいけません。
主婦(主夫)であっても「無職」と記入しなければいけない場合、2つ目は「中古品の買い取り」をお願いする時です。家具、家電、ゲーム、本、洋服などをリサイクルショップで買い取ってもらう時に記入する用紙にも「職業欄」があることが多いです。
ほとんどの場合は選択式となっていますので「主婦(主夫)」という項目があれば「主婦(主夫)」を選べば良いでしょう。ですが、「主婦(主夫)」という項目が無いこともあります。その時にも「無職」を選ばなくてはいけません。
また選択式ではなくても「主婦(主夫)」と記入出来ない場合もあります。日本ではまだまだ「主婦(主夫)」が一つの独立した職業として認められることが少ないため、そのような事も良くあるのです。ですので、「主婦(主夫)」と記入することが出来ない場合は「無職」と記入します。
フリーランスの場合
次はフリーランスの場合の職業欄の正しい書き方をご紹介いたします。近年、様々な働き方をする人が多くなってきています。「職場に通勤して仕事をして帰宅する」という、従来の働き方に捉われずに仕事をしている人、いわゆる「フリーランス」の方もたくさんいます。
ある特定の企業に籍を置かないで働く「フリーランス」の場合は、職業欄や履歴書の正しい書き方に頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。フリーランスの方が職業欄に記入する場合には、普通に「フリーランス」と記入するのが正しい書き方です。
また個人事業主もフリーランスと同じ扱いとなることが多いです。ここでポイントとなるのが開業届を提出しているのか、提出していないのか、という点となります。開業届を提出して仕事をしている場合は職業欄に「フリーランス」ではなく「個人事業主」と記入するのが正しい書き方となります。
反対に開業届を提出しないで仕事をしている個人事業主の場合には「個人事業主」とは書きません。その場合の職業欄の正しい書き方は「自由業」や「フリーランス」となります。届け出があるかないかの問題となるため、間違えのないように気を付けて記入するようにしましょう。
また、内職をしている人も「フリーランス」と職業欄に記入する場合があります。特にどこかに雇われているのではなく自分自身で仕事を探して内職している方や、自分で起業して内職をしている場合には「フリーランス」として扱われますので、職業欄には「フリーランス」と記入しましょう。
職業欄は正しく記入しよう!
今回は色々な書類に記入する「職業欄」の正しい書き方を、様々なパターン別にご紹介してきました。いかがでしたでしょうか。ひとことで「職業」といっても、十人十色で色々な仕事や働き方があるものです。特に現在ではフリーランスをはじめとした、様々な仕事の形態があります。
日々、生活していると書類を書かなければならない事が良くあります。書類の各項目は当たり前ですが、きちんと正確に記入する必要があります。特に「職業欄」には要注意です。職種や職業だけ気を付ければ良いわけではありません。
「パート」や「アルバイト」、「契約社員」などといった雇用形態、また「主婦」や「無職」といった今現在の自分の状態によっても、職業欄の書き方がそれぞれ違ってきます。書類への記入ミスによって、面倒なトラブルにならないために、自分の正しい職業欄の書き方を覚えておきましょう。