「お時間をいただき」の意味とは?
社会ではどんな場面でも敬語を基本的に使用します。その中でも「お時間をいただき」はビジネスシーンや目上の方への敬語として使う事が多くなります。
「お時間をいただきありがとうございます」は相手へのお礼の意味を含めた、「お時間をいただきたい」と相手へ伝えたい時に使用します。
ビジネスシーンだけでなく目上の方への敬語まで幅広い使い方ができる「お時間をいただき」の意味や、正しい使い方、「お時間をいただき」の間違った使い方の例文をまとめてご紹介します。
これから社会人になる方や「お時間をいただき」を間違った使い方をしている場合もたくさんあるので、正しい使い方や例文を参考にしてみてください。
「お時間をいただき」の敬語や言葉の由来
社会人になればビジネスで利用する話し方や幅広い方への敬語での話し方を使う場面が多くなります。特に新社会人になれば、上司や先輩等から仕事を1から教えてもらう事になります。
若い世代であれば上司や先輩との関わりも多いので、相手へ使う敬語や感謝の気持ちを伝えるのはとても大切です。それ以外でも取引先の方やお客様への伝え方にも繋がるのでチェックしておきましょう。
「お時間をいただき」はビジネスシーンや目上の方へ伝える敬語として利用します。自分の為に相手の貴重な時間を使ってもらった時に使う敬語です。
よく使用する「お時間をいただき」の言葉の由来や、「お時間をいただき」を使う時の大切なポイントについてご紹介します。幅広く使う敬語なので「お時間をいただき」の意味を理解しておきましょう。
「お時間をいただき」言葉の由来
「お時間をいただき」言葉の由来についてご紹介します。「お時間をいただきありがとうございます」という敬語を多くの方は利用した事があるフレーズの1つ。
「お時間をいただく」というフレーズは相手の時間をもらうという意味になります。日本の敬語はとても難しくて、大人になっても敬語の使い方がしっかり身に付いている方はとても少ないです。
相手の時間をもらう事に対して相手に敬語として伝える場合には、謙譲語を使います。敬語にはいくつかの種類があり、謙譲語とは自分を下にする事で相手に敬意を表している敬語を差します。更に謙譲語は自分の行為で表現するのが基本です。
自分は相手の時間をもらう事が由来となっていますので、謙譲語で「時間をいただき」を表現します。敬語にはその他にも丁寧語も使う事が一般的です。丁寧語の例文は「です・ます」やお時間・ご連絡等の「お・ご」等を使います。
謙譲語と尊敬語を組み合わせた言葉が「お時間をいただき」が適切となりますので、相手から貴重な時間を使ってもらった時には必ず「お時間をいただきありがとうございます」と伝える事が大切です。
ビジネスシーンになれば「お時間をいただき」のフレーズは、たくさんのシーンで使われます。上司や先輩や取引先先相手だけに限らず、時間を共有した相手に掛ける言葉として利用する場面も多くなるので覚えておきましょう。
「お時間をいただき」を使う大切なポイント
「お時間をいただき」を使う時に大切なポイントについてご紹介します。相手の貴重な時間を使ってもらった時に使うワードとなりますが、ただ単に言葉を発するだけでは相手に気持ちが伝わりません。
感謝の気持ちを伝える唯一の方法は言葉で相手に伝える事になりますので、口に出してお礼の気持ちを相手にしっかり伝えるのはとても重要なポイントになります。
面接時や仕事でのアポイントやプレゼンテーション等で、時間関係なく相手に時間を使ってもらった時には必ず言葉で感謝の気持ちを発する事が大切です。仕事で忙しくて時間に追われていても、心から感謝を伝える事ができれば人間関係が良好になりやすいので「お時間をいただき」の言葉を大切にしておきましょう。
「お時間をいただき」の特徴
相手の時間をもらう時に伝える「お時間をいただき」には大きく分けて2つの意味や特徴があります。相手への伝え方で様々な意味をお持りますが、相手に時間を使う事には変わりはありません。
普段の会話でもよく使用するので、時と場合で使い分けしてみるのがおすすめです。「お時間をいただき」のフレーズは多くの場面で使う事がありますので、日常会話に取り入れてみて使い慣れしておきましょう。
家族や仲の良い友人に敬語にあたる「お時間をいただき」のワードは少し堅苦しさを感じるかもしれません。学生さんであれば先生や先輩、初対面の方に使いやすい言葉なので参考にしておきましょう。
相手へのお礼の言葉
「お時間をいただき」は上記でもお伝えしているように相手へのお礼の言葉として使うのが一般的です。特に若い世代の新入社員は就職活動中や、社内上司に対して使う事が多いです。
若い世代だけでなく「お時間をいただき」は勤続年数が長い方や上層部の偉い方も普段使う言葉として活用されています。「お時間をいただき」のワードは社会人にとって使えるか使えないかによって、大きなポイントになるので覚えておきましょう。
相手に対しての敬意を表すだけでなく、時間をいただいた事に関して「貴重な時間を与えてくれた」と相手からそんな捉え方もしてくれるきっかけになります。
逆の立場で相手から「お時間をいただきありがとうございます」と伝えられた時にも、きっと感謝してくれてる気持ちが伝わるはずです。
相手にお礼の言葉を受けて嬉しくない人はいません。ビジネスシーンだけでなく、プライベートや様々なシーンで「時間をいただきありがとうございました」等の感謝の言葉をどんどん使う様にしましょう。
自分の時間に対してこんなにも感謝してくれるのであれば、次の機会にも力添えしたくなる気持ちにもなります。お礼として使う「お時間をいただき」のワードは、気持ちを込めて笑顔で相手に伝えてみてください。
相手にお願いをする言葉
続いて「お時間をいただき」には相手にお願いをする際に使う言葉としても有効です。ビジネスシーンであれば取引先の相手やお客様にアポイントを取る際に、「お時間をいただきたい」旨を伝えるシーンが多いです。
時間を使ってもらった事の感謝の言葉ではなく、これから時間を作ってほしい時にお願いをする時にも「お時間をいただき」のワードが使われます。
「お時間をいただきたい」の意味を簡単に解釈すれば「あなたの時間をもらいたい」になります。しかしそのまま伝えるとストレート過ぎで、敬語ではなくなってしまう事から「お時間をいただきたい」と伝えるのが一般的です。
「お時間をいただきたい」は相手へのお願いを伝える文言になるので、伝え方にも注意しなければいけません。相手に直接「お時間をいただきたい」と伝えたり、電話で直接会話であれば問題ありません。
しかし会話ではなくメールや文章として相手にお願いするには、もう少し工夫のがおすすめです。メールや手紙であれば、相手からの即答返事がないので一方的な伝え方になります。
その場合は「お時間をいただきたく存じます」等が適切です。おすすめの例文を後々ご紹介しますので、そちらも参考にしてみてください。
「お時間をいただき」を主に使うビジネスシーン
「お時間をいただき」を主に使うビジネスシーンを各ジャンルごとにご紹介します。社会人になって、仕事をする環境になれば正しい敬語で相手に伝えなければいけない場面が多くなってきます。
相手に時間をいただいた時には「お時間をいただき」を使い、感謝の気持ちやお願いの旨を伝えなければいけません。そんな中で、ビジネスシーンではメールや手紙や直接相手に伝える為に必要なシーンピックアップしてみます。
「お時間をいただきたい」をどのようなシーンで、どのような意味で伝えるのかによって良い方は大きく異なります。仕事であらゆる場面に対応できるおすすめの例文を参考にしてみてください。
ビジネスメールや手紙
ビジネスシーンで「お時間をいただき」と伝える大きな場面は主にビジネスメールで活用される事が多いです。メールや手紙は直接相手に伝えますが、その事に対してすぐに返事がありません。
「お時間をいただきたい」旨を相手に伝える際には、メールや手紙などの文章の場合にはいくつかの注意が必要となります。メールや手紙で相手の表情や先方の捉われ方が分からないので、会話で「お時間をいただきたい」と伝える際にはより丁寧に相手に伝える必要があります。
最近では手紙よりもメールを利用する場面が多くなっています。時代の流れで電子メールがビジネスでも多く多様されていますが、相手にお願いする場合に直筆の手紙で相手に送れば、気持ちも伝わりやすくなるのでおすすめです。
手紙やメールで「お時間をいただき」の文章は、内容の中でも文頭から使う様にしましょう。メールの場合は手紙よりも相手にメッセージを贈るのは、とても早く遅れるのがメリット。
電子メールを使って「お時間をいただきたい」「お時間をいただきありがとうございます」等は、相手に送るのは早い程良いです。メールを贈る場合はその日中か、遅くても翌日の朝一で送るのがおすすめです。
手紙の場合はメールよりも相手に届くまでの時間が空いてしまいます。「お時間をいただき」を手紙で送る場合は、感謝の気持ちをより文面で伝わる様な内容にしてみましょう。相手がより有意義な時間を過ごせたと、気持ちが伝わる様な内容であれば人間関係も良好になります。
会話や電話対応
続いてビジネスシーンで「お時間をいただき」を会話や電話で相手に伝える活用方法をご紹介します。電子メールや手紙よりも「お時間をいただき」の気持ちを伝えやすいのでおすすめです。
またビジネスシーンでは商談やお客様に使うワードとしても「お時間をいただき」は多く使われるので覚えておきましょう。就職活動中でも面接を終えた後は「お時間をいただきありがとうございます」と相手への御礼を伝えましょう。
また上司や先輩に仕事内容で質問をしたい場合はお願いする内容の前に「お時間をいただきたい」旨を伝えて、了承を確認してから本題に入るようにしましょう。
電話で「お時間をいただき」を伝える際にも会話と同様に、相手に自分との時間を取っている訳なので先に伝える様に心掛けてください。
「お時間をいただきたい」と相手にお願いをした際には、会話や電話の最後には「お時間をいただきありがとうございました」とお礼として伝えれば、相手も嫌な気持ちにはなりません。
会話では笑顔や恐縮さを表情で伝えやすいので存分に表現しましょう。電話の場合は相手の顔を伺う事はできませんが、声のトーンで気持ちを伝えれる様に工夫してみるのがおすすめです。
「お時間をいただき」の一般的な例文や英語の使い方
「お時間をいただき」の一般的な例文や英語での伝え方をご紹介します。ビジネスシーンで実際に活用されている例文を参考にしてみましょう。
「お時間をいただき」には大きく分けてお願いをする時と、時間をいただいた際のお礼として使用します。2つの意味として使いますが、どちらも相手への敬意を持って使うのが効果的です。
間違った使い方をしていた場合は社会人として少し恥ずかしいだけでなく、相手によっては不快に感じてしまう場合もあります。これから社会人になる若い世代の方は、「お時間をいただき」は敬語の中でも非常によく使うワードなので覚えておきましょう。
また相手が外国人の場合も同様に「お時間をいただき」を英語で相手に伝えましょう。英語の場合は日本語とは大きく違うので、覚えておくとより便利です。正しい使い方や英語のでの伝え方を参考にしてみてください。
例文①メールや手紙の使い方
まず初めにメールでの「お時間をいただき」のおすすめの例文や使い方からご紹介します。ビジネスシーンではアポイント日程の調整で先方にメールを送る事が多くなります。
メールであればすぐに相手に知らせる事ができます。仕事の打ち合わせで相手に時間をもらう必要がある時には「お時間をいただきたく存じます」や「お時間をいただけますでしょうか」の例文が適切な敬語になります。
直接相手にお願いする場合にはあまり使わない敬語になりますが、メール等の文面ではより丁寧で配慮が感じられるような丁寧な伝え方をしましょう。
日程が決まったアポイントをしたい場合は手紙ではなくメールで伝えるのがおすすめです。メールと電話で伝えれば、メールの見逃しもないのであんしんです。
ビジネスメールで文章をやり取りする際には、堅苦しいと感じるくらいの文言で伝える必要があります。直接会って伝えたり、電話で伝えるよりも態度や敬語を示す事が難しいからです。
「お時間をいただきたく存じます」の例文の意味は「お時間をもらえたらと思います」になります。目上の方や上司や取引先の相手への敬語として活用してみましょう。
例文②ビジネスでの会話の使い方
続いてビジネスでの会話の使い方の例文をご紹介します。「お時間をいただき」はビジネスメールや手紙よりも会話や電話対応で多く使用されます。
直接相手の顔を見ながらアポイントをする場合は、「打ち合わせのお時間をいただけますでしょうか」が一般的です。面談の場合は「面接のお時間をいただけますか」と問いかけとして伝えるのもおすすめ。
また時間をいただいた時にはお礼として「本日は貴重なお時間をいただきありがとうございます」と挨拶代わりとして伝えてみましょう。そうすれば相手にも良い印象が伝わります。
「お時間いただき」のフレーズの中でもこちらの都合で少し待って欲しい時や、取引先やお客様から催促された時には更に丁寧な言い換えで伝えるようにしましょう。
例えば「大変申し訳ございませんが、○○で立て込んでおりまして○○までお時間をいただけますでしょうか」と恐縮ながら相手にお願いを伝えるのがおすすめです。
相手に待たせてしまっている事を感じつつ、お詫びとお願いの気持ちを伝えて対話や電話でも場合によって使い分けしてみてください。
例文③会社の上司や先輩への使い方
会社の上司や先輩への使い方をご紹介します。ビジネスシーンでは取引相手やお客様とは違い、上司や先輩の場合は普段から仕事上で関係性が深くなります。
しかし関係性が近くなっても、しっかり敬語で感謝やお詫びの気持ちは忘れない様に上司や先輩に伝える必要があります。上司や先輩への使い方は「お時間をいただきありがとうございます」や「お時間をいただき光栄です」と伝えるのがおすすめです。
始めに「お時間をいただきありがとうございます」と伝え、上司や先輩が気持ちを汲み取ってもらえた時には早速本題に入る様に会話を続けます。
上司や先輩の時間を使う際には、友好的に時間を使う様に心掛けるのがポイントです。長々と堅苦しい挨拶を続けるよりも、相手の大切な時間を効率よくする様に心掛けも忘れない様にしましょう。
会社内での人間関係もとても大切です。自ら時間をいただくお願いをしていなくても、自分の為に時間を作ってくれた上司や先輩には「時間をいただきありがとうございます」とお礼を伝えて良好な関係を築き上げてください。
例文⑤「お時間をいただきたい」英語での使い方
最後に「お時間をいただき」を英語で伝える例文をご紹介します。時には外国の方とお仕事を経験する際には、英語で会話が難しくても感謝の気持ちを英語で伝える場面があるかもしれません。
日本語と英語は根本的に異なりますが、時間をいただいた事に対する感謝の気持ちが相手に伝われば良好な関係が築けます。難しい英語ではないので覚えておくと便利です。
「お時間をいただきありがとうございます」を英語で伝える際には「Thank you for your time」がおすすめの例文です。Thank you for○○の英語は「○○に対してありがとう」という意味になります。
「Thank you for○○」は多様に使える英語となりますので、英語が苦手な方も覚えておくと非常に使い勝手が良いのでおすすめです。
相手に時間をいただいた時や、その後に伝えてもおすすめの英語です。シンプルに相手に感謝の気持ちを伝える事が重要ポイントとなりますので、参考にしてみてください。
「お時間をいただき」使い方の注意点
最後に「お時間をいただき」使い方の注意点についてご紹介します。取引先やお客様、会社の上司や先輩に時間をいただく時には感謝の気持ちを伝える事は大切ですが間違った言い方をしないように注意してください。
正しい言い方と勘違いして間違った使い方をしている方も多いです。「お時間をいただき」はお礼と感謝の気持ちを伝えるワードになります。間違った使い方をしてしまうと相手に失礼になってしまう恐れもあります。
「お時間をいただき」の間違った使い方例をピックアップしてみます。もし使ってしまっている方は正しい言い方に変えたり、間違った使い方と認識しておきましょう。
「お時間をいただきたい」の間違った使い方例
「お時間をいただき」の間違った使い方例をご紹介します。取引相手やお客様や上司に「お時間をいただきたい」や「お時間をもらってもいいですか」等は相手に失礼に当たります。
相手の時間をもらいたい時に使用するワードではありますが、いただきたいやもらっていいですかのワードは自分本位で相手の状況や気持ちを汲んでいない事になるので適切ではありません。
その他にも「お時間をいただければ、ありがとうございます」は敬語として伝えている様で、間違った敬語になるのでこちらも不適切になります。
営業で仕事をしている方に多いのが「お時間をいただくのは可能でしょうか」等も一見正しい使い方の様に感じますが、「可能でしょうか?」は相手によっては不適切に感じられる場合があります。
正しい使い方は相手に時間をもらいたい時には「お時間をいただけますでしょうか」が適切です。対話や電話の場合は堅苦しさを外して「お時間をいただけますか」が使いやすいのでおすすめです。
「お時間をいただき」は「貴重な時間をいただきたい」という意味
ビジネスシーンや目上の方への敬語として使用される事が多い「お時間をいただき」は相手へ「貴重な時間をいただきたい」という意味になります。
「お時間をいただき」はその他にも相手の時間をいただいた時には、お礼としての感謝の気持ちを伝える時に使う事が多いです。大切な時間をいただいた事に対するポジティブな気持ちを表す言葉となります。
ビジネスでお世話になった方や上司への感謝を伝えましょう。社会に出れば人間関係を大切にする感謝の気持ちを表す言葉はとても大切です。
「お時間をいただき」の正しい使い方もあるので、感謝の気持ちを伝えたつもりでも間違った使い方をしていれば本末転倒です。「お時間をいただき」の正しい使い方や英語等も参考にしてみましょう。