「おねしゃす」って何?
皆さんはネット上で「おねしゃす」という言葉を目にしたことがありますか?特にネットに詳しい人が利用する掲示板や、まとめサイト、SNSなどで目にすることが多い言葉のようです。イメージとして主に若い人が使うイメージのあるのではないでしょうか。
では、この「おねしゃす」という言葉、一体どのような意味を持つ言葉なのでしょうか?今回は「おねしゃす」という言葉の意味、その語源、元ネタ、またその使い方や返し方、使う時の注意点などをご紹介していきましょう。
「おねしゃす」とは
「アンケート、おねしゃす!」「駅前集合、おねしゃす!」「登録おねしゃす!」という文章、SNSなどで見かけますが一体どういう意味なのでしょうか。言葉の響きはちょっと外国語っぽくも感じますので、もしかしたら外国語なのでしょうか。または外国語を語源とした言葉なのでしょうか?
「お願いします」の意味
実はこの「おねしゃす」という言葉は「お願いします」という意味を持つ言葉なのです。主に若い人を中心にネット上で使用されている言葉のようです。「アンケート、おねしゃす!」とは「アンケート、お願いします!」という意味になるのです。
そう言われてみれば、「おねしゃす」の「おね」は「お願いします」の「おね」ということは何となく理解出来るのではないでしょうか。それでは「おねしゃす」の「しゃす」の部分は「します」ということになるのですが、なぜ「します」が「しゃす」という言葉になったのでしょうか。
語源は「オナシャス」
「おねしゃす」という言葉の語源はネットユーザーが良く使っている「オナシャス」という言葉です。この「オナシャス」という言葉はどのような意味なのでしょうか。「オナシャス」は「おねしゃす」と同じで「お願いします」という意味を持つ言葉となっています。
では、なぜ「オナシャス」が「おねしゃす」と言われるようになったのでしょうか。その理由は「オナシャス」という言葉を早口で言うと「おねしゃす」と聞こえるということです。そこから「おねしゃす」という言葉が誕生しました。
「オナシャス」の元ネタ
それでは「オナシャス」という言葉の元ネタは、どのようなものなのでしょうか。「オナシャス」とは、ゲイ用のアダルトビデオ「極道脅迫!体育部員たちの逆襲」という作品の中で使われた言葉から誕生したと言われています。
作品中に出演者が言った「お願いします!」というセリフがあったのですが、そのセリフを勢いよく大声で言った時に、力が入り過ぎて「オナシャス!」に聞こえた事を、見ていた人が面白いという理由で使い出し若いネットユーザーを中心に掲示板やSNSなどで使われるようになりました。
「おねしゃす」の使い方
ここまでは「おねしゃす」の意味やその語源、元ネタをご紹介してきました。それを踏まえて、ここからは「おねしゃす」の使い方をご紹介していきましょう。「おねしゃす」という言葉は、実際にどのように使えば良いものなのでしょうか。
「おねしゃす」を使った例文も、いくつかご紹介していきますので是非ご参考にしてみてください。また「おねしゃす」を応用したような言葉もご紹介いたします。ちなみに、どちらもネットから派生した言葉となっております。
お願いするときに使う
「おねしゃす」は「お願いします」という意味を持つ言葉ですので、そのまま何かをお願いする時に使います。例えば「ぜひ見てください。おねしゃすです!」「駅前集合おねしゃす!」「ノート見せてください!おねしゃす!」などのように、まさに「お願いします」と同じように使います。
またこの「おねしゃす」という言葉は、あくまで「軽いお願い」をする時に使ったり、「よろしく!」という意味で使います。大事なお話しをしている時や、重いお願いをするときに「おねしゃす」を使ってしまうと、ふざけているように聞こえてしまいますので、注意が必要です。
「おねしゃす!センセンシャル!」もチェック
「おねしゃす」という言葉と同じ意味を持つ言葉に「おねしゃす!センセンシャル!」という言葉があります。この「センセンシャル」という言葉は「オナシャス」の元ネタのゲイ用のアダルトビデオ「極道脅迫!体育部員達の逆襲」に出てくるセリフです。
出演者が「お願いします!すみませんでした!」と思い切りいきんで、早口で言ったところ「オナシャス!センセンシャル!」というふうに聞こえたのが語源と言われています。こちらも空耳を面白がったネットユーザーによって使われるようになりました。
もともとは「オナシャス!センセンシャル!」と使われていましたが、今は「オナシャス」よりも「おねしゃす」の方が使われることが多くなり、「おねしゃす!センセンシャル!」を目にすることが増えてきたようです。
「おねしゃす」に対しての返し方
「おねしゃす」の返し方はどのようなものなのでしょうか。「おねしゃす」は「お願いします」という意味ですので、そのお願いにOKしてくれた相手に対して返す言葉は「ありがとう」となります。普通なら「ありがとう」というのが正しい返し方と言えるでしょう。
ですが、お願いする時にネットスラングである「おねしゃす」を使ったのに返し方が普通に「ありがとう」では何となく違和感を感じますし、相手がネットスラングに詳しい人の場合は「知ったかぶりしてる」なんて思われて失笑されてしまうかもしれません。
では「おねしゃす」の返し方は何というのが自然なのでしょうか。「おねしゃす」の返し方は「アリシャス」と言われています。この「アリシャス」という返し方は「ありがとうございます!」を早口で言ったときに、「アリシャス」に聞こえることから生まれた言葉だと言われています。
「おねしゃす」の注意点
ここからは「おねしゃす」の注意点をご紹介していきましょう。「おねしゃす」という言葉はその元ネタやネットスラングということから、使い方などに注意が必要となる言葉でもあります。では、具体的にどのような点に注意して「おねしゃす」を使えば良いのでしょうか。
空気を読んで使う
「おねしゃす」の使い方で注意すべき点、1つ目は「空気を読んで使う」ということです。「おねしゃす」は、ネットユーザーによって作られ、広まっていったネットスラングです。決して「正しい日本語」とは言えません。
ですので、年上の人や立場的に上の人に「おねしゃす」を使って、物事をお願いしてしまうと、相手の気分を害してしまう恐れがあります。または真面目な話をしている時に「おねしゃす」を使ってしまうと、真面目な話をしているのにふざけていると思われてしまいます。
ビジネスシーンで使うのはNG
「おねしゃす」の使い方で注意すべき点、2つ目は「ビジネスシーンでは絶対に使ってはいけない」ということです。何度もご説明していますが、この「おねしゃす」という言葉の元ネタはゲイ用のアダルトビデオであり、ネットユーザーの間で使われて広まっていったネットスラングです。
そもそもビジネスシーンでスラングを使うこと自体、非常に良くないことなのですが「おねしゃす」などの若い人を中心に使われるスラングには、特に注意しなければいけません。ビジネスシーンでは上司や取引先の人に何かをお願いしたりすることが多いです。
そのような時に上司や先輩、取引先の人に「おねしゃす!」などと言ってしまうと非常に印象が悪く感じるだけでなく、あなたに対する信頼感にも悪い影響を与えかねません。ですので、ビジネスシーンなど「公」な場では、きちんと「お願いします」というように心がけましょう。
「おねしゃす」の意味は「お願いします」
今回は若い人たちを中心にネット掲示板やSNSなどで使われている「おねしゃす」という言葉について、その言葉の意味や語源、元ネタや実際の使い方、返し方、また使う時の注意点などをご紹介してきました。いかがでしたでしょうか。ネットスラングをお友達と使うのは楽しいものです。
親しみを感じることも出来ますので、重すぎない軽いお願いをしたい時に使うには、ちょうど良い言葉といえるでしょう。ですがスラングである以上、使い方には十分に注意しなければいけません。間違っても目上の人、年上の人、上司、先輩、更に仕事上の取引先などに使ってはいけません。
前述の通り、あなたに対する信頼や信用に非常に悪影響を及ぼしますし、その言葉によって相手にとても不快な思いをさせてしまいます。出してしまった言葉を引っ込めることは出来ません。TPOを考えて使うように心がけましょう。