プロダクトとはどんな意味?IT・広告などビジネス用語としての使い方も紹介!

プロダクトとはどんな意味?IT・広告などビジネス用語としての使い方も紹介!

元の英単語「product」が持っている意味や、日本で定着している一般的な使い方でのプロダクトとはどのようなものか、ITや広告などの各業界で使われるプロダクトとは何が違うのかなど、シーンごとに変わる「プロダクト」の使い方と意味を紹介します。

記事の目次

  1. 1.プロダクトとは【意味】
  2. 2.プロダクトとは【使い方】
  3. 3.プロダクトとは【三つの意味】
  4. 4.プロダクトとは【IT分野での意味】
  5. 5.プロダクトとは【広告用語の意味】
  6. 6.プロダクトとは【各分野での意味】
  7. 7.プロダクトとはさまざまな分野で使われる言葉!

プロダクトとは【意味】

プロダクトとは、英語の「product」からきた単語で、日本語に訳すと「製品、商品、生産物、生成物、成果」といった意味を持ちます。

英単語の「product」は、作物や天然資源などを含め「出来上がったもの」全般を意味するものとして幅広く使われていましたが、日本に定着する過程で、日本特有の意味合いで使われるようになった背景があります。

生産・生産物

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日本で「プロダクト」という単語が使われるようになったのは、工業や産業などの特定の分野のみでした。一部の業界でしか使われなかったため、「工場などで生産された商品」という意味で業界用語として使われていました。

その後、一般的にも「プロダクト」という言葉が広がった際に、業界用語として使われていた「人工的に作り上げられた成果物」の意味で広がったまま現在に至り、製品や商品、生産物、製作物、生成物、生産高といった限定的な意味合いで定着しています。

需要と供給

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日本で使われているプロダクトとは「人工的に作り上げられた成果物」という意味ですが、「販売されるために作られた」という意味合いが大前提です。

大量に生産されてラベルを貼り販売されたものは「プロダクト」に分類されますが、同じ材料、同じ手順で同じものを作ったとしても、趣味で作った個人的なものであれば「プロダクト」には捉えられない、という細かなニュアンスの違いもあります。

プロダクトとは【使い方】

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「プロダクト」という言葉は、生産や製造に関わる使い方だけではなく、ITや金融の分野でも「業界用語」として使われています。

業界用語になると、一般的に普及している意味に、「その業界でしか通じない特別な意味」が加わります。各分野ごとでどのような意味付けをされているのか、使い方を見ていきましょう。

一般的な生産・製造の意味

プロダクトとは、「生産されたもの」「製造されたもの」あるいは「これから生産・製造するもの」というのが一般的な意味です。

日常会話で使われることはあまりなく、ビジネス用語として使われることの方が圧倒的に多いです。使い方は「こちらが弊社の代表的なプロダクトです」「来年度には当プロダクトの最新版をリリースする予定です」など「商品」をそのまま「プロダクト」に置き換えたものや、「プロダクトキー」などの複合語が多いです。

IT関連分野のマーケティングの意味

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IT分野では、「プロダクト」という言葉を「とある商品のマーケティング情報のすべて」といった意味で使うことがあります。イメージとしては、商品名のついたフォルダがあり、そのフォルダの中にそれぞれニーズや製造過程、ユーザー、販売戦略などのあらゆるマーケティング情報が凝縮されているような感じです。

かなり特有のニュアンスが含まれることがあるため、普段使っている言葉と同じ意味で、その延長に生まれた言葉と捉えるのではなく、完全に独立したIT業界の専門用語と捉えておきましょう。

金融業での計画担当者の意味

金融業界では、「投資などの案件」「案件に付随する一連の業務」「業務の担当者」をまとめて「プロダクト」と呼んでいます。それぞれの担当を明確にするために、顧客と案件の契約をする担当者を「カバレッジ」、実務の担当者を「プロダクト」と呼び分ける使い方をすることもあります。

金融業での「プロダクト」の使い方も、一般的な使い方とは意味合いが異なるので注意が必要です。

プロダクトとは【三つの意味】

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プロダクトという言葉は、おおまかに三つの意味に切り分けて捉えることが出来ます。一つは一般的な「実際に手に取って使用できる製品」という意味、二つ目は「情報やシステムなど、実体はないが使用できる商品」の意味、三つ目は「目に見えるし手に取れるが使用できないもの」の意味です。

実体があり使用できる

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プロダクトという言葉の一つ目の意味は「実際に手に取って使用できる製品」というものです。販売のために工場などで大量に生産された実体があるものを指し、実際に使用して消費するものを指し、日本ではじめに使われるようになった「プロダクト」の意味でもあります。

実体があり使用できるものには、ソファや掃除機などの壊れない限り半永久的に使えるものもあれば、ケチャップや缶詰などの使用することでなくなるものもあります。家具、家電製品、食料品、衣料品など、身の回りにあるもののほとんどです。

実体はないが使用できる

プロダクトという言葉の二つ目の意味は「情報やシステムなど、実体はないが使用できる商品」です。「情報」「コツ」「知識」などの誰かから教えてもらうものや、パソコンやスマートフォン、タブレットなどにインストールして使用するアプリなどがあります。

「ケチャップを使った料理のレシピ集」「レシピを検索するためのアプリ」「ケチャップに含まれる栄養素の知識」「ケチャップの栄養素を活かす調理のコツ」などは「実体はないが使用できるもの」です。

実体はあるが使用できない

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プロダクトという言葉の三つ目の意味は「目に見えるし手に取れるが使用できないもの」で、ロゴやラベル、フォルムなどのデザインが挙げられます。

ラベルは、他の企業のケチャップと差別化するために、かつ消費者が内容物をわかるように描かれた「デザイン」の機能を持ちますが、購入した後は使用されることがありません。

ケチャップを使い切ったとしても、ラベルは残ります。買ってもらうためには必要な「見た目」の部分や、「入れ物」としての機能しかなく、使うために作られたものではない商品と言えるでしょう。

三つの意味と分野

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プロダクトには、「①実体があり使用できる」「②実体はないが使用できる」「③実体はあるが使用できない」の三つの意味がありました。

それぞれの分野で定着した言葉が消費者に浸透していったことで、「3つの意味をもつ言葉」と認識されたとも言えます。

日本で最初に定着した一つ目の意味は、「実体があり使用できるプロダクト」でした。工業や産業などの製造の分野で使われていた言葉で、もっとも一般的な意味とも言えます。人間の最低限の生活に必要な衣食住をはじめ、実物があり、見える・触れる・使える「物づくり」は全て「実体があり使用できるプロダクト」になります。

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二つ目の意味は、「実体はないが使用できるプロダクト」です。IT分野や、教育などの知識やノウハウを販売する分野も「実体はないが使用できる」もので、見方によっては「レシピ本」「ノウハウ本」などの書籍もふくまれます。また、保険や投資なども、目に見えない「安心」を販売するので、こちらの意味にあてはまります。

パソコンやスマートフォンなどを操作して使うものや、自分の身体ひとつあればやり方が習得できる、教えられるものなど多種にわたりますが、「経験」「知識」「スキル」といった「目に見えないもの」がほとんどです。

三つ目の意味は、「実体はあるが使用できないプロダクト」で、主にデザインや広告の分野があてはまります。「消費者の目に留まるまで」「手に取ってもらえるまで」を目にすることが非常に多い分野でもあります。

最近では、デザインに機能性を持たせることでニーズを掘り起こす活動も活発で、企業間で販売する同じ種類の商品の差別化に「手に馴染みやすく使いやすい形」「パッケージの印象」「カラーバリエーション」などの「デザイン」が注目されています。

プロダクトとは【IT分野での意味】

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ITでは、ソフトウェアやプログラムなどの「形に残らないもの」を販売します。その時に、従来から使われていた「商品」「製品」など、昔からずっと使われていて強固なイメージを持つ言葉を使うと、「実体のあるもの」というイメージとのミスマッチが起こってしまいます。

そのため、同じような意味をもちつつも耳慣れない「プロダクト」という言葉をあえて使うことで、形のない情報やシステムなどの「実態を持たない商品」の呼び名を確立させました。

「製品」に関する意味

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ITでは、システム、プログラム、ソフトウェア、アプリケーションなどの目に見えないものを商品として販売します。その際、工場で作られたおもちゃを「製品」と呼ぶような感覚で、ソフトウェアやシステムなどの実体を持たないIT特有の製品を「プロダクト」と呼び、取り扱っています。

商品をあえて「プロダクト」と表現することで、目に見えるものと見えないもの、手に取れるものと取れないもの、という垣根をぼやかして、「製品」を受け入れやすい意味合いの「プロダクト」に変換したとも言えます。

プロダクトコード

「プロダクトコード」とは、アプリやソフトウェアなどの製品に割り当てられる番号や文字列のことを意味します。

プロダクトコードは、ソフトウェアやアプリをインストールする際に入力を求められる、製品ひとつひとつに割り振られた個別の文字列です。プロダクトコードを使用することで、ひとつひとつの製品や個別のライセンスを識別できるため、不正利用を防ぐ目的でも使用されています。

プロダクトキー

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「プロダクトキー」は、プロダクトコードの別名で、「シリアルナンバー」ともほぼ同じ使い方をしています。

店頭などで購入する場合は商品パッケージ内に記載されています。最近では、実物のない「ダウンロード販売」で売り出されることも多く、プロダクトキーの入力がなければソフトウェアをダウンロードできない仕組みになっています。

プロダクトデータマネジメント

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「プロダクトデータマネジメント」は、IT分野で使われる用語の一つで、直訳すると「製品情報管理」です。

製品を製造するスケジュールや設計図、材料など、製品が作られるまでの流れや現在の進行状況などを、全ての関係部門で共有し、管理するシステムを指します。

プロダクトとは【広告用語の意味】

広告用語で使われる「プロダクト」は、何かしらの商品を打ち出すために作成された広告やパッケージ、デザインのを意味します。広告用語として使われる「プロダクト」は、「製品」や「商品」よりも、「作品」という意味に近いです。

似たような広告用語に、プロダクトを企画し作りあげる工程を意味する「プロデュース」、プロダクトを生み出す製作所を意味する「プロダクション」があります。完成した広告の作品を意味する「プロダクト」とは、それぞれ使い分けられています。

プロダクト・ポートフォリオ

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「プロダクト・ポートフォリオ」という言葉は、元々はマーケティングの業界に浸透している用語です。「市場の大きさ」と「市場の成長率」の2つの視点からプロダクトを分析し、どれくらい資金をかけるかを決める管理方法を意味します。

広告には、テレビ広告や雑誌広告、新聞広告、インターネット広告、動画広告など、幅広い手段があり、どの手法が一番効果が出るかを吟味し、広告費と手段を決める必要があります。プロダクト・ポートフォリオは、主に「全体の予算からどれくらい広告費を捻出するか」を決める場合に重要視されている考え方です。

プロダクト・プレースメント

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プロダクト・プレースメントは、実在する商品を映画やテレビドラマなどの作品の中で何度も映す手法のことでます。劇中のキャラクターが、実際に現実世界で販売されている飲料を飲んだり、背景や小道具に使用するなど、作品の中に出てきて宣伝するため、作品の途中にコマーシャルで紹介するよりもスマートに宣伝できます。

プロダクトベネフィット

商品を購入し利用することで消費者にもたらされる利益のことを、ベネフィットと言います。プロダクトベネフィットとは、「商品を購入したらどんな素敵なことが起こるのか」というビジョンを指す言葉です。

ダイエット商品のプロダクトベネフィットであれば、「痩せたことで自信が持てて、明るい自分になり、彼氏ができた」などの「幸せな将来像」を意味しています。「脂肪を燃焼させる成分」や「痩せてスリムになった自分」ではないのがポイントです。

プロダクトマネージャー

プロダクトマネージャーとは、商品の開発から製造、営業、販売にわたるまでの戦略を考え、管理する「商品の担当者」のことを言います。アイデアもゼロの状態から商品を創作し、世に売り出すのが「プロダクトマネージャー」です。

この世にある商品について、「どのようなコンセプトで売り出すか」を具体化する「プロデューサー」や、「どのようなスケジューリングや予算の管理で売り出すか」を取り仕切る「プロジェクトマネージャー」など、少しずつ毛色が違う言葉がありますので、きちんと切り分けて理解しておきましょう。

プロダクトとは【各分野での意味】

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ここまでで紹介してきた「プロダクト」という用語をふりかえってみましょう。元々は、英単語である「product」で、自然の作物や生成物なども含む「できあがったもの」でした。そこから、「販売するために作られた商品」という使い方が日本で定着しました。

そのうちにIT関連や広告、金融の各分野ごとに「実体のない製品」が出てくるようになり、それぞれの分野ごとに意味が上乗せされ、それぞれの分野特有の業界用語として確立されます。

マーケティング

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マーケティング用語として使われる場合のプロダクトは、日本で定着した「販売するために作られた商品」という意味に加え、「誰に向けて販売するのか」といった動機の部分まで含まれるようになりました。

商品の製造にかかわる方針や工程、ニーズの掘り起こし、販売後の打ち出し方や顧客の設定など、「総合的な情報がつまった製品の完成像」といった意味合いが含まれます。

金融業界

金融業界で使われる場合のプロダクトは、投資や保険など具体的な実態のないものなので、提供するサービス内容やアフターケアなども全て含んで「プロダクト」とされています。製品に付随するサービスも、サービスを行う実務担当者や担当部署も、まとめて「製品の一部」という捉え方です。

芸術分野

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工業デザインにおいて使用された言葉で、美術工芸品そのものや、そのデザインを指す意味として使われます。

芸術品や美術品として、世界にたった1点しかないものだけでなく、生産する際に使用されるパッケージのデザインやロゴなど「大量に印刷して使用されるもの」も、「オリジナルの作品」という意味合いを込めて「プロダクト」と称されます。

プロダクトとはさまざまな分野で使われる言葉!

今回は「プロダクト」という言葉を、もともとの英単語から、日本に定着し、専門分野に派生して意味合いが加えられたいきさつなどを交えて紹介しました。プロダクトとは、さまざまな分野で使われている言葉です。これから新しく出てくる分野でも使われ、そのたびに新しい意味が加わっていくでしょう。

小和田
ライター

小和田

駆け出しの新人ライターです。良い記事がたくさん書けるよう精進していきますので、よろしくお願いします!

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