舌回しは効果を得るため正しくやろう!
顔周りのたるみや二重顎・しわ・しみ・ほうれい線は年齢と共に気になる部分です。それらの原因は筋肉の衰えとリンパの流れの滞りが関係しています。顔と首には70種類の筋肉と200種類のリンパがあります。その筋肉を刺激したりリンパの流れを良くすることで顔周りの悩みの解消や予防ができる運動が「舌回し」です。
「舌回し」で顔の筋肉を刺激すると顔周りの悩みの改善と予防ができるのですが複雑に入り組んだ70種類もの筋肉をマッサージ等でケアすることは難しいのです。しかし「舌回し」運動を正しく行うと筋肉の刺激や鍛えることができるので様々な効果が期待できるます。
また筋肉の運動は正しい体操のやり方を行っていないと筋肉を傷めたり負担をかけてしまい痛みがでてきてしまうデメリットとなることがあります。そして筋肉の運動はすぐには効果は見られません。「舌回し」の正しい体操方法で続けることが大事です。
顔の筋肉の刺激とリンパの流れを良くする「舌回し」
ほおが垂れ下がってくると鼻の両脇から唇に伸びる、ほうれい線のシワは深くなります。原因は筋肉の衰えになります。この、ほうれい線は笑顔と関係のある大頬骨筋(だいきょうこつきん)と小頬骨筋(しょうきょうこつきん)口角下制筋(こうかくかせいきん)の衰えによってシワが深くなります。
この顔周りの筋肉への刺激とリンパの流れを良くすることができるのが「舌回し」運動です。筋肉への刺激や鍛えることとリンパの流れを良くすることは、手のマッサージなどでも行われていますが難しいようです。それが簡単な運動で行えることも魅力のひとつです。
リンパは静脈に寄り添って全身を巡っているリンパ管を通り静脈で吸収できなかった老廃物を吸収しリンパ節で浄化されます。このリンパのケアと筋肉の刺激が「舌回し」運動により行えるのです。
舌回しの効果
「舌回し」運動は70種類の筋肉と全身のリンパの25%が集まっている首から上の部分に効果をもたらします。この「舌回し」運動で効果が期待できることは沢山あります。「肌の老化」「たるみ」「シワ」「ほうれい線」「小顔」「ゆがみ」「口臭」「睡眠」等首から上の部分に関係することの悩みの解消や予防になる体操と思ってください。
また筋肉とリンパに加えて唾液の分泌量が増えることからの効果もあるのです。「ダイエット」「糖尿病」「虫歯予防」に効果があると言われています。さらに「若返り」効果まで期待できるのが「舌回し」運動です。
しかし「舌回し」運動の、やり方を間違えるとデメリットになることもあります。正しい体操のやり方で沢山の効果を得て美容や健康維持に役立ててください。
①ほうれい線が薄くなる
「舌回し」運動の効果で最も期待できるのが「ほうれい線」のシワの改善と予防です。「ほうれい線」の原因となる、ほおのたるみの改善となる筋肉を鍛えることができるからです。そして「ほうれい線」付近の大頬骨筋と小頬骨筋と口角下制筋は重力と逆らっているので体操等で意識して動かさないと衰えてしまい「ほうれい線」のシワへとなってしまいます。
また「ほうれい線」の深いシワにはリンパの流れも関係しています。このリンパのケアもマッサージだけでは行き届きません。それが「舌回し」運動で改善できるのです。
②小顔効果
「舌回し」運動ではリンパの流れを良くする効果が期待できます。リンパに不要となった老廃物がたまっていると肌の老化が進み、ほおの、たるみの原因となりフェイスラインがスッキリとしなくなります。それが「舌回し」運動で改善されるので小顔効果が期待できます。また筋肉を鍛える体操なので肌にハリがでてきます。
そして「舌回し」運動を行うと、顎の体操も同時に行えます。顎周りの筋肉の血行が良くなり引き締まってくるので二重顎の改善にもできます。
③顔のしわ改善
顔のしわは肌のハリとたるみが原因です。筋肉を鍛えてリンパの流れを良くすることで肌のハリを保てます。また「舌回し」運動では口の中の小唾液線が刺激されます。小唾液線が刺激されると唾液が多く分泌されるようになります。唾液は新陳代謝を促すので肌のしわが改善されます。
「舌回し」運動では顔の表情筋が鍛えられるのが目に見えて実感できる効果です。しわが改善されるとほうれい線も目立たなくなるので鏡でチェックしながら行ってください。変化していく様子が励みになります。
④顔のゆがみ予防
「舌回し」運動では顔の筋肉を鍛えることとリンパの流れを良くすることができるので「顔のゆがみ」が改善されます。「舌回し」運動では左右を同じ回数行い左右の筋肉とリンパの流れを左右同等に行えるので「顔のゆがみ」が改善されるのです。そして筋肉を鍛えるので一時的ではなく持続できます。
⑤口臭予防
「舌回し」運動では口の中の小唾液線が刺激されるので唾液の分泌が多くなります。唾液は口臭の元となる菌を殺菌してくれる効果があるので口臭を取り去ってくれる効果があります。また唾液の分泌が多くなると虫歯菌の増殖もおさえられるので虫歯予防の効果も期待できます。
また「舌回し」運動では耳舌腺・顎舌腺・舌下腺の唾液腺も刺激されるので大量の唾液が分泌されます。この唾液のほとんどは口内に分泌されますが一部は血液にも取り込まれます。
この血液中に取り込まれた唾液の中にはパロチンという成長ホルモンが含まれています。成長ホルモンは若返り効果があるため新陳代謝が高まり肌のハリやシミ・シワ・たるみなどの改善効果も期待できます。
⑥質の良い睡眠
「舌回し」運動では舌を前方引き上げる体操で舌骨(ぜっこう)に繋がる頸部の筋肉の舌骨上筋群(ぜっこうじょうきんぐん)や舌外の骨から舌内までの筋肉の外舌筋(がいぜつきん)を鍛えることができるので、いびきや睡眠時無呼吸症候群の改善が期待できるので質の良い睡眠がとれます。
また「舌回し」をすると血流が良くなるのでリラックスできる副交感神経が優位になります。そして自律神経のバランスも整えられるのでストレスが原因の食いしばりも改善されます。就寝前に行うと質の良い睡眠に繋がります。
「舌回し」体操はダイエット効果もある
今までの「舌回し」体操の効果をみていると新陳代謝が高まることや唾液の分泌が増えることがダイエット効果あることが分かります。唾液の分泌が多くなると唾液に含まれるアミラーゼという消化酵素も増えるので炭水化物などのデンプンの消化を助けます。食べ物が消化吸収されやすい状態になると痩せやすい体質になります。
また唾液にはIGFというインスリンと同じような働きをするホルモンも含まれています。このIGFが多くなると食後の血糖値がすぐに下がるのでダイエット効果が期待できます。また糖尿病の方にも良い効果が得られます。
舌回し運動のやり方
舌は上下左右の、どんな方向にも動かせるのですが普段の生活では、あまり動かすことはありません。その舌に体操をさせるように行うのが「舌回し」運動です。やり方は右回しを20回左回しを20回を1セットとして1日に2回~3回が理想とされています。しかし始めのうちは疲れてしまう方も多いので無理のない回数から始めてください。
体操を行う時間は3回行える場合は毎食後に行ってください。しかし後ほど、ご紹介しますが顎や口の中の負担になりデメリットの症状が現れる方もいらっしゃるので「舌回し」は様子を見ながら絶対に無理をしてはいけません。
また「舌回し」運動は1日1セットでも効果は期待できます。1日1回の場合は朝行うと唾液の分泌や新陳代謝が良くなるので免疫力を上げて1日がスタートできます。
歯と唇の間をぐるぐる回す
「舌回し」運動のやり方は、まず口を閉じて舌の先で歯と唇の間(歯ぐきの表面)をなぞるように上の歯ぐきの端から端そして舌の歯ぐきの端から端という具合に舌をぐるぐる回す容量で動かします。速さは2秒程度で舌を1周させる程度にします。また、この速さよりゆっくり行っても効果はあります。舌をしっかり体操させることが大事です。
体操をするときの姿勢は立っていても座っていてもかまいません。顔を少し上に向けて目を大きく開きます。そして口はしっかりと閉じて行います。
右回し・左回しを1日20回ずつ
体操の回数は右回しを20回左回しを20回で1セットが理想ですが、初めから無理をしてしまうと続かない事もありますので5回を1セットからでもかまいません。慣れてきたら50回程度まで増やしても良いそうです。また1周2秒程度なので上で1秒下1秒という速さが目安になります。但し舌の筋肉を運動させている意識の下で行える速さから始めてください。
舌回し体操のデメリット
「舌回し」運動で期待できる効果は美容に関係することが魅力で、間違ったやり方や多すぎる回数を行ったり顎への負担の様子を見ていないと体操がデメリットになってしまうこともあります。小顔にしたいばかりに夢中になりすぎるのは禁物です。正しい体操のやり方で行ってください。
どんな体操や運動でも筋肉等に刺激を与えるものなので運動後に何かしら違和感や異変を感じることがあります。ただしデメリットになるかもしれない内容を知っておけば様子を見ながら行うことができ少し休んで様子を見たり専門家に相談するなど早目の処置ができます。
①顎関節症の悪化
「舌回し」体操は顎周りの体操もできるので顎関節症の予防効果があります。顎関節症になる原因に顎周りの筋肉が緊張してしまうことがありますが「舌回し」運動により顎周りの筋肉の血流を良くして緊張をほぐすことができます。しかし様子を見ないで、やり過ぎたり現在顎関節症の方には顎への負担が大きくなり痛みがでたり悪化することがあります。
様々な良い効果が得られる「舌回し」体操ですが顎部分に元々違和感のある方や現在顎関節症の方は「舌回し」でのデメリット効果を発症する恐れがあります。無理をせず少ない回数から様子を見ながら行ってください。
②エラが張る
「舌回し」体操ではフェイスラインが締まってスッキリとする効果があります。そのためエラの張りが目立っきてしまったと感じる方もいます。それは、ほおが締まりエラの骨格がはっきりしたり「舌回し」体操のやりすぎでエラ周りの筋肉が固まってしまった症状も考えられます。
「舌回し」運動はエラ部分に痛みはが無いかなどの様数を見ながら回数を減らしたり体操を少しお休みするなど無理のないように行ってください。また「舌回し」の後に使った筋肉を手でほぐすのも痛みを和らげるケアとなります。
③口内炎ができる
「舌回し」体操をすると舌が歯に当たります。元々口内炎の出来やすい方や虫歯治療中や歯先の形などで舌に刺激を感じる場合には注意してください。舌が傷つくと、そこから、ばい菌が入り炎症を起こしたり口内炎になってしまうこともあります。または歯磨きを済ませた清潔な口内で「舌回し」をしたほうが衛生的ですし歯をなぞる舌の感触も気持ち良いです。
舌回しの注意点
「舌回し」運動は道具もいらず、どこででもできる手軽な事と沢山の効果を期待できることが魅力ですが間違った体操のやり方や持病をお持ちの方・筋肉を使うので、そこからくる筋肉疲労や口内の変化に注意しながら行わなければデメリットとなることがあります。ご自分の体調や口内の様子を見ながら行うことが大事です。
「舌回し」運動の間違ったやり方には、速過ぎる舌の回し方や歯茎をしっかりなぞっていない体操の効果が出にくい場合や左右を同じ回数で行っていないやり方があります。しっかりと舌の筋肉を体操させている感覚にしなければ効果も半減してしまいます。
また「舌回し」運動を左右同じ回数を行うことで顔のゆがみが直るので、しっかり左右ごとの数を数えて行ってください。そして持病では慢性的な首の痛みやリンパの病気・顎関節症の方は慎重に行ってください。その他にも異変を感じた場合は体操をやめてください。
歯並びの悪化等の不調は舌回しを辞める
「舌回し」運動では顎の筋肉も使うので噛み合わせや歯並びも悪化が起こる事もあります。そのような不調と感じる症状が現れた場合は舌回しをやめて、かかりつけの医師や専門家に相談をして下さい。特に「舌回し」運動のやり始めは、まだ筋肉も鍛えられていないので無理をせず様子を見ながら、できる回数で行ってください。
舌回しは適度にやると効果を得られる!
「舌回し」運動のやり方と効果は分かりましたか?美容や歯科医も推奨されている体操ですがデメリットの要素もしっかりチェックしてください。魅力が沢山ある効果を求めすぎて過度の回数を行ってデメリットが起きては大変です。様子を見ながら無理をせず毎日続けることで効果が得られます。
「舌回し」運動の効果が分かってくるのには個人差はありますが1か月頃のようです。そして運動を始めて2週間ぐらいでは舌圧(舌の力)が強くなり顔周りの筋肉やリンパの流れを良くしてくれる体操になっていきます。
「舌回し」運動に、これだけ沢山の効果があることを知ったからには是非チャレンジしてください。デメリットなこともご自分に合った回数や必ず様子を見ながら行うことで回避できます。