「感化」の意味
「感化」という言葉は色々な場面でよく耳にする言葉です。「感化する」「感化される」という使い方をされることが多く、何となく意味が通じてしまう言葉です。
しかし、正しい意味は?と聞かれると正しく答えられるか多少不安になる言葉でもあります。辞書を引くと主に次に紹介する2種類の意味が出てきます。それでは「感化」という言葉の基本的な意味を解説します。
意味①特定の物事・人物から影響を受けること
感化は「感化される」という受身の使い方で表現されることが多く、外部の「特定の物事や人物に影響を受ける」という意味です。
たとえば「ビートルズはエルビス・プレスリーやチャックベリーに感化されて音楽を始めた」「彼は中学時代に観た映画◯◯に感化されて映画監督になることを決意した」
このように、外部からの影響で行動を起こすキッカケになったような意味合いで「感化」という言葉は使われます。
つまり「感化」とは、何かに影響されて「それまでのあり方や生きざまが変る」というのが基本的な意味です。
意味➁1つの物事への触発を被ること
感化のもう一つの意味に「1つの物事への触発を被ること」がありますが、少々難解な文章なので分かりやすく解説してみましょう。
「触発を被る」とは「触発される」という意味で、何らかの物事が刺激になって方針や考え方が変るという意味です。
「触発」には直接触れると爆発するという意味合いがあるので「触発」の方が「影響」より刺激が有ってインパクトが強いイメージです。
たとえば「彼はアインシュタインの相対性理論に感化されて、今まで抱いていた物理学の考え方を変化させた」「彼女は高校時代の歴史の教師に感化されて、歴史に対する見方が一変した」
この例文の「感化」の部分に「影響」や「触発」を入れ換えても、意味には全く替わりがなく、違和感もありません。
このように「感化」とは「特定の物事・人物から影響を受ける」と「1つの物事への触発を被ること=外部の刺激により触発される」が基本的な意味になります。
「感化」の類語
類語とは同じような意味や使い方をする言葉のことで、同義語や類義語とも言います。感化の類語には「触発」「影響」「教化」「感応」「反映」など様々な言葉があります。
類語の「触発」と「影響」については後に紹介する「感化と触発の違い」「感化と影響の違い」のところで詳しく解説しますのでここでは省略します。
「教化(きょうか)」という類語は、教育の「教」と変化を与えるの「化」を合せた言葉で「道徳的や思想的な教えで影響を与えて、人を良い方向に導く」という意味があり「触発する」とよく似ています。
また類語の「感応(かんのう/かんおう)」は、感動するの「感」と応答するの「応」をつなげた言葉で「外界からの刺激によって心が深く感じ動くこと」という意味がになり「感化」に非常に近い類語です。
このように類語の意味を「感化」と比べて調べることにより元の意味がより深く解釈することができます。この他にも使い回しや言い替え表現によって「感化」の意味に似ている類語を紹介します。
刺激を受ける
ラーメンなどの食品は、コショウやラー油などのスパイスを加えることで味に刺激(パンチ)が出て美味しくなります。人の精神にも同じ効果があります。
人の心も刺激を受けることによって、自分の感情に変化が起き、新しい行動や考えが浮かんできたりします。
感化されるとは、外部の何らかのものに影響されて心が刺激を受けて変化を起こし、新たな行動につながるという意味があります。
つまり「刺激を受ける」という表現は「感化される」「触発される」と同じ意味を持つと同時に感化の起因にもなる類語です。
例文では「彼の熱意に刺激されて、今回のプロジェクトにやる気が出てきた」「彼女の素敵なスタイルに刺激されて、私もダイエットを始める気になった」
また「彼のポジティブな考え方に刺激されて、今まで臆病になっていた自分を変えることができた」のように表現します。
例文の中の「刺激」を「感化」や「触発」に置換えても、まったく意味が変わらずに伝わるので、「刺激を受ける」という言い回しは「感化」に意味も使い方も非常よく似た類語と言うことができます。
影響される
意味のところで紹介したように「感化」とは「特定の物事や人物から影響を受けること」なので、当然「影響される」という言い回しは感化の類語になります。
「彼のフォローの仕方に影響されて、失敗しても落込まずに済んで助かりました」「彼女の冷静な態度に影響されて、焦らずに落ち着くことができました」
この例文の場合も「影響」の替わりに「感化」を置換えても何の違和感もなく文章の意味が伝わります。つまり類語は意味や使い方が似ているから入れ替えが可能で、逆をいえば入替ができる言葉が類語になります。
感銘を受ける
「感銘を受ける」とは「忘れられないほど感動する」「心に刻まれるほど印象に残り覚えている」という意味です。
「感銘を受ける」ことによって「感化」が起きるので「感銘を受ける」という言い回しは、類語というよりも「感化」を生じさせる要因と言ったほうが近いのかも知れません。
例文で検証してみると「ゴッホの向日葵(ひまわり)の絵に感銘を受けて、油絵を書き始めた」の「感銘」のところに「感化」を入れ換えてみると、微妙にニュアンスが違います。
むしろ「ゴッホのひまわりの絵に感銘を受け、ゴッホに感化されて油絵を書き始めた」のような例文の方がしっくりとくるようです。
このように類語は、もとになる言葉を類語と置換えても違和感がない場合と、微妙にニュアンスが違う場合があります。
「感銘を受ける」の場合も、感化と感銘を入れ換えてニュアンスが少し違うことから、感銘は感化の起因を作る言葉であることが発見できました。
微妙に違う場合は、どこにその違いがあるのかを比較検証することで、本来の意味がより鮮明に見えてきます。類語とは元の言葉本来の意味をより理解させる効果がある言葉のことです。
「感化」の使い方
「感化」という言葉の使い方には、基本的に能動的に「感化する」と受動的に「感化される」の2種類がありますが、一般的には「感化される」という受動的な使い方が圧倒的に多いようです。
その理由は「感化する」とは、大きな影響を何らかのものに与えるという意味なので、「感化する」という表現はどうしても上から目線になってしまいます。
上から目線の言葉は、日本語の場合は敬遠されることが多く「感化する」という表現はそうゆう理由から文例が少ないのでしょう。
少ない文例の中からあえて「感化する」の例を探してみましょう。江戸時代に生まれた版画を使った庶民的な絵画のジャンルに浮世絵があります。
しかし庶民的な絵画であるにもかかわらず、葛飾北斎や歌川広重、喜多川歌麿、写楽などの浮世絵は、西洋のセザンヌやマネ、モネ、などの印象派の画家達に大きな影響を与えたといわれています。
そのような意味では、日本の浮世絵が18世紀のヨーロッパ、特にフランスの画家を感化して印象派の誕生に影響を与えたと言えます。
逆に言い換えれば、西洋の印象派の画家達は浮世絵に感化され画風に新しい風を吹き込んだとも言えます。このように「感化される」という受動的な使い方のほうが自然な感じになります。
影響を受けて行動を起こす
受動的な使い方の「感化される」は「影響を受けて行動を起こす」または「影響を受けて考え方や方針を変える」という意味で「感化」の自然な使い方なので例文も多くあります。
使い方のポイントは、大きな影響を受けて行動や変化をするのですから、「◯◯に感化されたから△△の行動を起こした」のように影響を受けた対象と行動や変化の内容を明らかにすることが必要です。
「感化」の例文
言葉の表現の仕方や使い方を学ぶ場合は、その言葉を使った例文を参考にするのが一番理解しやすい方法です。もちろん正しい意味を知っていることが最低条件です。
「感化」の場合も同様で、意味についてはここまで解説してきましたので、これから例文を参照することで「感化」の使い方や表現方法を検証してみましょう。
ここではよく使われる表現の「感化される」「感化されやすい」というフレーズを用いた例文を紹介します。
感化される
「感化される」とは「感化」の受身の形で「影響を受ける」「影響される」「触発される」という意味になります。
例文では「大学のセミナーで、◯◯教授のシェイクスピアに関する論文に感化されて真剣に英文学を学ぼうと思いました」
「会社のプレゼンで彼の表現力の素晴しさに感化されて、自分も表現力を磨こうと決意しました」のような使い方をします。これはポジティブな良い方向に感化された例文です。
「感化される」を少しネガティブな使い方をした例文を紹介します。「この間占いをみてもらいあまりに当たっているのに感化されて、それ以来すべての事を占いに頼るようになって困っています」
「彼があんまり楽しそうにゲームをしているのに感化されて、私もやってみたらハマっちゃって睡眠不足で悩んでいます」
このように「感化される」は、ポジティブな使い方もネガティブな使い方も例文では両方ができる言葉です。
感化されやすい
「感化されやすい」という表現も非常に多くの場面で使われています。「感化される」と比べると、さらに受動的で少し否定的なイメージがあります。
例文では「現代人が流行に感化されやすいのは、ネットなどの情報量が増えたことに起因しています」「人の意見に感化されやすいのは自分に自信がないからです」のような使い方をします。
「宗教に感化されやすい人は、心に悩みを抱えていたりして救いを求めているからです」「心が弱く不安定な人には、周りに感化されて流されやすい特徴があります」のような使い方もあります。
また「感化されやすいことを決して否定的にとらえる必要はありません」「感化されやすいのは、感受性が豊かなことに起因する現象です」
「感化されやすい人は、ある意味では大きな可能性を秘めている人」のような例文で否定的な表現をポジティブに変えることもあります。
「感化される」と「感化されやすい」の違い
例文でみても分かるように「感化される」は肯定的でポジティブな表現として使う場合が多く「感化されやすい」という表現は割り合い否定的でネガティブな場合に多く使われるようです。
しかし前述の例文のように、否定的な内容をポジティブな方向に向ける使い方もできます。例文を検証することで「感化」の意味や使い方の理解が深まったのではないでしょうか。
「感化」と触発の違い
「感化」の類語に「触発(しょくはつ)」という言葉があり、前に意味のところで一度紹介しましたが、あらためてその違いについて紹介します。
同じような意味や使い方をする類語なのにどこに違いがあるの?と不思議に感じる方がいると思いますが、全く同じならば「触発」という違う漢字を使う意味はどこにあるのでしょうか。
そこには何らかの違いがあるから違う漢字を当てるのであって、全く同じならば「触発」という漢字が存在する意味が無くなってしまいます。それでは「触発」の意味を紐解くことで「感化」との違いを検証してみます。
触発の意味①物事に触れることで爆発する事
「触発」には「物事に触れることで爆発する」という意味があります。爆発とは少々穏やかではありませんが、この場合の「爆発」はダイナマイトが爆発するという意味ではなく、爆発のように瞬時に影響が及ぶという意味です。
つまり「触発」と「感化」どちらも人に影響を与えるという意味では同じですが、影響を与えるスピードが「触発」の場合は触れた瞬間に影響されるというイメージが強いようです。
たとえば「彼の作品を見た瞬間に、アイデアが触発されて次から次と湧いてきた」のように「感化」より影響を与えたスピードが早いところに微妙な違いがあります。
少し違う観点から意味を紐解いてみます。「触発」の「触れる」という言葉には、実際に形のある目に見える物理的なものに触れるという意味と、目に見えない感情や信念などの精神的なものに触れるという意味があります。
たとえば「偉大な絵画モナリザを見たときに、あまりの美しさに創作意欲が触発されて」と「偉大な絵画モナリザを見たときに、あまりの美しさに創作意欲が感化されて」の「触発」と「感化」を入れ換えた2つの例文を比べてみましょう。
前者の「触発」の場合は、目の前にある美しいモナリザの絵画そのものに感銘をうけた表現です。後者の「感化」の場合は美しいモナリザを描いたダヴィンチという人物の芸術に感銘を受けています。
このように「触発」は直接触れた物理的なものが影響を与えること、「感化」は直接触れたものの中にある精神的なものに感銘して影響されるところに微妙な違いがあるのではないでしょうか。
触発の意味②物事に触れて心が奮い立つ
「触発」のもう一つの意味に「物事に触れて心が奮い立つ」があります。「心が奮い立つ」とは、何かに刺激されて心がアクティブ(積極的)に変化するということです。
たとえば「八村塁のプレーに触発されて、心が奮い立ちバスケットボールをやってみたくなった」のように、心が刺激されて何らかの行動を起こしたくなるという意味です。
心が揺り動かされるという意味では「触発」は「感化」に非常によく似ています。「触発」の場合は確かに心という精神的なものが影響を受けているのですが、それによって起きる行動に重点がおかれています。
つまり「触発」は精神的に刺激を受けた変化が行動に直結している表現です。一方「感化」の場合は影響を受ける対象が、行動よりも精神的な変化に重点があるところに違いがあるのではないでしょうか。
「感化」と影響の違い
「感化」と「影響」は「感化される」「影響される」と使い方も意味も非常によく似た類語の関係で、その意味の違いがなかなか見つけにくい言葉です。
しかし「触発」のところで紹介したように、違う漢字が存在するのには何らかの理由や違いがあるのではないでしょうか。
このような場合には、構成されている漢字を分解して一つずつの文字が持っている意味や由来、特徴を調べてみることにより意味の違いが発見できます。それでは「影響」の意味から検証してみましょう。
「影響」の意味とは
「影響」という言葉は「影(かげ)」と「響(ひびき)」という漢字で構成されています。それぞれの意味や特徴を検証してみましょう。
「影(かげ)」は物理的には、光が当たることによって物体の光と反対の方向にできる暗い部分で実体の無いものです。また光が消えれば影も消えてしまいます。
また「影(かげ)」には、目に見えない裏側に隠されたもの、心の奥に潜んでいるいるような精神的な意味があります。
つまり「影(かげ)」は、物理的にも精神的にも実体や形がないもので、光のような何らかの現象や心理的な起因がなければ発生しないという特徴があります。
「響(ひびき)」の場合、物理的には「足音が響く」「ヴァイオリンの音が響く」「山でこだまが響く」のように「声や音」があることではじめて現れる現象で、音がなければ響きも起きません。
また「響(ひびき)」には「あの映画のワンシーンが心に響きつい涙があふれた」「プレッシャーが響き実力を出し切れなかった」のように心理的に響くという意味があります。「響(ひびき)」も「影」と同様に実体がありません。
この2つの漢字で構成される「影響」を前述の意味で直訳すると「実体のない影や音が実体のない心や耳に響く」という意味になります。
これらを総合的にまとめてみると「影響される」とは「実体のない精神的なものに刺激されて心に変化が起きる」という意味になります。
ここまで「影響」の漢字を分解することで意味や特徴を調べてきましたが、「感化」と意味の上では全く違いが見つかりません。
ただ一つ違いがあるのは使い方です。前に浮世絵のところで紹介したように「日本の浮世絵は西洋の印象派の画家に影響を与えた」と能動的に使います。
しかし「印象派の画家に感化を与えた」とは言いませんが「印象派の画家が感化された」と言うことはできます。
つまり「影響」は「影響を与える」と能動的にも「影響された」と受動的にも使いますが、「感化」は「感化される」と受身の形でのみ使われ「感化を与える」とは使えないところに唯一の違いがあります。
感化される人の特徴
感化される人には「感化されやすい」という特徴があります。「感化されやすい」という特徴はどちらかというとネガティブな悪い意味で使われることが多いのですが、決してそうばかりではありません。
「感化される」とは何かに感動したり刺激を受けて自分の中に何らかの変化を起こすということです。「感化されやすい」という特徴は言い換えれば「感性が豊かな性格」とも言えます。
つまりポジティブな良い面も沢山あるので、「感化されやすい」特徴を持つ人は色々なことを吸収して大きく成長する可能性を含んだ人です。それでは感化される人の特徴を紹介します。
素直
感化される人の特徴の一つに「素直」があります。素直な人とは良い意味でいえば「純粋な人」で悪い意味でいえば「流されやすい人」です。
良い意味の素直な人は、周りの人の意見をよく聞き逆らわずに柔軟に受け入れる特徴があるので、吸収するものが多く受け入れたものを自分のものにできる前向きでポジティブな性格です。
ですから色々なものに感化されることで、さらに自分を変化させて成長していく人生にとっては非常に有益な特徴です。
悪い意味の「流されやすい人」は、あまり自分の意見を表に出さないので「素直な人」と見られるのですが、実は自分の中にこれといった信念がなく自身が無い人の特徴です。
つまり「感化されやすい人」の特徴を「素直な人」とひとまとめにしていうのは間違いです。「素直な人」は良い意味で「感化されるポジティブな人」で、「流されやすい人」が「感化されやすい信念を持たないネガティブな人」です。
争いごとが嫌い
「感化される人」の特徴に「争いごとが嫌い」をあげる場合がよくありますが、どんな人でも争いごとが好きな人はいません。
よく「彼は争いごとが好きだから喧嘩っ早い」と言いますが、争いが好きなワケではなくただ単に短気で怒りっぽいだけです。
良い意味の「感化される人」は柔順なので意見がぶつかっても逆らわないから「争いごとが嫌い」と思われがちですが、争うことは自分の糧(かて)にならない意義のないことと考えているから、あえて争いを避けるのです。
悪い意味の「感化される人」は、自分の意見を持たないから反発できないで周りに流されてしまうので「争わない」のではなく「争えない」のです。
良い意味の「感化される人」は意見が違っても取りあえず相手の意見を聞き、受け入れてから自分の中で有益かどうかを判断する人なので争う必要がありません。
「争いごとが嫌い」という特徴は「感化される人」だけに当てはまる特徴ではなく、すべての人に備えてもらいたい特徴です。ただし争うことと議論することとは全く違います。
争いはネガティブな感情で、議論はポジティブで有益なものです。「争い」と「議論」を混同しないように注意しましょう。
疑う事をしない
世の中に疑う事をしない人は実際には存在しません。人間である限り疑問や疑いは必ず持つものです。それなのに「感化される人」の特徴に「疑う事をしない」をあげるのは何故でしょう。
「素直」のところでも紹介しましたが「感化される人」には2種類あって、良い意味では前向きでポジティブな人と、悪い意味ではネガティブな「感化されやすい人」がいます。
「感化される人」の前に「良い意味」と「悪い意味」を付けて解説しているのは、この2種類のポジティブとネガティブな人を仕分けするためなので、そのように解釈して読んでください。
良い意味の「感化される人」は素直で純粋な人なので、物事をありのままに受け取り反発をしないので、「疑う事をしていない」ように見えます。
実際には素直にすべてを受け入れた後に、自分の中で自問自答を繰り返して、自分にとって正しいものを取り入れて、必要のないものを排除する判断をしています。
つまり感化される人の特徴は「疑う事をしないように見える人」と言ったほうが正しいのかも知れません。
もし仮に「疑う事をしない」人がいるとすれば、その人は人間を超えた超越した人、悟りの境地に達した「仏陀(ブッダ)」です。
仏陀(ブッダ)でさえも「悟り」を得るまでにはあらゆる物事に疑問や疑いを持ち、考えに考え抜いたすえにやっと煩悩を捨てることができ、疑う事を止める事ができたのです。
言い換えれば「疑う事をしない」人は人間として成長しない人です。良い意味の感化される人はポジティブな前向きの人なので「疑う事をしない人」というのは大きな誤解で、心の中で疑問と真剣に取り組もうとしている人です。
自信がない
「自信がない」という特徴は、悪い意味の「感化される人」で「感化されやすい人」の特徴です。自分に自信がないと意見をはっきりと言う事ができないので、周りの意見に流されて感化されてしまいます。
また自信がない人は、失敗することを恐れるから行動も消極的になり、またネガティブに考えてしまうので負の連鎖が重なりますます自信を失ってしまいます。
しかしどんな人でも、好きな事や得意な事が一つはあるはずです。自信がない人が負の連鎖から抜け出す第一歩は、どんな事でも良いから好きな事をまずやってみることです。
好きなことが、ゲームでもカラオケでもジョギングでも読書でも手芸でも何でもかまいません。読書が趣味なんて言ったら「何か暗いやつ」とネガティブに考えてはいけません。
「ネクラのどこが悪いの」「読書が好きで何がいけないの!」と開き直って、とにかく何でも良いから行動してみることです。
その小さな行動の積重ねが次第に自信につながっていきます。「な〜んだ私にもできるじゃん」と思えたらもうしめたものです。
とにかく怖がらずに好きなことからやってみるのが負の連鎖から抜け出す方法です。そうすれば悪い意味の「感化される人」から良い意味の「感化される人」に近づくことができます。
「感化」は受け身の影響を受ける意味を持つ
「感化」は「感化される」のように受身の形で使われることが多い言葉です。意味は「何らかの影響を受けて心が変化する」ことです。また「感化される」はポジティブな良い意味のも、ネガティブな悪い意味にもなる言葉です。
ここまで「感化」の類語や例文、使い方、感化される人の特徴などを紹介してきました。これらを参考にしてぜひ良い意味のポジティブな「感化される人」になる役に立てれば幸いです。