DIY向け工具のミニルーターの選び方
DIY で使える使いやすくて、初心者から玄人まで満足できる、そんなミニルーターがあれば何も言うとこはないのですが、それほど都合よくまとまった性能のどんな状況下にも対応できるものはなかなかありません。
では、どのような状況にはどんなミニルーターが適しているのか、という条件に合わせた選び方で、最適なミニルーターをさがすというのも一つの指標といえます。
今回はそんなミニルーターの選び方を模索しつつ、どのようなミニルーターが世間にはラインアップされていて、どのような使用感でどのような特徴をもっているのかについてまとめています。
使いやすい重さと持ち心地
ミニルーター(ハンドグラインダー)の選び方で押さえておきたい事として、全体の重さや持った時の持ち心地がしっくりと手になじむかどうかが大切です。人気があるから、とか売れ筋としておすすめされていたからといっや理由で選んでしまうと失敗する可能性があるのです。
ミニルーター(ハンドグラインダー)の選び方の中で大事なのは、あなたにとって使いやすいかどうかにかかっています。実際に手に取ってみて、重さはずっと作業し続けることが出来るだけの重さなのかどうかを判断しましょう。
そのうえで、持ってみた感じから作業するあなたをイメージして、取り回しはどうか?作業スペースを邪魔にならない程度に動かせるかどうかを判断する選び方が大切です。実際に使ってみてから不具合を見つけるようでは二度手間三度手間になってしまいます。
使用時間を確認
選び方のポイントの二つ目は、どの程度の時間稼働させられるか?という点です。AC タイプや DC タイプを電源にもつミニルーター(ハンドグラインダー)の場合は、稼働時に発する熱の影響で放熱性能が稼働時間と密接に関係してきます。
また、電源の選び方で、バッテリー駆動タイプは稼働時間が短い物も多いので、あなたがどのような作業をどの程度するという状況を想定しているのかによって考えておく必要があります。全くの初心者であればそれほど気にする必要はないかもしれません。
しかし、仕事などで本格的に作業を想定している方は15分程度ではとてもではないですが仕事にならないでしょう。ですからバッテリータイプよりかは AC もしくは DC 電源を使用するタイプのものをおすすめします。
回転数の変更ができるタイプ
ミニルーター(ハンドグラインダー)の選び方のポイントとして忘れてはならないのが回転数についてです、えてして高機能なものは人気も高くおすすめされていることが多いですが、特殊なDIY を必要とするタイプの素材を扱う場合は回転数も重要になります。
選び方のポイントとして回転する力によって素材を加工するのがミニルーター(ハンドグラインダー)の役割ですから、回転数を調整する機能が自分が目的としている素材と合致していなければ、買う意味がありません。
どのような素材を加工するから回転数はこのぐらいのものがなければいけない、というように明確なスペックの数値を把握した上で、ミニルーター(ハンドグラインダー)を探すのが正しい選び方です。
ミニルーターの機能や特徴
ミニルーター(ハンドグラインダー)は、本格的なグラインダーなどに比べるととても使い勝手の良いサイズで、取り回しの良さが利点の DIY 工具です。そんなミニルーター(ハンドグラインダー)が、どのような特徴や機能を備えているのかをまとめています。
ミニルーターの選び方の基準として、人気だけではなく見るべき機能や特徴について、より深い知識を蓄えておけば間違った選び方になることはありません。
細かな胴体ながら高回転でビットが回る
分速2回転が、ミニルーター(ハンドグラインダー)の先端部分、通称「ビット」と呼ばれる刃先が回転している速度です。細くてコンパクトな外観ながら、しっかりとしたヤスキを行える性能をもった立派な機器なのです。
また似た工具に「コレットチャック」と呼ばれる器具があります。こちらはコレットコーンを締め付けることでビット(刃先)を締め付けて固定するタイプで、電動ドリルとは別の駆動方式をもつ回転工具です。径がより小さくなっており、都度ビットを交換しながら使用します。
ミニルーターの使用用途
ミニルーター(ハンドグラインダー)の主な用途は「研磨」であり、細やかな「研削」にあります。研削とは任意の形状に削って形を整えていく作業のことを指します。工作などの DIY の場面では、とても小さな穴をあけることもあります。
また、長い穴に広げるといった、すこし応用を聞かせたこともミニルーター(ハンドグラインダー)で行うことが出来ます。おもちゃの加工やクラフトなどの DIY ではプロアマ問わず盛んに使われている人気の工具なのです。
細かな研磨や加工作業に適している
ミニルーター(ハンドグラインダー)細やかな研磨や加工作業に使われる例として、ガラス面に文字や模様を彫るような美しい彫刻にモニター加工を施す手法があります。ペンのように自在にそして自由に扱うことができるのでそのような格好に非常に適しているのです。
また、使い方として人気なのは細部のサビ落としや艶出しなど、金属加工をよりスムーズに行うためのツールとして DIY の必須アイテムとして重宝されています。細かい部分の加工や微細な手加減が思い通りに操りやすい点が人気の秘訣です。
ミニルーターのおすすめ人気11選
ここまてで、ミニルーターがどのような機能を持っていて、どういったDIYに向いている工具なのかなどについての基本的なことが理解いただけたことでしょう。
そこで、そうしたミニルーターのさまざまな利点や用途などを踏まえて、それぞれのメーカーが打ち出している独自技術などが盛り込まれたラインアップの中でも、人気だけではないこれはというおすすめの商品をご紹介します。
メーカー独自の技術だけでなく、その工具がもつおすすめの機能や用途などのスペック、拡張性などをより詳細に解説しています。あなたにあったミニルーターが、きっと見つかることでしょう。
ドレメル・ロータリーツール 4000-3/36
DREMEL社の人気ラインアップの一つで、ミニルーターというよりはハイスピードロータリーツールとして紹介されています。非常に強力なモーターと電子式フィードバック回路が搭載されており、全ての回転数で安定した性能を発揮してくれる優れたミニルーターの一つです。
アタッチメントが非常に複数用意されていて、人間工学に基づいたボディ形状が持ちやすさをより安定させてくれる工具です。信頼性が非常に高いミニローターで多くのユーザーに愛されているおすすめのミニルーターです。
えらべる回転数は5000回転から最大32000回転/分。使用可能コレットの径は、それぞれ0.8/16/2.4/3.2mmφ。標準で付属しているコレットは、2.4/3.2mmφとなっています。電源およびバッテリ駆動の両方が可能で、バッテリーの最大駆動時間はおおよそ1時間程度です。
プロクソン・ミニルーターNo.28525-S
大阪に本社に持つ工具メーカーPROXXON社のミニルーター No.28525-Sは、同社のベストセラーと呼ばれるミニルーターに多数のアタッチメントを付属させたセット商品になっています。 一般細工向けのミニルーターなので、初心者でも十分に扱えるシンプルな作りが人気のおすすめのミニルーターです。
気になる性能は、まず回転数が8000回転から18000回転/分で、無段電子コントロールによる直感的な回転数の調整が可能です。重量が260gと非常に軽いので女性の方でも取り回しが良くおすすめのミニルーターです。
付属しているコレットチャックは2.35/3.0mmφがそれぞれ1本。加えて複数のビットなどが付属しています。バッテリーの最大駆動時間が15分程度と非常に短いので、短時間で済む DIYで簡単な内容であれば向いているミニルーターと言えます。
プロクソン・ミニルーターNo.28512-SK
こちらも同じくPROXXON社の人気ミニルーターセットですが、上記のものとは違ってこちらのセットはドリル系のアタッチメントに重点を置いたセット内容になっています。もちろん他のビットアタッチメントは使用できますので、買い足して使用することも可能です。
性能については前述した性能と内容はほぼ変わりはなく、専用の DC 電源がさらに加えて付属で使えるようになっています。ミニルーターとしての機能だけではなく DIY の穿孔作業においても求められる方におすすめです。
なお、付属しているドリルチャックの寸法は、最小のサイズで0.5mmφで、最も大きなものは3.2mmφのドリルが付属しています。 他にはハイスビット、ミニバイスセット、ロールペーパーセット、小径丸のこ刃セットが付属します。
ビッグマン・充電式ミニルーター HR-DX
日本の工具メーカーであるBIGMANから販売されている人気ミニルーターです。セット販売されており、 DIY初心者向けとしても安心しておすすめできるラインアップの一つです。非常に軽量でコンパクトな形状をしている、まるでペンのような特徴が人気のミニルーターです。
重さは驚きの85gで、リチウムイオンバッテリーを内蔵しているため電池交換が不要となっています。専用の USB ケーブルでスマホ用 USB 充電器はパソコンの USB 端子で充電することができるようになっています。
精密ドリルの径は3種類で用意されており、それぞれ0.5/0.8/1.0mmφと非常に小さなビットが取り付けられるようになっています。 充電式ですので稼働時間が最大でも15分程度と少し短いところはありますが、そのコンパクトさから人気の高いミニルーターです。
プロクソン・マルチルーター No.28473
PROXXON社が提供する少し本格的なハンディマルチルーターとしてラインアップされているこちらの人気商品は、先ほどまで紹介させていただいたホビー用のミニルーターというよりは、より DIYプロ向けのミニルーターとしてラインアップされています。
ミニルーターとよりはグラインダーとしての役割が非常に強いラインアップですが、その用途は彫刻、研磨、切削、穴あけ、切断、磨きなど様々な用途に使える設計となっています。 電源が100 V 電源を使用しているので、バッテリー切れなどの心配はありません。
しかし、定格使用時間が15分と少々熱がパワーが強いが故に溜まりやすいということも考えられます。回転数は8000回転から18000回転/分、無断電子コントロールにてコントロールします。重さが500gと少し重いのもまたプロ仕様ならではと言えます。
ドレメル・フィーノ 2050-N/11JA
Dremelから輸入販売されている電子工具であるミニルーターの2050-N/11JAは、ワイヤレスではなく DC 電源を元に稼働するミニルーターになっています。先端のコレットチャックが三ツ爪式なので可動範囲が0.8mmφから3.2mmφまで自在に変更できるようになっています。
質量が105 gと非常に 軽い作りになっており、女性でも扱えるような仕様なのが人気の秘密と言えます。作業者の負担が非常に少ないので細かい作業を長時間行うとしても疲れにくいのがおすすめの理由の一つです。
様々な用途に様々な方法で使用ができる工具なので、初心者がスターターキットとしてドレメルのミニルーターセットを購入するのは賢い選択ではないでしょうか。
ドレメル・ミニルーター MICRO
アメリカに本社を持つ工業用品メーカーのDremelから販売されている、コードレスのミニルーターです。この商品も非常に小さなミニルーターで DIY の初心者にもおすすめできる製品となっています。
スペックとしては、回転数が最低5000回転から最高28000回転/分を可能にしており、標準付属コレットの径は3.0mmφおよび3.2mmφが付属しています。使用可能なコレットの径については0.8/1.6/2.4/3.0/3.2mmφまで取り付けられるようになっています。
コードレスのミニルーターであるため、こちらもバッテリー駆動となっています。7.2ボルトのリチウムイオンバッテリーを搭載していて、作業所は手元を LED ライトが照らしてくれるという仕様になっています。
アイヘルプ・充電式ミニルーター HR-ST
iHelpが販売しているミニルーターです。このミニルーターは DIY、ホビー、美容用としても使われることのあるミニルーターで、ペンタイプのため非常に取り回しがよく、多くの人に好まれ親しまれている人気のあるミニルーターです。
軽量で手になじみやすいタイプのため、男性だけではなく女性にもおすすめできるミニルーターです。ネイルケアにも利用されていることから、安全性にも配慮されています。回転数が5000回転から14000回転までの3段階の調整ができます。
USB ケーブルで2時間ほどで満充電してしまえる取り回しの良さや、最大稼働時間が15分と比較的使いやすい長さのため価格も合わせて多くのユーザーにおすすめできます。
リョービ・ホビールータ HR-100
こちらの商品はコードレスではありませんが、 DIY 用ホビールーターとして販売されているタイプのミニルーターです。重さが450 g とやや重量を感じさせるサイズ感はありますが、そのぶん回転数などの安定性は非常に高く設計されています。
付属の2種類の径のコレットチャックを変更することで、様々な先端工具を取り付けられるようになっています。重量の割にサイズそのものはコンパクトで、全長226 mm、 全幅44 mm と片手で簡単に操作できるサイズになっています。
また稼働効率も非常に高いため、直接 AC 電源から電力を供給されていることもあり、かなりの時間を稼働続けることができるようになっています。正しい熱を持ったらしばらく休ませるようにしましょう。
アルゴファイル・ウルトラルーターULC140
アルゴファイルは日本のメーカーで、主にDIY 用機械工具類の輸入販売を商売として行なっている会社です。そのアルゴファイルが自社製品の工具として取り扱っているのがこのミニルーターです。
アタッチメントが非常に豊富で、特にセンターのビットの種類は最大で85本という非常に多くの細工加工幅を実現してくる工具のセットです。初心者からプロフェッショナルまで幅広く対応してもらえる優れたおすすめの工具セットです。
気になる性能は AC 電源のため安定駆動が可能で、回転数は3000回転から13000回転まで可変型のコントロールとなっています。標準的なコレットチャックが付属しており汎用性も抜群です。本体重量160 g の非常にコンパクトで取り回しの良い設計になっているミニルーターです。
タックライフ・ミニルーター RTD36AC
本格的なミニルーターやハンドグラインダーの操作を行うにあたっておすすめできるのがこのタックライフが販売しているミニルーターの工具セットです。多種多様なアタッチメントはもちろんですが、最大の魅力はその性能の高さです。
回転数が1万回転から4万回転まで対応することができるので、非常に精度の高い作業を、スピーディーにこなすことができるようになります。さらに付属のフレックスシャフトを使うことで本体重量に悩まされることなくDIY加工 を行うこともできます。
ケースもしっかり用意されているフルセットなので、あなたのこれからの相棒として選ぶには非常に優れた選択肢と言えます。
ミニルーターの使い方
ミニルーター(ハンドグラインダー)の使い方は、それほど難しくはありません。むしろ、やりたい事や意匠を思い通りに描くためや、作業するためにはどのような使い方をすればよいのか、という点こそが関心ごとと言えるでしょう。
まず第1にミニルーター(ハンドグラインダー)は、ヤスリと呼ばれる分類に位置する工具です。金属や木工製品さらにはガラスなどの装飾品をやすりがけすることによって表面をきれいに整えたりデザインを施したりすることができる工具です。
ですから、やり直しのきかない加工製品ということもあり誰でも簡単に始めることができますが、上手により美い製品を作り上げるには相応の努力や経験が必要になってきます。
加工内容に合わせたビットの取り付け
続いて大事なこととして、ミニルーターの先端に取り付ける研磨部分の部品である、ビットというパーツについてです。ビットは素材と直接触れる場所ですから、加工する素材に適したものでなければその効果を最大限に活かすことはできません。
そのため自分が適当に選んだビットで安易に素材を加工しても失敗する公算が高くなってしまいます。ビットは素材に合ったものを適切に選ぶ必要があるので、必ずビットの説明書を確認して適切なものを選びましょう。
また、加工するデザインなどのサイズに合わせて、大きさも確認してしっかりと調整しながら選んでおくことが大切です。ビットの選び方も重要な作業工程の一つなのです。
ミニルーターを使用する際の注意点
サイズはとても小さいですがミニルーターは立派な工具です。そのため不用意に取り扱いをしてしまうと誤って怪我をしてしまうことも少なくありません。そんなミニルーターの正しい使い方について学ぶと共に、注意しておきたい危険な行為についても知っておきましょう。
作業中の安全対策の徹底
ミニルーターは非常に速い回転をする工具です。そのため少しでも操作を誤ってしまうと手を切ってしまったりケガにつながる危険性が非常に高くなります。また、研磨によって飛び散る粉塵なども吸い込むとアレルギーの原因になったりすることが考えられます。
マスクをする、メガネをする、作業に向いた格好でしっかりと対策を行った上で DIY 加工を施すようにしましょう。また、ミニルーターのモーターの部分に非常に高熱を溜め込みやすい構造になっています。
あまりにも高熱の状態で作業を続けると、工具が壊れてしまうだけではなく、火傷をしてしまう可能性も出てきますのでそうなる前に休ませるように注意しましょう。
ミニルーターは細かな作業に向いている工具
ミニルーターというのは、様々な掘削、研磨、切削など金属や色々なマテリアルに施すことができるとても DIY に適した工具です。あなたの自由な発想をより表現豊かに実現するためにはこのような工具は必要不可欠と言えるでしょう。
しかしながら、使い方次第ではとても危険な工具として扱われてしまうこともあるため、十分な安全を確保した上でDIY 作業することが大切です。