「散見」の意味まとめ!使い方・例文や類語・対義語・英語表現もチェック!

「散見」の意味まとめ!使い方・例文や類語・対義語・英語表現もチェック!


「散見する」という表現をご存知でしょうか。一見すれば散らばって見えるというような表現にみえますが、果たして本来の意味はどのような物なのかについて知っていますか?それでは「散見」意味について、英語表現も含めて例文を交えながら確認してください。

記事の目次

  1. 1.散見の意味とは?
  2. 2.散見の対義語・類義語
  3. 3.散見の使い方・例文
  4. 4.散見と見受けるの違い
  5. 5.散見を使う際の注意点
  6. 6.散見の英語表記
  7. 7.散見はあちこちで見かけるという意味

散見の意味とは?

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「散見(さんけん)」とは、「いろいろなばしょにちらほら見られる」、もしくは「さまざまな場所でまばらに見つかる」という意味を持ちます。一箇所にまとまっているのではなく、バラバラに広がっているような様子を指す言葉です。

なかなか耳にすることも少ない言葉ですが、分からないままにしておくのも勿体ない話です。ここからは、意味だけではなく散見の使い方、対義語・類語、例文や英語表記や英語での例文などを紹介します。

散見の対義語・類義語

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言葉には様々な意味がありますが、そうした言葉どうしの関係を表すものに、類語もしくは対義語があります。言葉同士の関係性を表す分類は他にもたくさんありますが、今回は対義語と類義語についてまとめています。

散見の対義語

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「散見(さんけん)」という言葉に対して、限りなく対をなす意味の言葉、もしくは反対に近しい意味を持つ言葉を「対義語(たいぎご)」として定義しています。基本的には限りなく反対の意味を持つ言葉として定められています。

散見の意味との対義を定義する段階として第一に「散らばっている」「あちらこちら」といった意味を表す「散」に掛かる対義語と、なにかを「見る」「見つける」という意味を持つ「見」への対義語が考えられます。

対義語「集中」の意味・使い方・例文

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「散見(さんけん)」の対義語として定義できる言葉「集中」です。これは散見の「散」への対義語で、散らばっている様子、まばらな様子ではなく集まってまとまりのある様子を表しています。ばらばらではなく集まっている中心部を指す意味をもつ言葉です。

使い方としては「物事を集中的に攻略する」「なにかに集中していたら時間があっという間に過ぎていた」「めずらしく鳥があの場所に集中している」といった使い方ができます。

対義語「希少」の意味・使い方・例文

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「散見(さんけん)」の対義語として定義出来る言葉「希少(きしょう)」です。ちらほら見られる、よく見つけられるという意味での「散見」という意味に対して、「めったに見られない」「まず簡単には見つけられない」という意味を持つ言葉です。

「希少(きしょう)」の使い方として、「そのキノコはあまりにも希少なので、市場で高値で取引されている」、「いざ見つけようと必死になって探したが、希少性を見誤っていたことに後々ながら気付いた」というような例文となります。

散見の類語

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「散見(さんけん)」と極めて近しい意味を持つ言葉、もしくは限りなく対象となる言語に近い意味を持つ言葉を、総じて「類語(るいご)・類義語(るいぎご)」と呼びます。注意点として、全く同じ意味の言葉を指すのではなく限りなく近い意味を持つ言葉であることです。

類語「往々にある」の意味・使い方・例文

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「散見(さんけん)」の類語として定義できる言葉として「往々(おうおう)にある」が挙げられます。意味は「物事がひんぱんに起こる傾向があること」や、「よくある」「ひんぱんにある」などといった意味をもつ言葉です。

使い方としてはよくある物事や頻繁に起こる出来事にたいして用いられることが多く、例文として「あやつは往々にしてやらかしおるからなあ」「世情は往々にして弱い者へ助力する傾向にある」などといったニュアンスで用いられます。

類語「窺える」の意味・使い方・例文

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「散見(さんけん)」に近しい意味をもつと定義されている類語、「窺(うかが)える」です。意味として、「推察できる」「感じ取ることができる」「まま見られる」「しばしば見られる」という意味になります。

使い方として、行動としての見る行為を意味するため、使い方も行為として使います。例文としては「彼女の様子を見る限りでは、よほど疲れがたまっていると窺える」「果たしてこの先はどのようになっているのか、私は様子を伺った」という例文となります。

類語「目につく」の意味・使い方・例文

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「散見(さんけん)」に近しい意味をもつと定義されている類語、「目につく」です。意味は「目立つ」「視界に入ってくる」「よく見える」などの意味をもちます。普通に見ている中でもとくに視界や記憶に残りやすいという意味合いです。

目につく、という言葉の使い方としては、対象となる物事が必要になります。ですから、例文として挙げる場合は何がどのように「目につく」のか?という点が重要になります。

例文として、「あいつの行動は他の奴らに比べてどうにもわざとらしくて目につく」、「彼はいちいち目につく場所にあらわれる」などような使い方をします。基本的にはあまり良い印象を表して使う事の少ない言葉です。

散見の使い方・例文

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続いては散見という言葉の使い方について例文を踏まえながら、意味がはどのように変化するなどの、使い方のニュアンスについて注意しながら例文の内容を紐解いていきましょう。また後述しますが、誤った使い方の例文についても言及していきます。

あやまった使い方については、詳細な解説を後述していますので、まずは「散見(さんけん)」を使う上で何が誤りの用法なのかについて把握しておくことから始めましょう。

例文①

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「深く蔵書を読み解いていくと、この歴史の流れは確かに私たちの生活に深く根付いていることが、そしてルーツとしてたしかに受け継がれてきたことが分かる事象が散見する。地域に根付いている行事ごとなどがまさしくそれにあたるだろう」

歴史のながれや人の歩みを覗き見ているうちに、ところどころに見られる足跡が、その後の人の営みに、ひいては土地柄を作り上げてきたという様子を「散見する」と表現しています。

基本的に人に対して使う言葉ではないので、物や出来事などにたいして「散見する」として用います。人に対して用いる場合でも、人を表すというよりは、その人が属する事柄にたいして用いられる言葉となります。

例文②

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「私がうまれたころからある商店街は、吹き荒れる商業化や巨大な大手の風に吹き飛ばされそうになりながらも辛うじてその様相を保っていた。だかそれも今となれば、閑古鳥についばまれて閉店寸前の店舗が散見する、物悲しい場所になっている」

うらぶれた商店街は昨今の商店街事情をそのまま表すような表現ではありますが、そうしたいまにも潰れそうな店舗やそうではないがそれほど景気が良くは無さそうな店舗が軒を連ねている様を「散見する」と表現しています。

ちらほらと見られる、綺麗な店舗もあればあやうい店舗もあるなどのまばらな様子を表現する手段として用いることが、「散見する」という言葉の正しい使い方になります。

例文③

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「晩婚化が世間の大きな問題点として多くのお茶の間をニュースにして駆け巡っていた頃から比べれば、今はさほど大きく取り上げられなくなったのは、そんな事態が当たり前の物として散見されるようになったからだと私は考えている」

「散見される」という言い回しは文法上本来であれば正しくはない言い回しとされています。しかし、現代においてはもはや常套化しており、ある種の現代風言い回しとして使われている背景があります。

二重表現として「見られるられる」のような意味で構文されてしまうため、正しくはないが間違いでもない言い回しですので、誤った表現と受け取られる可能性を考慮するのであれば、公文書などの使用は避けましょう。

例文④

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「土地によってカラーというものが確かにある。例えば、あの町やあの地方でまるで見かけることのない花や木々が、このあたりには至る所に生えている、であったりとか。近畿地方にはこのコンビニが多く散見するのに、北海道にはまるでみられない、などだ」

「多く」と「散見する」という言い回しは用法上あきらかな間違いで、二重表現となります。「ベリーとても多い」であったり「超スーパー○○」のような、立て続けに同じ意味の言葉を繰り返す表現になるからです。

他にも、「随所に散見する」や、「ところどころで散見する」などの表現も間違いとなります。「散見する」で「ちらほらと見受けられる」という意味として完結していますので、用法には注意しましょう。

散見と見受けるの違い

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散見(さんけん)という言葉に似た言葉として「見受ける」という言葉があります。同じく見る行動を表す言葉ではありますが、意味はまったく別の意味をもちます。散見には「実際にみたり、確認したこと」が主な内容になりますが、見受けるはそのような意味では使いまいせん。

では、「見受ける」には一体どのような意味があるのでしょうか。散見との違いについては以下のような違いがあります。英語表記なども合わせて知っておきましょう。

見受けるは見て取れるという意味

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「見受ける」「見受けられる」という言葉は、「見る」と「受ける」という言葉から成り立っており、見た本人がどのような印象や考えを「受ける」のかを意味する言葉となります。事実に対して考えや思想を織り交ぜた言葉として「見受ける」は定義されています。

英語表記では suppose や see (または catch sight of )となり、Dogs are generally supposed to be loyal.(犬は一般的に忠実であると見受けられる)のような表現をします。なお、英語における see は非常に広い意味を持ちます。前後の文脈で意味が替わる単語ですので、注意が必要です。

散見を使う際の注意点

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例文でも説明しましたが、散見を使う場合の正しい用法は基本的には「散見する」となります。「される」と付ける場合は、意味が「ときおり見かけられるられる」というように、これもまた意味が重複してしまいますが、現代では不問にされています。

ただし、「多く散見する」と使った場合は「多くちらほらと見られる」という意味になり明らかな用法の誤りとなりますので、「多い」のか「時折」なのかよく分からない言葉になり、用いる際は注意が必要です。

否定系では使えない

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散見「する」とつくのであれば、チラホラ見かけない、そうそう見ないという意味で「散見しない」と言い換えても問題ないのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、この用法は間違いとなります。

そもそも、散見そのものが偶発的な現象を意味する言葉であり、本人の意思とは無関係に視界に飛び込んでくる様を表していますので、「する・しない」という本人の意思は反映される筈がありません。

ですから、「散見しない」という表現はあきらかな間違いとなり、言葉として成立しなくなってしまいますので注意が必要です。

散見の英語表記

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「散見(さんけん)する」を英語で表記した場合は、類語として様々な用法が用いられることでニュアンスの違いを表現しきれない場合もありますが、 scattered (スキャッタード)もしくは be seen here and there (ビー シーン ヒア アンド ゼア)として英語表現します。

また他の英語表現では、見受けると同じように「See」と英語表記したり、「There is」を文中に混ぜることで「散見」を英語表現する場合もあります。

散見の英語表現での例文

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「They're scattered all across our lawns.(芝生の上に散見する)」スキャッタードは「散らばっている」という英語表現ではありますが、日本語で表現する場合は散見として表記する形を取っています。

「They're be seen here and there all across our lawns.(同上)」こちらはスキャッタードを「be seen here and there」へと変更した形となります。意味はほぼ同じで、あちらこちらで見られる=散見、という使い方をしています。

「There are some mistakes in this book.(この本には誤字が散見する)」の場合は、Thereを用いて散見を表現しています。

散見はあちこちで見かけるという意味

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「散見(さんけん)」の使い方や英語表記、対義語や類語、そして例文を通してどのような意味を持つのか、どのように使うと誤りなのかについて学んでまいりました。これからは、あちらこちらで見かけるようであれば、「散見する」とすんなり出てくるようであれば完璧です。

「散見(さんけん)する」という言葉は、一般的に言葉にすることがなかなかありませんが、例文やこれまでの例のように、概して表現する言葉としてとても優れた表現です。あなたのインテリジェントを一歩上の段階に進められる語能としても習得しておいて損はありません。

漢字は漢文に使われる文字も含めればそれこそ数万種類があり、組み合わせ次第で日々新しい造語も生まれ続けています。しかし、私たちが日常的に使用している言葉以外にも、このような深い意味をさらりと表現できる言葉もあり、そうした漢字の奥の深さが大きな魅力の一つと言えるでしょう。

五所川原銭男
ライター

五所川原銭男

ガジェット系を好む。雑食。暴食。時折暴走する。知る人ぞ知る某国産プロジェクトの中の人。

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