「当方」の類語には、「弊社」「私ども」などがあります。
類語の「弊社」は、自分が所属している会社をへりくだって表現する時の使い方です。
類語の「私ども」を使うと「弊社」や「当方」よりも響きが優しいため、「当方」より堅苦しさがない使い方ができる類語です。
「当方」を「弊社」または「私」と書き換えたほうが、伝えたい内容が正しく表現されるのであれば、使い方を変えるほうが無難です。「当方」はビジネスシーンによって、また相手によって、使い方にポイントがあります。
一人称「小職」「小生」「弊方」との使い分け
1つめは、「小職」です。一人称の類語である「小職」は「私」を意味します。男女共に使える類語です。以前は官職が使う一人称でしたが、現在はある程度の役職の人、士業の人が自分の立場を謙遜して使う類語です。目上の人には使えません。
2つめの一人称の類語「小生」です。類語である「小職」と同じように「私」を意味する言葉です。類語である「小生」の特徴は、男性が自分をへりくだって表現する時だけ使えることです。類語である「小生」を女性が使うことはできませんので注意してください。
3つめの一人称の類語は「弊方」です。「我々」を意味しています。「当方」をより丁寧に表現する時の使い方ですが、あまり耳にしない言葉なので、使うシーンには注意しましょう。
一人称の類語として「弊方」を知らない相手に対して「へいほう」と会話で使うと、伝わりにくいことがあります。ビジネスメールなどの書き言葉に限定して使うと良いでしょう。
「当方」の注意点
「当方」の使い方での注意点は、ビジネスシーンで「私」を表現する時には使わないということです。ビジネス文書でも「当方」は使いません。「弊社」または「当社」と表現します。また、社内でも使うことはできません。社内で使うと間違いになりますので使い方に注意しましょう。
ビジネス文書で「弊社」「当社」を使う意味
ビジネス文書は、会社を代表したやりとりです。「当方」は自分が所属する会社を意味しますので、ビジネス文書では使いません。「弊社」または「当社」を用いて自社を表現します。
「当社」は謙遜する必要がないシーンで用いる言葉です。「この会社」や「我が社」を意味します。報告書や論文、社内の文書などで自社を表現する時に使うことが可能です。
「当方」の意味と正しい使い方を理解しよう!
「当方」は自分が属している方、「私ども」という意味です。ビジネスシーンにおいては、一人称の「私」として使うとトラブルや誤解を招きます。使い方は、あくまでも「自分が属する会社」として表現したい時です。
「当方」を正しく理解し、適した表現をすれば、ビジネスシーンでのやり取りの幅が広がります。「当方」を使った他社とのやり取りは、会社の代表として行われていることです。マナーを守り、相手に無礼のないよう進めましょう。