インタラクティブの意味とは?
インタラクティブという言葉をご存知ですか?「ITの分野で見聞きしたことがあるけれど、意味まではわからない」「企業名で聞いた事がある?」など本来の意味までは詳しく知らないケースが多いです。
インタラクティブは、メディアに、マーケティング関連の出版物に使われる言葉の他、特殊な例としてはインタラクティブフィクションというゲームのジャンルも存在します。
インタラクティブとは、「対話」「双方向」「相互作用」という意味です。そんな意味だから、ビジネスのセミナーや情報通信技術系の出版物でのタイトル、ゲーム業界などに使われることが多いのが納得いきます。
今回はそんなインタラクティブについて徹底紹介。インタラクティブの由来から、特徴、類語と対義語、使い方、注意点について順に紹介していき、インタラクティブを深堀していきます。
インタラクティブの由来
「インタラクティブ」の意味がわかったところで、「インタラクティブ」の由来はどこにあるのでしょうか?まずはその語源について、下記でご紹介していきます。
インタラクティブは外来語で英語です。書き方は「interactive」。この語は「inter」「active」に分解することができます。それぞれの意味についてご紹介していきます。
まずは英語「inter」の意味から。「inter」は接頭語になります。接頭語とは語の前について、その語の意味を補完する機能があります。この「inter」は「中・間・相互」という意味を持った接頭語です。
つぎは英語「active」の意味です。「active」は形容詞になります。このactiveも多義語ですが、この場合の意味は「活動的な」となります。
つまり、「interactive」は「inter=相互に」「active=活動する」という語源からきており、そこから、今日の意味である「相互作用の」「双方向の」「対話の」という意味につながった経緯があります。
語の由来が理解できたところで次に、「インタラクティブ」はカタカナの外来語として、日本でどのくらいの前から使われていたのか?その使用時期の由来を辿ってみます。
上記の点を辿る上で欠かせないジャンルが「映像世界」です。映像を使ったインタラクティブ(対話の意味)を実現できた具体的なものは、映像技術を駆使したビデオゲームのネットワーク対戦でした。
ネットワーク対戦は、ゲームセンターの格闘ゲームやドライビングゲーム対戦などで1990年からブームになり、同じゲームセンター内だけではなく、遠隔地のゲームセンター間でも対戦可能なものでした。
また、家庭用のポータブルゲーム機もそれぞれの機器間で対戦が可能になりました。このようにゲームが「人対コンピュータ」の構図から、「人対人」の構図へと変遷していく事で、それに伴った情報技術も飛躍的に進歩していきました。
このように「インタラクティブ」は情報通信技術の進展に伴って、1990年代半ばから外来語として一般にも広まり始められたと考えられます。
インタラクティブの特徴
では現在インタラクティブの言葉が、私たちの社会で、どのような関わりをもっているのでしょうか?一昔前と現在では世界も日本も、ライフスタイルに変化が生じていることは周知の通りです。インタラクティブをライフスタイルと関連させて考えてみると、次の2つの特徴が見えてきます。
対話という意味で日本で使用されている
「インタラクティブ」の特徴として抑えておきたいポイントは「対話」という意味の外来語として、日本で認識されているということです。
私たちが生活している中でテレビや電話、パソコン、などさまざまな機器は「インタラクティブ(対話式)」です。電話は「対話」なのはもちろん、パソコンもスリープ状態でマウスをうごかしたり、エンターボタンを押したりすると起動して、いろいろアナウンスしてくれます。
テレビも「dボタン」で3択の問題を解かせる参加式の番組も存在します。このように私たちの生活で毎日使用している周辺機器は、一方通行な存在ではなく、行ってこいの「インタラクティブ (対話式)」であると言うことです。
インタラクティブの機会が圧倒的に増えた
インタラクティブ(対話の意味)を考える上で上げられる特徴としては、情報通信分野において「インタラクティブ(対話)の機会が圧倒的に増えた」ことが上げられます。
1980年代はインタラクティブという名前すら、外来語として馴染んでいない時代でした。しかし、現在ではインターネットの普及が完全にエンドユーザーにまで浸透し、「自宅でネット」はもはや常識になりました。
パソコンだけでなくスマートフォンなどを媒介として、誰とでもコミュニケーションを気軽に取れるという環境が現在整っており、それにともない「インタラクティブ(対話の意味)」の言葉も外来語として当たり前のように使われるようになりました。
ビジネスシーンにおいても「インタラクティブ(対話の意味)」を冠につけたプロモーション商品が現在目につくようになりました。具体的な使い方は後述の「インタラクティブ の使い方」でご紹介いたします。
インタラクティブの類語と対義語
「インタラクティブ」の意味、由来、特徴を追って確認してきましたが、この言葉の類語・対義語はどのような言葉が当てはまるのでしょうか?
類語、対義語を明確にすることによって、インタラクティブの言葉の意味合いがよりイメージしやすくなります。以下に「インタラクティブ」の類語・対義語をそれぞれ紹介していきます。
類語バイディレクショナルは双方向性という意味
「インタラクティブ(対話、双方向の意味)」の類語はバイディレクショナルという言葉があります。この単語も「インタラクティブ」同様、英語の外来語で「bidirectional」と書きます。この類語の意味は「双方向性」という意味です。
この英語の類語「バイディレクショナル(bidirectional)」はコンピュータ用語で、「インタラクティブ」と同ジャンルで使われる言葉です。ただ、英語「バイディレクショナル(bidirectional)」は逆方向からベクトルが向いている状態で、それが交わらなくても意味は成立します。
これに対して「インタラクティブ」は逆方向からベクトルが向いているだけではく、相手に向かっているところがポイントです。
つまり「インタラクティブ」は両者が主体的に対話などのキャッチボールをしていく意味なので、英語「バイディレクショナル(bidirectional)」のように「道路の対抗車とのすれ違い」のような状態は「インタラクティブ」には当たりません。
上記の意味のニュアンスがあるので、「インタラクティブ」には「双方向」以外に「対話」「相互作用」という別の表現が並んでいるのです。厳密に意味を定義すると「インタラクティブ」には上記3つの意味が全て含まれていると言えます。
対義語ワンウェイは一方通行という意味
「インタラクティブ(対話、双方向の意味)」の対義語はワンウェイという言葉があります。この対義語も「インタラクティブ」同様、英語の外来語で「one-way」と書きます。「一方向の」「一方通行の」という対義語です。
この英語「ワンウェイ(one-way)」は「インタラクティブ(対話、双方向の意味)とは違い、一方向のベクトルしか働いていないところがポイントです。これに対して「インタラクティブ」先述の通り、逆方向からベクトルが相手に向かっているところがポイントです。
インタラクティブの使い方
では現在、外来語「インタラクティブ(対話、双方向の意味)」は実生活でどのように使うことができるのでしょうか?情報通信分野において私たちを取り巻く環境は目まぐるしく変化しており、今後も情報通信技術の進歩により変化していく可能性が高いです。
外来語「インタラクティブ(対話、双方向の意味)」はこのような情報通信技術の変化にフレキシブルに対応できる用語です。今後ますます頻出する機会が多くなる可能性があります。下記にケース別に例文をご紹介しますので、その使い方をご参考いただければ幸いです。
例文①
外来語「インタラクティブ(対話、双方向の意味)」の使い方の1つの例文として、企業イメージ広告が上げられます。企業向けキャッチコピーに「インタラクティブ(対話、双方向の意味)」が使われています。
「私の新たなキーワードはインタラクティブな関係性を構築することです」このように企業のホームページなどで、企業理念を記述する際、上記のようにインタラクティブ(対話、双方向の意味)という用語を使うケースです。
「インタラクティブ(対話、双方向の意味)」先述で述べたように、今後の情報技術の進歩にも応える将来性のある言葉です。右肩上がりの技術進歩に呼応するように「インタラクティブ (対話、双方向の意味)」の言葉が今現在より多用されると見込まれます。
例文②
外来語「インタラクティブ(対話、双方向の意味)」の使い方の2つ目の例文として、ネットでの商品紹介が上げられます。ビジネス商品名に「インタラクティブ(対話、双方向の意味)」が使われています。
「インタラクティブホワイトボード」「インタラクティブ運用」といったようにホームページなどで、商品名にインタラクティブという用語を使うケースです。
「知能をもった次世代のインタラクティブ商品が登場」のように商品名のキャッチフレーズに「インタラクティブ (対話、双方向の意味)」が使われます。
例文③
外来語「インタラクティブ(対話、双方向の意味)」の使い方の3つ目の例文として、ビジネスシーンが上げられます。企業向けのビジネス用語のキャッチコピーに「インタラクティブ(対話、双方向の意味)」が使われています。
「インタラクティブ・マーケティング」「インタラクティブ・メディア」のように、ビジネス戦略の1つに「インタラクティブ(対話、双方向の意味)」の言葉が使われます。
「インタラクティブ・マーケティング」であれば、企業が一方的に情報を発信するのではなく、顧客からSNSを通じたり、直接訪問したりるすることで、ニーズをつかんだり、改善点をみつけたりして、戦略的なマーケティングを行う手法です。
「インタラクティブ・メディア」であれば「インタラクティブ・テレビ」や「コンピューターゲーム」などのように、双方型・対話型の映像ジャンルのことを指します。両者とも「インタラクティブなアプローチで」「インタラクティブを駆使して」など、ビジネスシーンの例文として上げられます。
例文④
外来語「インタラクティブ(対話、双方向の意味)」の使い方の4つ目の例文として、教育の分野が上げられます。子供教育などに「インタラクティブ(対話、双方向の意味)」が使われています。
「インタラクティブ読書でIQが10上がった」など親御さんがお子様を教育の一貫で読書をさせる場合に「インタラクティブ(対話、双方向の意味)」が使われるケースがあります。
「インタラクティブ読書」とはただ漫然と読書をするのではなく、ページをめくるたびに次想定されることは何か?子供に問いかける読書法です。もちろん子供は次起こるであろうことをあれこれ考えます。そうすることで子供の想像力を養うことにつながるのです。
インタラクティブを使うの際の注意点
「インタラクティブ」を使う際に気を付けなければならない点はどこにあるのでしょうか?注意点として気を付けるポイントとしては、これまでの記述で繰り返し、「外来語であるインタラクティブ(対話、双方向の意味)」と表現してきたことと関連があります。その理由を下記でご紹介いたします。
本来の意味が形容詞で多岐にわたる
外来語としての「インタラクティブ」は意味が「対話」「双方向」「相互作用」と限定的ですが本来の英語「interactive」は形容詞で、多義語で意味が多岐に渡ります。外来語同様の意味の他、「その場の、実況の」「相乗効果の」など形容詞としての働きがあります。
上記の経緯から、日本でインタラクティブと使用する場合と英語圏内で「interactive」を使用する場合は勝手がちがうのでご留意ください。
例えば英文などで、英語「interactive」を目にした際は前後の文脈で判断して、多義語の中から適切な意味を類推する必要があります。
インタラクティブは対話という意味
「インタラクティブ」の意味、由来、特徴、類語、対義語、使い方、注意点を紹介してきました。「インタラクティブ」は「対話」という意味で、世界基準で通信環境が変化していく中で、今後ますますキーワードの1つになっていく言葉です。
これからますます加速化していくであろう情報化社会において、この「インタラクティブ」の言葉を記憶に留めていただければ幸いです。