インテグラルの意味とは?
日本語の中にはたくさんのカタカナ語がありますが、昨今良く使われるようになったカタカナ語の中に「インテグラル」という言葉があります。
商品名に「インテグラル」をつけるなど色々な所で使われている「インテグラル」ですが、「インテグラル」の正確な意味を知っている人は多くありません。
「インテグラル」という言葉にはいったいどのような意味があるのか、まずは「インテグラル」の意味についてご紹介しましょう。
全体という意味
「インテグラル」の意味の一つ目は、「全体」という意味です。「インテグラル」という言葉は一般的な日常生活の中では使われず、数学用語や経営用語として使われる言葉ですが、一般的な意味としてはまず「全体」という意味が挙げられます。
日常生活の中で使われるカタカナ語はかなりたくさんありますが、「インテグラル」という言葉を日常生活の中で使うという人は珍しいでしょう。
やたらカタカナ語をたくさん使う人なら「インテグラル」という言葉を日常生活の中でも使ったりしますが、そうではないなら「インテグラル」というカタカナ語はほぼ使いません。
ですがとりあえず「インテグラル」の一つ目の意味は「全体」ということだと覚えておくと良いでしょう。
不可欠なという意味
「インテグラル」の意味の二つ目は、「不可欠な」という意味です。「インテグラル」の一つ目の意味は「全体」ですが、一つ目の意味での「インテグラル」は名詞としての使い方の場合です。
「インテグラル」を形容詞的に使うと「不可欠な」という意味になり、「インテグラル」の二つ目の意味は「不可欠な」だということになりますが、こちらもやはり日常生活の中ではほぼ使われません。
カタカナ語が好きでやたらカタカナ語ばかり使うような人なら、「インテグラル」という言葉を使うこともありますが、そうでないなら「インテグラル」には「不可欠な」という意味もあると覚えるだけでOKです。
インテグラルの由来
「インテグラル」の意味についてご紹介しましたので、次は「インテグラル」の由来についてご紹介します。日本で使われているカタカナ語はほとんどが海外から入ってきた言葉で、海外に由来や語源があります。
「インテグラル」という言葉もそんなカタカナ語の一つで、やはり海外に由来がありますが、「インテグラル」の使い方によってその由来は異なります。
「インテグラル」という言葉にはいったいどのような由来があるのか、「インテグラル」の由来についてもご紹介しましょう。
触ったことのないという意味を持つ英語が由来
「インテグラル」の由来の一つ目は、「触ったことのない」という意味を持つ英語です。「インテグラル」は英語から来ていますが、英語で「インテグラル」を書くと「integral」となります。
この「integral」の「in」の部分には「触ったことのない」という意味がありますが、後ろに続く「tegral」には「触れる」という意味があります。
「integral」には「触ったことのないものに触れる」という意味があることから、「全体」「完全な」という意味になりました。
日本で現在使われている「インテグラル」は元々英語の「integral」で、意味的には日本で使われる「インテグラル」とほぼ同じだと言えます。
総和を意味するラテン語が由来
「インテグラル」の由来の二つ目は、総和を表すラテン語です。「インテグラル」という言葉は数学用語でも使われますので、学生時代に数学を勉強していた人なら懐かしく感じる言葉でしょう。
「インテグラル」を数学用語で使う場合には、「総和」ということを表すラテン語「Summa」が「インテグラル」の由来になります。
この「Summa」の頭文字「S」が数学の「インテグラル」の記号の由来になっていて、「S」を縦に長く伸ばしたような記号が「インテグラル」の数学での記号になります。
数学用語における「インテグラル」については、また後で詳しくご紹介しますので、ここでは数学の記号の由来についてご紹介するにとどめます。
数学用語におけるインテグラルの特徴
「インテグラル」の由来についてご紹介しましたので、次は数学用語における「インテグラル」の特徴についてご紹介します。先に少し触れたように、「インテグラル」は数学の記号で使われています。
高校や大学で数学を勉強した人なら、「インテグラル」という用語や「インテグラル」の記号を覚えているという人も多いでしょう。
ですが高校や大学で数学を選択しなかった人や、難しい数学を勉強しなかった人にとっては「インテグラル」は未知の言葉です。
数学用語における「インテグラル」とはいったいどのようなものなのか、数学用語における「インテグラル」の特徴についてご紹介しましょう。
合計を意味する
数学用語における「インテグラル」の特徴の一つ目は、「インテグラル」は合計を意味するということです。高校や大学で数学を勉強しなかった人でも、中学までに数学を勉強したなら、合計の意味は分かるでしょう。
ですが高校や大学での数学の勉強は中学までとは違ってかなり難しくなり、何かを証明するということが多くなります。
「インテグラル」の記号を頭に置くことによって、「これが和」であること、つまり「合計」であるということを証明することができます。
数学用語における「インテグラル」は「和」であること、「合計」であることを証明するための記号として使われます。
積分
数学用語における「インテグラル」の特徴の二つ目は、「積分」です。高校や大学で勉強する難しい数学の中に出てくる言葉の中に、「積分」という言葉があります。「積分」はある関数から得られる面積を求めることです。
簡単に言うと、曲線や直線などからできた面積がどのぐらいなのかを計算するための記号が「インテグラル」ということになり、「インテグラル」は「積分記号」だと言えます。
直線はともかく、不規則な曲線でできた面積を算出することは難しい場合も多いですが、この「積分記号」である「インテグラル」を使うと意外に簡単に面積を算出することができます。
微分
数学用語における「インテグラル」の特徴の三つ目は、「微分」です。こちらも「積分」と同じく高校や大学で勉強する難しい数学用語の一つで、ある関数の各点における傾きのことです。
直線に見えるほどゆるやかなカーブを描く曲線でできたグラフがあった場合、どう見えるかと尋ねられるとほとんどの人が「直線」だと答えます。実はそのグラフは曲線なのですが、「ほぼ直線」に見えるということが「微分」です。
「インテグラル」という記号のついた定数を微分するという場合もありますので、「インテグラル」の特徴の一つとして「微分」を挙げましたが、かなり難しいです。なので「インテグラル」の特徴の例の一つとして覚えておくと良いでしょう。
経営用語におけるインテグラルの特徴
数学用語における「インテグラル」の特徴についてご紹介しましたので、次は経営用語における「インテグラル」の特徴についてご紹介します。日本で「インテグラル」という言葉を使うのは数学の記号だけではありません。
実は経営用語でも「インテグラル」という言葉は使われていて、昨今ではかなり様々な分野で使われています。なので、経営用語に詳しい人なら経営用語としての「インテグラル」の意味は良く知っているでしょう。
経営用語における「インテグラル」とはいったいどういうものなのか、経営用語における「インテグラル」の特徴についてもご紹介しましょう。
戦略コンセプトの型を意味する
経営用語における「インテグラル」の特徴の一つ目は、経営用語における「インテグラル」は「戦略コンセプト」を意味するということです。経営において戦略はとても大切ですが、それを意味するのが「インテグラル」です。
戦略コンセプトとして有名なのが「モジュラー型」で、「モジュラー型」とは既製品を組み合わせて作るというやり方です。
アメリカなどで作られている自動車などの場合はこの「モジュラー型」で作られていることが多いですが、日本では「モジュラー型」ではなく「インテグラル型」で自動車などを作っています。
インテグラル型
経営用語における「インテグラル」の特徴の二つ目は、「インテグラル型」です。先にご紹介した「モジュラー型」とは違い、「インテグラル型」は部品と完成品が一つずつでは意味をなさず、合わせることで作り上げるという意味です。
「インテグラル型」で作られる品物はとても高性能で構造が複雑ですので、模倣が難しいためライバルとの競争に打ち勝てる良い品が出来ると言えます。
ですが「インテグラル型」は手間もコストもかかるため、結果として出来上がった品物はとても高価になるという欠点もあります。
それでも日本ではより高性能で品質の良いものが好まれるため、「モジュラー型」ではなく「インテグラル型」で品物が作られることが多いです。
インテグリティ
経営用語における「インテグラル」の特徴の三つ目は、「インテグリティ」です。経営用語における「インテグラル」は「インテグリティ」と言う場合もありますが、この「インテグリティ」の意味は「真摯さ」「誠実さ」という意味です。
「インテグラル」を言い換えた「インテグリティ」は経営における心構えなどを意味しますので、お客様に対する誠実さや仕事に取り組む際の真摯さなどを意味します。
「インテグリティ」の意味は「真摯さ」「誠実さ」ですが、実はこの心構えが企業責任やコンプライアンスの追及につながります。
経営用語としての「インテグラル」には、それを言い換えた「インテグリティ」という言葉もあり、とても大切な意味を持っているということです。
和を意味する
経営用語における「インテグラル」の特徴の四つ目は、経営用語としての「インテグラル」には「和」という意味があるということです。
数学的な意味での「インテグラル」にも「和」という意味がありましたが、経営用語としての「インテグラル」にも「和」という意味があると言えます。
「インテグラル型」は部品と完成品が一つずつでは意味をなさず、合わせることで作り上げるというものでしたが、これも「和」を表します。また、「インテグリティ」も「真摯さ」「誠実さ」など企業の「和」を表します。
「インテグラル」という言葉は数学用語としても経営用語としても使われますが、「和」という意味を持つという点で共通しているということです。
インテグラルの使い方
数学用語と経営用語における「インテグラル」の特徴についてご紹介しましたので、次は「インテグラル」の使い方についてご紹介します。
「インテグラル」の基本的な意味は先にご紹介したように「全体」「不可欠な」という意味ですので、カタカナ語をたくさん使う人ならこのような意味で「インテグラル」を使っています。
ですがカタカナ語をたくさん使うのはあまり好きではないという人の場合、やはり数学や経営関連の使い方をする方が良いでしょう。
「インテグラル」という言葉はいったいどのように使えば良いのか、「インテグラル」の使い方の例文についてご紹介しましょう。
例文①
「インテグラル」の使い方の例文の一つ目は、「A社の最新の車もやはりインテグラル型でとても高性能のようだ」という例文です。
この例文では経営用語としての使い方で「インテグラル」という言葉を使っています。「インテグラ」という車がありますが、この車の名前も「インテグラル」から来ています。
例文②
「インテグラル」の使い方の例文の二つ目は、「インテグラルのついた関数を微分してインテグラルを外そうとしたが、元の関数がインテグラルが外せないような関数だったためダメだった」という例文です。
「インテグラル」は数学用語としてなら聞いたことがあるという人も多いですが、このように微分積分で悩まされたことがある人も多いでしょう。
例文③
「インテグラル」の使い方の例文の三つ目は、「インテグラルを言い換えたインテグリティという言葉は、企業の内部統制に必要な概念だ」という例文です。
先にご紹介した「インテグリティ」は経営における心構えなどを意味しますが、少し難しく言い換えれば「企業の内部統制に必要な概念」になります。
例文④
「インテグラル」の使い方の例文の四つ目は、「不可欠という意味で、手紙でインテグラルと書いてみたが、相手には全く意味が伝わらなかった」という例文です。
「インテグラル」には「全体」「不可欠」という意味がありますが、実際に日常生活の中で使われることはほぼなく、「インテグラル」と言っても相手に意味が伝わらないことが多いです。
インテグラルは全体という意味
「インテグラル」の意味や数学や経営用語としての「インテグラル」など色々ご紹介してきましたが、如何だったでしょうか。「インテグラル」には「全体」という意味がありますので、正しい意味を理解して正しく使いましょう。