「マンパワー」の意味とは?介護業界などビジネス用語としての使い方も解説!

「マンパワー」の意味とは?介護業界などビジネス用語としての使い方も解説!

「マンパワー」の意味は何となく知っている人は多くいますが、日常ではあまり使われない言葉で、今ひとつピンときません。「マンパワー」は介護やIT業界でよく使われる言葉で、見て分かるように英単語の組み合わせで出来た言葉です。「マンパワー」の意味や使い方を紹介します。

記事の目次

  1. 1.「マンパワー」の意味とは
  2. 2.「マンパワー」の由来
  3. 3.「マンパワー」の特徴
  4. 4.「マンパワー」の対義語は?
  5. 5.「マンパワー」の使い方
  6. 6.「マンパワー」の注意点
  7. 7.「マンパワー」は「人間を労働力として見たときの資源」という意味

「マンパワー」の意味とは

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「マンパワー」とは「現場で働く人間の労働力・人手」を表す用語です。ただし、単に「労働力」や「人手」という意味ではなく、ある仕事に対する労働力の大きさを表す用語です。

具体的にはある仕事を達成するのにどのくらいの労働力が必要なのかを表す意味で使われます。「このプロジェクトに必要なマンパワーを投入する」という具合に表現されます。

ビジネスシーンにおいては、単に労働者の数を表すのではなく、労働者の知識やスキルも含めた意味を込めて「マンパワー」を使います。

「マンパワー」は日常生活における会話ではあまり使われない、企業などによって主に使われる言葉です。通常は同じような意味を持つ「労働力」や「人手」が使われます。

「マンパワー」の由来

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見て分かる通り、「マンパワー」という用語の由来は英語の"manpower"からきています。カタカナ語の「マンパワー」と英語の"manpower"はほぼ同じ意味です。

「マンパワー」すなわち"manpower"を直訳すると、"man"は一般的な成人男性の意味で、"power"は「力」を意味し、この2つの単語を組合せて、「男性の力」という意味になります。

しかし、"manpower"の本来の意味は、"man"は男性に限らず、広義で「人」を表し、"power"も単に「力」ではなく、「能力、出来ること」のをあらわす意味から、「労働力」という意味になります。この2つの単語を組合せて「労働する人」という意味になります。

「マンパワー」の特徴

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「マンパワー」の意味や由来を紹介しましたが、実際の使い方には、どのような特徴があるのでしょうか。英語の"manpower"との差異について解説し、「マンパワー」の意味や由来との関連も含めて紹介することで、「マンパワー」の正しい意味を理解し、知識を持っていただければ幸いです。

「マンパワー」は普段使いされない用語

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「マンパワー」という用語はビジネスや介護の分野ではよく使われていますが、日常生活においてはあまり使われません。

その理由は「マンパワー」という用語の意味がただ単に「労働力」という意味にとどまらず、「必要な知識やスキルを持った労働力」という意味も含んでいて、日常生活においては知識やスキルを考えることがあまりないからです。

カタカナ語の「マンパワー」と英語の"manpower"との意味の差異は?

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英語の"manpower"の意味を辞書で引くと、「(軍事・産業などにおいて動員可能な)有効な総人員、人的資源、労働力」となっていて、「軍事・産業など」とあることからも分かるように、日常会話ではあまり使われない言葉です。

日本における「マンパワー」は「軍事」という意味は使われていません。主にIT業界などのビジネスや介護の分野などで使われる「労働力」という意味を表しています。

「マンパワー」の対義語は?

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対義語とは「広い」に対して「狭い」、「上」に対して「下」など、ある意味を持った言葉と反対の意味を持った言葉のことを言います。

「マンパワー」についての対義語はぴったりした言葉が見当たりません。対義語とは言えないかもしれませんが、「マンパワー」の意味から導き出せる言葉を対義語として紹介します。

「マンパワー」の対義語になる意味の言葉はない?

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「マンパワー」の意味はただ単に「労働力」や「人手」というような物理的なボリュームを表すというよりも、労働力としての「人的資源」の意味合いが含まれます。

そのため、「マンパワーが不足している」という場合、単に労働力を投入すれば問題は解決できるのではありません。

それは投入する労働者の知識やスキルの問題があって、誰がやっても同じような作業であれば問題ありませんが、労働力を増やすだけでは解決にならないケースがあります。

「マンパワー」の対義語という意味でははっきりとしたものはありませんが、マンパワーを「人的資源」とみなすとすれば、ビジネス業界においては「人」、「金」、「モノ」が重要な要素であり、人的資源が「人」であれば、「金」、「モノ」が対義語に近いといえます。

「マンパワー」の使い方

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「マンパワー」について解説してきましたが、ここでは実際の使い方を例を挙げて説明します。「マンパワー」はどのようなケースで使われるのかも含めて事例を挙げることで、単に「労働力」などとどう違うのかが分かります。日常会話では使われませんが、言葉の知識として理解してください。

例文①

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「マンパワーを投入する」、「マンパワーが不足している」などの使い方は「マンパワー」の最も一般的な使い方です。

いずれもマンパワーがどれだけ必要かを検討し、それに見合った人的資源の過不足を算出した上で「投入する」や「不足している」という結論に結びつかせるのです。

例文②

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「マンパワーを確保する」は例えばあるプロジェクトを実現するために必要な人材を確保、すなわち一旦獲得したら完了するまで手放さないようにすることを意味しています。途中でマンパワーを他のプロジェクトに取られると、そのプロジェクトの遂行は困難になります。

すなわち「マンパワーを確保する」というのは「人材確保の重要性」を表す表現で、納期を守る、お客様の信頼を失墜させない、重要な意味を持っています。

例文①で紹介した「マンパワーを投入する」とは類似した意味を持っていますが、「投入する」は必要なマンパワーをつぎ込むことを意味し、「確保する」は一旦獲得した人的資源を目的が完了するまで保持するという意味合いで区別されます。

例文③

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本来の「人的資源」や「人材」とはちょっと違った意味の使い方をしている曲があります。「マンパワーがみなぎる」、「マンパワーが ものごっつい」、「マンパワーが 素晴しい」など「マンパワー」という言葉が出てくるのはモーニング娘の『THE マンパワー !』という曲です。

この場合の「マンパワー」の意味はこれまで紹介してきたものとは少し違う意味に使われています。すなわち「人のパワー(エネルギー)」という意味です。

人が持っているエネルギーはすごいということを「マンパワー」という歌詞に込めています。この意味ではビジネスにおいては使われません。

例文④

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最後に「マンパワー」という言葉の入った使い方を紹介します。それは「福祉マンパワー」という用語です。介護に関する用語辞典でもこの用語が定義されています。

介護の世界ではそこに携わるすべての人のことを「福祉マンパワー」と呼びます。すなわち社会福祉援助活動を支える人的資源のことを意味しています。

福祉ボランティアをはじめ、社会福祉士、介護福祉士、施設職員など幅広く含まれますが、現実は慢性的な人的資源不足の問題があり、社会的にも優遇される職種に引き上げられることが検討されています。

「マンパワー」の注意点

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「マンパワー」は主にIT業界や福祉の分野で使われ、ビジネス以外ではあまり使われない言葉と紹介しました。実際、みなさんも日常会話で「マンパワー」という言葉を口に出したり、耳にすることは無いでしょう。

ただ、日本のビジネスで使われる「マンパワー」の意味を持つ言葉が英語圏では変化してきています。

英語圏ではその意味から「ヒューマンリソース」が一般的

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「マンパワー」という用語の由来は英語の"manpower"からきていると初めに紹介しましたが、その英語圏では"manpower"よりも「ヒューマンリソース"human resource"が一般的に使われています。

英語における"manpower"と"human resource"の違いは"manpower"が日本語の意味で「労働者」というニュアンスが強く、"human resource"は「人的資源」そのものを意味するためです。

"manpower"から"human resource"に移ってきた背景には、ビジネスの世界での形態の変化があると言えます。すなわち仕事の複雑化によって、単なる「労働力」としてではなく、専門的な知識やスキルを持つことが必要とされた結果、変化してきたものと考えられます。

「マンパワー」は「人間を労働力として見たときの資源」という意味

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「マンパワー」という用語について解説してきましたが、意味や由来、使い方や使う際の注意点など、お分かりいただけたでしょうか。

日常会話では使われない用語ですが、ビジネスや介護の分野においては非常に大切な用語であると同時に、人間が単なる労働者としてではなく、ビジネスに必要なさまざまな知識やスキルを身につけることが、これから先のビジネスには大変重要な意味を持ちます。

jack.masami
ライター

jack.masami

在宅で記事作成のお仕事を中心にしています。記事作成においてはいろいろなジャンルにチャレンジし、その都度詳しく調べながら完成させて行っています。また、調べた内容を記事にするのは、お仕事ということ以上に楽しい作業で、さらにその結果が自分の知識となっていくのは自分の知識の幅を広げるのに役に立っています。

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