子供の名前に使えない漢字がある?
子供が生まれたときに名前を付けるわけですが、やはり名前に使えない漢字はいくつかあります。基本的には子供の将来を思って素敵な名前を付けるわけですが、できるだけ常用漢字でないものや、縁起の悪いものは避けることをおすすめします。
そこでこの記事では名前に使えない漢字の一覧を取り上げていき、どのような理由で使ってはいけないのか詳しくご紹介します。もしかしたら子供の名前に悩んでいる人もいるかもしれませんが、名前に使えない漢字に気を付けて名前を付けてみてください。
名前に使えない漢字の決め方
一般的に子供に名前を付けるときは縁起を気にする人がほとんどかもしれませんが、実はいくつか別の基準も存在します。この項目からはそんな名前に使えない漢字の決め方を取り上げていくので、できるだけ把握しておいてください。
子供に名前を付けるのであれば、普段から目にしている漢字を使うのがおすすめなのですが、名前に使いやすいかはあまり関係ありません。人にとって名前は一生ものなので、できるだけ名前に使えない漢字は避けて名付けてあげてください。
普段目にしやすい漢字を使う
やはり漢字とひとえに言っても、常用漢字や人名漢字でないものを使うことがあります。もしかしたらこの漢字は子供にぴったりかもしれないと感じても、常用漢字や人名漢字でない漢字を避けることによって名前に使えない漢字を使ってしまうことを防ぐことができます。
こういった常用漢字や人名漢字でないものは変換できないことがあるので、名前を申請したとしても受理されないことがあります。しかし、常用漢字や人名漢字だから安心してつけると、少しだけ違和感のある名前になってしまうかもしれません。
名前に使いやすいかは関係ない
上記でも軽く触れましたが、常用漢字や人名漢字は名前に向いていない漢字がほとんどなのですが、実は名前に向いている漢字は600字程度とされています。こういった常用漢字や人名漢字は名前に向くかどうかで決められているわけではないのです。
常用漢字は2136字、人名漢字は863字あるのですが、一般的にこれら以外の漢字は使うのはおすすめできません。もちろん常用漢字でも人名漢字でも使いづらい漢字は存在するので、できるだけ見慣れた漢字を使うといいかもしれません。
名前に使えない漢字とその理由
名前に使えない漢字は常用漢字や人名漢字でもない漢字のことを指していますが、そもそもどうして名前に使えないかご存じでしょうか?日本語には5万字もの漢字があるのですが、縁起の悪いものや悪い意味を持っているものだってあります。
さらに親族と同じ漢字だと受理されないことがあるのですが、本当に子供の名付けの際には注意するべき点がいくつも存在します。次の項目からは名前に使えない漢字とその理由を取り上げていくので、ぜひ参考にしてみてください。
常用漢字でも人名漢字でもない
日本語で使われている漢字は5万文字ありますが、常用漢字や人名漢字はおおよそ3000字程度とされています。実は名前には常用漢字や人名漢字しか使えないので、おおよそ4万7000字程度の漢字は使うことができないのです。
もちろんこういった常用漢字や人名漢字の中にも名前に使えない漢字がいくつか存在します。子供に名前を付けるときは縁起や意味をしっかりと考えるかもしれませんが、本当に使える漢字かどうか把握することも大切です。
縁起が悪い
子供の名前は将来のことを思って付けるわけですが、やはり縁起の悪い意味を持っている漢字は避けるべきです。なんと「悪魔」と名付けようとした方もいるのですが、あまりにも縁起が悪いので受理されなかったこともあります。
とりわけ縁起の悪い名前は周りの子供たちから疎まれるような原因になるかもしれません。ここ最近ではキラキラネームは流行っているものの、目立つ名前を付けたいと感じても縁起の悪い名前は避けて子供につけてあげてください。
親族と同じ漢字
子供の名前は市役所などに申請するわけですが、実は親兄弟などの親族と同じ名前だと受理されません。もちろん漢字が被るのはダメなのですが、読み方を変えたとしても受理されることがないのが現状となっています。
もしかしたら縁起のいい名前を思いついたとしても、親族と全く同じ漢字であるだけで子供の名前に使えない漢字として見なされてしまうのです。次の項目からは意外にも名前に使えない漢字を一覧で取り上げていくので、名前を付ける際の参考にしてみてください。
意外にも名前に使えない漢字とその意味一覧
名前に使える漢字は5万字のうちの3000字しかないわけですが、中には以外にも名前に使えない漢字がいくつかあります。これらの漢字を申請したとしても、基本的に市役所で受理されないと思ってください。
簡潔に言えば、薔や薇、棗、繚、玻、茗、赫、杞、祟、荅、珪といった漢字が名前に使えない漢字となっています。しっかりと名前に使えない漢字とその意味を一覧で取り上げていくので、気になる人は参考にしてみるといいかもしれません。
薔
もしかしたら女の子に「薔薇」という名前を付けたいかもしれませんが、実は常用漢字ではないので名前に使えない漢字として扱われています。美しい名前なので付けられるのではないかと思われがちですが、「薔」を使うことができないのです。
基本的に名前に使えない漢字の一覧の中では意外に思われているものもあるので、実際に子供に名前を付けるときは気を付けてみてください。せっかく子供に名前を付けるのであれば、しっかりと名前に使えない漢字を把握しておきましょう。
薇
上記でも軽く触れましたが、「薔薇」の「薔」は使えず、同様に「薇」も名前に使えない漢字となっています。やはり常用漢字ではない名前に使えない漢字は多いので、意外に思われるかも入れません。
実は一覧を見ていくとわかるようになるのですが、意外と植物が使われている漢字は名前に使えないものが多いのです。お気に入りの植物の名前を子供につけたくなったとしても、常用漢字ではないといった理由で受理されません。
棗
次に紹介してきたい名前に使えない漢字一覧は「棗」となっています。「なつめ」と読むことのできるこちらの漢字は男女に使えそうですが、実は常用漢字ではないといった理由で使うことができません。
もし、どうしても「なつめ」という響きを大切にしているのであれば、「夏目」や「夏芽」といったや漢字にしてみてください。音の響きを大切にするのはいいのですが、しっかりと縁起や意味も調べておくことをおすすめします。
繚
名前に使えない漢字一覧には様々なものがあるわけですが、華やかなイメージの「繚」も使うことができません。「百花繚乱」という四字熟語はあるものの、常用漢字ではないという理由で市役所で受理されないのです。
もしかしたら「りょう」という響きの名前を付けたいと感じているかもしれませんが、もちろんたくさんの代わりの漢字があります。とりわけ「涼」や「椋」といった漢字を使うことによって、縁起も意味もいい「りょう」という名前を付けることができます。
玻
次に紹介していきたい名前に使えない漢字一覧は「玻」となっています。夏っぽいイメージの「玻」はつけたくなるかもしれませんが、こちらも常用漢字ではないのといった理由で付けることができません。
「波」の方は意味合いも縁起もとてもいいうえに、きちんと定められた常用漢字となっています。同じ読みだとしても、使えるものと使えないものがあることを把握しておいてください。
茗
上記でも軽く触れましたが、植物名に使われている漢字は、名前には使えないことが多く、「茗」という遅く摘んだ茶を意味している漢字は、やはりそういった理由で名付けることができません。
植物に関連する漢字は響きも縁起もいいと感じる人が多いのですが、様々な理由で名前に使えない漢字として扱われています。もしもどうしてもこういった植物に由来するような名前にしたいのであれば、事前に調べておくことをおすすめします。
赫
次に紹介していきたい名前に使えない漢字一覧は「赫」となっています。「かく」と読む漢字なのですが、燃えあがる火の様子を表している意味を持っていて、もしかしたら女の子につけたくなるかもしれません。
もちろん「赫」は常用漢字ではないので、市役所などで受理されない漢字として知られています。どうしても「かく」の響きを大切にするのであれば、「覚」や「格」といった常用漢字に含まれている漢字を使ってみてください。
杞
基本的に植物に使われている漢字は、名前に使えないことが多いのですが、植物のくこの実を指している「杞」も使うことができません。やはり植物に関連している漢字は名前に使えないことが多いので、できるだけ事前にチェックしておいた方が無難です。
もし「き」といった漢字を使いたいのであれば、「希」や「妃」を選ぶと受理されるようになります。ここまで様々な名前に使えない漢字一覧を取り上げてきましたが、植物に関係する漢字には特に注意する必要があります。
祟
「祟」は一見すると普通の漢字に見えるかもしれませんが、実は神仏などによる災厄といった意味を持っている漢字です。「崇」と似ているのですが、こちらはあがめ敬うといった意味を持っています。
子供の名前は未来を案じるような縁起のいい名前を付けるのが一般的なので、こういった縁起が悪い漢字を付けるのはタブーです。そもそも常用漢字でも人名用漢字でもないので、根本的に子供の名前に使うことができる漢字ではありません。
荅
こちらの「荅」に悪い意味はないものの、常用漢字や人名漢字でないといった理由で市役所で受理されません。そもそも「荅」は小豆といった意味を持っているので、あまり名前向きの漢字ではないのです。
もしも「とう」の響きを使いたいのであれば、できるだけ「灯」や「冬」といった漢字を使ってみてください。日本の漢字は5万字あるのもにかかわらず、本当に名前に使えるのはごくわずかといっても過言ではありません。
珪
最後に紹介していきたい名前に使えない漢字は「珪」となっています。「珪」は「けい」と読むことができるのですが、基本的に王が付く漢字は常用漢字や人名漢字でないことが多いので、意外と使える漢字は少ないといってもいいかもしれません。
そもそも「けい」は男の子に人気のある名前ではあるものの、やはり漢字の中には使えないものがあることを把握しておきましょう。同じ「けい」でも「敬」や「景」を使うことによって、市役所でしっかりと受理される素敵な名前となります。
名前に使えない漢字は変更されることも
ここまで名前に使えない漢字を一覧で取り上げてきましたが、実は名前に使えない漢字は変更されることがあるのをご存じでしたか?やはり、時代によって制度や決まりごとはどんどん変わっていくわけですが、名前に関する決まり事も変わることがあります。
そこで、どういった基準で名前に付けられる漢字になったりするのか具体例を使ってご紹介します。もしかしたらどうしてもつけたい漢字があると考えている人もいるかもしれませんが、いつの日か名前に使えない漢字が変更されることがあるかもしれません。
漢字の基準は変わることがある
子供の名前には常用漢字や人名漢字しか使えないのがルールですが、時代とともに人が常時使っていく漢字は変遷していきます。とりわけ「渾」はここ最近の事例となっていて、なんと常用平易な文字なのではないかといった異議申し立てが行われました。
つまり、もともと常用漢字や人名漢字でないとしても、正当な理由があれば漢字の基準を変えることができるかもしれません。もちろん生半可な理由ではこういった常用漢字や人名漢字を変えることができませんが、覚えておくことをおすすめします。
「渾」の例
「渾」は2017年に人名漢字として追加された漢字ですが、改正戸籍法施行規則が施行されることで合計2999字の漢字が人名漢字として使うことができるようになりました。実は「渾」を使った名前を申請したものの、受理されなかったという事例があります。
家庭裁判所に行くまでの申し立てになったのですが、結果的に常用平易な文字だという結論が下されました。常用漢字や人名漢字はすべての漢字をカバーしているわけではないので、中にはこういった漢字の基準が変わることもあります。
名前に使えない漢字を知っておこう
この記事では、子供の名前に使えない漢字と使ってはいけない理由を紹介してきました。常用漢字や人名漢字以外の漢字は名前に使うことができないので注意が必要です。
合わせて、名前に使えない漢字を一覧で取り上げてきました。中には意外に思われるような漢字も含まれているので、子供の名前を考えるときの参考にしてみてください。