ネタにできる面白い四字熟語の意味と例を紹介!
四字熟語の世界は堅苦しいと思っている方はいませんか?生き方や生活態度など、説教じみたものが多いという印象のある四字熟語ですが、実は言葉の響きや、内容など、ギャグも含んだ面白い四字熟語も存在しています。今回は、そんなネタにできる、面白い四字熟語の意味や例文などをご紹介します。
四字熟語とは
四字熟語とはそもそもどんな言葉を言うのでしょう。就職の面接や、かしこまった自己紹介では座右の銘として使われることの多い四字熟語。日常でも比較的馴染みの深い四字熟語の定義を改めて考えてみましょう。
漢字4文字で作られる熟語
四字熟語は、漢字4文字で作られる熟語です。故事や仏典などに由来するものや新しくできた言葉で面白いネタになりそうなもの、前向きになれるもの、さらにはギャグまで、実は幅広い世界。たった4文字で深い意味を持つ四字熟語は面白いのです!
笑える面白い四字熟語
まず最初は言葉の響きが面白い笑える四字熟語をご紹介しましょう。繰り返す言葉がどこか滑稽な印象を与える四字熟語ですが、意味は意外と堅い内容だったりします。思わず笑える面白い四字熟語7選です。
石部金吉
石部金吉は、「いしべきんきち」と読みます。石と金という2つの硬いものを並べた面白い四字熟語で、生真面目で堅い人、融通の利かない人の意味があります。
特に女色に迷わされない人といったニュアンスが含まれていて、さらなる堅物を「石部金吉金兜」(いしべきんきちかなかぶと)と表現することもあります。
使い方は、結婚式などのスピーチで、「〇〇君は酒もたばこもギャンブルもしない石部金吉で」などとネタとして、笑いを誘う場面で使われます。
三三五五
三三五五は、「さんさんごご」と読む面白い四字熟語です。あちらには3人、こちらには5人とあちらこちらに人がいる様子を表し、人や家が散在する、3人や5人の少人数のまとまりになって行動するという意味があります。使い方の例は「試合の後はみなそれぞれ三三五五、家に帰って行く」などです。
侃侃諤諤
侃侃諤諤は、「かんかんがくがく」という読み方をする面白い四字熟語です。漢字の「
侃」にはのびのびと臆することのないという意味があり、「諤」には厳しいことを言うという意味があります。
侃侃諤諤は、自分の意見や考えを遠慮することなく思うままに発言して議論する様子を表します。使い方の例としては、「国会では、今年度の補正予算に関して侃侃諤諤の論議が繰り広げられている」などです。
変態百出
変態百出は「へんたいひゃくしゅつ」と読む面白い四字熟語です。変態は次々と形を変えていくことで、百出は次々と出ること。全体として次々に姿や形を変えていくという意味になります。
使い方の例としては、「特殊メイクを施された彼女はまるで別人のように変態百出することができる」などがあります。
切切偲偲
切切偲偲は「せつせつしし」と読む面白い四字熟語です。漢字の「切」にはしきりに~する、という意味があり、繰り返すことで丁寧な様子が表現されます。「偲」には励ましあう、賢い、強いという意味があり、2つの漢字を繰り返すことで、お互い親切に励ましあうという意味になります。
使い方の例としては「〇さんと△さんはつらい時にも互いに励ましあう切々偲偲の仲だった」などがあります。
縷縷綿綿
縷縷綿綿は「るるめんめん」という読み方をする面白い四字熟語です。漢字の「
縷」には糸のように細く長いという意味があり、「綿綿」は休みなく続くことを表現する言葉です。縷縷綿綿は中身のない話が長くてしつこいという意味です。
使い方の例としては、「あなたの話は
縷縷綿綿としていて、結局何を言いたいのかわからない」などがあります。
冬夏青青
冬夏青青は、「とうかせいせい」と読む面白い四字熟語です。冬も夏も一念を通して青々とした葉をつけている植物に例え、どんなときにも変わらない固い信念のことを言います。
使い方の例としては「誰に何と言われようとも
冬夏青青とした態度でいる」や「
冬夏青青、ただひたすら努力を続ける」などがあります。
前向きになれる面白い四字熟語
四字熟語は落ち込んでいる相手や頑張っている相手を励ます時、自分自身を鼓舞する時にも便利です。相手に元気を与えるような、見て意味を考えると前向きになれるような面白い四字熟語を6選ご紹介します。
雲外蒼天
雲外蒼天は「うんがいそうてん」と読む前向きになれる面白い四字熟語で、どんよりとした雲の外には青空が広がっているという自然の状態を表現しています。目の前の困難を努力して乗り越えれば、そこには青い空が待っているという前向きな意味があります。
使い方の例としては、「
雲外蒼天というように、今は辛いかもしれないけどきっと報われるでしょう」や「
雲外蒼天を信じて頑張るしかない」などです。
積土成山
積土成山は「せきどせいざん」と読む前向きになれる面白い四字熟語で、少しの土を積んでいけばいつかは立派な山になるということから、努力を積み重ねればいつか大きなことを成し遂げることができるという前向きな意味です。
使い方の例としては、「積土成山のように毎日努力を積み重ねよう」や「積土成山という心が前で毎日頑張ります」「積土成山という言葉を信じよう」などです。
見兎放犬
見兎放犬は「けんとほうけん」という読み方をする前向きになれる面白い四字熟語で、狩りをするときにウサギを見つけてから犬を放っても十分間に合うことを表現しています。
見兎放犬のは、物事は失敗してから改めても決して遅すぎないという前向きな意味があります。
見兎放犬の例としては、「
見兎放犬というし、諦めるのはまだ早いよ」や「
見兎放犬、ミスしても次がある」などです。
磨斧作針
磨斧作針は「まふさくしん」と読む前向きになれる面白い四字熟語で、斧を磨いて針を作るという不断の努力を表しています。
磨斧作針はどんな難しいことでも忍耐強く努力すれば必ず成功するという前向きな意味があります。
使い方の例としては、「
磨斧作針の努力の賜物」や「
磨斧作針の精神で続けて頑張ろう」などがあります。
陰徳陽報
陰徳陽報は「いんとくようほう」と読む前向きになれる面白い四字熟語で、「隠徳」は人知れず善い行いをすることで、「陽報」は一目でわかる良い報いを表しています。
陰徳陽報は誰にも知られないように善い行いをすると必ず良い報いがあるという前向きな意味があります。
使い方の例としては「毎日大変なことばかりですが、陰徳陽報があるかもしれないので」や「
陰徳陽報は思いもかけない形で現れる」、「その行為はとても
陰徳陽報にあずかるとは思えない」などがあります。
愚公移山
愚公移山は、「ぐこういざん」と読む前向きになれる面白い四字熟語です。愚公という老人が周囲に馬鹿にされながらも家の前にある大きな山を何代にもわたって崩し始め、ついに天帝が愚公の熱意を感じて2つの山を移したという故事からきています。
愚公移山は、大きなことでも根気よく努力し続ければ必ず成功するという前向きな意味があります。使い方の例としては、「今回は長期化が予想されるので、
愚公移山の精神で取り組みましょう」や「咲かないと言われた花の世話を続けたあなたの行為は
愚公移山のようだ」などがあります。
座右の銘にしたい面白い四字熟語
四字熟語は座右の銘として語る人も多くいます。自分自身の生き方を表すことができる四字熟語は初めての人が多い自己紹介の場や就職などの面接時にもとても便利です。座右の銘にしたい面白い四字熟語を7選ご紹介します。
我武者羅
我武者羅は「がむしゃら」と読む四字熟語で、意外と四字熟語と知らずに使っている人も多いかもしれません。目的だけを見てひたすら打ち込むという意味があります。使い方の例としては、「青春時代は、野球に汗を流し、 我武者羅にボールを追いかけていた」などです。
七転八起
七転八起は「ななころびやおき」と読む四字熟語で、七回転んでも八回起き上がる様子を表しています。何度失敗してもくじけずに立ち上がって奮闘することを意味します。
使い方の例としては、「どんなにつらくても
七転八起の覚悟で取り組む」や「また失敗したけど、
七転八起というから次頑張ろう」などです。
温故知新
温故知新「おんこちしん」と読む四字熟語で、古いものをたずねて、新しいものを知るということを表しています。
温故知新は先人の知恵に学ぶという意味があります。
使い方の例としては「
温故知新の精神の大切さを感じる」や「現代人は温故知新で生きる知恵をまなばなければならない」などがあります。
一期一会
一期一会は「いちごいちえ」と読む四字熟語で、「一期」は生まれてから死ぬまでのこと、「一会」は一度の会合や集会など人の集まりのことを表しています。
もともとは千利休の弟子が説いた茶人の心構えで、例え同じ人、同じ場所で茶会をしても同じものになることはなく、毎回これが最後と思って主人も客も互いに誠意を尽くしましょうというもの。それが転じて一生に一度だけの機会、一生に一度だけ会えることを意味します。
使い方の例としては「一期一会の出会いを大切にしましょう」や「旅先での
一期一会の出会いを思い出す」などです。
有言実行
有言実行は「ゆうげんじっこう」と読む四字熟語で、「有言」は口に出して言うこと、「実行」は実際に行動することを表しています。
有言実行は言ったことは必ず実行することです。
使い方の例としては「彼はいつも
有言実行する人だ」や「口だけでなく、
有言実行してほしい」などがあります。
一意専心
一意専心は「いちいせんしん」と読む四字熟語で、漢字の「一意」と「専心」はどちらもひとつの事だけに心を注ぐことを表しています。
一意専心は他のことに心奪われることなく、ひとつのことだけに心を注ぐ意味です。
使い方の例としては、「試合で勝利するために
一意専心で臨みます」や「一意専心で仕事に取り組む」などがあります。
質実剛健
質実剛健は「しつじつごうけん」と読む四字熟語で、まじめで飾り気がなく、心身共に強くて逞しいことを意味します。使い方の例としては、「彼は逞しく、常に質実剛健の気性の持ち主だ」などがあります。
【番外編】おやじギャグ的面白い四字熟語
世の中には、故事などからきている古く格式ある四字熟語ばかりではありません。四字熟語をギャグにして楽しむこともでき、ひとり時間を楽しむネタとしてぜひおすすめです。おやじギャグ的面白い四字熟語をピックアップしてご紹介します。
一咳自重
一咳自重(いっせきじちょう)は一石二鳥(いっせきにちょう)のギャグの四字熟語で、咳が出たら外出は控えましょうという意味があります。このご時世にぴったりのおやじギャグ四字熟語です。一石二鳥は一度の行動で2つの利益を得ることです。
阪神半勝
阪神半勝(はんしんはんしょう)は半死半生(はんしはんしょう)のおやじギャグ四字熟語です。なかなか一勝することができない阪神タイガースを皮肉ったギャグネタです。半死半生は半分死んで半分生きている状態で、いつ死んでもおかしくないということを意味します。
今後横断
今後横断(こんごおうだん)は言語道断(ごんごどうだん)のおやじギャグ四字熟語で、横断歩道のないところを渡った時などに今度からは横断歩道を渡ろうという意味。言語道断は、言葉で言い表すことができないほどのひどさを意味します。
写真証明
写真証明(しゃしんしょうめい)は、正真正銘(しょうしんしょうめい)のネタになるおやじギャグ四字熟語で、写真で本人であることを示すという意味です。正真正銘は、本物であること、嘘や偽りがないという意味です。
偶然節子
偶然節子(ぐうぜんせつこ)は空前絶後(くうぜんぜつご)のおやじギャグ四字熟語で、偶然節子さんに出会った状態を表現しています。空前絶後の意味は、今までに例がなく、これからも怒らない珍しいことです。ネタとしてぜひおすすめです。
【番外編】世相を反映した面白い四字熟語
四字熟語は古いものだけでなく、次々と新しく創り出されています。その時代に合った世相を反映した四字熟語などもあり、おすすめです。世相を反映した面白いネタにもなる四字熟語を5選ご紹介します。ぜひおすすめ!
一機一風
一機一風は「いっきいちふう」と読む創作四字熟語です。昨今の夏の暑さに一人1台小型の扇風機を持ち歩いている世相を反映しています。元の四字熟語は「一喜一憂」で状況が変わるたびに心配したり喜んだりする様子を表しています。ネタになる四字熟語です。
一心桜体
一心桜体は「いっしんおうたい」と読む創作四字熟語で、大活躍したラグビー日本代表のワンチームを表す世相を反映しています。元の四字熟語は「一心同体」で2人以上の人が心を一つにして行動することを意味します。
深夜閉業
深夜閉業は「しんやへいぎょう」という創作四字熟語で、コンビニの24時間営業を見直す機運が広がっている世相を反映しているネタになる四字熟語です。元の言葉は深夜営業で、読んで字のごとくの意味です。
老齢運転
老齢運転は「ろうれいうんてん」と読む創作四字熟語で、相次ぐ高齢ドライバーをネタにしています。元の言葉は「高齢運転」で、どちらにしても昨今の世相を見事に反映しているギャグとは言い難いですが、ネタになる四字熟語です。
茫然城失
茫然城失は「ぼうぜんじょうしつ」と読む創作四字熟語で、世界遺産に認定されている首里城が火事で焼失した事実を表しています。元の四字熟語は「茫然自失」で、あっけにとられ、気が抜けてどうにもならない様を意味しています。
まだある面白い四字熟語を探してみよう!
いかがでしたでしょうか。昔からある生きることに前向きになれる四字熟語だけでなく、ギャグやネタになりそうな四字熟語などもあり、家に居ながら四字熟語の世界を楽しむことができます。
新しい創作四字熟語を考えることもできるのでぜひチャレンジしてみてはいかがでしょう。馴染みのある四字熟語だけでなく、四字熟語の世界はまだまだ広い!前向きになれる面白い四字熟語を探してみてはいかがでしょう。