ネクタイの生地を傷めないアイロンのかけ方を紹介!
ネクタイは仕事をするうえで男性にとって大切な存在です。ネクタイは周りからも見られやすい部分なので、シワのない綺麗なネクタイをしたいと思っている男性も多いのではないでしょうか。
そこで今回はネクタイの生地を傷めない正しいアイロンのかけ方や、アイロンをかけるのを失敗してしまったときの対処法、シワがつかない収納方法などについて解説しましょう。
そもそもネクタイにアイロンがけしてもいいの?
ネクタイにシワや汚れがついてしまったときにはネクタイをクリーニングに出して綺麗な状態に戻してもらうという人が多くいますが、そもそもネクタイは自分で洗濯したりアイロンがけをしてもよいものなのでしょうか。
直接アイロンをかけるのはダメ
ネクタイの生地はデリケートなものが多く、他の衣類と同じようにネクタイに直接アイロンをかけることはできません。たとえあて布越しでも、アイロンをネクタイに直接あてることは止めておきましょう。
アイロンをネクタイに直接あててしまうと表面の生地だけではなく生地を支える芯地の部分にもダメージを与えてしまいます。また、生地にテカリが出てしまう原因にもなるので気を付けましょう。
正しいやり方でアイロンがけが可能
ネクタイに直接アイロンをかけることはできませんが、正しいアイロンのかけ方を知っていればネクタイを傷めないでアイロンがけをすることが可能です。間違ったアイロンのかけ方だとネクタイへダメージを与えてしまうため、正しいかけ方を覚えておきましょう。
ただし、ネクタイの生地は主にシルクやポリエステル、ウールで作られていますが、ちりめん素材や特殊な加工が施してあるネクタイもよくあります。このようなネクタイは高度な洗濯技術が必要となるので、自分で洗ったりアイロンがけしないでクリーニングに出すようにしましょう。
ネクタイにアイロンをかける頻度は?
ネクタイは使用する度に都度アイロンがけをする必要はありません。ネクタイは一度使用したら連続して使用せず、少し休ませることでシワやダメージを防ぐことができます。
目安としては月に1回程度ネクタイを手洗いし、手洗いをした後にアイロンがけをする程度で大丈夫です。ただし夏場やネクタイが汚れてしまった時は早めに手洗いをして、アイロンがけをするようにしましょう。
ネクタイの手洗い方法
ネクタイには芯地と呼ばれる硬い生地が入っています。この芯地がヨレてしまうとネクタイの形が崩れてしまうので、洗うときには洗濯機ではなく手洗いをする必要があります。
ネクタイを手洗いするときには洗面器もしくは洗面台にお湯をはり、そこへ洗剤を入れてネクタイを泳がせるようにして洗うだけです。ネクタイをゴシゴシと擦ると生地にダメージを与えてしまうため、生地を傷めないように優しく洗いましょう。
手洗いをしたあとはバスタオルで水分を拭き、陰干しをして乾かします。直射日光にあてると急速に乾くことで生地が傷んでしまうため、陰干しもしくは夜に干すようにしましょう。
ネクタイが乾いたらアイロンがけをします。もし汚れがなかなか取れない場合やシワが綺麗にならないときには無理に自分でなんとかしようとせず、クリーニングに出すことをおすすめします。
普段からネクタイのお手入れをしましょう
ネクタイのシワはアイロンをかけたりクリーニングに出すことで綺麗にすることができますが、普段のお手入れを少し工夫するだけでもシワができにくくなります。
ネクタイを使用した後は手で軽くシワを伸ばして形を整え、ブラッシングをしてホコリを落としておくと綺麗な状態を長く保つことができます。このとき生地を傷めないように気を付けましょう。
また、結び目のシワのくせをつけないために1回使用したネクタイは連続して使用せず、1度使った後は何日間か休ませておくことをおすすめします。
このように普段からネクタイを簡単にお手入れすることでシワがつきにくくなり、アイロンがけを頻繁にしなくても済むようになります。また、ネクタイの生地へのダメージも少なくすることができるでしょう。
ネクタイのシワを伸ばすアイロンのかけ方
では早速ネクタイの生地を傷めない正しいアイロンのかけ方を紹介しましょう。ネクタイを傷めてしまう原因にもなるので正しいアイロンのかけ方を覚えておくことをおすすめします。まずは必要な道具について紹介します。
用意するもの
ネクタイにアイロンをかけるときに必要なものはアイロンとアイロン台、あて布になります。アイロンは普通のアイロンではなく、スチーム機能がついたアイロンを使用することをおすすめします。また、あて布は綿100%のハンカチなどでも代用することが可能です。
アイロンのかけ方・手順
では正しいアイロンのかけ方を紹介します。まずはネクタイをアイロン台に乗せて手で軽く伸ばします。シワを軽く伸ばしたらあて布を乗せ、中温(140度程度)のアイロンのスチームをあてましょう。このときあてるのはスチームのみでアイロンを直接あてないように気をつけてください。
ネクタイが冷めないうちに、再度手でシワを伸ばします。そしてあて布を乗せ、再度アイロンでネクタイを温めて乾かします。このときはスチームを使わず、アイロンを少し浮かせた状態で熱だけをあてるようにしましょう。
もしシワがなかなか取れない場合は、スチームをあててシワを伸ばす作業を何度か繰り返すことでシワが少しずつとれていきます。もしシワが取れない場合は、無理に自分で綺麗にしようとするとネクタイを傷めてしまうので、クリーニングに出してプロに任せることをおすすめします。
アイロンの温度について
ネクタイの生地にはシルクが使用されることが多いですが、シルクは160度以上の温度をあてると生地が痛んでしまいます。その他のポリエステル素材なども温度が高いと生地が傷んでしまうため、生地を傷めないように温度設定には気を付けましょう。
中温(140度程度)であてることが好ましいですが低温のスチームでも問題ないので、もしネクタイの生地が心配だという人は低温設定でアイロンがけをするようにしましょう。
注意点
スチーム機能を長時間使用していると、アイロンから水滴が出てくることがあります。素材によっては水滴によってダメージを受けてしまうので、生地を傷めないように時々水滴が溜まっていないか確認するようにしましょう。
また、アイロンを直接ネクタイにあてるとテカリやアタリの原因となるので、あて布を乗せていたとしてもアイロンが直接あたらないように、必ず少し浮かせた状態でアイロンがけをするようにしてください。
アイロンがないときのシワの伸ばし方
今回はネクタイの生地を傷めないアイロンのかけ方について紹介していますが、もしホテルなどの出先でアイロンがないときのシワの伸ばし方についても紹介しておきましょう。
アイロンが手元にないときには、ネクタイをハンガーにかけてお風呂場に吊るしておくとネクタイのシワが取れます。お風呂の蒸気がアイロンのスチーム代わりになり、シワを綺麗に取ることができます。
出先でネクタイを綺麗な状態にしたいときには、ホテルでお風呂からあがったあと、ネクタイをお風呂場に吊るして朝までそのまま置いておくとよいでしょう。
ネクタイをふっくらと仕上げるアイロンのかけ方
ここまで紹介したアイロンのかけ方でも充分ネクタイのシワを伸ばし綺麗な状態にすることができますが、よりネクタイを綺麗に仕上げることができるアイロンのかけ方を紹介します。ネクタイは周りからも見られるところなので、より綺麗な状態に仕上げて見た目をよくしましょう。
用意するもの
よりネクタイを綺麗な状態に仕上げるために必要なものは、先程紹介したアイロン(スチーム機能付きのもの)やアイロン台、あて布(綿100%のハンカチでも代用可)に加えて菜箸を用意しましょう。菜箸は30cm以上あるものがおすすめです。
アイロンのかけ方・手順
まずは手で軽くシワを伸ばします。そしてネクタイの裏側から折り目部分に菜箸を差し込みぴったりと合わせます。アイロンがけは片方ずつ行うので、片方の折り目部分のみで大丈夫です。
あて布をあて、菜箸を持ってネクタイを横に立てながら中温のアイロンでスチームをあてます。そして先程紹介したアイロンのかけ方と同様に、次はアイロンの熱のみをあててネクタイを乾かします。アイロンのスチームと熱をあてるときには、アイロンを直接あてないように気を付けましょう。
アイロンの熱をあてて乾かす前には、ちゃんと菜箸でアイロンにふくらみができているか確認することをおすすめします。そして片側のアイロンがけが終わったら、もう片方も同じようにアイロンがけをして完成です。
ネクタイのアイロンがけに失敗してしまったら?
ここまでネクタイの正しいアイロンのかけ方について紹介しましたが、例えばアイロンを直接ネクタイにつけてしまったり、アイロンが直接ネクタイに触れたことによってネクタイにテカリやアタリが出てしまったときにはどう対処すればよいのでしょうか。
続いてはネクタイのアイロン掛けに失敗してしまったときの対処法について紹介します。一度失敗してしまってもネクタイを元通りに戻すことができるので焦らずに対処しましょう。
もう一度スチームをかけてやり直す
ネクタイにアイロンをかけるときには、たとえあて布をあてていたとしてもネクタイに直接アイロンをあててはいけません。直接アイロンをあてることでネクタイの繊維がつぶれてテカリやアタリの原因になってしまいます。
アイロンを少し浮かした状態でアイロンがけをするのが正しいアイロンのかけ方ですが、もしアイロンを直接ネクタイにあててしまっても慌てる必要はありません。再度スチームをあててから正しいアイロンのかけ方をすると生地が元に戻る可能性があります。
長時間、直接アイロンをネクタイにあててしまった場合には、スチームをあてて再度アイロンがけをしても直らないケースもありますが、少しのテカリやアタリであれば慌てず対処することで直すことができます。
専用の薬品を使用する
先程紹介したスチームを再度あてる方法でテカリやアタリが直らない場合には、専用の薬品を使用することで直すことができます。スーツ売り場などでテカリやアタリを直すスプレーが販売されているので、よくネクタイやスーツを着用する人は1本購入しておくことをおすすめします。
衣料用ブラシを使用する
ネクタイのテカリやアタリを直したい場合は、テカリが気になる部分を衣料用ブラシを使って擦ることで直ることがあります。光っているところの生地をケバ立たせるようにブラッシングをします。
ただしネクタイの生地の種類によってはダメージを与えてしまうこともあるので、優しくブラッシングをするようにしましょう。
ネクタイのシワを防ぐ収納方法
最後にネクタイのシワがつかない収納方法を紹介します。ちゃんと収納しないとネクタイにシワがついてしまうので、アイロンがけをなるべく減らすためにも普段からシワがつかないように収納してケアしておきましょう。
丸めて収納
ネクタイを丸めた状態で引き出しや収納ボックスにしまうとシワにならずにネクタイを収納することができます。ネクタイをきつく丸めてしまうと生地が痛んだりシワや癖がついてしまうので、ゆるく丸めるようにしましょう。
ネクタイを丸めて収納するととてもコンパクトに収納でき、取り出すときも楽に取り出せます。引き出しや収納ボックスに小分けにできる仕切りがついていると、より取り出しやすく、さらに1枚取り出したときに他のネクタイが崩れる心配もないのでおすすめです。
吊るして収納
ネクタイを収納するときに、吊るした状態で収納しておくとシワを防ぐことができます。ただし吊るした状態だとネクタイ自身の重みで生地が伸びてしまう可能性があるので、長期間ネクタイを収納しておくときにはあまりおすすめしません。
湿ったネクタイを乾かすときに吊るして干しておく程度であれば問題ありませんが、あまりネクタイを使用しない場合には他の方法で収納しておくことをおすすめします。
平積みにして収納
ネクタイを2つもしくは3つ折りにして棚や引き出しに並べて収納しても、シワを防ぐことができます。イメージとしてはネクタイ売り場のような収納方法で、とても簡単でそして見た目も綺麗な収納方法です。
簡単な収納方法ではありますが、ネクタイを平積みに並べて収納するとある程度のスペースが必要となってしまいます。しかし並べて収納することでネクタイが取り出しやすく、そしてシワもつけずに収納することが可能です。
ネクタイの正しいアイロンのかけ方を試してみよう!
今回はネクタイの生地を傷めない正しいアイロンのかけ方を紹介しました。ネクタイは男性が仕事をするうえでとても大切なアイテムです。ネクタイの生地にはデリケートなものもあるので、生地を傷めないように正しくアイロンがけすることが求められます。
ネクタイのシワを綺麗にしたいと思っている人は、ぜひ今回紹介した正しいアイロンのかけ方を試してみてください。