四十九日の数え方に違いがある?法要日程の決め方は?
四十九日とは、故人が亡くなられた命日を初日と数え、そこから数えて49日目に当たる日のことを四十九日と呼ぶのが一般的です。
今回は、四十九日の数え方を宗派や地域別にご紹介するとともに、ペットの四十九日の数え方も解説します。また、法要日程を決める際のマナーについてもまとめますので、ぜひ、参考になさってください。
宗派の違いで四十九日の数え方を紹介!
四十九日の法要は、亡くなられた故人の命日から数えて、49日目に行う法要という考え方が一般的です。しかしながら、宗派や葬儀を行う地域の風習によって、四十九日の数え方には違いがあります。
そこで、始めに四十九日の数え方には、どんな違いがあるのか、基本の数え方、地域性による違い、また宗派による違いの3つに分けてご紹介致します。
四十九日における数え方の基本
まずは、四十九日の一般的な数え方から、確認していきましょう。四十九日の基本的な数え方は、亡くなられた命日を1日目と数え、そこから、49日目に当たる日を四十九日とする数え方となります。
例えば、6月1日(土)が命日であれば、そこから数えて49日目となるのは、7月19日(金)です。基本の数え方では、この日が四十九日となります。
日本のほとんどの仏教の宗派では、この基本の数え方で四十九日を定めますので、まずは、こちらを覚えておきましょう。
関西地方における四十九日の数え方
続いては、関西地域における四十九日の数え方です。関西地域は、他の日本の地域と違い、四十九日を命日の前日から数えるという習慣があります。そのため、数え方は、基本の四十九日と違い、一日早くなるのが一般的です。
関西では、忌日(供養日)の前日に法要を行う慣習があり、この習わしに則って、四十九日の数え方も他の地域と違いがあるのです。
先ほどの例でいくと、亡くなられた命日が6月1日(土)の場合は、関西での四十九日は、7月18日(木)ということになります。基本の数え方と一日違いますので、間違えないようにご注意ください。
浄土真宗・真言宗における四十九日の数え方
四十九日の数え方は宗派によっても違いがあるのでしょうか?例えば、浄土真宗や真言宗では、亡くなられた方は、すぐに成仏して天国へ召されるという考え方を持っています。この宗派の理念に則れば、四十九日という概念がないような気もします。
しかしながら、浄土真宗や真言宗も仏教の宗派の一つなので、初七日を含めた忌日法要を行うという決まりがあり、四十九日は宗派に違いがあっても法要として執り行われます。
ここで注意していただきたいのが、真言宗や浄土真宗などの宗派では、亡くなられた方の供養としての法要ではなく、残された遺族が故人を偲ぶ儀式という位置づけで、法要を行っています。数え方は基本の数え方と同様です。
四十九日までの流れや法要の内容
四十九日の数え方は、基本は亡くなられた命日が初日で、そこから49日目を四十九日とするのが一般的です。宗派によって考え方に違いはありますが、数え方は同じでした。
関西エリアのみ、四十九日を一日早く命日の前夜から数えるという習慣がありますので、そこだけ違いを覚えておけば大丈夫です。
続いては、四十九日法要までに、7日ごとに行われる様々な法要についてご紹介していきます。どんな流れで、どのような法要を行っていくのか、ざっくりと解説致します。
7日目:初七日(しょなのか)
四十九日の法要までに行われる法要の中で、最初の法要となるのが「初七日」。亡くなられた命日から7日目に行う法要です。
最近では、葬儀当日に行われることが多く、法要には、遺族、親族などを中心に、親しい人のみが参列します。宗派によって多少異なりますが、僧侶の読経の後に、参列者が焼香します。
14日目:二七日忌(ふたなぬか)
火葬場から遺骨が帰って来る際に、この初七日の法要を行うケースが増えていますので、お寺さんと事前に打ち合わせしておきましょう。
四十九日の法要までには、命日から数えて7日ごとに、追善供養を行うのが一般的です。宗派によっても多少違いはありますが、二七日忌(ふたなぬか)については、遺族だけで供養することが多いようです。
21日目:三七日忌(みなぬか)
四十九日の法要までには、命日から数えて7日ごとに、追善供養を行うのが一般的です。宗派によっても多少違いはありますが、三七日忌(みなぬか)についても、遺族だけで供養することが多いようです。
僧侶による読経を行う大きな法要はしないので、一緒に暮らしている遺族の方が集まって、焼香して故人を供養してください。
28日目:四七日忌(よなぬか)
四十九日法要までに行う供養は、三七日忌(みなぬか)から一週間後の四七日忌(よなぬか)へと続きます。この日は、命日から数えて28日目、ほぼ1ヶ月に相当します。
四七日忌(よなぬか)も、これまでの2週間と同様、僧侶による読経や焼香は省略されるのが一般的です。一緒に暮らしている遺族が集まって、ご仏前で焼香し、故人を悼み、供養を行う場合がほとんどです。
35日目:五七日忌(いつなぬか)
四十九日法要までに行う供養は、さらに7日後の五七日忌(いつなぬか)へと続きます。この日は、命日から数えて35日目に当たります。ここでも、僧侶による焼香や読経は省略されるのが一般的で、遺族のみで追善供養を行います。
ただし、五七日忌(いつなぬか)を忌明け(きびきあけ=喪に服さなくても良い日)とする宗派もあるようです。法要を行う宗派もありますので、分からない場合は、お寺さんに相談してください。
42日目:六七日忌(むなぬか)
四十九日法要までに行う供養は、さらに7日後の六七日忌(むなぬか)へと続きます。この日は、命日から数えて42日目に当たります。
ここでも、僧侶による焼香や読経は省略されるのが一般的で、遺族のみで追善供養を行います。
49日目:四十九日(しじゅうくにち)
亡くなられた命日から数えて49日目に、ようやく四十九日を向かえます。この日は、遺族、親族、友人、知人などが参列して、僧侶の読経と焼香が行われます。法要の後は、集まった方々で会食を取るのが一般的です。
ほとんどの宗派では、この日が忌引明けと定められており、本位牌を仏壇に納め、白木の位牌を菩提寺に納めることになっています。また、仏壇を新調する場合は、開眼供養(かいげんくよう)も行います。
ペットの四十九日について
四十九日の数え方と、四十九日までに行う追善供養について、ご紹介致しました。ほとんどの宗派で、四十九日法要で、喪が明けると考えて良さそうです。
続いては、ペットの四十九日の数え方について、解説致します。最近では、ペットも大切な家族として、ペットが亡くなったときに、葬儀や供養などを行うケースが増えてきています。
ペットの四十九日の数え方
ペットに葬儀や法要を行うかどうかは、個人の考え方の違いによるもので、明確な基準はありません。
しかしながら、ペットの四十九日の数え方も、人間と同じように亡くなった日を初日と数え、そこから49日目を四十九日とする考え方が一般的なようです。
ペットは四十九日の法要を実施する?
ペットの葬儀を行ったときに、初七日などの法要については、個別に相談しても良いですが、法要を行う方はそれほど多くないようです。
四十九日は、僧侶を及びして読経や焼香を行う方がいる一方で、何も法要は行わず、遺骨を収めるだけという方も多いようです。
四十九日の日程の決め方は?
また、四十九日の法要を行うのに、ふさわしくない日取りというのもあるため、日程を決める際には、お招きする人や故人に対して失礼がないように、マナーにも気を配る必要があります。
四十九日の法要は、必ずしも、亡くなられた命日からきっかり49日めである必要はありません。
土日が集まりやすい
六七日忌以降なら、四十九日の法要の一週間前ということになりますが、この日以降であれば、いつでも四十九日法要を行ってもよいという考えの宗派もあるようです。
遺族以外の親戚や友人も、四十九日の法要に参列される場合もありますので、日程は、四十九日前後の土日など、参列者が集まりやすい日を選ぶという考え方で良いようです。
四十九日で避けるべき日は?マナーを把握
法要を49日目に行えない場合は、スケジュールを前倒しするのがマナーです。それより遅れると故人の魂がさまようことになるという考えもあります。
葬儀や通夜の日程は、友引を避けるのがマナーですが、四十九日は、六曜を気にする必要はありません。仏滅と重なってもマナー違反ではありません。
三月(みつき)またぎはマナー違反?
四十九日の法要を行う日程が、が3か月にまたがってしまうことを「三月掛け」あるいは「三月またぎ」といい、避けた方が良いと考えられています。
これは、苦労が身につく(みつき)との語呂合わせに由来するそうで、あまり気にしなくも良いそうです。気になる方は、日程を調整して前倒しで四十九日法要を行いましょう。
四十九日の数え方は命日から49日目が基本!
四十九日の数え方には、地域や宗教によって微妙な違いがあり、亡くなられた方の宗派や場所によっては、数え方が異なります。
また、地域によって多少違いはあるものの、四十九日に納骨をするというケースが多いようです。基本の数え方を覚えておけば大丈夫です。