「サマリー」の意味とは?
今回は、「サマリー」という言葉の意味について解説をしていきます。特にビジネスシーンにおいて利用されることが多い「サマリー」という言葉ですが、きちんと意味を理解せず何となく利用している方も意外に多いです。
今回は、「サマリー」とはどんな意味か、詳しく解説をするとともに、いろんなシーンにおいて利用する際の正しい使い方などについて、具体的な例文を交えながら正確な使い方や意味について説明をしていきます。
「サマリー」の対義語・類義語
まず、「サマリー」の言葉の意味における対義語と類義語について紹介をします。まず、「サマリー」の意味とは、「概要」あるいは「要約」などになります。もともと英語の単語で、和訳するとこのような意味になります。
したがって、「サマリー」の対義語とは、「詳細」や「ディテール」という言葉が当てはまります。ビジネスシーンにおいて、「サマリー」も「ディテール」も良く使われる言葉ですので、よく意味を理解しておきましょう。
「サマリー」の意味の類義語は「要覧」など
「サマリー」の意味上の類義語としては、「要覧」、「趣旨」、「あらすじ」などといった言葉が挙げられます。それぞれほぼ似たような意味ではありますが、それぞれ利用する場面ごとに最適な使い方、使うべき言葉があるので、充分に意味を理解して使い分けるようにしましょう。
「サマリー」のシーン別使い方・例文
「サマリー」の基本的な意味や類義語、対義語について紹介してきました。続いては、「サマリー」が良く利用される場面とそれぞれにおける例文を紹介していきます。主にビジネスシーンで使われることが多い「サマリー」ですが、正しい意味と使い方を理解しておくといざという時に便利に利用できます。
ビジネスメールのシーン・場面
「サマリー」を利用する場面の第一の例は、ビジネスメールを送信する場面です。顧客に対して自社の取引データを送信する際の文章の中に盛り込んだり、社内でデータの共有を図る際に実績などのデータを社内メール送信する際の本文に盛り込んだりして利用されます。
「サマリー」をビジネスメールで利用する際の例文を紹介します。「御社との取引において、主要品目別の売上実績をサマリーにしましたので送付いたします。」要約して送付する、でも意味としては問題ありませんが、「サマリー」の方がニュアンス的にはしっくりくる意味合いになります。
報告書作成のシーン・場面
「サマリー」を利用する場面の第二の例は、各種報告書作成の際に利用する場面です。社内、社外問わず、ビジネスシーンにおいてはいろんな報告書を作成する必要が生じます。その際に、各種実績などをまとめる際、詳細と概要を分けて盛り込むと見やすく意味も理解しやすい報告書になります。
各種報告書作成の際に「サマリー」を利用する例文を紹介します。「前年度の当社売上の報告をします。まずはサマリーをご覧ください。詳細については続く明細をご参照願います。」報告する事項の概略を伝えるという意味でサマリーを盛り込む例が多いです。
会議中のシーン・場面
「サマリー」を利用する場面の第三の例は、各種ビジネス上の会議における利用です。社内の会議、顧客との会議問わず、各種データの意味を要約をして報告したりそれを踏まえた議論をするケースは多く存在します。その際にようやくデータの意味でサマリーという言葉を使うケースが考えられます。
ビジネス上の会議で「サマリー」を利用する例文を紹介します。「先月の売上実績は芳しくなかった。各課、それぞれの主要顧客ごとの売上及び利益をサマリーにして報告してください。」簡潔に意味や意図が伝わり、報告する側も理解しやすいです。
プレゼンのシーン・場面
「サマリー」を利用する場面の第四の例は、ビジネスシーンにおけるプレゼン途中での利用です。自社サービスや商品の宣伝目的でプレゼンをする機会も少なからずあります。その際には、「サマリー」という言葉を要約しているデータという意味合いで利用するケースが存在します。
プレゼンにおける「サマリー」の利用例文としては、次のようなものがあります。「自社のサービスを紹介するにあたり、お手元の資料のサマリーデータをご参照願います。」詳細の説明の前に概略を示す意味での使い方が見られます。
「サマリー」と「レジュメ」の違い
ビジネスにおける各場面において「サマリー」が利用される例文について紹介してきました。続いては、「サマリー」と似た意味を持つ「レジュメ」という言葉との違いを解説します。「レジュメ」という言葉にも「概要」や「概略」といった「サマリー」と同じ意味がありますが、どのような使い方がされるでしょうか。
「レジュメ」は要旨という意味
「レジュメ」という言葉には、「要旨」や「概要」といった「サマリー」と同じような意味合いがあります。ただ、「レジュメ」の一般的な使い方としては、例えば論文の発表などをする際に、論文の内容を簡潔にまとめた文章として利用されるなど、データとしてではなく論評の意味をあらわすケースが多いです。
一方、「サマリー」の使い方としては各種実績などのデータ概略としての意味合いでの使い方が多いです。きちんと決まった意味合いの使い方というわけではありませんが、一般的にはこのような使い分けがされています。
「サマリー」を使う際の注意点
「レジュメ」と「サマリー」の意味合いや使い方の違いを説明しましたが、続いては「サマリー」を利用するにあたっての注意点を説明します。「サマリー」にしてデータをまとめたりするのはビジネス上とても有効な手段ですが、状況によってはサマリー化するのが困難な場合も存在します。
膨大なデータの要約という意味では使えない
例えば、大量かつ多種類のデータが存在する場合、これをまとめてサマリー化することは非常に難しいことがあります。サマリー化して分かりやすく意味合いで表現したつもりが、逆に煩雑になって何を言い表しているのか、どんな意味を持っているのか伝わりにくくなることがあります。
このような場合は、「サマリー」を目指すのではなく、データのまとめをあきらめ、文章で概略的な意味のみ伝えるにとどめ、詳細を別添で説明するなど、臨機応変な対応がビジネスシーンでは求められることがあります。
「サマリー」の由来・歴史
「サマリー」を利用する際の注意点について紹介しました。続いては、「サマリー」という言葉の由来や成り立ちの歴史について紹介します。「サマリー」はもともとは英語のsummaryから派生してきた和製英語で、今では広く普及しています。
元の英語の意味はどんなものか、現在のような使われ方になるまでどんな変遷があったのか、紹介をしていきます。
由来
「サマリー」という言葉の由来について解説します。「サマリー」は、英語のsammaryから派生して利用されるようになったことは紹介しました。summaryは、sumという言葉から変形してきた由来があるといわれています。
sumとは、合計などといった意味合いがあります。表計算ソフトのエクセルでもsumという関数が用意されていて、もちろん結果は指定したセルの合計がされます。
歴史
「サマリー」の語源はsummaryという英語ですが、関連した言葉にsummitというものもあります。これは、ニュースなどでたまに聞くことのある言葉です。各国の首脳が集まって会議をするイベントのことです。
summitには一番高い立場の人が集まる場という意味合いがあります。これが日本語としても一般化して、サミットと表記されるようになりました。
「サマリー」の英語表記
続いては、「サマリー」の英語表現について説明をします。「サマリー」を英語で表記すると、summaryとなります。summaryと似たような意味になる英語表現としては、succinctやcompact、compendiousなどが挙げられます。いずれも概要、概略や要約といった日本語訳になる英語表現になります。
「サマリー」の漢字
「サマリー」の英語表記などについて紹介しました。最後に、「サマリー」の意味を漢字で表現した時にどんな表現方法があるのか紹介をします。前述のように、「サマリー」には日本語にすると要約や概略といった意味合いがあります。
似たような意味の言葉は日本語には多く、要旨や概要など、同じ意味の言葉を挙げ始めるときりがないくらいです。ただ、現在のビジネスシーンでは「サマリー」という言葉自体が非常に定着しており、広く利用されるようになっているので、意識的に「サマリー」を使った方が好まれる傾向にあります。
「サマリー」は「概要」あるいは「要約」という意味
以上、「サマリー」という言葉について紹介をしてきましたがいかがでしたでしょうか。もともとはsummaryという英語表現から由来していること、日本語では概要や要約といった意味があることなどを解説しました。ビジネスシーン各所における利用例も紹介しました。
「サマリー」を効果的な意味合いでビジネスシーンで利用すると非常にわかりやすく、意図や意味が伝わりやすいので、効果的に利用してスムーズな商談などに生かしてみてください。