桃源郷の意味・使い方まとめ!例文・類語・対義語や言葉の由来も紹介!

桃源郷の意味・使い方まとめ!例文・類語・対義語や言葉の由来も紹介!

「桃源郷」という言葉を見たり聞いたりしたことがある人でも、「桃源郷」の意味は知らないという人もいるでしょう。「桃源郷」という言葉の意味や由来、「桃源郷」の使い方の例文や、「桃源郷」の類語や対義語についてご紹介しましょう。

記事の目次

  1. 1.桃源郷の意味とは
  2. 2.桃源郷の由来
  3. 3.桃源郷の類語
  4. 4.桃源郷の対義語
  5. 5.桃源郷の使い方と例文
  6. 6.桃源郷とは楽園を意味する言葉

桃源郷の意味とは

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小説や漫画などをよく読む人にとっては「桃源郷」という言葉はかなり良く知られていますが、そうではないという人にとって「桃源郷」という言葉はあまり馴染みがなく、たまに目にするといった程度の認知度です。新聞などでもたまに「桃源郷」という言葉を見かけることはありますが、常々使われている言葉ではありません。

というのは「桃源郷」の意味はあまり現実的ではないからです。「桃源郷」という言葉の意味は現実離れしているため、小説や漫画などの中以外ではほとんど使われることがないと言っても過言ではありません。

そんな「桃源郷」の意味とはいったいどのような意味なのか、「桃源郷」の意味についてご紹介しましょう。

意味①俗界を離れた別世界

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「桃源郷」の意味の一つ目は、「俗界を離れた別世界」という意味です。このような表現をすると分かりにくいですが、要するに「俗界」とは「俗世」のことで、一般的なこの現実世界のことを表します。なので「俗界を離れた別世界」とは「一般的なこの現実世界から離れた別世界」という意味になります。

ごく一般的な人々が生活しているのは、ありふれた日常のありふれた場所ですので、そういった日常生活が「俗界」だと言えます。そして「桃源郷」とはそういったごくありふれた日常とはかけ離れた存在とも言える別世界だという意味です。

意味②楽園

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「桃源郷」の意味の二つ目は、「楽園」という意味です。美しい南の孤島などのことを「この世の楽園」といった言い方をすることがありますが、「桃源郷」の意味はまさにそういった「楽園」という意味です。日常生活を送っていると目にすることのないような美しい風景などのことも「楽園」と言いますが、そういった風景を「桃源郷」と表すこともあります。

本当の意味での「楽園」は現実離れした世界のことを指しますが、「桃源郷」の意味としての「楽園」はこの地球上のことも指しています。意外に近くにある美しい風景などにも「楽園」という言葉が使われますが、そういった風景は「桃源郷」と言われることもあります。

このように「桃源郷」の意味は、現実離れした「楽園」の意味でもありますし、現実にある美しい風景などの「楽園」の意味でもあると言えます。

桃源郷の由来

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「桃源郷」の意味についてご紹介しましたので、次は「桃源郷」の由来についてご紹介します。「桃源郷」という文字から、「桃がたくさん実っている場所」が由来だと想像する人も多いでしょう。実はそれは「桃源郷」の由来として、当たらずしも遠からずです。「桃源郷」の由来には、桃が関係しています。

それでは「桃源郷」の言葉の由来とはどのような由来なのか、「桃源郷」の由来についてもご紹介しましょう。

陶淵明の桃花源記

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「桃源郷」の由来は、4世紀ごろに中国にいたとされる詩人である陶淵明(とうえんめい)という人の散文「桃花源記」だと言われています。「桃花源記」に出てくるのは、戦争を避けて隠れ住むようになった人々の子孫たちで、先祖は戦争を知っているけれど子孫は戦争を知りません。そして桃に囲まれた「桃源郷」で幸せに暮らしています。

ある漁師が道に迷って「桃源郷」に辿り着き、人々の幸せな暮らしに驚きました。数日もてなされている間にこの「桃源郷」についての話を聞いたりした後、元の世界に戻りましたが、もう一度行こうと思っても二度と「桃源郷」に辿り着くことはできませんでした。

この「桃花源記」の中に出てくるまるで楽園のような「桃源郷」が、「桃源郷」という言葉の由来で、楽園のような所のことを「桃源郷」と言うようになったということです。

桃源郷の類語

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「桃源郷」の由来についてご紹介しましたので、次は「桃源郷」の類語についてご紹介します。先にご紹介したように「桃源郷」の意味は「俗界を離れた別世界」「楽園」という意味なので、これらの言葉に近い意味を持つ言葉が「桃源郷」という言葉の類語になると言えます。

意外にたくさんの言葉が「桃源郷」の類語として挙げられます。それでは、「桃源郷」の類語をいくつかご紹介しましょう。

ユートピア

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「桃源郷」の類語の一つ目は、「ユートピア」です。「ユートピア」とは、簡単に言えば人々が理想とする世界のことです。日々の生活などに不満を抱いている人達が「こんな世界はもう嫌だ、もっと幸せな世界に行きたい」などと考える場合などに、「もっと幸せな世界」を「ユートピア」と言い換えることができます。

「ユートピア」は「桃源郷」の類語ではありますが、「ユートピア」と「桃源郷」では少し意味が違います。「ユートピア」は作ろうと思えば人間の力で作ることができる「理想の世界」ですが、「桃源郷」は人間の力で作ることはできません。

このような違いはありますが、「ユートピア」は「桃源郷」の類語のひとつとして挙げられます。

理想郷

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「桃源郷」の類語の二つ目は、「理想郷」です。「理想郷」というと「ユートピア」の意味「理想の世界」に近いため「ユートピア」と同じようなイメージがありますが、実は「理想郷」は「ユートピア」とは異なります。「理想郷」は「人々が幸せに暮らすことができる想像上の世界」という意味だからです。

「ユートピア」は人間の力で作ることができる「理想の世界」ですが、「理想郷」は「想像上の世界」なので人間の力で作ることはできません。このような点から、「理想郷」は「桃源郷」にかなり近い意味を持つ類語だと言うことができます。

天国

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「桃源郷」の類語の三つ目は、「天国」です。「天国」というのは昔から、実際にあるのかないのか論争されてきましたが、実際の所は存在しない想像上の世界であるという説のほうが支持されています。「天国」に行けばすべての苦しみから解放され、幸せに暮らすことができると言われていますが、「天国」は想像上の世界です。

「天国」も人間の力で作ることのできない想像上の幸せな世界ですので、「天国」も「桃源郷」に意味が近い類語だと言えます。

パラダイス

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「桃源郷」の類語の四つ目は、「パラダイス」です。「パラダイス」は「楽園」と同じ意味で、「楽園」も「パラダイス」も観光旅行のパンフレットなどで良く見かける言葉です。「桃源郷」という言葉はパンフレットなどではほとんど見かけませんので、「桃源郷」と「パラダイス」は似ているけれど格が違う言葉だと言えます。

「パラダイス」も俗世を離れた幸せに暮らせる世界を表しますが、「桃源郷」の方がやや現実離れしているイメージがあるため、「パラダイス」は簡単に使えても「桃源郷」は簡単に使えないということです。

ですが「パラダイス」も意味的には「桃源郷」に近いので、「パラダイス」も「桃源郷」の類語であると言うことができます。

この世の楽園

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「桃源郷」の類語の五つ目は、「この世の楽園」です。「この世の楽園」という言葉は結構耳にしたり目にしたりすることがありますが、「この世」という言葉がついていますので、「現実世界」の中での「幸せに暮らせる場所」といった意味になります。「桃源郷」は「俗界から離れた別世界」ですので、この点では少し意味が違います。

ですが「この世の楽園」も「幸せに暮らせる場所」という点で「桃源郷」と似た意味を持っていますので、「この世の楽園」という言葉も「桃源郷」の類語と言えます。

アヴァロン

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「桃源郷」の類語の六つ目は、「アヴァロン」です。「アヴァロン」は現代のイギリスのブリテン島にあると言われている伝説の島のことで、キリストがマリアと共に上陸した場所であるとも言われています。「アヴァロン」にはリンゴの木がたくさん生えていたという点で、桃の木が生えている「桃源郷」にとても近いと言えます。

「アヴァロン」はアーサー王物語のアーサー王が戦争で傷を負って、癒しを求めて上陸し、そこで最期を迎えたとも言われている島です。「アヴァロン」には色々なエピソードがありますが、どれも伝説です。

ドラマティックなエピソードが色々ある「アヴァロン」も、「桃源郷」の類語の一つであると言えます。

桃源郷の対義語

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「桃源郷」の類語についてご紹介しましたので、次は「桃源郷」の対義語についてご紹介します。「桃源郷」は幸せに暮らすことができる場所のことを指しますので、「桃源郷」の対義語はその逆の意味を持つ言葉だということになります。「桃源郷」とは反対の意味だということは、幸せに暮らせない場所を指す言葉が「桃源郷」の対義語になると言えます。

幸せに暮らせない場所というと想像がつかないという人も少なくないはずです。それでは、「桃源郷」の対義語についてご紹介しましょう。

ディストピア

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「桃源郷」の対義語の一つ目は、「ディストピア」です。「ディストピア」とは「桃源郷」の類語である「ユートピア」の対義語ですので、まずその点からも「ディストピア」は「桃源郷」の対義語であると言えます。「ディストピア」は「人々が望まなかったのに実現してしまった世界」のことを指します。

昨今AIのさらなる進歩のために日々色々な研究がなされていますが、それが進歩し過ぎてしまってAIによって人間が支配されるようになった世界などのことを「ディストピア」と言います。機械による人間の支配はまさに「望まれない世界」です。

このように「望まれない世界」「絶望的な世界」のことを「ディストピア」と言いますので、「ディストピア」は「桃源郷」の対義語になると言えます。

現実郷

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「桃源郷」の対義語の二つ目は、「現実郷」です。「現実郷」は「桃源郷」の類語である「理想郷」の対義語ですので、「現実郷」は「桃源郷」の対義語になります。「現実郷」は今現在の「一般的な日常生活を送っている世界」のことを指しますので、理想とはかけ離れていて幸せを感じない人も少なくない世界だと言えます。

ですが「現実郷」だからといって苦しいことや辛いことばかりではありません。日常生活の中にも小さな幸せを感じるという人は少なからずいるでしょう。それでも「現実郷」は「桃源郷」のように幸せなことばかりではありません。

幸せなことばかりではなく辛いこともあるため、「現実郷」は「桃源郷」の対義語であると言うことができます。

桃源郷の使い方と例文

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それでは次に「桃源郷」の使い方と例文についてご紹介します。「桃源郷」という言葉を一般的な日常生活の中で使うことはほぼありませんので、その使い方がわからないという人がいても当然です。それほどに「桃源郷」という言葉は特別な言葉だからです。ですが時折新聞などで「桃源郷」という言葉が使われていることもあります。

「桃源郷」という世界は実在しませんが、「桃源郷」という言葉を使って表現するのがふさわしいといった場合に「桃源郷」という言葉を使うことがあるということです。それでは「桃源郷」の使い方と例文についてご紹介しましょう。

現代では理想郷の意味で使用される

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「桃源郷」の使い方ですが、「桃源郷」という言葉は現代では「理想郷」の意味で使用されるということが挙げられます。現実世界にはない「桃源郷」ですが、それに近い存在である「理想郷」という意味でなら、現実世界を表現するために使うこともできます。実際には「桃源郷」ではなくても、「桃源郷」に近い場所などは確かに存在しているからです。

なので「桃源郷」の使い方としては、「理想郷」の意味での使い方が一般的になっています。「桃源郷のようだ」と人々が感じるような「理想郷」を「桃源郷」と言うということです。それでは、「桃源郷」の使い方の例文をご紹介しましょう。

桃源郷と呼ばれる景色を意味する例文

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「桃源郷」の使い方の例文の一つ目は、「桃源郷」と呼ばれる景色を意味する例文です。「桃源郷」と呼ばれる景色を意味する例文として、「桃の花がたくさん咲き乱れていて、まさに桃源郷と言うにふさわしい景色だ」という「桃源郷」の使い方の例文が挙げられます。桃の花だけではなく、その他の花が咲き乱れる場所などでもこの例文は使えます。

たくさんの種類の花が咲き乱れている観光名所などに対して、「さまざまな花々が咲き乱れるさまは、桃源郷と言える」というような例文を使うことができます。「桃源郷」は美しい景色に対して使われますが、特に花が咲いている場所に対して使われることが多いです。

「桃源郷」という言葉の使い方は、たくさんの花が咲いている場所などの美しい景色に対して使うという使い方が一般的であると言えます。

桃源郷として愛されている事を意味する例文

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「桃源郷」の使い方の例文の二つ目は、「桃源郷」として愛されている事を意味する例文です。この場合の「桃源郷」の使い方の例文として、「この湖はまるで別世界のようなので、桃源郷として愛されています」という例文が挙げられます。また、俗世を忘れて楽しめる大型のテーマパークなどにも「桃源郷」を使うことができます。

このように「桃源郷」という言葉は、俗世を忘れるような美しい景色や楽しい場所などに対して使うことができるということです。

桃源郷とは楽園を意味する言葉

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「桃源郷」の意味や由来、類語や対義語などについてご紹介してきましたが如何だったでしょうか。「桃源郷」という言葉が耳慣れない人にとっては、「俗世を離れた別世界」という難しい意味の方で覚えるのは難しいですので、そういう人は「桃源郷」は「楽園」を意味する言葉だということだけ覚えておくと良いでしょう。

モモ
ライター

モモ

女性向けの美容関係の記事や心理関係の記事、難解な言葉の解説の記事などの作成を得意としていますが、ダイエット関連は自分自身でも色々試していますので、特に得意だと言えます。その他にも興味のあるものがたくさんありますので、お役に立てて楽しめる色々な記事を提供していきたいです。

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