副社長は英語で何と言う?名刺の役職名の書き方や発音もチェック!

副社長は英語で何と言う?名刺の役職名の書き方や発音もチェック!

副社長のことを英語では何と言うのでしょう?英語では役職名が日本より沢山あって複雑と聞きます。ビジネスで名刺などの役職名をうっかり見誤れば、上下関係を誤解して大変失礼になります。社長、副社長や他の役職の英語表現、名刺の書き方、発音などを詳しく紹介します。

記事の目次

  1. 1.役職名は海外でも重要
  2. 2.アメリカには英語で「vice president」という役職の人が多い
  3. 3.英語の「vice president」は「副社長」ではない
  4. 4.名刺に書く際の日本の「副社長」の英語での書き方
  5. 5.社長の場合は英語では「CEO」を使うのが正解?
  6. 6.「副社長」は日本の名刺に英語で書くときは「vice president」

役職名は海外でも重要

ビジネス
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日本の会社の場合は、社長、副社長、専務、常務、部長などの役職名があります。海外の企業では日本より多くの役職名があり、それぞれが重要な役割を担っています。

また英語の役職名は複雑で色々なバリエーションがあります。ビジネスをスムーズに進めるためには英語の役職名の理解は不可欠となります。国により会社の形態や法律が違うので、日本と取引の多いアメリカの企業と比較しながら役職名や役割を紹介します。

英語の役職名を見誤ると大変なことになる

大統領
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日本の会社では経営のトップが社長「president」、社長をサポートする役職が副社長「vice president」、その下に取締役として専務、常務がいるのが通例です。

「president」は「大統領」という意味にも使われるので、トップというイメージがあるのですが、アメリカの企業では、社長「president」が必ずしも経営のトップというわけではありません。

CEO
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会社の形態にもよりますが、中長期的な経営方針を決定して執行する経営陣のトップが「CEO」でよく目にする役職名です。また短期的な事業計画を実行する現場のトップが社長「president」です。一般的には「CEO」が「president」の上に位置します。

「President & CEO」のように2つの役職を兼務する場合も多いので、社長「president」と「CEO」が同じと勘違されやすいようです。しかしその役職の人が別々に存在している場合に役職名を見誤ると、上下関係を取違え大変なことになります。

アメリカには英語で「vice president」という役職の人が多い

役職
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アメリカの企業では役職名は非常に多岐に渡り複雑です。そのなかに「Cレベル」という会社幹部をあらわす言葉があります。

これは取締役会で選出された経営幹部の総称で、Cレベルのトップが「CEO(Chief Executive Officer最高経営責任者)」それから「COO(Chief Operating Officer最高執行責任者)」「CFO(Chief Financial Officer最高財務責任者)」などがあります。

頭文字が「C」なのでCレベルと呼ばれます。「CEO」は会長(Chairman)が「COO」は社長(president)が兼任することが多いようです。またアメリカの企業には「vice president」が付く役職の人が非常に多く存在します。その「vice president」の役職などを次で紹介します。

「vice president」はそのまま訳すと「副社長」

誤解
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日本語の「副社長」を英語に訳せば「vice president」なのですが、英語の「vice president」を「副社長」と日本語訳すると誤解を生じます。

何故ならば経営権のある「vice president」もいれば、経営権のない「vice president」日本でいえば部長・課長クラスの人もいるからです。これはアメリカ型の企業体型が日本と違い、前述の「CEO」「COO」「CFO」などが企業の経営を担っています。

「Cレベル」の経営陣、「president(社長)」や専務、常務にあたる「executive vice president」「senior vice president」がいて、その下に部長、課長、補佐にあたる各種の「vice president」がいるという構造になっています。つまり「vice president」が沢山いることになり、それを「副社長」と訳すと混乱してしまいます。

「vice president」どう発音をするの?

音
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「vice president」は「ヴァイスプレジデント」と発音します。「vice」は前置詞としての意味は「副〜」「〜代理」「次〜」ですが、名詞の意味は「悪」「非行」「悪習」「弱点」「不備」などのダークなイメージがあるので気をつけましょう。

副社長・専務・常務に相当する「executive vice president」「senior vice president」はそれぞれ「エグゼキュティヴ・ヴァイスプレジデント」「シニア・ヴァイスプレジデント」と発音します。

英語の発音は文字では正しい発音まではなかなか表せないません。正しい発音を知りたいと思う方は、辞書を引いて発音記号でという方法もありますが、実際の英語の発音はなかなか習得できません。発音は耳で聞くのが一番です。ネットで検索すると、実際の発音の音声を聞くことができるので、ぜひ探してみて下さい

英語の「vice president」は「副社長」ではない

副社長
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日本語の「副社長」を英語訳すると確かに「vice president」なので、肩書きに「vice president」が付いていれば、つい社長の次に地位のある方と思いがちです。

しかし英語の「vice president」を「副社長」と訳してしまうと、前述の記事でお分かりのように「副社長」だらけになってしまいます。

では日本語の副社長を英語で表すには、執行権があることを意味する「executive」をつけて「executive vice president」と表現します。また「executive vice president」は専務や常務の役職にも使われます。

officer
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アメリカ型企業の場合、CEOなどの「O」にあたる「officer(執行役)」の方が上位になるので、さらに権限の強い「副社長」の場合は「executive vice president&CFO(最高財務責任者)」などと表示します。

また「vice president of sales」の場合は「営業部長」「vice president of marketing」は「マーケティング担当部長」という役職で「vice president」が付いていても副社長ではありません。

アメリカの企業文化やビジネス習慣

ルール
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これら役職名の解釈の違いは、日本とアメリカの企業文化やビジネス習慣に起因しています。日本企業の役職は、肩書きの名称よって上下関係が区分されています。

アメリカ型企業の場合は、権限の持ち方、役割の重要度により役職名が決められています。ここが日本とアメリカの企業文化の違いです。

つまりアメリカ型企業では、日本のような副社長、専務取締役、常務取締役、平取締役という肩書きの概念がなく、経営を執行するにあたって「何の権限」を持つか「何に対しての責任者」なのかにより役職名が付けられています。

CEO
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その役割の責任者に「Officer(執行役)」を付け、最高責任者に「Chief(チーフ)」役職名の中に「Executive(経営/執行)」「Operating(運営/執行)」「Financial(財務)」を入れることで権限の所在をハッキリとさせています。

つまり「CEO/Chief Executive Officer」は最高経営責任者、「COO/Chief Operating Officer」は最高執行責任者、「CFO/Chief  Financial Officer」は最高財務責任者となり、企業の経営を担っています。ここが日本と違う企業文化やビジネス習慣です。

名刺に書く際の日本の「副社長」の英語での書き方

名刺
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名刺に書く際の「副社長」の書き方には注意が必要です。表側は日本語表記で、裏側は英語表記という名刺の書き方をよく見かけます。

名刺の表の肩書きは日本語で「副社長」、裏は英語で「vice president」という書き方でも間違いではありません。日本企業どうしの場合には問題ありませんが、相手が外国企業の際には、ただ単に「vice president」という書き方では、役割が明確でないため経営権のある人なのか判断がつかず誤解や混乱を招いてしまいます。

日本の副社長を英語表記する際は「vice president」で良い

vice president
Photo by Foreign and Commonwealth Office

名刺などで副社長を英語表記する際、日本国内では「vice president」で問題なく通用します。しかし外国企業との取引の場合、アメリカ型企業には副社長を明確に表す役職概念がありません。

経営権のあることを明示するため「executive vice president」のように表示します。また統括担当する役割が決まっていれば「executive vice president&COO(運営最高責任者)」「executive vice president&CFO(財務最高責任者)」という名刺の書き方がよりベストでしょう。

「経営権のある」という意味で表記するのもOK

注意
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日本企業の副社長は経営権を持っています。しかし外国企業の「vice president」には、経営権のある人と無い人が存在しています。

名刺に「経営権のある」ことが明示されていないと、地位を下にみられてビジネスがスムーズに進まなくなる可能性もあります。

商談を進める上で、経営権のある「vice president」と経営権のない「vice president」とでは相手にとっては大違いです。副社長の英語の名刺の書き方は、経営権があることを明らかにするため「executive」などの単語を「vice president」の前に付けるようにする必要があります。

経営陣が社長・副社長を兼務する場合は?

兼務
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経営陣が社長や副社長を兼務する場合はどのように表記するのでしょう。社長が「CEO」を兼務する場合は「President&CEO」または「President/Chief Executive Officer」と表記します。

社長がCOO(最高執行責任者)を兼務する場合は「President&COO」または「President/Chief Operating Officer」になります。

社長や副社長がCFO(最高財務責任者)を兼ねる場合は、それぞれ「President&CFO」「Vice PresidentChief  Financial Officer」となります。

Officer
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ここで留意しなければならないのは、アメリカ型企業では「Officer」がつく役職は「President」より格が上位であることです。ちなみに(日本の場合の役職)副社長が専務や常務、営業本部長を兼務する場合は「Vice President/Executive Managing Director」のような表記をします。

社長の場合は英語では「CEO」を使うのが正解?

経営
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結論から言えば、社長をCEOと英語表現するのは間違いです。前述のように社長がCEOを兼務する場合があるので、CEOと社長が同じと誤解されることがありますが、外国企業ではハッキリ違う役職としてが区分されています。

CEOは長期的経営戦略の立案と執行の権利を持つ経営のトップです。社長は短期的な経営と事業計画を実行する現場のトップです。つまり兼務している場合を除いて、CEOが社長の上位に位置しています。一般的に会長(chairman)がCEOになるケースが多いようです。

社長に当たるのは「President」

首相
Photo by Dick Thomas Johnson

社長とは会社を引張っていく現場のトップだから「President」と表現されます。「President」には社長の他に国家を引張る大統領という意味があります。

では何故「President」の上に「Officer」が存在するのでしょう?政治の世界で表向き国を牽引しているのは、現職の大統領や首相です。しかし陰で糸を引いたり影響を与えているのは元首相や元大統領ではないでしょうか。

ホンダ
Photo byCicero7

企業に目を向けてみると、企業には必ず創始者がいます。その創始者が会長(chairman)に就任しCEO(Officer)を兼務している企業が非常に多くみられます。創始者の影響力は日本だけでなく海外の企業でも絶大なものがあります。社長は現場のトップではあるけれど経営の主権が「Cレベル」にあるのはこの構図があるからではないでしょうか。

その他の役職の英語での書き方

英語
Photo bygeralt

役職の表現で日本語と英語の書き方の決定的に違う点は、日本の場合は取締役、部長、課長、係長のように役職の上下関係で表します。

英語の場合は「executive」「senior」「chief」のような立ち位置と「managing」「director」「staff」のように携わる仕事内容で表現するところが全く日本と違います。

例えば「専務取締役」や「常務取締役」は日本語ではひと言で済みますが、英語では責任を担当する部門を明示しないと役職が確定しません。

上下

たとえば専務や常務は「senior (executive) managing director」「managing director / senior vice president」のように書きます。

相談役の場合には「adviser」、部長の場合は「general manager/〜」、課長の場合は「section head/〜」または「manager/〜」と書きます。「〜」には具体的な役割を明記するのがベストな書き方です。

日本の場合は役職名が上下関係をストレートに表していますが、アメリカ型企業の役職名は仕事の内容や権限の範囲を示しています。上下関係を判断するには、そこに「executive」「senior」「director」「managing 」などの具体的な経営権に関わる文字が入っているかどうかで変ります。

「副社長」は日本の名刺に英語で書くときは「vice president」

オフィス
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「副社長」は日本の名刺に英語で書くときは「vice president」で良いのですが、アメリカ型企業には「vice president」が沢山いるので、単に「vice president」という書き方では誤解されてしまうと紹介しました。

日本の名刺では「代表取締役副社長」という表示を良く見かけます。この代表権に相当するのが「CEO」などのCレベルです。これまでの記事で、外国企業との取引で使用する副社長の名刺には「vice president」だけでなく、会社の経営・運営などの代表権があることを表す英単語を添える必要があることが理解できたのではないでしょうか。

Eiji0601
ライター

Eiji0601

元ミュージッシャン&調理師。現在はフリーのコンサート企画やチラシ等のデザイナーをやっています。音楽のジャンルはクラシックからジャズ&ポップス、特に’60年代〜’80年代ポップスが大好きです。料理は和食が得意な年齢不詳の独身男性です。

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