「所存」とはどんな意味?正しい使い方・類語・例文や意向との違いも解説!

「所存」とはどんな意味?正しい使い方・類語・例文や意向との違いも解説!

時代劇などでお馴染みの「所存」。よく目にしたり耳にはするものの雰囲気で意味を理解しているだけでどういう所存なのかよく分からない。そんなあなたにもっと詳しい意味や使い方、読み方や例文までどどんとまとめて一気にご紹介します。

記事の目次

  1. 1.所存の意味とは
  2. 2.所存の類語
  3. 3.所存の使い方と例文
  4. 4.所存と意向の違い
  5. 5.所存とは心に思うところを意味する言葉

所存の意味とは

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所存(しょぞん)という言葉を耳にする機会といえば、おそらくはそのほとんどがテレビ番組の時代劇のような、少々時代がかった設定での言い回しが最初の方がほとんどではないでしょうか。

ところがいざビジネスの現場に足を踏み入れてみれば、所存という言葉が使われるシーンが意外なほど多い事に気づかされます。そこで所存のもつ意味と、その使い方を例文を交えてご紹介します。また、似たような意味合いを持つ類義語やその違いについても詳しく解説していく所存です。

意味①心に思うところ

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存ずる所を意味する所存ですが、言い換えれば「心に思うところ」と表現することもできます。存ずるが心の内という意味ですので、現在の心境を如実に表していますよ、という意味であることが分かります。

考えている事はこのような物ですよ、とした意味で「所存」と表現する使い方がなされていることも分かります。

意味②思惑・思う・考えています

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また所存の意味として「思惑・思う・考えています」という意味も含まれています。思ったり考えているという意味は言葉の言い換えに近しい物がありますが、心の在りどころを考えている事という意味で所存と表現しているともいえます。

また思惑も所存の意味をよく表している言葉で、心中や思案などもそれに類した表現だと言えます。所存の類語については事項にて詳しく解説します。

所存の類語

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所存という言葉の意味は説明しましたが、類語で似たような言葉がいくつかあるのでご紹介します。厳密には違う意味をあらわすこともありますが、概して心中をあらわした動作として使われるので類語として紹介しています。

堅苦しくない表現の「所存」として考えていただければ、より深く意味についても理解が出来るようになるでしょう。

見解

所存の類語として「見解(けんかい)」があげられますが、見解には”物事にたいした見方や考え方、もしくはその意見”という意味があります。つまり、なにかを体験したり見たり聞いたりしたことに対して、どのような理解をし、どのような考え方をその事象にたいして抱いたのかという意見を指すのです。

類語である所存との意味の違いは、理解や見るなどの行動とはつながりのない部分と言えます。より考え方や心の内に焦点を当てた言葉が「所存」となりますので、見解よりもより幅の狭い点を指し示しているという違いがあるのです。

所見

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所見(しょけん)もまた所存の類語として定義されていますが、所存が”存ずるところ”を意味するのに対し、所見は”見たところ”を意味するという違いがあります。つまり、所見はあなた(あるいは他の誰か)がその目で事象の”見たままの意見”を指し示す言葉ともいえます。

つまり、比較的深い心の内を意味する所存とは違い、事象そのものを直感的にとらえた心象を意味するという違いが所見にはあるのです。より浅い意味での心象、もしくは事実をありのまま理解したものをあえて言葉にしているというような使い方が一般的です。

次第

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次第(しだい)も所存の類語として知られています。使い方の例文としては「~といった次第です」「次第に~となった」「~だと考える次第です」「信じるか信じないかは、あなた次第です!」というような使い方となり、意味としては、”状態がすこしずつ変わるさま(変化するさま)”を表したり、経過や成行きを指し表します。

また、物事の”由来”や”事情”、”すぐに動き出すさま”などの使い方でも用いられます。所存との明確な違いは、所存が自身の内に根拠を持つことに対して、次第は自身以外にも言葉や事象への根拠をあらわすことがある、ということです。

そのため類語ではありますが、所存と同じような使い方では語弊がうまれてしまうので注意しましょう。

所存の使い方と例文

それでは実際に所存(しょぞん)を使った、ビジネスシーンなどにも使われる例文をいくつかご紹介します。会社の上司や諸先輩方への報告など多岐にわたって使用できる機会はたくさんありますので、所存をどのようにすれば間違いなく意味をもって使えるのかを説明していきます。

謙譲語なので目上相手に使う

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所存は謙譲語として用いられます。つまり、目上の人や諸先輩方、会社の上司や取引先の顧客などとのやり取りに用いられることが多い言葉です。意味もなく同僚を相手に使っても構いませんが、冗談を冗談として受け取ってもらえる相手にだけそのような言葉で連絡するほうが良いでしょう。

いずれにしても、社会人として正しく言葉を意味を理解して使っているさまを相手にアピールできる言葉として、所存はとても優秀な効果を発揮してくれます。この機会にぜひ、習得しましょう。

〜する所存です

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「(なにかの行動方針)する所存です」という使い方は、これからあなた(もしくは行動を共にする複数人のグループ)がこれからどのような行動をとろうと考えているのかについて報告をするさいに使用した例文です。

「私共は先ごろ報告させていただいた企画内容に従って、計画の立案および行動方針と並行し、利益概算などの実利検証を実施していく所存です」

というように、所存という言葉で締めることで報告の体裁を整える形になっている文章例です。

〜する所存でございます

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先ほどの「~所存です」と簡潔に言い切る形に比べると、いささか丁寧さをました使い方が「~する所存でございます」といった言い回しです。言い回しや読後感への配慮以上に意味はありませんが、前後の文脈にたいしてバランスを確保するために”でございます”を付け足しているのです。

他に付け足せる言葉として、”~所存にてすでに行動を開始しております”と続けたり、”~との所存でございますれば、何か助言など頂ければとご鞭撻を賜りたく”というように、自身の方針があっているかどうかを確認するかのような使い方もできます。

その時々において所存をうまく使いこなすには、繋げたり前後の語感にも配慮しなければならないのである程度の語能を要する言葉と言えます。

所存と意向の違い

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所存にたびたび比較される言葉として「意向(いこう)」という言葉もまた、似たような意味をもつとして「どっちをつかえばいいの?」という悩みの声とともに話題に上がります。言葉の言い回しとしても、例文として挙げてみてもどちらを使っても違和感がすくないこともその理由の一つでしょう。

そこで、「意向(いこう)」と「所存(しょぞん)」の意味の違いや使い分けの方法などについてご紹介します。

似たような言葉ではあるぶん、その違いはとても些細な所にあります。たとえば意向の意味からもその違いは如実に感じられることでしょう。

「意向」の意味とは

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「意向(いこう)」のもつ意味とは”心の向かうところ”という意味があります。”今後どうしていくつもりなのか”、”これからの思惑をどのようにもっているのか”といったこちらもまた心中に関しての言葉なのです。

ただ、所存(しょぞん)が自分自身をふくむ複数人(もしくは一人)の心中をあらわす言葉であるのとは違い、意向(いこう)は自分以外の他人の意見や方向性を表す場合にも用いられます。

また、言葉のもつ響きも所存(しょぞん)に比べるとやや強めで、意向(いこう)の方がより明確な意思をあらわして使用されます。目的や目標、もしくは指針としての向かうところをイメージさせる印象をもつ言葉なのです。

心の向かうところ

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誰かの”心の向かうところ”を指し示す言葉が「意向(いこう)」なので、例文として挙げた時にその違いは如実に現れます。「お客様の意向を再度確かめさせていただければと存じております」というように、相手方の方針や心の向きを確認する場合に使用できます。

また、相手方の意見や方針と、こちら側の意見や方針がかみ合わない場合などには、「申し訳ありませんが、弊社の方針とは異なりますのでお客様のご意向には添いかねます」といった使い方ができます。より強い意味での”心の向き”をあらわすため、言葉に力が宿ります。

所存(しょぞん)がへりくだった言い方であいてに譲った印象を与えるのに対して、強いこころの向きを表して使う場合として意向(いこう)を活用することが正しい使い方なのです。

所存とは心に思うところを意味する言葉

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所存(しょぞん)が単なる時代錯誤のふるぼかしい言葉ではなく、いまでもしっかり活用されている日本人の心の内を如実に表現している言葉である、とご理解いただけたでしょうか。これからかのビジネスシーンだけでなく、年配の諸先輩方や地域社会との交流などなど、さまざまな活用場面があります。

そういった場面でも物おじすることなく自身や仲間の胸の内を伝える言葉として、最大限に活用できるように覚えておきましょう。

五所川原銭男
ライター

五所川原銭男

ガジェット系を好む。雑食。暴食。時折暴走する。知る人ぞ知る某国産プロジェクトの中の人。

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