「遵守」の意味・使い方・例文まとめ!類語・対義語や順守との違いも解説

「遵守」の意味・使い方・例文まとめ!類語・対義語や順守との違いも解説

あまり聞きなれない言葉「遵守」ですが、その読み方となると?が浮かぶ方も多いでしょう。「遵守」の意味、読み方や使い方、例文などに加えて類語、対義語まで全てまとめてご説明いたします。似た言葉、「順守」との意味や違いについてもご説明します。

記事の目次

  1. 1.遵守の意味とは?
  2. 2.遵守の対義語・類義語
  3. 3.遵守の使い方・例文
  4. 4.遵守と順守の違い
  5. 5.遵守を使う際の注意点
  6. 6.遵守は規則や法律を守るという意味

遵守の意味とは?

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耳にしてもさほど違和感が無いのに、文字にするとまるで分からなくなる言葉があります。そうした「あまり目にしない漢字」のひとつが「遵守」でしょう。「遵守」の意味は”規則や法律などのルールに従って、それを守ること”という意味があります。

守るべき規制や規範、決められたことに対して、それを背くことなく守ろうとする行為を「遵守」として書きあらわしています。

似たような意味をもつ類語として「堅守」「順守」「固守」「遵行」などがあり、いずれも何かを守る事を意味している言葉です。そんな遵守のより詳しい意味について紐解いていきましょう。

遵守の読み方

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「遵守」の読み方は「じゅんしゅ」と読みます。漢字の尊がふくまれているため「そんしゅ」という読み方と勘違いしがちですが、正しい読み方は「じゅんしゅ」となります。

遵守の遵には道理や法などのルールに従うという意味があり、遵の訓読みには「したが(う)」と読ませる場合があります。

尊守は間違い

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尊守には言葉以上の意味はなく、造語もしくは遵守(じゅんしゅ)として記載しようとして誤って書いたものとされています。

漢字の意味から言葉の意味を紐解くとすれば、たっとぶべき(人・物)を守るといった意味と考察できますが、そうした使用例などもないため現実的には使用されておらず、誤りであるとされています。

遵守の対義語・類義語

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遵守(じゅんしゅ)と近しい意味をもつ言葉があります。特定の漢字や熟語に似た意味合いがあるものを「類語」と呼びますが、比較的難しいことばである「遵守」にも類語がいくつかあります。

また、まったく反対の意味を表す言葉を「対義語」と呼びます。遵守・順守(じゅんしゅ)の対義語とは、遵守とまったく反対の意味をもつ言葉のことを指します。

限りなく近しい意味を持ちますが、厳密には違う言葉。もしくは遵守を別の言葉で言い換えたものです。使い方など違いがあり、ニュアンスにも微妙な違いがあるものもありますが、そうした遵守との意味の違いなどについても解説します。

「遵守」の類義語

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遵守(じゅんしゅ)と同じような意味をもつ言葉です。まったく同じではなく、場合によっては意味がまるで違ってしまう場合もありますので、そうしたニュアンスの違いを確認しておきましょう。

「遵行」意味や読み方

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類語である遵行の読み方は「じゅんぎょう」もしくは「じゅんこう」で、遵守(じゅんしゅ)に極めて近いニュアンスをもった言葉です。意味は”行うべきことに従うこと”や”きまりや命令に従うこと”となります。

遵守の意味が”守ること”であるのに対して、”行いに対して従う”といった意味合いが明確な違いと言えます。

”上司より下知された命令を遵行する。”、”会社の方針に遵行する”などの使い方になり、明確な方針や行動指針を遂行する強い意志を感じさせる使い方と言えるでしょう。

「即応」意味や読み方

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即応の読み方は「そくおう」と読み、意味は”場の状況や環境、目的などに即座に合わせること”とされています。遵守(じゅんしゅ)が目的や方針を守る事を意味しますので、即応は時間的な対応の速さに焦点をあてた意味合いもった類語だと言えるでしょう。

例文としては”取引先の需要の変化を敏感に察知し、即応できる体制を心がける。”といった例文や、”どのような状況になっても、即応させてみせます”といった使い方ができます。

「コンプライアンス」意味や読み方

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外来語ですので類語というよりは同意語と言えますが、意味は”企業や組織などが、法令や規則を正し守ること”とされています。KYCなどの重要性や管理保全の重要性が強く叫ばれるようになり、一般化した言葉の一つです。つづりは「compliance」で、日本語英語の一つです。

例文としてよく用いられるのは、”コンプライアンスの問題上、個人情報の取り扱いには細心の注意を払っている”などのようにビジネス用語として使われます。

遵守(じゅんしゅ)との大きな違いは、対象を「企業」や「組織」に限定していることが挙げられます。

「適応」意味や読み方

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適応の読み方は「てきおう」で、こちらは遵守(じゅんしゅ)とは違って非常になじみ深い言葉です。

例文として「とても劣悪な環境に適応する」や「人はどのような状況にも適応できる生き物だ」といった使い方が一般的で、”(さまざまな状況に)最適化できる(する)”という意味をもちます。

「堅守」意味や読み方

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堅守は「けんしゅ」と読み、遵守(じゅんしゅ)の類語として考えられています。意味は”何物にもまけないようにかたく守る”などと解釈されます。遵守(じゅんしゅ)が法令や決まりを守る意味であるのにたいして、守る事だけを意味している言葉になります。

よく用いられる例文として、”このゴールを堅守することが私の使命だ”。もしくは”我が陣地を堅守し、相手方にスキを見せるな”といった使い方ができます。利益を堅守したり、尊厳を堅守するなどといった守るべき対象に対して使用します。

「遵守」の対義語

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「遵守」とまったく正反対の意味をもつ言葉です。完全に意味を違えた言葉ではない場合がありますので、用法には注意が必要です。読み方や使い方の例文なども解説していますので、間違った使い方にならないように覚えましょう。

「違反」意味や読み方

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遵守・順守(じゅんしゅ)が法令や決まりなどを守ることをいみするので、その対義語は守らないこと、つまり「違反(いはん)」のような言葉となります。反対に違えるという意味をもつこの言葉は私たちの誰もが知っている言葉の一つではないでしょうか。

車の運転なでどでは切られたくない切符の一つとして、「違反切符」というように名詞として使われることもありますし、その使われ方は様々です。

「違背」意味や読み方

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違背は「いはい」と読みます。こちらも遵守・順守(じゅんしゅ)の対義語の一つで、前述した「違反」と似通った意味をもった熟語です。”命令や規則、規範にたいしてそむくこと”を意味した言葉で、実際の使用方法も「違反」と似た使われ方をします。

順守すべき命令、法令、約束にたいしてそむくことで、「私は守るべき約束を違背した」といった使い方となります。

「叛く」意味や読み方

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遵守・順守(じゅんしゅ)の対義語の最後に「叛く」が挙げられます。叛くは「そむく」と読み、その意味は多岐にわたります。”人の意思や意見に従わないこと”や、”裏切り、反逆する”。

また、”(世間や社会などから)はなれる”、”決まりなどに反する”などの多くの解釈をもった言葉です。

「私は上司の期待に叛いた」という使い方では、上司からの期待に沿えなかったという意味になります。また、「皆が見ている方向ではなく、別の道へとわたしは目を叛けた」という使い方では、目線を動かしただけ(もしくは比喩としての方向性)という意味を与えます。

遵守の使い方・例文

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ここまでで大筋の遵守・順守(じゅんしゅ)についての意味を、多面的に理解できたのではないでしょうか。いよいよ実際に遵守を使った文や言葉について、例文を交えて理解を深めていきましょう。

あまり耳慣れない、見慣れない言葉だけに用法も限られてきますが、かしこまった文章などを書く機会には重宝する言葉なのでしっかりと理解して使えるようにしておきましょう。

例文①

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”この度、私○○は、本来果たすべき責務である▽▽業務を蔑ろにし、結果として起こってはならない事故へと繋がる結果を招きました。私○○は、以後、職務規範をあらためて身に刻み込むとともに、守るべき事を遵守し、業務に邁進してゆく所存でございます。”

例文②

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”私たちは常日頃より、与えられた任務に全力で邁進し、持てる全てをもって事に当たってまいりました。今回このような事態を受け、あらためて任務の重要さを知るに至り、認識においてもルールや責務を今まで以上に遵守することをここに宣誓する次第であります。”

例文③

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”私にとってこれまでの人生で、ルールや規範というものは曖昧であやふやなものでした。しかし、あらためて気付いたのです。ルールや規則、規範というものは守られてこそ、本当の真価を見出せるものであると。遵守して初めて意味をなすものであると。”

例文④

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”遵守を全うして初めて本当の意味で「成し遂げた」と言えるのはないか、と私は思うのです。時折、自分に甘いところを許してしまうようでは本当の規律は生まれません。規律を守ることは簡単ですが、守り続けることは難しいからです。”

遵守と順守の違い

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遵守(じゅんしゅ)の言い換えたものとして、「順守(じゅんしゅ)」があります。つまり、遵守と順守は漢字は違いますが、ほとんど同じ意味をもつ熟語なのです。

ですから、遵守として記載しても、まったく同じ使い方で順守と記載してもまったく問題なく使用できます。しかし、使われている漢字の違いから使い分けられることもあります。

順守は遵守とほとんど同じ意味

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遵守(じゅんしゅ)の言い換え、もしくは別表記が「順守(じゅんしゅ)」ですので、使い方や意味、そして類語や対義語などもすべて同じ扱いとなります。

ですが、遵守が「人」に対して守ることを指し、順守は「考え方」を主点においた語句として意味合いに若干の違いを与えて使われる事もあります。

遵守を使う際の注意点

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遵守(じゅんしゅ)という言葉はとても表現としては公的な意味合いや、堅いイメージをもった言葉です。そのため普段から使うにはいささか堅調すぎるため、フランクに使うべき言葉ではないと言えます。

当用漢字としては使えない

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公式的な場面や格式を必要とする場面で使われる「遵守」ですが、新聞などのメディアで表記するさいは、「順守」として記載されていた時期がありました。これは漢字を減らす試みが行われた制度「当用漢字」が廃止され、「常用漢字」が生まれるまで続きました。

現在の「常用漢字」に遵は含まれていため、あらゆるメディアで見ることが出来る漢字として扱われています。

遵守は規則や法律を守るという意味

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ここまでお読みいただけたのであれば、遵守・順守(じゅんしゅ)は規則、規範、法令、ルールなどを守る、という意志を表す言葉であることがご理解いただけたことでしょう。

人が社会の中で生きていく以上、遵守の精神は周りの人との生活を円滑にする上でとても大切なことです。しっかりと遵守し、歩いていきましょう。

五所川原銭男
ライター

五所川原銭男

ガジェット系を好む。雑食。暴食。時折暴走する。知る人ぞ知る某国産プロジェクトの中の人。

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