そうめんの一人前はあまり知られていない!
子育てファミリーのママは、夏休みが近づくと毎日のおひるごはんの手間を思い浮かべただけで、少々ゆううつになることでしょう。
季節メニューのそうめんは、年間半年以上は食卓に登場しないことが多いです。毎年夏休みのメニューに活躍するころには、さて今日は何束茹でようかと考えてしまいます。
子どもは大きくなっているし、食欲モンスターだしと考えると、前回の記憶より多めに茹でるのが正解でしょう。また、余ったそうめんで新しいメニューに挑戦すると、家族からのママに対する評価が上がるかもしれません。
チャーハン、サンドイッチ、カップ麺などの定番メニューのひとつとしてありがたいのがそうめんです。一人前当たりのそうめんの量と目にも涼しい盛り付け方を覚えて、暑さのきびしい夏に活用してください。
そうめんの一人前の適量とは?
暑い日のキッチンでそうめんを茹でるのには覚悟がいります。お湯をグラグラと沸かすには、実際の茹で時間の数倍かかるでしょう。
一回の手間で二食分茹でてしまおうと多めに茹でても、冷たい誘惑に負けていきおいよく食べてしまい、中途半端な数筋が残るだけになることがあります。空腹時には、そうめんの一人前の適量を守って用意しないと、食べ過ぎてしまうようです。
一人前は100グラム
そうめんの一人前は100グラム。一般的な一束が50グラムですから、一人前二束100グラムが目安になるでしょう。
一人前ニ束標準と言われているとはいえ、そこは臨機応変。夏休みのおひるごはんで、食べ盛りの子ども相手ならば、一人前三束と見積もるのが得策かもしれません。
昔と違って冷暖房完備のキッチンが多いとはいえ、何度もお湯を沸かすのは暑さとの戦いです。ひと手間ですむように、多めに見積もって「もっと茹でて」と言われないようにした方が賢明です。
そうめんの一人前は一束とは限らない
実は、このそうめんの一人前は一束とは限らないということは、みなさん経験からご存じなのではないでしょうか。
普通の食欲の方なら、一束では足りないです。それに、一束を茹でるためにお湯を沸かすなら、二束三束茹でるのも手間は変わりません。一人前二束100グラム×人数分ということを確認しておきましょう。
腹八分目とはいえ、食べ足りないのも寂しいものですから、一人前二束100グラム×人数分を標準として、食べる人の食欲を予想して加減するのが得策です。
メーカーによってグラムが変動
各家庭で愛用のそうめんメーカーは決まっていることが多いようですが、いただきもののそうめんや、お買い得品で目新しいものを買ったときに気を付けていただきたいことがあります。
そうめんは、メーカーによって一束のグラム数が異なることがあるということです。一般的には一束50グラムのものが多い中で、一束80グラムのものや、束にされていないものなどもあるようです。
いつもの手順と感覚で帯を切って茹で上げると、お湯が足りなくて臭いが残ったり余ってしまったりで、原因不明の美味しくないそうめんになってしまうかもしれません。
はかりを出して一人前100グラム×人数分にこだわるのは理想的ですが、そこは家事に慣れた主婦というもの、ある程度は日ごろの目分量の勘を働かせても信用できることでしょう。
そうめんの美味しい茹で方
家事や料理にうとい方は、そうめんの茹で方なんて簡単なことで、失敗するほうがおかしいと思っているかもしれません。けれども美味しいそうめんを目指すにあたり、茹で方は最重要課題です。
実際、そうめんの茹で方は時間との戦いです。ボウルにざるに十分な氷など、必要なものをすべてそろえてからのスタートしましょう。
お湯はそうめんの重さの10倍
暑い時に大量のお湯を沸かすのはなかなか大変な作業ですが、美味しいそうめんのために、お湯の量はそうめんの重さの10倍と覚えておきましょう。
そうめんは製造時に油を使います。お湯が少ないと、うまく対流が起きず固まってしまうので、油臭さが残ってしまいます。
梅干しを加えることで麺にコシがでる!
ここで、秘伝のそうめんの茹で方をひとつ。茹でるときに梅干しを一粒いれると、コシのあるそうめんに茹であがります。
びっくり水でなくびっくり梅干し、すっぱさにそうめんがキュッとびっくりして引きしまると覚えておきましょう。そうめんに梅の風味をつけるための作業ではありませんから、ご安心ください。
茹で時間は1分半でタイマー管理がおススメ!
以前は、そうめんは吹きこぼれそうになったらびっくり水を入れると習いました。けれども、それは火力調節が簡単にできなかったころの話です。今では、IHでもガスレンジでも、火力の調節が簡単にできるので、びっくり水は入れず、火力を調節します。
また、水を入れないことで温度が下がらないので、茹で上がりの時間も以前ほどかかりません。タイマーを1分半にセットして、厳密に管理しましょう。2分とも言われますが、注意深くざるにあげているうちにも数秒たち熱が通りますから、そうめんの茹で時間は1分半と覚えておきましょう。
またついついやりがちなのが混ぜすぎです。十分な対流が起こってそうめんが泳ぎだしたら、混ぜないで、氷など次の手順の確認をするとよいでしょう。
茹で上がりはもみ洗いでぬるぬるを落とす
茹で上がりのタイマーとともに最後の戦いが始まります。水にとってもみ洗いをします。できることなら氷水が理想です。
しっかりとぬるぬるした感触がなくなるまでもみ洗いをして、美味しいつるつるのそうめんのできあがりです。
少し手を抜いてぬるぬるが残ってしまうと、つるつるののど通りも、小麦のいい香りも味わうことができなくなって残念な食事になってしまいます。
そうめんの盛り付け方
テレビアニメやドラマの食事風景では、おおきな鉢に氷水につかったそうめんをみんなで囲むというのが定番です。盛り付け方に工夫されているというよりも、わきあいあいの家庭の色が迫力をもって伝わってきます。
大家族の仲の良さがあふれだす場面ですが、近頃の核家族ではもっと小規模になるのかもしれません。盛り付け方も、小さなガラス鉢に白いそうめん、貴重な赤いそうめん5筋ほどと缶詰みかんの黄色い色、きゅうりの涼やかな緑色が幼いころの夏の原風景になりそうです。
普段からランチョンマットに一人ずつという盛り付け方が習慣になったオシャレな家庭でも、そうめんの場合、大きな一鉢やざるに盛り付けられていても違和感なくいただけることでしょう。みんなでつつく楽しみもおススメします。
氷水
大きなガラス鉢にカランコロンと透明の美しい氷。夏の暑さをすずやかに過ごすための先人の工夫でしょうか。扇風機の前にひらひらするリボン、さしずめ今ならクーラーの風とともに連想されます。
氷水に長くつけると伸びてしまうという印象がありますが、茹で方や茹でる量に注意して、また、わいわい取り合って食べることを想像すると、伸びてしまうほどゆっくりの食事にはならないでしょう。
楽しい夏のおひるごはんを演出するためにも、盛り付け方にも工夫して、そうめん定番のガラス鉢、または瀬戸物などをもっておくことをおすすめします。
ざる
ざるへの盛り付け方は、一口ずつくるくる巻いてのせたり、料亭のように、川の字流れのようにU字を作って演出されたりすることが多いです。
盛り付け方の工夫は料理人の腕のあかしとはいえ、手間がかかり、ゆっくりとのせていくことで乾いておいしさが損なわれることも考えられるので、ご家庭の食卓にはあまり見られないかもしれません。
ざるをご使用のときは、のせた氷が解けて水になってしたたるので、下に鉢を添えるようにしましょう。
皿
ざると同様に、乾いて固まってしまうと取りづらくなるので、盛り付け方に注意が必要です。一口ずつに分けてのせましょう。
料亭のように美しい盛り付け方を工夫されたい方に、技をもうひとつご紹介しましょう。U字の川の流れのように盛りたい場合は、茹でるときに端をたこ糸などでしばっておき、水にさらして指で絞ってから皿に形よくもってから、端の固まった部分と切り落とすと美しくできあがります。
一人前ずつカップ盛り
ご想像いただけますか。これは、お子様のパーティーや立食の会合、野外の食フェスタなどに最適です。
一人前ずつと言うより、一カップ・一鉢ずつと言うのが正しいでしょうか。紙カップや小鉢にそうめんを一巻きか二巻き程度を入れ、きゅうりやプチトマトなどで飾ります。つゆは、ゴマだれや、酢醤油などをお好みでセルフサービスにするのも楽しいです。
たとえば紙カップだと持ち歩きやすいですし、また、自分で薬味の盛り付け方を工夫できるようにすると、目新しいので、子どもたちにも好評になること請け合いです。
そうめんの一人前の適量は100グラム!
そうめんは夏の食卓の定番です。子育てママにとっても、また、ひとりの食事のときも、手軽にできあがり、暑さに負けないように食欲促進につながる点が魅力です。
一般に、一人前二束合計100グラムと言われていますが、一束が50グラムとは限らないので気を付けましょう。
ご紹介した茹でるお湯の量や茹で時間などの茹で方のコツを覚えていただき、見た目にも涼やかな器を選んでの盛り付け方にも工夫して、暑い夏をのりきりましょう。