迎え舌は食事マナーの悪い癖
迎え舌とは、食べ物を口元に運ぶときに舌を出して食べ物を受け取るようにする食べ方です。日本では迎え舌はマナー違反とされています。また、多くの人は迎え舌を見てしまうと気持ち悪くなってしまいます。
しかし、中にはマナー違反だとわかっていても癖でやってしまう人もます。また、マナーが悪いと周りの人からの心象が悪くなってしまいます。改善しようとしても原因や治し方がわからないと中々改善できず、そのせいでストレスを抱えてしまうこともあります。
そこで今回は、迎え舌の原因と治し方をご紹介します。つい癖でやってしまう迎え舌も、原因と治し方をきちんと理解すれば改善できます。迎え舌で悩んでいる人、迎え舌だと指摘された人は、この記事をぜひ参考にしてみてください。
迎え舌になる原因
迎え舌を治すためにも、まずは迎え舌になってしまう原因を見ていきましょう。迎え舌の原因を知れば、自ずと治し方もわかってきます。癖で迎え舌をやってしまう人がほとんどですが、多くの場合、迎え舌は食べ方や幼少期のしつけが原因です。
一口の量が多い
食べ方が原因の場合から見ていきましょう。一口の量が多いと迎え舌をやってしまうようになることがあります。無意識のうちに食事をこぼさないように、舌で受け止めようとしてしまうからです。これが癖になることで知らず知らずのうちに迎え舌をやってしまうようになってしまいます。
よく噛まない
食事の際によく噛むことで顎や舌の筋肉が鍛えられるというのはよく聞く話です。逆に、よく噛まないせいで舌の筋肉を十分に鍛えることができず、そのせいで迎え舌になってしまうこともあります。
どういうことかというと、舌の筋肉がしっかり鍛えられていないと舌が前に出やすくなってしまいます。そのため、食事のときに口を開けると自然と舌が出てしまい、迎え舌になってしまうのです。
口呼吸をしている
口呼吸も迎え舌の原因です。口呼吸をするためには口を開けていないといけません。ところが、口を開けっぱなしにしていると口腔や舌の筋肉が衰えてしまいます。このせいで舌が前に出やすくなってしまい、食事のときに迎え舌になってしまうのです。
離乳食が柔らかすぎる
迎え舌の原因は幼少期の習慣の場合もあります。赤ちゃんは歯や顎が未発達のため、食事である離乳食は柔らかいものにする必要があります。しかし、離乳食が柔らかすぎると顎や舌の筋肉がきちんと発達しないという問題が発生します。
よく噛まないと舌の筋肉が十分に鍛えられず、そのせいで迎え舌になることがあると先ほど述べました。同様に、離乳食が柔らかすぎると赤ちゃんの舌の筋肉がちゃんと発達せず、迎え舌になってしまうことがあります。
親のしつけ
大人と比較すると、子供は舌の筋肉が十分には発達していません。舌の筋肉が育っていないために迎え舌をしてしまうことがあります。迎え舌はマナー違反のため、本来であれば親が指摘して食べ方を指導するべきです。
しかし、親が子供の迎え舌を放置してしまうと、子供は迎え舌を改善できません。指摘されない限りは悪いことだと気付けないからです。そのため、そのまま迎え舌が癖になってしまうことがあります。
おしゃぶり
実はおしゃぶりも原因になることがあります。おしゃぶりは赤ちゃんにとっての必需品と言ってもいいベビー用品です。おしゃぶりを使うことで赤ちゃんは口や舌の筋肉を鍛えることができますが、実は赤ちゃんとおしゃぶりには相性があります。
赤ちゃんの口の形や動きとおしゃぶりが合わないと、逆に舌の動きに悪影響が出ることがあります。そのせいで迎え舌になってしまうのです。
迎え舌の治し方
迎え舌の原因がわかったところで、今度は治し方を見ていきましょう。食べ方や癖は確かに治すのが大変ですが、それでも意識し続けていれば必ず治すことができます。大切なのは、諦めずに根気強く続けていくことです。頑張りましょう。
一口で食べる量を減らす
先ほども述べましたが、一口で食べる量が多いと食事をこぼさないようにするために迎え舌になってしまうことがあります。逆に、一口で食べる量が減れば食事をこぼす心配も減ります。そのため、一口で食べる量を減らすことで、迎え舌を改善できる可能性があります。
食べ方を丁寧にする
食べ方を丁寧にするということは、意識して食事をするということです。そうすることで、普段は無意識のうちにやってしまう迎え舌を抑えられる可能性があります。もし迎え舌をやってしまっても、自分が迎え舌をしてしまったことに気が付きやすくなります。
また、丁寧な食べ方を心がければ、一口で食べる量もコントロールしやすくなります。食事の仕方や癖を見直すのは大変ですが、迎え舌を改善するには大切なことです。
口や舌の筋肉を鍛える
迎え舌の原因の一つはよく噛まないことでした。逆に言えば、よく噛むことで迎え舌を治すことができます。よく噛めば口や舌の筋肉が鍛えられる、食事の際に口から舌が出てしまう問題を改善できます。ごぼうのような固い食べ物を意識して食べることでも同様の効果が期待できます。
よく噛むこと、固いものを食べること以外にも舌の筋肉を鍛える方法はあります。滑舌や発声を良くするために舌の筋肉を鍛えるトレーニングがありますが、これも迎え舌に効果があります。興味があれば調べてみてください。
鼻呼吸を意識する
普段、口呼吸をしているのであれば、意識して鼻呼吸をすることも効果的です。口が開きっぱなしだと口や舌の筋肉が衰えてしまい、舌が出やすくなってしまいます。そのため、鼻呼吸を意識して口を閉じることを心がけましょう。
迎え舌で食事をする人の印象
ほとんどの場合、迎え舌で食事をする人の印象は否定的なものが多いです。たまに肯定的な意見もありますが、基本的には少数派です。主人公が迎え舌のグルメマンガがあるのですが、迎え舌については否定的なレビューが圧倒的でした。
有名な芸能人にも迎え舌の人はいますが、食事のシーンで迎え舌が映ってしまうと視聴者からは批判されてしまいます。好きな芸能人が迎え舌で食事をしているのを見てドン引きしまったという意見もあるようです。
気持ち悪い
多くの人は、迎え舌を気持ち悪いものと捉えています。他人の唾液まみれの口の中や舌を積極的に見たいという人はあまりいません。一緒に食事をした人が迎え舌だった場合、その人とは二度と食事をしたくないと思う人もいるくらいです。
品がない
迎え舌は周りの人が気持ち悪いと感じてしまうものであり、マナーとして問題があります。そのため、迎え舌が癖の人は品がないという印象もあります。口や舌の筋肉が未発達な子供の頃は迎え舌をしてしまいがちです。
しかし、多くの人は親から迎え舌を治すように指導されます。それなのに大人になっても迎え舌をしている人は、幼少期に親からちゃんとしたしつけを受けていなかったとも受け取られてしまいます。
セクシー
基本的に、迎え舌が癖の人は周りの人に「気持ち悪い」「品がない」といったネガティブな印象を与えてしまいます。ただし、ポジティブな印象を受ける人も少数ながらいます。そういう人は迎え舌をセクシーだと感じることが多いです。キスなどの性的なものを連想するからです。
とはいえ、迎え舌をセクシーと捉えるのは、どちらかと言えば特殊な性的嗜好です。そのため、セクシーさの演出として迎え舌をするのは下策です。セクシーさをアピールしたいのであれば、迎え舌を改善して他の方法でアピールしましょう。
迎え舌で食事をする人への国別意識
ここまで、迎え舌はマナー違反だという前提で話をしてきました。しかし、実は迎え舌がマナー違反ではない国もあります。海外では迎え舌に対しての意識が日本とは異なるのです。日本と馴染み深い韓国と中国ではどうなのかを見ていきましょう。
日本
韓国と中国での迎え舌事情を見る前に、日本ではどうなのかを振り返りましょう。日本では迎え舌はマナー違反であり、「気持ち悪い」「品がない」と受け取られることが多いです。迎え舌が癖の人は自分のためにも改善を試みましょう。
韓国
韓国では迎え舌はマナー違反ではありません。特に問題のない食べ方と認識されています。韓国では迎え舌以外にも、器は持ち上げない、年上から食べ始めるなど、食事マナーに関して日本とはいろいろと異なっています。
中国
中国でも迎え舌はマナー違反ではありません。みんなで楽しみながら食べることが重視される中国では、自分の箸で料理を取ってあげることがマナーの一種です。迎え舌はもちろん、その他の食事マナーも日本とはだいぶ異なるので、中国人の知り合いがいる方は注意が必要です。
迎え舌を治しマナーよく食事をしよう!
日本において、迎え舌はマナー違反とされています。迎え舌は癖であることが多いため、改善するのは根気が必要です。しかし、食べ方を見直したり舌の筋肉を鍛えたりすれば必ず治せます。迎え舌が癖の人は自分自身のためにも迎え舌を治していきましょう。