「大義名分」の意味とは?
「大義名分」の読み方は、「たいぎめいぶん」という読み方をします。「大義名分」の意味やビジネスシーンのでの使い方についてご説明していきましょう。また、「大義名分」の類語や語源、注意点についても網羅した内容になっています。
「大義名分」はビジネスシーンでも使う言葉でもるので、しっかりと正しく理解しておく必要があります。それでは、「大義名分」の意味から解説していきます。どういった意味があるのかチェックしていきましょう。
意味「人として守るべき節義と分限」
「大義名分」の意味として「人として(臣民として)守るべき節義と分限」という意味があります。これは天皇や皇帝といった身分の人に仕える人のあるべき考え方という意味があります。今ではあまりイメージしにくい意味ではありますが、人として守るべきことという意味と捉えていきましょう。
意味「行動のより所となる正当な理由」
「大義名分」には2つの意味があってもう1つの意味には「行動のよりどころとなる正当な理由」という意味になります。この意味での使い方がほとんどになっています。使い方としては「社会勉強という大義名分のもと外国に行きます」という使い方になります。
「大義名分」の類語
「大義名分」の類語についてご紹介していきます。「大義名分」の類語とは「大義名分」と同じ意味合いの言葉ということになり、いい変え表現として使うこともできる言葉でもあるのです。「大義名分」の類語の意味と使い方について理解しておくことは、必要になります。
類語「錦の御旗」
「大義名分」の類語として「錦の御旗」があります。「大義名分」の類語「錦の御旗」の読み方は「にしきのみはた」という読み方をします。
「大義名分」の類語「錦の御旗」の意味は「赤地の錦に日月を金銀で刺繍(ししゅう)や、描いたりした旗」「鎌倉時代以後、朝敵を征討する時に官軍の旗印に用いた」「自分の行為・主張を権威づけるために掲げる名分」という意味があります。
使い方としては「環境保護と錦の御旗に掲げる」「公害防止を錦の御旗とする」という使い方があります。「大義名分」の言い換え表現としても使える言葉です。
類語「免罪符」
「大義名分」の類語として「免罪符」があります。「大義名分」の類語「免罪符」の読み方は「めんざいふ」という読み方で意味は「罪や責めをまぬがれるためのもの」という意味があります。語源はカトリック教会にある言葉でもあって、中世末期が語源になっています。
使い方としては「あなたは私に酷いことをした。私はあなたに同じことをできる権利があって、あなたはそれに対して文句は言えない。あなたは私に免罪符を出したのよ」という使い方になります。
ビジネスシーンでの「大義名分」の使い方・例文
それでは、「大義名分」のビジネスシーンでの使い方について例文で分かりやすくご説明していきます。ビジネスでも使う言葉でもあるので正しく理解して使うことが必要になります。
それでは、「大義名分」の使い方例文①からご紹介していきましょう。ビジネスマンとして正しく使いこなす必要があります。
例文①
ビジネスシーンでの「大義名分」の使い方例文①として「建前や言い訳」としての使い方についてご紹介していきましょう。「大義名分」は、根拠や口実を示す場合に使われます。
ビジネスシーンでは建前や言い訳として使われる使い方になります。使い方としては「家族の体調不良を大義名分に仕事を早退する」という使い方ができます。
例文②
ビジネスシーンでの「大義名分」の使い方例文②として「大義名分が立つ」という使い方例文があります。「大義名分が立つ」の意味には「根拠として成り立つ」「やましくない口実になる」という意味での使い方になります。
ビジネスシーンでの「大義名分が立つ」の使い方例文として「家業を継ぐといえば会社を辞める大義名分が立つ」という使い方ができます。
例文③
ビジネスシーンでの「大義名分」の使い方例文③として「大義名分を掲げる」があります。ビジネスシーンでの「大義名分」の使い方例文「大義名分を掲げる」の意味には、口実や根拠といった意味ではなく、それを前面に押し出して主張するという意味での使い方になります。
使い方としては「仕事を教えるという大義名分を掲げて、雑用を押し付けてくる。本当に迷惑だ」という使い方になります。
例文④
ビジネスシーンでの「大義名分」の使い方例文④として「大義名分が必要」があります。この使い方としては「何かを提案する場合での使い方」となります。
新しいルールを作って、そのルールが新党する為に周りの人に納得してもらう理由という意味になります。使い方としては「この企画には大義名分が必要でしょう」という使い方になります。
「大義名分」と「大義滅親」の違い
「大義名分」と同じような言葉として「大義滅親」があります。「大義滅親」の読み方は「たいぎめっしん」という読み方をします。「大義名分」と「大義滅親」の意味との違いについて詳しく解説していきましょう。「大義滅親」の使い方についてもご説明していきます。
「大義滅親」は「国や君主の正義のため身内すらかえりみないこと」という意味
「大義滅親」の意味には「国や君主の正義を貫くためには、親や兄弟などの身内すらかえりみないこと」という意味があります。「大義」の意味には「人として大切な道義」という意味があって「親」とは「親や兄弟などの身内」という意味になります。
春秋時代に衛の州吁と石厚が、共謀して君主を殺し王位を奪うということがありました。そのため民心をつかむことができませんでした。石厚の父親である「石サク」は石厚に「陳の国に助けを求めよと命令しました。
しかし、その裏で陳王に「君主を殺したものを処刑して欲しい」と伝えたのです。結局、州吁と石厚は陳王に処刑されることになりました。正義を貫くために自分の子供の命すらかえりみなかった石厚の父親「石サク」は民に純臣として賞賛されたことが語源となってこの言葉になったのです。
「大義名分」を使う際の注意点
「大義名分」は、表の理由と裏の理由という感じで使われる言葉というイメージがあります。しかし、「大義名分」の使い方としてそれだけの意味ではありません。「大義名分」があるからこそ行動することができるという意味でも仕える言葉でもあるのです。
「表の理由と裏の理由だけ」では使えない
「大義名分」があれば、一歩踏み出す勇気が湧いてきます。「大義名分」にはいいイメージをもっていない人も少なくないことでしょう。
しかし、「大義名分」を作ることで行動する力である行動力が高くなることもあるのです。ですので「大義名分」は悪いイメージの言葉だけではないということを覚えておきましょう。
「大義名分」の由来・歴史
「大義名分」の語源についてご紹介していきましょう。「大義名分」の語源は、儒教に語源がある言葉でもあるのです。儒教とは、孔子の教えであるもので、日本や中国などアジアの国に大きな影響を与えた教えでもあります。「大義名分」の語源についてもう少し詳しく解説していきましょう。
語源
「大義名分」は何かことを起こすことの「もっともらしい口実」というのが語源になっています。「大義名分」を2つに分けると「大義」と「名文」に分けることができます。「大義名分」の「大義」の意味には「人がふみ行うべき最高の道義」「国家君主に対して尽くすべき道」という意味があります。
「大義名分」の「名分」の意味には「身分や立場などに応じてまもらなければならない本分」という意味になるのです。この2つが語源となって「大義名分」の意味になったとされています。
「大義名分」の英語表記
「大義名分」と英語で表現すると「just cause」という英語表現になります。「just cause」の意味は「正当な理由」という意味の英語表現になります。
使い方例文として「彼は大義名分を通した」という日本語表現を英語表現にすると「He passed through a just cause」となります。「just」が「公正な」「正しい」という意味で「cause」が「理由」「根拠」という意味となって「大義名分」になるのです。
「大義名分」は「行動のより所となる正当な理由」という意味
「大義名分」について意味や使い方、類語についてご紹介してきました。「大義名分」の語源は、儒教の孔子の教えが語源にもなっているのです。「大義名分」は悪い言葉というイメージがある方もいるかも知れませんが、「大義名分」があるからこそ行動していく力にもなるのです。
ビジネスでの「大義名分」についてもご紹介してきました。ビジネスシーンでの「大義名分」の使い方は建前や言い訳として使うこともあります。他の使い方もご紹介してきたので参考にしてみて下さい。