有用性の意味とは
「有用性」の意味とは、「役に立つこと。また、そのさま」です。ただし、この意味は有用性の「有用」の部分にのみ適用されています。「性」という言葉の意味は「性質」「品質」「素質」「傾向」です。
「有用」に、性質や素質を意味する「性」という文字が加わって「役に立つ性質のあるもの。使える素質のあるもの」という意味になります。つまり、有用性には大きく分けて「役に立つ」「使える」という意味があるのです。
このようにひも解いてみれば、有用性という言葉はそれほど難しいものではありません。それどころか、意味をきちんと理解していれば、人や物などありとあらゆる物事に使用できます。有用性とは、ビジネスの場や周りとのコミュニケーションに大いに活用できるのです。
意味①役に立つ
有用性の意味の一つである「役に立つ」とは、使っていて何か有益なことがあるという意味です。人であれば、社会に有益なものを与える人材であることを意味します。物であれば、使っていて生活に便利性をもたらすものという意味です。ビジネスでも日常生活でも、「役に立つ」とは皆さんが利用している言葉になります。
意味②使える
有用性の意味の一つである「使える」とは、辞書では「有能で役に立つ」という意味だと書かれています。つまりは、「役に立つ」の類語でもあるのです。人間に対して「使える」という言葉を使用するのは少し失礼に当たりますが、有用性という言葉を用いれば素直に肯定的な意味で伝わります。
有用性の使い方
それでは続いて、有用性の使い方について紹介していきます。上記で述べたように、有用性とは人や物に対して「有益で役に立ってくれる存在や性質のもの」であることを意味しています。そのため、ビジネスの場や医療の場において用いられることが多いです。詳しく見ていきましょう。
①会社や商談の場面
有用性は、会社の優秀な人材に関する場合や商談の場において使われます。まず、仕事ができる優秀な人は「会社に利益をもたらす」ことから有用性という言葉が使用できます。つまり、有用性の意味から考えて役に立つ働き方できる人ということになります。
そして、商談ではその商品を利用することで「会社または日常生活で役に立つ」「会社が利益を得られる」というアピールを相手側にする時に使うことができます。ただ、その商品の有用性の部分をしっかりと把握している必要がありますので、注意して使用してください。
②医療の場面
医療の場面でも有用性という言葉は使うことができます。「臨床的有用性」という使い方をし、有効でありつつ安全でもあるかどうかの基準という意味で使います。
医療の質や病院のコスト削減などをもとに、臨床試験を繰り返して「この治療法や薬は有用性であるかないか」を決めるのです。また、医療の現場の場合は人の命が関わっているため、他の場合と少し使い方が異なります。
病気に非常に効果的な治療法や薬があったとしても、それによる手術や薬による副作用が危険な場合は有用性という意味にはなりません。それは、医療の現場に関しては「現実の現場でその方法が取り組めるかどうか」が重要だからです。有用性の意味である「役に立つ」「使える」以外にも、「安全性」という意味を取り入れて考えなければなりません。
③日常生活での場面
日常生活では主に物に対して使うことが多いです。例えば今の季節でいえば、エアコンや娯楽用品などに使用できます。「このエアコンは電気代を抑えるのに有用性がある」「そっちよりこのパラソルの方が日光を遮る有用性が高い」といったような使い方があります。
有用性を使った例文・文章
次に有用性を使った文章とはどのようなものか見ていきましょう。意味を理解し、使い方も分かればあとは実際にどのような文章で使うかをマスターすればよいだけです。それでは、有用性を使った例文をいくつか紹介していきます。
①会社・商談の時の例文
会社においての例文では、「彼/彼女ほどの優秀な人材はわが会社にとって有用性を高い」「彼/彼女の接客スキルは会社の商品を売り込むのに有用性がある」といった形の例文があります。
商談においての例文では、「この製品は仕事効率を上げることに対して有用性が高い」「この製品の性能や価格は会社に有用性がある」といった形の例文があります。意味と使い方、表現方法を知っていれば、ビジネスの場で大いに役立ちます。
また、有用性という言葉は人に対して使う場合はその人に対しての「褒め言葉」になります。会社の上司や同僚に有用性という言葉を使って何かを言われたら、それはあなたに対しての称賛の言葉を意味するので誇りに思ってください。
②医療の時の例文
医療の現場においての例文は、「この新しい治療法は患者に有用性がある」「この新薬は回復への有効性を高める」といった形の例文があります。ただ、医療に関しては「臨床的有用性」という他とは少し異なる使い方をするため、より注意して使いましょう。
③日常生活においての例文
日常生活においての例文は「有用性の使い方」で少し紹介しましたが、他の文章も紹介します。「スマートフォンはどんどん有用性が高まっている」「エコバックはいろんなところで使えるようになり、有用性がある」などの例文があります。
主に会社やビジネスの場面で使うと思われがちですが、日常生活においても十分使うことができます。お友達との会話や目上の人との話し合いの時などに使うと、教養のある人とみなされてより良い人間関係を築けます。
有用性・類語と意味の違い
有用性には類語がいくつか存在します。それは、「有効性」「実用性」「効果」です。これらの類語の意味も、有用性という言葉を理解するためにしておく必要があります。すべて似たような意味だと思われるかもしれませんが、実際にはそれぞれ少し意味が違っているのです。では、有用性の類語の意味の違いを紹介していきます。
①有効性
「有効性」とは、何かに対して効果、効きめがあることを意味します。有用性の類語ですが、違う部分もあります。それは、用途の幅広さと主観的か客観的かということです。
まず、用途の幅広さに関して説明します。有用性では、人から物まで幅広い分野で使うことができます。反対に、有効性は特定の状況に対して効果や役に立つ性質があるかどうかで使います。
例えば、シャンプーは髪を洗う用途以外にも掃除などに使えますが、これに対して有用性は使えても有効性は使えません。有効性はあくまでも「効果が得られるか、役に立つか」に重点をおいているからです。逆に、主観的か客観的かでいえば有効性は客観的な面を持っています。物事が決められた用途で効果があるかどうかで使われるためです。
有効性の例文
有効性の例文には、「この化粧品は乾燥肌に有効性がある」「この洗剤はデリケートな洋服の使用に有効性がある」などがあります。他にも、有効性は医療現場や法律関連でも使われています。「この治療はこの患者に有効性がある」「この申請書は有効性がある」などというように使われます。
②実用性
「実用性」とは、実際に使用して役に立つという意味です。有用性との違いは、有用性は人や物の両方に使えるのに対して、実用性は人が物を使って便利と感じるかどうかに使うという点です。
実用性の例文
実用性の例文には、「この冷蔵庫は野菜の収納に関して実に実用性がある」「この商品は改良するごとにどんどん実用性が高まっている」などがあります。有用性と違い、人が使うものに対して使用することがポイントです。
③効果
「効果」とは、効き目や望んでいた結果を意味します。有用性の類語でもありますが、有用性の意味である「役に立つ」「使える」という言葉より、期待していた効き目や結果が得られるということで用います。これが、有用性と効果の違いです。
効果の例文
効果の例文には、「この料理は疲労回復に効果がある」「日光を浴びることは健康に効果的である」などの例文があります。効果という言葉はよく使う言葉でもありますが、有用性の類語でもあるということを忘れずに使ってください。
有用性の類語には他にも、法的な有効性を持つ「合法性」や厳格な有効を示す「正当性」という言葉があります。どちらも、法律的な意味合いの文章で使われることが多いです。こちらの方も、主な類語とともに覚えておいてください。
有用性・対義語
有用性にはもちろんですが、対義語も存在します。主な対義語は「無益」「無駄」「無効」「効果が得られない」です。有用性に関してより理解を深めるためにも対義語の意味を知っておきましょう。そこで、主な対義語である上記の言葉を紹介します。
①無益・無駄な事という意味
有用性の対義語でまず挙げられるのは、「無益・無駄」という言葉です。「無益」とは、文字そのままで「利益がないこと。無駄なこと」という意味です。「無駄」とは、「使い道がなく、役に立たないこと」を意味します。
②無効・効果が得られないという意味
そして、有用性の対義語として他に挙げられるのが「無効」「効果が得られない」という言葉です。この二つの対義語は有用性の類語にあった「有効性」「効果」から意味が分かります。「無効」とは、「効果がない」ことを意味し、「効果が得られない」は言葉通りの意味です。
有用性を高めるには?
さて、これまで有用性の意味や使い方、類語、対義語を紹介してきました。今度は、その有用性を高めるにはどうすればよいかについて紹介していきます。
類語や対義語でもあったように、有用性には「役に立つ」「使える」といった意味があり、有用性を高めるとは「物事をより役に立つように、使えるようにする」ということです。そうすることで、類語にもあった「有効性」などもより強い意味を持ちます。
逆に対義語はその意味を弱め、よりポジティブな意味へと変化します。それでは、有用性を高めるには何をすればよいのでしょうか?有用性という言葉が用いられる人は、有用性の意味から「仕事ができる人」という捉え方をされます。つまり、有用性を高めるにはより物事をスムーズに進められるように努力すれば良いのです。
仕事の効率化によってできる人になる
仕事ができる人になるには、アイデアや働き方をより効率化していくことが必要です。実はこの「効率化」という言葉、有用性と似ているのです。「効率が良い」という言葉は、「生産性を向上させている」という意味があります。効率よく仕事に取り組めば、有用性を高めることになります。
有用性・英語表現
英語表現にももちろん有用性という表現が存在します。最後に、有用性の英語表現について紹介していきます。これは、現在英語を学んでいる人や仕事で英語を使う人にとってはとても良い知識になります。有用性を高めるためにも、ぜひ知っておいてください!
使いやすさ・利便性
有用性の英語表現には、「usability」(使いやすさ)「utility」(利便性)があります。有用性とは「役に立つ」「使える」という意味ですから、こちらの英語表現はかなり有用性という言葉に近いものになります。それでは、この英語表現を使った例文を見ていきましょう。
有用性・英語表現の例文
有用性の英語表現として、「usability」と「utility」の両方を紹介します。まず「usability」は、「She is thinking usability for this application.」(彼女はこのアプリの使いやすさを考えている)という文章になります。
「utility」では、「They are working to improve the utility of the product.」(彼らはその商品の利便性を高める努力をしている)という文章になります。このように、有用性の英語表現にはいろいろな形があります。
海外の会社と取引をしている企業で働いている方は知っておくと便利です。自身の有用性を高めるためにも、このような英語表現は覚えておきましょう。ただ、使用する時は文法などが間違っていないか十分に注意してください。
有用性の意味とは役に立つ・使えるという事
この記事では、有用性についてその意味から使い方、例文、類語、対義語、高める方法、英語表現まで幅広く紹介してきました。意味を知ってみると、難しく思えた有用性という漢字三文字が人生のあらゆる場面で使えることが分かります。
それは会社やビジネスの場であったり、医療の現場であったり、日常の何気ない瞬間であったりします。有用性という言葉の意味は簡単に言えば「役に立つ」「使える」ということが、これはポジティブな意味です。
有用性という言葉を使ったり、使われたりするということは相手を褒め、自分も褒められているということになります。会社の上司や同僚、お友達、家族に「仕事のできる人」「良く気の付く人」と言われるように、この記事を参考にして有用性を高めていってください!