尽力いたしますの意味とは?
「尽力いたします」という言葉を聞くことが時々ありますが、「尽力いたします」の意味をきちんと理解している人はそう多くありません。
「尽力いたします」という言葉はそうそう使われる言葉ではありませんので、「尽力いたします」などということを言ったことがないという人の方が多いためです。
「尽力いたします」という言葉にはいったいどのような意味があるのか、まずは「尽力いたします」の意味についてご紹介しましょう。
精一杯努力しますという意味
「尽力いたします」の意味の一つ目は、「精一杯努力します」という意味です。「精一杯努力します」の意味は「力のある限り努力します」という意味で、自分の限界ぎりぎりまで努力することを表しています。
「尽力いたします」という言葉はビジネスシーンなどにおいても時折使われることがありますが、自分にとってはかなり重い仕事を命じられた時などに、上司に対して「尽力いたします」と言う場合に使うことが多いです。
他には取引先の要求がかなりきつい場合などにも、「精一杯努力します」という意味で「尽力いたします」という言葉を使うことがあります。
あることのために力を尽くすという意味
「尽力いたします」の意味の二つ目は、「あることのために力を尽くす」という意味です。「尽力」は「力を尽くす」という意味なので、「尽力いたします」を簡単に言い換えたのが「あることのために力を尽くす」です。
「尽力いたします」という言葉はビジネスシーン以外にも結構使われることがありますが、そういった時には「あることのために力を尽くす」という意味で「尽力いたします」という言葉を使います。
「尽力いたします」には「精一杯努力します」という意味と「あることのために力を尽くす」という意味がありますが、先にご紹介した「精一杯努力します」という意味だけ覚えておけばOKです。
尽力いたしますの由来
「尽力いたします」の意味についてご紹介しましたので、次は「尽力いたします」の由来についてご紹介します。語源や由来のある日本語は結構多いですが、「尽力いたします」という言葉も由来のある日本語の一つです。
「尽力いたします」は結構古くから使われている言葉ではありますが、大層な語源などはなく、使われている漢字に由来があります。
「尽力いたします」という言葉にはいったいどのような由来があるのか、「尽力いたします」の由来についてご紹介しましょう。
全部出し尽くすという意味の言葉が由来
「尽力いたします」の由来は、「全部出し尽くす」という意味の言葉にあります。「尽力いたします」の「尽」という漢字には「全部出し尽くす」という意味があり、これに「力」がつくことで「力を全部出し尽くす」という意味になります。
これらの漢字の意味から「尽力いたします」の意味は「力を全部出し尽くします」という意味になりますが、現代においては「精一杯努力します」という意味に変わってきています。
「力を全部出し尽くします」というとかなり重いイメージになりますが、「精一杯努力します」という言い方ならあまり重いイメージはなく、「自分にできる限りのことはする」という少し軽いニュアンスになります。
尽力いたしますの特徴
「尽力いたします」の由来についてご紹介しましたので、次は「尽力いたします」の特徴についてご紹介します。「尽力いたします」が良く使われる場面には、共通する特徴がいくつかあります。
「尽力いたします」という言葉は一般的な日常会話などの中で使われることはほぼありませんので、使われる場面などは限定されると言えます。
「尽力いたします」という言葉が良く使われるのはいったいどのような場合なのか、「尽力いたします」の特徴についてご紹介しましょう。
ビジネスシーンで良く使われる
「尽力いたします」の特徴の一つ目は、ビジネスシーンで良く使われるということです。「尽力いたします」は上司に対して言ったり取引先に対して言ったりと、ビジネスシーンにおいて良く使われるという特徴があります。
「尽力いたします」の意味は「精一杯努力します」という意味ですが、このシンプルな言葉の中には「頑張る」という決意が込められています。
ビジネスシーンで上司から命じられた仕事や取引先からの頼まれごとなどに対して返事をする際に、「尽力いたします」と言って自分が「頑張る」と決意していることを相手に伝えます。
政治家などが良く使う
「尽力いたします」の特徴の二つ目は、政治家などが良く使うということです。「尽力いたします」という言葉を最も良く耳にするのは、政治家が何かを閣議決定した時や選挙で政策を述べる時などです。
「尽力いたします」の意味は「精一杯努力します」という意味ですが、政治家などが「尽力いたします」という言葉を使う場合には、「身を粉にして頑張る」というニュアンスを含めていることが多いです。
有権者のため、国民のために自分がどれほど頑張る決意をしているかを伝えたいという時に、政治家などは「尽力いたします」という言葉を使うことが多いと言えます。
敬語表現である
「尽力いたします」の特徴の三つ目は、「尽力いたします」は敬語表現だということです。「尽力いたします」はビジネスシーンや政治家の決意表明などで良く使われますが、実は「尽力いたします」はちゃんとした敬語表現です。
「尽力します」でも敬語になりますが、「尽力いたします」になると敬語は敬語でも謙譲語になり、単なる敬語よりさらに丁寧で相手を立てる意味になります。
ビジネスで上司や取引先に対して「尽力いたします」という敬語表現を使うのは当たり前のことですが、政治家が国民に対して「尽力いたします」という敬語表現を使うのは「目線は同じですよ」ということをアピールする狙いもあると言えます。
自分以外のために使われる
「尽力いたします」の特徴の四つ目は、「尽力いたします」は自分以外のために使われる言葉だということです。「尽力いたします」はビジネスシーンなどで良く使われますが、この場合「会社のために」という意味で使われています。
また政治家が「尽力いたします」という言葉を使うのは、「国民のために」という意味になり、ビジネスシーンでの「尽力いたします」も政治家の「尽力いたします」も自分以外の誰かのために何かをするという意味になります。
「尽力します」でも敬語表現になりますが、「尽力いたします」という謙譲語の敬語表現にすることによって、低姿勢で自分以外の誰かのために頑張ることを強調するということです。
相当努力が必要な場合に使われる
「尽力いたします」の特徴の五つ目は、相当努力が必要な場合に使われるということです。「尽力いたします」の意味は「精一杯努力します」という意味なので、たいした努力が必要ではない場面では使えません。
ビジネスで上司から難しい仕事を任された場合などには相当な努力が必要になりますので、このような場合には「尽力いたします」という返事をすることができます。
また取引先から条件的に難しい取引などを持ちかけられたりした場合にも相当な努力が必要になりますので、このような場合にも「尽力いたします」という言葉を使って「精一杯努力します」という気持ちを伝えます。
尽力いたしますの読み方
「尽力いたします」の特徴についてご紹介しましたので、次は「尽力いたします」の読み方についてご紹介します。「尽力いたします」の読み方がわからない人はそう多くありませんが、読み方がわからない人も少しはいます。
「尽力いたします」の「尽」という漢字の読み方を「つくす」という読み方でしか知らない人には、「尽力いたします」の読み方はわからないでしょう。
「尽力いたします」という言葉はいったいどのような読み方なのか、「尽力いたします」の読み方についてご紹介しましょう。
尽力いたしますの読み方は「じんりょくいたします」
「尽力いたします」の読み方は、「じんりょくいたします」です。「尽力」と書いて「じんりょく」と読みますので、「尽力いたします」の読み方は「じんりょくいたします」になります。
「尽力いたします」という言葉を入力しようとしても読み方がわからないため入力できないという人もいますが、「尽力」の読み方は「じんりょく」なので「じんりょくいたします」と入力して変換すれば「尽力いたします」になります。
「尽力いたします」という敬語表現は口頭で使われることが多いため、読み方がわからず適当に違う読み方で言ってしまうと恥をかきます。「尽力いたします」の読み方は「じんりょくいたします」なので覚えておきましょう。
尽力いたしますの使い方
「尽力いたします」の読み方についてご紹介しましたので、次は「尽力いたします」の使い方についてご紹介します。「尽力いたします」はビジネスシーンなどで多く使われますので、主にビジネス向けの例文になります。
「尽力いたします」はビジネスシーンにおいて上司や取引先などに対して使うことが多いので、例文をそのまま使うこともできますし、少し形を変えて使うこともできます。
「尽力いたします」という言葉はいったいどのような使い方をすれば良いのか、「尽力いたします」の使い方についてご紹介しましょう。
例文①
「尽力いたします」の使い方の一つ目は、「予算的に苦しいですが、何とかご要望にお応えできるよう尽力いたします」という例文です。
この例文は取引先との交渉に使える例文で、「ご要望にお応えできるよう尽力いたします」という例文はビジネスシーンで結構良く使われています。
自分の予算に対して相手の予算が少ないといった場合には、このような例文をそのまま使うことができますので、覚えておくと良いでしょう。
例文②
「尽力いたします」の使い方の二つ目は、「私のような若輩者にとってはかなり難しい案件ですが、ご期待に沿えるよう尽力いたします」という例文です。
この例文はビジネスシーンで上司などから難しい仕事を任された場合に使える例文で、実際に出来の良い新人などが上司から難しい仕事を任された際にそのまま使うことができます。
この例文では「ご期待に沿えるよう尽力いたします」と言っていますが、この部分は定型文とも言って良い「尽力いたします」の使い方なので、こちらも覚えておきましょう。
例文③
「尽力いたします」の使い方の三つ目は、「大学で学んだことを活かし、御社の即戦力となれるよう尽力いたします」という例文です。
「尽力いたします」という言葉は会社の面接などにおいて使うこともあり、「即戦力となれるよう尽力いたします」という言い回しは定番です。
「尽力いたします」は実際に会社に入った後も色々な場面で使うことができますが、会社に入るための面接においても自己PRなどでも使われるということです。
例文④
「尽力いたします」の使い方の四つ目は、「貴社に採用して頂けましたら、一日も早く利益を生み出せる人材になれるよう尽力いたします」という例文です。
この例文は履歴書での「尽力いたします」の使い方の例文です。「尽力いたします」という言葉は面接でも使えますが、履歴書での自己PR欄でも使うことができます。
「尽力いたします」という言葉は「~できるよう」「~になるよう」など、「よう」という言葉とセットで使われるのが定番なので、「できるよう」「沿えるよう」などとのセットで覚えておくと良いでしょう。
尽力いたしますの注意点
「尽力いたします」の使い方についてご紹介しましたので、次は「尽力いたします」の注意点についてご紹介します。「尽力いたします」という言葉を使う際には注意しなければならない点があります。
「尽力いたします」の意味は「精一杯努力します」という意味ですが、こういったことを伝えたい場合であっても「尽力いたします」という言葉を使ってはいけないこともあります。
「尽力いたします」という言葉を使う際にはいったいどのような点に注意をしなければならないのか、「尽力いたします」の注意点についてご紹介しましょう。
自分のためには使わない
「尽力いたします」の注意点は、「尽力いたします」という言葉は自分の為には使わないということです。先にご紹介した「尽力いたします」の特徴の所で「尽力いたします」は「自分以外のために使われる言葉」だと述べました。
「尽力いたします」の「尽力」というのは、会社のためや国民のためなど、自分以外のために使われる言葉であって、自分が自分自身のために何かを頑張るといった場合には使うことができません。
自分自身にしか利益がないという場合には、いくら努力が必要であっても「尽力する」という言葉は使えないということです。
大学進学などには応援してくれる家族なども関わってきますが、結局は本人がメインになりますので、こういった場合には「尽力いたします」は使えません。
尽力いたしますは精一杯努力しますという意味
「尽力いたします」の意味や使い方の例文などについて色々とご紹介してきましたが、如何だったでしょうか。「尽力いたします」の意味は「精一杯努力します」という意味なので、正しい意味を理解して正しく使いましょう。