雨の日でもキャンプは楽しめる!
家族や友達、恋人と一緒でも、あるいは一人でも、自然の中ならではの様々な楽しみ方ができるキャンプ。けれども、何週間も前からキャンプへ出かける計画を立てていたのに、キャンプの当日に現地の天気予報が雨でがっかり、なんてこともあります。
雨が降っていると外遊びも思うようにはできませんので、楽しみが半減どころかまったく楽しめないようにも思えますが、決してそんなことはありません。たとえ晴れの日のような楽しみ方はできなくても、雨の日ならではのキャンプの魅力や楽しみ方もいろいろあります。
この記事では、雨の日のキャンプの楽しみ方をご紹介します。雨の日のキャンプの必需品や雨対策の服装、注意点などもまとめてご紹介しますので、雨の日にキャンプへ出かけるときやキャンプ中に雨が降ってきたときなどにぜひ参考にしてみてください。
雨の日ならではのキャンプの魅力・楽しみ方
まず最初に、雨の日ならではのキャンプの魅力・楽しみ方についてご紹介します。雨の日のキャンプは、雨で服装が濡れるだけでなく、地面が泥だらけでぬかるんでいます。晴れの日よりもテントの設営や撤去が大変になりますし、荷物を運ぶだけでも一苦労です。
大変な思いはできる限りしたくないという場合には、雨の日にキャンプをするのはやめておいた方が無難といえます。けれども、大変なのは覚悟のうえで思い切ってキャンプを決行すると、雨の日ならではの楽しみ方ができます。では、雨の日のキャンプにはどんな魅力や楽しみ方があるのでしょうか?
キャンパーのテクニックが見られる
雨の日ならではのキャンプの魅力・楽しみ方の1つ目は、「キャンパーのテクニックが見られる」です。ベテランキャンパーはこれまでに様々な状況でのキャンプを経験していますが、キャンプ場に人が少ない雨の日はそういったベテランキャンパーのテクニックを観察するチャンスです。
雨の日のタープの張り方や調理の仕方など、キャンプ慣れしているキャンパーがどのような雨対策を行っているのか観察させてもらい、テクニックをどんどん盗んでしまいましょう。
もちろん、ただ他人のテクニックが観察できるだけではありません。雨の日のキャンプでは、自分自身も晴れの日にはしないような苦労を経験することになりますので、確実にキャンプのスキルアップに繋がるはずです。
静かで景色もいい
雨の日ならではのキャンプの魅力・楽しみ方の2つ目は、「静かで景色もいい」です。人気のキャンプ場となると、休日にはたくさんの人が集まりますので、静かに過ごすことが難しい場合も多いです。
雨の日であれば、普段は混雑しているキャンプ場でも空いている可能性が高く、日常を忘れてのんびりと過ごすことができます。騒がしい迷惑キャンパーに遭遇する可能性も低いです。
また、晴れの日には見られない景色が楽しめるのも雨の日ならではです。すでに何度も訪れているキャンプ場であっても、雨によって普段とは違った雰囲気に包まれ、晴れの日とはまったく違う景色に見えます。キャンプ場の中を散歩したり、雨が落ちる様子を眺めたり、いろいろな楽しみ方ができます。
雨上がりは一層綺麗
雨の日ならではのキャンプの魅力・楽しみ方の3つ目は、「雨上がりは一層綺麗」です。雨の景色だけでなく、雨上がりの景色を楽しめることも、晴れの日にはできない雨の日のキャンプならではの楽しみ方といえます。
雲間から差す光や水たまりに映る景色、雨に濡れた草木など、雨上がりにしか見られない景色が見られます。晴れの日では撮ることができないような幻想的な写真を収めるチャンスでもありますので、写真を撮るのが趣味という方はぜひ雨の景色や雨上がりの景色の撮影にチャレンジしてみましょう。
誰かとゆっくり話す
雨の日ならではのキャンプの魅力・楽しみ方の4つ目は、「誰かとゆっくり話す」です。晴れの日のキャンプの楽しみ方といえば、青空の下でのバーベキューや花火、虫取り、川遊び、アスレチック遊び、天体観察などが定番で、テントの外で遊ぶのが基本となっています。
一方で、雨の日のキャンプはテントの中や屋内で過ごすのがメインとなります。行動が制限され、一緒に行く人との距離が近くなりますので、ゆっくり話したりゲームをしたりしてお互いへの理解を深め合うことも1つの楽しみ方です。
雨の日のキャンプの必需品
続いては、雨の日のキャンプの必需品についてご紹介します。雨の日にテントを張るのは大変ですので、雨の日のキャンプではコテージやバンガローを借りるという手もあります。
けれども、せっかくなのでテントで泊まりたいという方は多いでしょう。雨の日のキャンプのときに、テントで快適に過ごすためには、雨対策用の準備が必須となります。
雨具
雨の日のキャンプの必需品の1つ目は、「雨具」です。街中で使う雨具というと傘が思い浮かびますが、キャンプであればレインコートが必需品となります。傘を差すと片手がふさがってしまい、テントの設営・撤去などを行うときに作業しづらいからです。
意外とキャンプの雨対策として忘れがちですが、必ずレインコートを持っていきましょう。高いレインコートを用意する必要はなく、100均で売られているものでOKですので、全身をすっぽりと覆えるタイプがおすすめです。
ただし、テントからトイレに行くときなどに毎回レインコートを着るのは面倒ですから、傘も併せて持っていくと便利です。また、靴も絶対に濡れたり泥だらけになったりしますので、長靴も一緒に持っていきましょう。
ビニール袋
雨の日のキャンプの必需品の2つ目は、「ビニール袋」です。雨でびしょびしょに濡れたテントを持ち帰るときに、そのまま車に乗せると車が濡れてしまいます。そんなときにあると役立つのがビニール袋です。大きめのビニール袋に濡れたテントを入れると、車の中が濡れずに済みます。
大きめのクーラーボックスを持っている場合には、濡れたものをクーラーボックスに入れて持ち帰るという方法もありますが、帰りにクーラーボックスが空になっているとも限りませんのでやはりビニール袋は必需品です。濡れた服や靴を入れるのにも使えます。
また、ビニール袋ではなく、防水機能のあるドライバックを活用するのもおすすめです。ビニール袋のように簡単に破けたりしないため、使い勝手がよいです。
レジャーシート
雨の日のキャンプの必需品の3つ目は、「レジャーシート」です。テントの耐水圧を超えるような大雨が降ったり、テントが劣化していたりすると、テントから雨漏りすることもあります。そんなときには、レジャーシートをテントの上に掛けると、雨漏りの応急対策になります。
他にも、荷物が濡れないように荷物の上に掛けたり、車の中が濡れないように車の中に敷いたり、使うかわからなくてもとりあえず用意しておくといろいろと役立ちます。ホームセンターなどで販売されているブルーシートで大丈夫です。
雨の日にテントを張る場合には、雨の侵入を防ぐためにテントの下に敷くグラウンドシートが必需品となりますが、もしグラウンドシートを忘れた場合もブルーシートで代用できます。
タープ
雨の日のキャンプの必需品の4つ目は、「タープ」です。雨の日のキャンプで快適に過ごすためには、タープも必需品となります。タープとは、雨や日差しを防ぐために屋根のように張る布のことです。
タープの下にいれば雨に濡れることがなく、屋内にいるような感覚で過ごすことができます。雨の日のキャンプで使うタープは、防水性の高いものを選び、張り方にも工夫しましょう。テントとタープを連結させるように設営する「小川張り」がおすすめです。
もしタープの下で焚き火をする場合には、燃えにくい素材でできた焚き火タープを選びましょう。通常のタープの下で焚き火をすると、火の粉で穴があいたり熱で溶けたりする可能性がありますが、焚き火タープならタープの下でも安心して焚き火やバーベキューを楽しめます。寒さ対策にもなります。
灯り
雨の日のキャンプの必需品の5つ目は、「灯り」です。雨の日は視界が悪くなりますので、灯りも多めに用意しておくと安心して過ごせます。ガスランタンやオイルランタンは雰囲気が抜群ですが、キャンプ初心者の方には、扱いやすくて安全なLEDランタンがおすすめです。
雨の日のキャンプの服装
続いては、雨の日のキャンプの服装についてご紹介します。雨の日のキャンプで快適に過ごすためには、持ち物だけでなく、服装にも注意する必要があります。
雨で濡れて体が冷えたり、場所によっては夏でも気温があまり上がらなかったりする場合もありますので、寒さ対策用の服装も必需品です。寒くなったときにサッと羽織れるような上着を忘れないようにしましょう。
また、気を付けていても服装が濡れたり泥で汚れたりすることがありますので、濡れたり汚れたりするのを心配しすぎなくていいように、着替え用の服装やタオルも必ず用意していきましょう。
レインコート
雨の日のキャンプの服装といえば、先ほどもお伝えしましたようにレインコートが必須となります。通常は100均のもので十分ですが、サイクリングや登山、散策なども楽しみたい場合には、防水透湿性機能のあるレインコートがおすすめです。
防水透湿性機能のあるレインコートなら、外からの水を防いでくれるだけでなく、体から出る汗や熱気を外に排出してくれますので、ジメジメしていても快適に過ごせます。
長靴
濡れたままの靴で過ごすのもとても不快ですので、雨の日のキャンプでは服装だけでなく足元にも気を配る必要があります。忘れずに長靴も持っていきましょう。たとえすぐに雨が止んだとしても、草が濡れていたり地面がぬかるんでいたりする場合があります。
日本野鳥の会のバードウォッチング長靴は、バードウォッチング用に作られたレインブーツですが、素材が柔らかくて動きやすいためキャンパーにも人気です。
雨の日のキャンプの注意点
最後に、雨の日のキャンプの注意点についてご紹介します。雨の日のキャンプでは、道具の管理やテントの設置場所など、晴れの日のキャンプよりも注意点が多くあります。しっかりと注意点を頭に入れたうえで、正しい雨対策をして、安心・安全に雨キャンプを楽しみましょう。
灯りについて
雨の日のキャンプの注意点の1つ目は、「灯り」についてです。雨の日は視界が悪いため灯りを多めに用意しておくと安心であることを前述しましたが、雨が避けられる場所や明るい場所には虫も集まりやすくなりますので注意しましょう。
LEDライトには虫が寄りにくいともいわれていますが、他に明るい場所がなければ結局は寄ってきます。サイト全体を明るくし過ぎると、たくさんの虫が寄ってきてしまいますので、灯りを少し暗めにしてテーブルから離して設置するとよいでしょう。
道具の管理について
雨の日のキャンプの注意点の2つ目は、「道具の管理」についてです。雨の日のキャンプで、雨から人や道具を守るためには、タープが必須となります。テントや他のタープと上手く連結させることで、大きな屋根を作ることができます。
テントとタープを連結させる「小川張り」やタープと車体を連結させる「カーサイド張り」などがおすすめです。テントを張る前にまずタープを張ってしまうと、道具を広げるスペースを確保することができ、雨の中でも慌てずに作業を進められます。
テント設置場所について
雨の日のキャンプの注意点の4つ目は、「テント設置場所」についてです。テントの設置場所は、雨の日のキャンプの最大の注意点となります。雨の日のキャンプで、安心・安全に過ごすためには、テントの設置場所の選び方が何よりも重要です。
テントの設置場所の選び方のポイントとなるのが、水はけのよい場所を選ぶことと低い場所を避けることです。土のサイトは水はけが悪いため、ぬかるみや水たまりができやすくなります。芝生や砂利などの水はけのよいサイトを選ぶようにしましょう。
また、テントを周囲より低い場所に設置すると、水が流れ込みやすくなりますので、雨が降っているときや降りそうなときには低い場所に設置するのは避けましょう。さらに、河川や渓流の近くにテントを張る場合には、増水した場合にどこまで水が来るか考えたうえで、設置場所を決めることも大切です。
その他必要な対策
濡れたテントをそのまま放置しておくと、カビが生えてしまったり、撥水性を高めるためのコーティング剤が溶けてしまったりします。雨で濡れたテントは、ビニール袋などに入れて持ち帰り、乾燥やメンテナンスをしっかりと行いましょう。
雨の日のキャンプを楽しむためには、気持ちの持ちようも大切です。せっかくのキャンプの日に雨が降ってしまっても、決行すると決めたからにはポジティブに楽しみましょう。
雨の日ならではのキャンプを楽しんでみよう!
雨の日のキャンプの楽しみ方を、雨の日のキャンプの必需品や雨対策の服装、注意点などと共にご紹介しました。
雨の日のキャンプには雨の日ならではの楽しみ方がいろいろあります。雨が降ったらキャンプへ出かけるのをやめるという手もありますが、せっかくなので雨の日ならではのキャンプを楽しんでみてはいかがでしょうか。