朝礼スピーチのネタが見つからない!
朝礼でスピーチを取り入れている会社で、自分にその役が回ってきた時に、スピーチが苦手な人にとって、何をテーマにどんなネタを話せば良いのか悩む方が多いのではないでしょうか。
「朝礼にふさわしいテーマ」と考えれば考えるほど、ネタが見つからずに焦ってしまいます。スピーチに苦手意識を持つ原因には、恥ずかしがり屋、口下手、考えすぎなどがあります。
しかし、朝礼スピーチのネタの見つけ方や話し方のコツを覚えれば、スピーチに少し自信がつき苦手意識を克服する助けになります。朝礼スピーチに苦手意識を持っている方は、これからの記事を参考にしてみてください。
そもそも朝礼スピーチってなぜするの?
そもそも朝礼スピーチは何故するのでしょう。朝礼で社員がスピーチをすることに目的や効果があるのでしょうか。会社の規則だから仕方なしにやるという人が多いのも事実です。しかし「仕方ないからやる」とネガティブに捉えると、余計朝礼スピーチに苦手意識が生まれます。
目的や効果があり、自分のスキル向上にも役に立つとポジティブに考えれば、プレッシャーが軽くなり苦手意識が取れるのではないでしょうか。それでは朝礼スピーチをする目的や効果などを解説します。
職場のコミュニケーションの活発化
朝礼スピーチの目的のひとつに、社員同士の連携や交流を高め職場のコミュニケーションを活発にすることがあります。職場の仕事は一人でするのではなく、互いに協力し合いながら進めるものです。
スピーチを聞くことは、その人の考え方や興味を持っている事柄などを知ることができ、互いにコミュニケーションをとるキッカケになります。職場の環境は、社員同士の円滑な人間関係とコミュニケーションで決まります。
スピーチの内容で共通の話題や、興味を持っているネタなどがあれば、話しかけるキッカケになりコミュニケーションが生まれます。つまり朝礼スピーチで互いのコミュニケーションが活発になれば、働きやすい環境ができ生産性の向上にもつながります。
モチベーションを高める
朝礼スピーチの目的には「モチベーションを高める」という効果があります。変化の少ない職場で、毎日同じことを繰り返していると仕事に対するモチベーションは上がりません。そんな場合に朝礼スピーチが刺激になることがあります。
モチベーションの原動力には個人差がありまちまちですが、モチベーションが下がる原因でほとんどの人に共通するのがマンネリ化です。スピーチを通してその人の取り組みや考え方に接することは、刺激になりモチベーションを上げるキッカケになります。
人によってその刺激は、競争心や闘争心を引き出します。敵対するのではなくポジティブに良い方向に働かせれば、自分の向上につながります。
またスピーチの内容に共感して「よし自分もやってみよう」という原動力になる場合があります。このように朝礼スピーチにはモチベーションを高める目的があります。
伝える力の訓練
朝礼スピーチのもう一つの目的に「伝える力」の訓練があります。ビジネスの商談や打合せ、会議やプレゼンなどでは相手にわかりやすく要点を伝えることが大切です。
朝礼スピーチの話す内容を考えることは、短い時間の中でテーマやネタの要点をまとめ、相手にわかりやすく話さなければなりません。つまり「まとめる力」「伝える力」を磨くことになります。この力(スキル)はビジネスでは非常に重要になるので朝礼スピーチで訓練するのです。
朝礼スピーチを頭から苦手とネガティブに考えずに、様々なスキルを身につける練習の場と気軽にポジティブに考えて苦手意識を解消しましょう。
朝礼スピーチの作り方
スピーチには話の構成や作り方にコツがあります。特に朝礼スピーチは、長々と喋るのではなく1分〜3分と短時間でまとめるので、なおさら話の作り方に工夫が必要です。
それでは、スピーチの内容をどのような点に注意して要点をまとめていけば良いのか、作り方のポイントを紹介します。
テーマ・ネタを決める
まず最初にテーマやネタを決めることが大切です。これは朝礼スピーチに限ったことではなく、小説やエッセイ、映画や講演など言葉にまつわる全てに共通することです。
小説などの本を選ぶときにはタイトルやオビを見て決めます。スピーチのテーマやネタは本や小説の「タイトル」にあたります。朝礼スピーチでも冒頭に「今日は〇〇についてお話をします」のようにテーマやネタを表明することで、聴き手の関心度が全然違ってきます。
ただし、面白そうだからといって会社の方針に背くような内容や、ネガティブで批判的なテーマは避けましょう。朝礼にふさわしいテーマを選ぶよう心がけることが大切です。
「起」「承・転」「結」を意識して構成
次に作り方のコツで大切なのは「起」「承・転」「結」の3つの構成要素です。この構成要素は、映画やドラマ、小説などの作り方のポイントと同じです。ストーリーを膨らませて最後まで飽きさせずに魅せる重要な要素です。朝礼スピーチは短いストーリーを作るのと同じです。
「起」はテーマを含めた導入部分で、聴き手に興味を持たせる大切な要素です。この部分を魅力的に作ることによって次の展開に聴衆を繋ぐことができます。
「承・転」は伝えたいことの本文です。エピソードや体験、思わぬ展開などを交え、聴き手を飽きさせないようにわかりやすく伝えることがコツです。
「結」は最後を締めくくる言葉です。どんなストーリーでも結末が良くなければ話の全体が締まりません。推理小説のようなドンデン返しは朝礼スピーチでは必要ありませんが、内容を簡潔にまとめる言葉で締めくくりましょう。
朝礼スピーチにおすすめのネタとスピーチのコツ
話のネタは色々なところに転がっていて、友達や仲間同士では気軽にネタが出てきます。しかし、いざ朝礼スピーチのネタとなると、なかなか見つけられないことが多いのではないでしょうか。
それは朝礼スピーチにふさわしいネタと考えすぎるからです。内容は仕事に関連しなければいけないのでは?こんなことを話すと上司に睨まれるのでは、また同僚に軽蔑されるのではと迷ってしまうからです。
仕事に有益なネタとはなんなのでしょう。お互いを知りコミュニケーションを高めることや、自分の考え方や趣味を知ってもらうことも間接的に仕事に寄与することになるのです。それでは朝礼スピーチにおすすめのネタの見つけ方や、スピーチのコツを紹介します。
ネタ①ウェブ記事
ウェブ記事をスピーチのネタにする方法があります。例えば「先日ネットでダイエットに関する記事で面白い発見がありました」のように、特に女性に関心度が高いネタを掴みにして話し始める方法です。
ダイエットは仕事には関係のないネタですが、ダイエットをすることでモテるようになり、自信がついて消極的だった自分が仕事にも積極的に取り組めるようになったなどのエピソードを交えることで、朝礼にふさわしい内容にすることができます。
つまりウェブ記事は誰でも関心度が高いネタです。話の掴みにウェブネタを使い興味を向けさせて、次第に仕事に関連付けていくのが朝礼スピーチの作り方のコツです。
ネタ②今日は何の日
朝礼スピーチを行う日が、なんの日に当たるのかを調べてテーマにする方法があります。年間365日のうち「〇〇の日」は意外にたくさんあります。スピーチ当日が当たらない場合は、前日や明日・明後日を話題にすれば大抵「〇〇の日」になります。
また有名人や著名人の誕生日をネタにするのもスピーチの作り方のコツです。例えば「今日は、幕末に日本の夜明けを演出した坂本龍馬の誕生日です」のように人気の高い人物をネタにすれば、聴き手の関心を集められます。
そしてスピーチの最後に「幕末に活躍した坂本龍馬にあやかり、職場や仕事に新風を巻き起こせるように努力したいと思います」の例文のように結べば、素敵な朝礼スピーチになります。
ネタ③時事
タイムリーな時事ネタをテーマにするのも、作り方のコツです。日本だけでなく世界中で様々なニュースが、毎日新聞やテレビで話題になっています。政治問題や経済問題、事故や事件、スポーツや気象情報など時事ネタは溢れるようにたくさんあるので探すのに困りません。
自分が興味や関心のあること、心に残ったこと、得意な分野などをネタにすれば、割合苦労なく話をまとめることができます。トレンドだからといって自分の不得意な分野は、スピーチの内容に説得力がなくなるので避けましょう。
ネタ④名言・ことわざ
偉人や先人の残した名言やことわざには、現代のビジネスや人生のためになることが多いので、スピーチのネタとしては非常に有意義でよく取り上げられるテーマです。
しかし、話の作り方次第では堅苦しく優等生的になり、聴き手の興味を半減させてしまうことがあります。ウイットの利いたユーモアを交えるように作ることが朝礼スピーチのコツです。
例えば、相対性理論で有名な物理学者アインシュタインの名言に「天才は努力する凡人」があります。「僕は凡人なので逆を言えば天才かも?」のように天才と凡人というキーワードにユーモアを交えて名言をネタにします。
またアインシュタインは「大切なのは、疑問を持ち続けること」と言っています。「僕は天才なので、いつも仕事で疑問ばかり持っています(笑)」のように展開することでスピーチの内容が堅苦しくなく聞き入れてもらえます。
ネタ⑤季節の話題
季節の話題は万人に受け入れられやすいネタです。スピーチをしている季節は万人に共通なのですが、意外に知られていない季節行事や、自社で扱っている季節商品情報などを交えるのも効果的な作り方です。
また「木々の緑も次第に濃くなり夏が近づいてきました、私はこの季節になると必ず思い出すことがあります」の例文のように季節の話題に、自分のエピソードを加えるのも作り方のコツです。
ネタ⑥本
読んだ本の中で、心に残ったことや興味深い部分などをネタにするのも良い方法です。もし本を全部読む時間がない場合は、目次を見て興味がありそうな章を拾い読みします。読みながらメモを取ると後でまとめやすくなります。
ただ、あらすじをまとめたものでスピーチの題材にするのは避けましょう。あらすじでは、うったえるものが薄いので相手に真意が伝わりません。自分が感動した部分や心に残った点を要約することが大切です。
ネタ⑦健康
朝礼スピーチのテーマとして健康ネタは、誰もが関心を持っている事柄です。特に糖尿病などの成人病や、太りすぎ(ダイエット)などの美容健康問題に関心が高いです。
自分で調べた健康情報に、実際に行った体験談を加えることで、信憑性が高くなり関心度が上がります。そのことがきっかけで友達や仲間ができることがあります。職場の人間関係やコミュニケーションは仕事をしていく上で非常に大切なので、健康ネタは非常に良い朝礼スピーチと言えます。
朝礼スピーチの例文を紹介
朝礼スピーチは、1分ではあっさりしすぎで物足りなさが残り、5分では長すぎる感があるので、3分程度が一般的です。喋るスピードにもよりますが、3分は短いようでも文字にすると900字〜1000字くらいになり、意外にたくさんの内容を盛り込むことができます。
とはいえ、欲張りすぎて内容を豊富にしすぎると聞きづらくなってしまいます、構成の要素「起承転結」に沿って簡潔に要点をまとめることが肝心です。それでは、朝礼スピーチの例文の一部を紹介します。
例文①
朝礼スピーチの構成「起」は、イントロになる導入部で本でいえばタイトルです。イントロで何について話すのかを知らせることで、聴き手の興味を集めるので非常に大事です。
例えば「今日は何の日かご存知でしょうか?実は29日は肉の日で、肉屋さんでは肉の安売りセールなどがよく行われます」の例文のように「肉の安売り」など関心の高い言葉を入れて導入部を作ります。
次に「肉は好きな人が多い食品ですが、太りすぎやダイエットに注意している人には要注意の食べ物です。実はダイエットにも効果がある驚きの食べ方があるのです」のように展開します。
この例文のように関心の高いダイエットと食べたい肉を組み合わせることで、聴き手の興味を集めスピーチの内容に膨らみを与えるのが構成の中核「承」です。
そしてさらに「しゃぶしゃぶなどで肉の脂肪分を落とし、野菜やスイカ・フルーツなどと組み合わせて食べるとカロリーも少なく、ストレスなくダイエットにも効果があるのです」のように意外性などを紹介することで、話の内容にメリハリ「転」がでます。
そして最後に「今日は肉の日です。ダイエットや健康にも良い食べ方で大いに肉を楽しみ、明日の仕事の活力にしましょう」のように締めくくります。これが「起承転結」を踏まえた朝礼スピーチの例文です。
例文②
イントロの導入部で「今日は神童と呼ばれた有名な作曲家モーツアルトの誕生日です。みなさんは誕生日で占う数秘術をご存知でしょうか」は、多くの人が興味を持つ占いと、大作曲家モーツアルトを掴みに使った朝礼スピーチの例文です。
次に「モーツアルトは数秘術占いでは11というマスターナンバーという特別な運命数を持っています。みなさんの中にも同じ誕生日方や、同じ運命数を持っている方がいらっしゃるのではないでしょうか」のように興味の矛先をさらに広げていきます。
さらに「同じ運命数を持つ有名人には、美輪明宏や細木数子、オバマ元大統領やマライヤ・キャリーなど神秘的な魅力を持つ人や、クリエイティブな芸術家などに多いのが特徴です」のように有名人の名前を挙げることで、スピーチの内容を大きく膨らませていきます。
そして、運命数の計算の仕方などを簡単に説明した後に「占いを信じる信じないは個人差があり自由ですが、神秘的な能力はみなさんにも備わっていて仕事にも無意識のうちに影響しているのかもしれませんね」のように結びます。
コツを掴んで苦手な朝礼スピーチを克服しよう!
朝礼スピーチは多くの企業で取り入れていますが、スピーチが苦手な人にはプレッシャーになり苦痛に感じる人も多くいます。朝礼スピーチをする理由や目的、ネタの探し方やスピーチの作り方のコツなどを紹介してきました。
また朝礼スピーチの例文も紹介しました。これらの記事を参考にコツを掴んで、苦手な朝礼スピーチを克服してください。