フェルトの手縫いの縫い方・ブランケットステッチをマスターしよう!
気軽に手縫いを楽しみたいときにぴったりな、フェルトを使った手芸作品を作ったことはありますか?シンプルに糸を縫い付けるだけでは、フェルトの糸がほつれていってしまうため、綺麗な仕上がりならない人もいます。
そこでおすすめになってくるのが、しっかりと縫い方をマスターし、手芸作品を完成させる方法です。そこでこの記事では、ブランケットステッチなどのフェルトの縫い方の基本をご紹介します。
もちろんブランケットステッチだけでなく、たてまつりや、文字を入れる方法などについても解説していきます。これからフェルトで手縫いを楽しもうと考えている人は、まずフェルトの縫い方を知って、綺麗な手芸作品を完成させてみてください。
フェルトの基本の縫い方の種類
ひとえに縫い方と言っても、様々な種類に分かれているわけですが、フェルトの場合は大まかに2種類に分かれています。簡潔に言えば、フェルトにはブランケットステッチとたてまつりといった縫い方を使うことが大切です。
一般的にこの2種類の縫い方をマスターするだけで、綺麗なフェルトの手芸作品を完成させることができます。もちろんフェルトだけでなく、他の生地にも応用できるような、なみ縫いやかがり縫いは事前に習得しておくことをおすすめします。
ブランケットステッチとたてまつりの2種類の縫い方は、強度が高く、綺麗な見た目をもたらしてくれます。次の項目から、2種類の縫い方について解説していくので、気になる人はぜひ参考にしてみてください。
ブランケットステッチ
まず紹介していきたいブランケットステッチは、名前からわかるように、ブランケットの周りに施す縫い方として知られています。シンプルに縁に縫い付けるだけでなく、アップリケや、フェルトのとじ合わせにも利用されています。
さらに手縫いに次第に慣れていくと、マスコット作り、ベビーアイテムにも応用する人がいて、メジャーな縫い方と言えます。もちろん刺繍糸の本数によって、全くもって違った印象や立体感に変わるので、糸を何本どりにするか決めることも大切です。
基本的に1本どりや、3本どり、6本どりがメジャーな本数とされていて、ブランケットステッチの強度を高めることもできます。ブランケットステッチをするときは、立体感に関係してくる、刺繍糸の種類や本数にもこだわりましょう。
たてまつり
一般的にフェルトだけでなく、様々な手縫い作品に使われる「まつり縫い」の中でも、たてまつりといった縫い方をご存じでしょうか?たてまつりという縫い方は、主にアップリケや、パイピングに使われています。
「まつり縫い」は、表側に縫い目を出さないために、裏側で地道に縫い合わせていく縫い方とされています。他のオーソドックスな縫い方と比べて、綺麗な仕上がりになるため、フェルトの手芸作品に使う人も数多くいます。
コツとしては、短い針目を見えるようにすると、ワンランク上のおしゃれなたてまつりに仕上げることができます。さらに手縫いにおいて大切な、玉結びが表に出てこないように、しっかりと裏側から縫い始めましょう。
フェルトの縫い方【用意する道具】
ここまでフェルトに用いられることの多い縫い方について解説してきましたが、具体的にどういった道具を必要とするかご存じでしょうか?もちろんフェルトと刺繍糸と針だけで手縫いはできるものの、もっと楽に手縫いを楽しめます。
簡潔に言えば、手縫いの道具に加えて、手芸用はさみやボンドなどを揃えておくことをおすすめします。さらに作成するフェルトの作品によっては、フェルトパーツなども用意しておくと、プロ仕様の手芸作品を完成させることができます。
特にフェルトパーツが必要な作品は、マスコット人形となっていて、お子様から人気も人気です。自分の作りたい作品に合わせて、フェルトと刺繍糸と針に加えて、細かいパーツも手に入れておきましょう。
フェルト
縫い方に様々な種類があるように、素材自体も様々なものも販売されていることから、手芸好きはしっかりと素材の種類にもこだわりを持っています。安価で使いやすいと話題のフェルトですが、どういった種類の素材かご存じでしょうか?
簡潔に言えば、フェルトは羊毛を布状にした素材となっていて、ほつれにくいのが嬉しいポイントです。小さいお子さんの手芸練習にもぴったりな側面を持っている一方、水洗いすると縮んでしまいます。
基本的に手芸屋さんだけでなく、100均などでも販売されているので、コスパよく縫い物をしたい人から人気です。いざフェルトで縫い物をするときは、縫い方だけでなく、使うフェルトの種類にも注目することも大切となります。
刺繍糸
実は手芸用に糸にも様々な種類があり、それぞれ違った特徴を持っていることをご存じでしたか?初心者の内は、そこまで糸にこだわらなくても手芸を楽しめるのですが、完成度を高めたい人は、糸の種類や色にも着目していきましょう。
一般的に「手縫い糸」と「刺繍糸」に分かれていて、フェルトを縫うときには「刺繍糸」を使うことが一般的とされています。「刺繍糸」はオーソドックスな「手縫い糸」を比べて、強度も高く、まさしくフェルトの手芸作品にぴったりです。
もちろんフェルトと同じように、手芸屋さんだけでなく、100均などでも手に入れることができます。しっかりと使うフェルトの種類や色に合わせて、自分好みの「刺繍糸」を手に入れてみてください。
その他の道具
基本的に手縫いをするときは、手芸箱の中に必要な道具が入っています。もしも針や刺繍糸といった道具を別々にそろえている人は、他に手芸用はさみや、チャコペン、手芸用定規などを事前に購入しておくことをおすすめします。
手芸用はさみは、フェルトなどを裁断しやすいような切れ味を持っていて、手芸において必要不可欠な道具の一つです。さらにフェルトでマスコットづくりをする人は、細かいフェルトパーツなども必要となります。
もちろんマスコットの中に入れる綿や、フェルトパーツを貼り付けるボンドも大切になってきます。ここまでフェルトの手芸作品において必要な道具の種類について解説していきましたが、作品に合わせて用意しておきましょう。
フェルトの縫い方【ブランケットステッチ】
いざフェルトで手縫いをするときは、ブランケットステッチやたてまつりを用いるわけですが、どういった手順を必要とするかご存じでしょうか?そこの項目から、初心者でもわかりやすいブランケットステッチの縫い方をご紹介します。
基本的にブランケットステッチは、立体感が重要となっていて、縫い方によってその立体感もなくなってしまいます。さらにシンプルに縫い付けていくだけでは、ガタガタとした縫い目になってしまうことがほとんどです。
ブランケットステッチの縫い方は、主に4段階に分かれていて、しっかりと手順を踏んでいくことが大切となります。合わせて、ブランケットステッチの注意点にも触れていくので、ぜひ参考にしてみてください。
縫い付け始め
どのような種類の縫い方においても、縫い付け始めは大切となっていて、手芸作品の出来上がりや立体感に左右してきます。ここで手を抜いてしまうと、綺麗な立体感のあるフェルトステッチにはならないので、十分に注意しましょう。
まず2枚のフェルトを用意し、縫い針に刺繍糸を通し、玉結びをしておきます。玉結びや玉止めは裁縫の基本となっているので、闇雲に裁縫を始めるより、事前に基本を知ることが大切です。
次に針を片方のフェルトに刺しこみ、もう片方のフェルトと挟むように、玉結びが表に出てこないようにしましょう。特にフェルトでマスコットづくりをするときは、ほつれないようにするためにも、この手順も必要となります。
縫い付け方
フェルトステッチのコツは、立体的になるように縫っていくことですが、初心者に難しい方法とされています。事前に玉結びをしておいた箇所から、おおよそ2mmから5mmの部分に、フェルトと90度になるように針を刺しこんでいきましょう。
ここで貫通させてしまうと、他の縫い方になってしまうことから、この段階で針を引き抜いてはいけません。次にフェルトの端にある刺繍糸をまたぐようにして、フェルトの中心に向かって縫うことが大切です。
基本的にフェルトステッチは、この手順を繰り返していくわけですが、最後の1目だけ別の手順を必要とします。次の項目で、フェルトステッチで大切な最後の1目について解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
最後の1目
フェルトステッチをフェルトに施していき、最後の1目を迎えたら、一旦手を止めることが大切です。まずは針を縫い付け始めの糸の裏に通しておき、縫い付け始めをすくい上げるようにして、針を刺しこんでいきましょう。
最初の1目は、何もしない状態だと斜めになっていることが多く、綺麗なフェルトステッチに仕上がらないことも多いとされています。そこで角度が斜めになっている最初の1目を、他の目と合わせることによって、完璧なフェルトステッチに縫い上げることもできます。
さらにフェルトステッチを施していったフェルトの裏側には、1か所縫い目のない箇所があることから、追加で縫い目を入れていく必要もあります。ここまでフェルトステッチの縫い方について解説していきましたが、細かい部分までこだわってみてください。
縫い付け終わり
縫い付け終わりは、玉止めをしていくわけですが、玉結びと同様に表に出さないようにしましょう。まず縫い付け終わりは、針がフェルトから出ている状態にしておき、フェルトの隙間で玉止めをしてみてください。
次にたるまないように刺繍糸を引っ張り、玉止めの箇所まで来たら、糸を引っ張るのをやめることが大切です。ここで必要以上に糸を引っ張ってしまうと、フェルトステッチならではの、立体感がなくなってしまいます。
最後に残っている糸を裁縫はさみで切ったら、簡単なフェルトステッチの縫い方は完成です。基本的に同じような縫い方を繰り返していくだけとなっていて、初心者にもおすすめなので、気軽に手芸作品を作りたい人はぜひ参考にしてみてください。
刺繍糸を途中で変える方法
ここまでフェルトステッチの縫い方について解説してきましたが、途中で刺繍糸を変えたいと感じたことはありますか?シンプルに途中で玉止めをすればいいわけではなく、見えない方法で、玉止めをすることが綺麗な仕上がりに関係してきます。
まずは手前のフェルトの裏側で、あまり目立たないように、玉止めをしておきましょう。次に奥の生地の表部分に新しい刺繍糸を刺しこみ、事前に玉止めした糸をすくって、同じようにブランケットステッチを施していきます。
この時も刺繍糸を引っ張りすぎてしまうと、立体感がなくなってしまうので、ゆったりと余裕を持たせることも大切です。あまりブランケットステッチの縫い方に慣れていない内は、一つ一つの手順を見直しながら手縫いをしてみてください。
ブランケットステッチのコツ・注意点
比較的ブランケットステッチは、簡単な縫い方として人気ですが、もちろんいくつか注意するべき点を持っています。そこでこの項目から、ブランケットステッチを施すときの、コツや注意点について解説していきます。
簡潔に言えば、間隔を揃えることや、針を出す位置も揃えること、糸を引っ張り過ぎないことが必要です。こういったコツや注意点は、ブランケットステッチの縫い方の見た目に関係していて、初心者でも気にすることが大切とされています。
基本的にどのような縫い方にも共通していることは、ゆったりと幅を持たせ、糸を不必要に引っ張らないこととなります。立体的でおしゃれなブランケットステッチを手縫いしたい人は、コツや注意点にも着目していきましょう。
間隔を揃えると出来上がりが綺麗
一般的にブランケットの周りに施すブランケットステッチは、縁がかりのようなものなので、見た目にこだわることをおすすめします。特に縫い方の間隔を揃えると、ブランケットステッチの出来上がりが綺麗になります。
どうしても慣れていない内は、チャコペンで間隔を書き込んでおき、無理せず縫い方の練習をするのも大切です。もちろん手縫いの作品のサイズにもよるのですが、おおよそ0.5mm間隔にすると、おしゃれに仕上がります。
手縫いに慣れている人だとしても、チャコペンで下書きしておくことによって、よりきれいなブランケットステッチを施すことができます。縫い針や刺繍糸に合わせて、チャコペンも事前に用意しておきましょう。
針を出す位置も揃えると◎
シンプルに縫い目の間隔を気にすることに加えて、針を出す位置も揃えると、さらに綺麗なブランケットステッチに仕上がります。ブランケットステッチはどの位置からでも針を出すのではなく、フェルトと布の境目から針を出しましょう。
なかなかブランケットステッチの縫い方に慣れていない内は、立体感や針を出す位置を失念しがちなので、焦らずゆっくりと縫っていきましょう。滑らかなブランケットステッチを施したいときは、針を出す位置も揃えることが大切です。
糸を引っ張り過ぎると立体感がなくなる
ここまでブランケットステッチのコツについて解説してきましたが、注意点として、糸を引っ張り過ぎないことを覚えておきましょう。ブランケットステッチを施すときに、糸を引っ張り過ぎると立体感がなくなってしまうのです。
ブランケットステッチはアップリケや、マスコットづくりに使われるため、程よい立体感のあるデザインがおしゃれとされています。ぜひブランケットステッチの縫い方を参考にして、立体感のあるおしゃれな仕上がりにしてみてください。
フェルトの縫い方【たてまつり】
ここまでフェルトステッチの縫い方を解説してきましたが、より簡単なたてまつりの縫い方をご存じでしょうか?立体感を気にする必要のあるフェルトステッチと比べて、比較的初心者にもおすすめできる縫い方の一種です。
そこでこの項目から、たてまつりの縫い方を縫い付け始めや、縫い付け方、縫い付け終わりといった段階別にご紹介します。もちろんたてまつりにおける縫い方のコツや、注意点についても説明していくので、いざ施すときの参考にしてみてください。
縫い付け始め
まずたてまつりの縫い方は、2枚のフェルトを用意し、片方のフェルトで玉結びをしていきます。基本的にたてまつりは、アップリケや名札の縫い付けに使われることが多いのですが、大小2種類のサイズのフェルトを縫い合わせるのもおすすめです。
次に別のフェルトの裏面に針を通し、表側から見えないように、しっかりと玉結びを隠すことが大切となります。ここまでがたてまつりの縫い付け始めとなっていて、玉結びを表に出さないようにしておきましょう。
縫い付け方
次に片方のフェルトに刺さっている糸を、もう片方のフェルトの表側に刺し、さらに針を最初のフェルトの裏側に戻していきます。基本的に表面で見える刺繍糸は、2~3mm先を意識して、次々と縫い合わせてみてください。
この時にたてまつりの縫い目が、フェルトの端と90度になることを意識することによって、綺麗な縫い方を仕上がりを期待できます。途中で糸がなくなってしまった時は、上記で紹介した刺繍糸を途中で変える方法を参考にしてみてください。
縫い付け終わり
ここまでたてまつりの縫い方を解説してきましたが、最後の縫い目まで来たら、フェルトの裏側で玉止めをしていきます。どうしてもフェルトの裏側に玉止めがあるのを気にしてしまうときは、玉結びをした後に、もう一度フェルトに針を刺しこんでみてください。
この時に力技になるのですが、玉結びをフェルトの境目に挟む込まれるように、玉結びごと刺繍糸を引っ張ることをおすすめします。あまりにも力を入れすぎると、糸が切れる原因になることから、慣れていない内はこの方法を避けましょう。
フェルトに文字を入れる時の縫い方は?
ここまでブランケットステッチや、たてまつりの縫い方について解説していきました。基本的に同じ縫い方を繰り返していくだけの作業なので、初心者にもおすすめとなっていて、お手軽に手縫いを楽しめます。
さらにフェルトの手芸作品を極めたいときは、文字を入れることで、ワンランク上の仕上がりになります。そこでこの項目から、フェルトに文字を入れる時の縫い方について解説していきます。
バックステッチで刺繍する
フェルトに文字を入れる時の縫い方は、まずフェルト生地にチャコペンで下書きをし、文字のバランスを整えていきます。どうしてもチャコペンがないときは、鉛筆で代用することによって、下書きを施せます。
基本的にフェルトに文字を入れる時の縫い方は、バックステッチといった縫い方をしていくわけですが、そこまで複雑な縫い方ではありません。次の項目で、フェルトに文字を入れる時の縫い方に使うバックステッチの縫い方について解説していきます。
縫い方・手順
まずはフェルト生地に針を通し、縫い始めた部分から、3mmほど後ろに針を戻していきます。基本的にバックステッチは、この1目ずつ針を戻していくだけの縫い方なので、手芸にあまり慣れていない人でも実践できます。
ネームプレートなどはフェルトとの間に玉結びをすればいいわけですが、フェルト同士の場合、裏面も綺麗に仕上げることも大切です。最後に2枚のフェルトを重ね合わせて、ブランケットステッチを施すことで、綺麗な手芸作品になります。
ブランケットステッチなど縫い方を覚えてフェルト手芸を楽しもう!
この記事では、フェルトの基本の縫い方の種類や、用意する道具を紹介してきました。縫い物をするときは、フェルトや刺繍糸を用意しておきましょう。
合わせて、ブランケットステッチや、たてまつり、文字入れをするときのフェルトの縫い方の基本を解説してきました。それぞれ違った縫い方となっているので、しっかりと特徴を把握しておくことが大切です。ぜひブランケットステッチなどを覚えて、フェルト手芸を楽しんでみてください。