当たり前の英語表現
「当たり前」という言葉は普段の日常会話で使うことがあるでしょう。「当たり前」という言葉を英語で表現するときに、もっと簡単な言葉に変えると、英語で表現がしやすくなります。日本語で「当たり前」を英語で表現するには、どんな英語表現を使えばいいのかご紹介します。
obvious
obviousは「明らかな」「分かりきった」という意味の形容詞です。「疑うこともなく明白だ」というような表現で用います。会話中の相手の発言で、「それはそうだ」「分かりきっていることだ」というときに使うといいでしょう。「It's obvious.」という表現がよく使われます。
Everyone knows that.
Everyone knows that.は「知らない人はいない」「誰もが知っている」という表現で使います。「Everyone knows that story.」という例文だと、「その話は誰もが知っています」という意味になります。また、「それを知らないのはあなたくらいだ」というように、遠まわしな表現でも用いることがあります。
of course
of courseは、「もちろん」という意味でよく使われますが、シチュエーションによっては「当然だ」「当たり前だ」という表現でも使うことができます。会話の例文だと、「She's angry.」「Of course she is.You forgot her birthday.」、「彼女は怒っている」「当たり前だ。誕生日を忘れたからよ」となります。
返事が分かりきっている相手の会話に対して、「それはそうよ」というシチュエーションで用います。
no wonder
no wonderは「驚くことではない」という意味です。驚くことではないということは、「当たり前」「当然」と同じニュアンスになります。It is no wonder that~.と用いられますが、No wonder~.と使われることが多いです。例文だと、No wonder you're so tired.「あなたが疲れているのも当たり前だ」となります。
no surprise
no surpriseは「驚くことではない」「当たり前のことだ」という意味で、no wonderと同じような意味合いになります。こちらも、It is no surprise that~.というように用いられます。surpriseは予期せぬことに驚くという意味なので、no surpriseは今さら驚くことはなく当たり前のことというニュアンスで使います。
同じような意味でも、no wonderやno surpriseのようにちょっとした表現の違いで英語を使い分けるようにしましょう。
have every right
have every rightは「あらゆる権利を持っている」という意味ですが、会話中に権利という言葉を使うのは少し堅苦しので、「~するのは当たり前だ」というような意味合いで使います。例文だと、「she has every right to be angry.」、「彼女が怒るのは当たり前です」となります。
「権利がある」と、意味だけ見ると使いにくい英語ですが、have every rightは日常会話でよく用いられる英語です。「~されたから、~するのは当たり前だ」などというシチュエーションで使うことができます。
当たり前の暮らしなどの英語表現
「当たり前」という言葉には、日常的でそうであることが普通である、そうであることがごく自然なことという意味でも用いられます。英語ではどのように表現すればいいのでしょうか。表現方法はいつくかあるので例文を用いてご紹介します。シチュエーションによって表現を変えてみましょう。
take~for granted
take~for grantedは、その存在があることが当たり前という意味で使われます。grantedとは「付与された」という意味で、簡単に手に入るもの、それがずっと自分に与えられたものだというニュアンスになります。例文だと、「He took his father for granted.」、「彼は父親の存在を当たり前に思っていた」となります。
その存在があることが日常的で感謝せずに、当たり前に思っているときに使われる表現になります。
nothing special
nothing specialは、「特別なことは何もない」という意味で、普通である、当たり前であるという表現で使われます。たとえば、「今日は何をするの?」という会話で、「Nothing special.」と答えれば、「何も特別なことはしない」つまり、普段と変わらない当たり前の生活をするというニュアンスになります。
また、「How are you?」「調子どう?」という会話で、「普通だよ」「まあまあだよ」と言いたいときにも使うことができます。
common sense
common senseは、「常識」つまり、当たり前のことを指します。この「常識」とは、日本で考える知識としての常識ではなく、英語では礼儀としての常識、一般的なマナーのことです。
たとえば、「It's a common sense that you should offer your seat to the elderly in a bus.」、「バスでお年寄りに席を譲るのは当たり前のことだろう」と、「common sense」は一般的な考え方、判断力を表現します。
given
givenは、「give」の過去分詞形ですが、名詞で「既知の事実」「言うまでもないこと」という意味を持ちます。「It is a given that~.」で「~は当たり前です」と表現します。例文だと、「It is a given that I worry about you.」、「あなたを心配するのは当たり前です」というように使うことができます。
当たり前のスラング的な英語表現
学校などで習うような堅い英語ではなく、スラング的な英語表現を使うことで、スムーズにコミュニケーションを取れるようになりますし、より親密になれるでしょう。また、スラングは英語を使いこなしているような印象も与えます。会話の内容やシチュエーションに合わせて、スラングを使いましょう。
Duh.
Duh.は、「当たり前でしょ」「いまさら何を」といった、わかりきっていることを言われたときに返す言葉としてよく用いられます。皮肉っぽい言葉で、とてもスラング的な英語ですので、会話に用いるときは注意したほうがいいでしょう。親しい友達との会話で冗談を言い合っているときなどによく使います。
例文だと、「It really hurts when you cut your finger.」「Duh!」、「指を切ったら本当に痛い」「当たり前でしょ!」というようになります。Duh.というスラング的な表現は、シチュエーションによっては非常に失礼な言葉になります。
fa sho
当たり前のスラング的な英語表現として「fa sho」があります。これは、「for sure」を短縮した表現で、「4 sho」と書く場合もあります。例文では、「Are you coming to the Jimmy's party with us tonight?」「fa sho.」、「今夜のジミーのパーティー一緒に来るの?」「当たり前じゃん」となります。
このスラング表現は、「Yes.」や「OK!」のような肯定的な返事をする場合の表現としてもよく用いられます。いろんなシチュエーションで使うことができるので覚えておくといいでしょう。
当たり前の英語での会話表現【例文】
「そんなの当たり前でしょ」「当然でしょ」というニュアンスの言葉は日本語でもよく使います。使うシチュエーションによって、その意味は微妙に変わってきます。英語でもシチュエーションによって、ニュアンスごとに微妙に変わりますので、使い分けなければいけません。
ここでは、さまざまシチュエーションの会話を例文としていくつかご紹介しますので、ご参考にしてみてください。
前向きな例文
前向きなシチュエーションでの会話例文をご紹介します。一つ目は「Are you going out for drinks tonight?」「Of course!We won the championship.」、「今夜、飲みに行くの?」「当たり前でしょ!私たち優勝したんだよ」という例文です。of courseは馴染みのある英語で、使いやすいでしょう。
次の例文は「I heard that JImmy got promoted to be a manager.」「No wonder that hi seems very happy.He's been working so hard for that.」、「ジミーがマネージャーに昇進したんだって」「彼が嬉しそうなのも当たり前だ。ずっと頑張ってたからね」です。
彼が頑張ってきたのを知っているから驚くことではないという会話なので、そんなのは当たり前でしょというニュアンスの「no wonder」を使います。
怒りを含む例文
続いては、怒りを含む表現です。「Are you angry?」「Duh.He was behind time yesterday.」、「怒ってるの?」「当たり前でしょ。昨日彼が遅刻したからね」という例文です。Duhは皮肉っぽく言う時に使うスラング的表現です。親しい間柄で冗談っぽく言いたい時に使いましょう。
当たり前を意味する英語の単語
「当たり前」を意味する英語はまだまだあります。ここでは「当たり前」という意味の単語をいくつかご紹介します。そのときのシチュエーションや、ニュアンスで英語を使い分けるようにするといいでしょう。簡単な例文も合わせてご紹介しますので、参考にしてください。
usual・common・ordinary
usual・common・ordinaryはいずれも「普通の」「平凡な」などという意味です。言い換えれば、何も変わりのない「当たり前」というニュアンスになります。「It's usual for children to be cute.」「子供がかわいいのは当たり前です」という使い方ができます。その事がごく普通のこと、当然のことと言いたい場合に使いましょう。
natural・proper
natural・prooerは「自然の」「当然の」という意味があります。こちらも言い換えると、「当たり前の」というようなニュアンスで使うことができます。例文だと、「His actions are natural.」「彼の行動は当たり前です」となります。ごく自然なこと、当然なことと言いたい時に使いましょう。
スラングを使うときの注意点
スラングを使えばスムーズに相手とコミュニケーションが取れますし、実際に外国に行くとスラング表現はよく使われます。しかし、知ってるスラングを多用すればいいというわけではありません。スラングを用いるにはいくつか注意点がありますので、ここでご紹介します。
スラングとは?
スラングとは、俗語のことです。仲間内で通じる言葉や、ある特定の社会だけで通じる言葉のことです。世間一般的に知られているものから、特定の集団でのみ使われるものもあります。
日本語で例えると、ハワイのことを「ワイハ」、ギャランティのことを「ギャラ」と言ったりします。また、空気が読めないことを「KY」と略したりするのもスラング表現です。日本語で当たり前に使われているスラング表現がたくさんあるように、英語にも日常的に使われているスラング表現がたくさんあるのです。
スラングを使うときの注意点は2つ
スラング表現を知っていれば英語に慣れていると思われますし、覚えたスラング表現は使いたいものです。しかし、多用すれば失礼に当たることもあります。スラング表現は、使い方を間違えると変なニュアンスになったり、トラブルの原因にもなりますので使い方に注意しましょう。
親しい間柄でのみ使う
スラング表現には下品な表現や使うと失礼になる言葉もあります。スラングを使うのは、相手がスラングを使うようになったりして親しい間柄になったときにしましょう。また、ビジネスシーンや目上の人、年配の人に使うのは失礼になりますので、使わないようにしましょう。
全員に通じるわけではない
スラング表現は誰もが知っているわけではないと思って使いましょう。スラング表現を使うのはとくに若い人たちが中心です。中高年の世代では使わない表現が多いので注意しましょう。スラングは誤解を生むこともありますので、シチュエーションに合わせて標準的な英語とスラングを使い分けるようにしましょう。
当たり前を意味する英語は様々なシチュエーションで使える
当たり前を意味する英語は紹介した表現だけでもたくさんあります。また、スラング表現もご紹介しましたが、スラング表現は親しい間で使うなどの注意も必要です。自分が言いたいニュアンスや、シチュエーションで使い分けるようにしましょう。そうすることで、自分が伝えたいことが、より伝わりやすくなります。