「マター」の意味とは?ビジネスでの正しい使い方・例文・注意点まとめ!

「マター」の意味とは?ビジネスでの正しい使い方・例文・注意点まとめ!

英語のマター(matter)から派生したビジネス用語の「マター」。よく耳にするけれど実際の意味や正しい使い方をご存知ですか?マターは使用するシーンによって意味が異なります。今回は、ビジネスでのマターの意味や使い方の例文、そして使用上の注意点もまとめます。

記事の目次

  1. 1.ビジネス用語「マター」の意味と使い方をご紹介!
  2. 2.「マター」の意味
  3. 3.「マター」の類語と意味
  4. 4.「マター」のビジネスでの使い方
  5. 5.「マター」のビジネスでの例文
  6. 6.「マター」の英語表現
  7. 7.「マター」を使う際の注意点
  8. 8.「マター」は問題や事柄を意味する言葉

ビジネス用語「マター」の意味と使い方をご紹介!

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英語では問題点という意味を持つ「マター」。日本のビジネスシーンでは「◯◯マター」などのような表現で頻繁に使用されています。誰もが気軽に口にしている「マター」という言葉ですが、使い方によって意味が異なります。

今回は、社会人の常識として知っておきたい「マター」の意味や使い方の例文、そして使用の際の注意点なども含めて詳しく解説致します。

「マター」の意味

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「誰マター?」「営業部マター」などのように日本のビジネスシーンで気軽に使われている「マター」。そこから、なんとなく「案件」「担当」と言うような意味合いで使用されているのでは?と想像ができます。

日本のビジネスシーンでは、確かにこういった意味合いの使い方をすることが多いマターですが、実は、他にも様々な意味があります。

マターの意味は、大きく分けて3つ。名詞として使用する際の意味、化学用語として使用する際の意味、そしてビジネスシーンで使用する意味と3つの使い方が考えられます。それぞれどんな意味があるのか、以下に詳細を挙げてみます。

名詞としての意味:問題・事柄・状況

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まずは、マターという和製英語の語源となった名詞的にマターを使用する際の意味について見ていきましょう。名詞のマターの意味は、英語の意味と同じく「問題・事柄・状況」といった意味で使われます。

名詞としてマターを使う場合の注意点は、対象となるのが、「行動」や「目的」など、数えられない概念や出来事、現象に向けて使用されるという点です。

英語の例文を挙げるとThat is the matter. (それが問題だ)。あるいは、What's the matter?(何が問題なの?)のような使い方をするのが一般的です。

他にも英語の例文を挙げるとa matter of life and death.(死活問題)のような使い方をします。日本語では、具体的な問題点というよりは「漠然とした状況、物事の状態」を表す際に使用されているようです。

問題点という意味で、日本語でマターを使う場合は、会議のマター、主題、そしてやらなければならないミッションなどの意味で使用されています。これから起こる事象、事案という意味が強いのです。

化学分野での意味:物質・物体・要素

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続いては、化学の分野でマターを使用する際の意味についてご紹介します。化学用語としてマターを使う場合の意味は「物質・物体・要素」という意味になります。どちらかというと、物質、要素という使い方が一般的です。

日本語で「物質」という意味でマターを使用する場合は、固体、液体、気体など、いくつかの物質を集合体として表す時に使用します。自然界にあるすべての物質や、物理的に存在する構成要素という意味の使い方が主流です。

英語の例文をいくつか挙げてみましょう。Solid, liquid, and gas are called the three states of matter.   (固体、液体、気体は物質の3態と呼ばれる)。

あるいは、Matter and energy can be neither created nor destroyed.   (物質とエネルギーは生成されることも、消滅することもない)。のように使用します。

化学分野でマターを使用する際には、日本語であれば数えられない物質+マターという使い方をする場合もあります。例えば「ソフトマター」「ソリッドマター」など、物質の状態を表す表現として使うのです。

使い方の注意点としては、必ず不可算名詞にマターをつけて表現すると言うことです。また、物質の構成要素を表現する時には、可算名詞に使うという場合もありますので、こういった例外も覚えておきましょう。

ビジネスでの意味:案件・担当すべき仕事

最後にビジネスシーンで使用されるマターの意味についてご紹介します。私たちがもっともよく耳にするマターの使われ方は、このビジネスシーンで使用されるマターです。ビジネスで使用するマターの意味には、案件・担当すべき仕事という意味が含まれます。

また、仕事の範囲や管轄という意味もありますので、合わせて覚えておきましょう。ビジネス用語のマターでは、その仕事を担当する人や部署、そして管轄を表します。例えば「営業部マター」と言えば「営業部担当」という意味になります。

人+マターという形で「田中マターです」と言えば、田中さんが担当する案件という風になります。ビジネス用語のマターでは、オフィス内で仕事を分担する際に、誰が責任者かということを表す意味で使用されるのが一般的です。

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ビジネス用語としてマターを使用する場合は、目上の人に対しては使えない、あるいは対外的には使用しないといったルールがあります。細かい注意点については、本文の最後の方でご紹介致します。

この他にも、マターの意味には、「重要である、大切である」と言った意味合いで使用する場合があります。英語の例文を一つ挙げるとIt matters to me.(それは私にとって重要なことです)といった意味になります。

もう一つ英語の例文を挙げてみましょう。It doesn't matter.(関係ない)。といった使い方をします。この英語の例文におけるマターの意味は、自分にとって重要であるか、そうでないかという意味で使用されています。

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「マター」の類語と意味

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使う場面によって意味が少しずつ異なっている「マター」という言葉。ビジネス以外にも、ニュース用語や解説用語として使用される場合もあります。例えば「政治マター」と言えば政治に関連する問題という意味です。

メディアで使用される解説用語の中には、他にも「経済マター」などがあります。この経済マターの意味も、経済に関わる問題という意味で使用されています。

マターの意味もしっかりと押さえたところで、続いては、マターと同じ意味合いで使用される類義語についてご紹介致します。

案件

「マター」をビジネスで使う場合は、基本的に社内で使用するという暗黙のルールがあります。対外的にマターを使うと、非常に分かり辛いですし、取引先に対してよい印象を与えません。

そこで、社外でマターという言葉を使わないで済むように「案件」という類義語を使って表現するようにしましょう。例文を挙げますと「これは田中が受け持つ案件です」のように使用します。

取引先からの電話の際や、クライアントが来社された時の打ち合わせといった、様々なビジネスシーンで使える表現ですので、忘れずに覚えておきましょう。

担当

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先ほどの「案件」という意味は、「解決すべき問題点」という事象についてマターを使いました。では、解決すべき問題の担当者という意味でマターの類義語を使うとしたらどうでしょうか?その場合は「担当」という言葉で置き換えるのが正解です。

このマターの使い方には、起こっている問題点に対して、対策を行う責任者、あるいは、その取り次ぎを行う窓口といった意味合いがあります。「このプロジェクトは田中が担当します」のように使いましょう。

マターを「案件」や「担当」に置き換えて話すシーンは、他にも、社内で上司と打ち合わせする際などにあります。最近の若者は、何でもカタカナにして話す傾向にありますが、オジサン世代から見ると鼻持ちならない感じですので、絶対にやめましょう。

「マター」のビジネスでの使い方

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使われるシーンによって、様々な意味を持つマター。元々は、英語表現から派生し、「問題点」という意味が主流でした。化学用語では、物質、そしてビジネスでは「案件・担当」という意味も持っているマター。

使い方によって、相手に間違って伝わる可能性もありますので、その点には注意が必要です。ビジネスシーンにおけるマターの使い方をきちんとマスターすることは、社会人のマナーでもあります。

ここからは、ビジネス用語の意味でマターを使用する際の使い方の例文と、どんな使い方ならおかしくないのか?といったポイントを解説します。

部署・人物名の後に使用

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マターの使い方と例文、一つ目は、部署名や人物名の後に、マターをつけて使用する場合についてです。「◯◯マター」のように表現し、◯◯の部分に担当する人名や、管轄する部署の名前などを入れて使用します。

例えば会議の席で「この件は、鈴木マターということで進めます」のように使用します。鈴木がこの案件を担当致しますという意味合いです。対外的に使用するのは、失礼ですので、きちんと言い換えてください。

この件は営業部マター

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部署名の後にマターをつけて「○○マター」と表現する場合についてですが「営業部マターについてご存知の方はいらっしゃいますか?」のように使用します。この例文で分かるとおり、部署名+マターで使う時の意味は、案件を担当する管轄という意味になります。

社内でも、部署が違っていれば、それぞれが担当する管轄・事案が異なりますので、仕事の範囲を明確にするために、部署名+マターという形で簡潔に表現できます。経理部マター、開発部マターのように使用しますが、あくまでも社内での表現ですのでご注意ください。

この案件誰のマター?

案件、担当といった意味でのマターの使い方の例文には、他にも「この案件誰マター?」のような使い方ができます。疑問系でも使えるというのが、ビジネス用語としてのマターの特徴です。

ビジネスで「担当」という意味でマターを使用する例文からも分かる通り、マターは、どちらかというと、目上の人が目下の人に対して使用する用語であることが想像できます。

自分より上の役職の方に対して使う、あるいは、「部長マター」のような使い方をするのは、かなり失礼です。使用上の注意点は最後にご紹介しますが、マターはあまり頻繁に使用しない方が良いビジネス用語なのかもしれません。

「マター」のビジネスでの例文

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ビジネス用語として、日々の業務の中に登場しているマター。元々英語の「問題」という意味に由来する、和製英語の一つです。あまり頻繁に使用すると、どこか相手を軽んじているような印象も与えてしまいます。

マターという言葉の意味と使い方をきちんと覚えて、ビジネスマナーに反しないような言葉遣いができることが重要です。

続いては、責任という意味で「マター」を使用する場合の使い方を例文付きでご紹介します。使い方の注意点も合わせて解説しますので、ぜひ、参考になさってください。

役職や人名に付随

役職や人名にマターをつけると、責任という意味で使用することができます。例文をいくつか挙げてみましょう。「今回の案件は私ではなく部下の鈴木マタ―となっています」のように使用します。

ここでの注意点ですが、責任を表す意味でマターを使用する際も、必ず対象者は、目下の人になっています。部下に対してマターを使うのは問題ありませんが、この点を忘れないようにご注意ください。

もう一つ、マターを責任という意味で使用する際の例文を挙げてみましょう。「この問題は我々ではなく経理の山田さんマタ―です」のように使用します。例えば、別の部署でも、自分と階級が同じ相手であれば、名前+マターをつけて使う使い方ができます。

部署に付随

大企業の場合は、部署間でそれぞれの仕事に対する責任が異なります。部署名+マターという形で、責任という意味でマターを使用する場合は、どんな使い方ができるのか?以下の例文をご覧ください。

取引先からテクニカルな問題についての問い合わせがあった場合は、「これは営業部マタ―ではないので、開発部に回してください」のように使います。自分たちの部署が解決策を提案する担当ではないという意味で使用しています。

もう一つビジネスシーンで部署+マターで責任という意味を表す例文をご紹介します。「この件は設計部マターなので、よろしくお願いします」のように使用します。社内の部署間で何かを依頼する際にも使えます。

「マター」の英語表現

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ここまで、ビジネス用語として、日本誤(和製英語)のマターの使い方と、その例文をご紹介してきました。英語と日本語のマターの意味は、まったく同じというわけではありません。

ビジネスで英語を使用する場合に、和製英語としての日本語のマターの意味で使用していると、クライアントが外国人だった時には、誤解を与えてしまいます。

こういった間違いを無くすために、英語でのマターにはどんな意味があるのか?使い方の例文と注意点も交えながら、以下にご紹介していきます。

問題・事態を意味する

英語のmatter(マター)の主な意味は、問題、事柄、(原因となる)物事、事態、困ったこと、問題点などをさしています。また化学用語として英語でも「物質」という意味でマターを使用します。

英語のマターは、名詞、動詞(自動詞)として2通りの使い方がありますので、それぞれどのような使い方をするのか、例文付きで以下に解説致します。

英語でマターを使用する場合、まずは、名詞として使う例文から見ていきましょう。「問題、事柄」という意味で、マターを使用する場合は、a matter that bothers me.(私を悩ませている問題)。のように使用します。

もう一つ、名詞としてマターを使用する場合の英語の例文を見てみましょう。「原因となる問題点、事柄」という意味で使用する場合は、It's a matter for [of] regret that…(...とは遺憾である)。のように使います。

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重要である、問題となるという意味でマターを使った場合の例文をもう一つご紹介します。All that matters is that you arrive safely.(君が無事に着いてくれさえすればよい)となります。

続いては、英語の不可算名詞でマターを使う場合の例文です。物質という意味で使用するなら、organic  matter (有機質)のように使用します。マターを名詞として使用する際の注意点は、可算名詞でも不可算名詞でも使えるという点です。

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もう一つ、不可算名詞的に英語でマターを使用する場合の例文を挙げてみます。printed matter(印刷物)のように使用します。英語では、印刷された用紙などが、塊になっている場合は、数えらないものと捉えます。

英語で名詞としてマターを使用する場合には、慣用句やイディオムも多数あります。例えば、as a matter of fact(実際のところ)や、as a matter of course(当然のこととして)といった言い回しがあります。

使い方の例文を見てみましょう。Freedom of speech is now taken as a matter of course. (言論の自由は今や当然のことと考えられている)のように使用します。

最後に動詞として英語でマターを使う時の意味ですが、「問題がある、気にする」といった意味で使用します。It matters to me(私にとってはそれが問題だ)のような使い方をします。

英語でマターを動詞的に使う場合にも、いくつかの慣用句がありますので、例文を挙げてみましょう。No matter what happens, I will finish this project.(何が起きようともこの企画は終えるつもりだ)のように使用します。

もう一つ、英語で動詞的にマターを使用する際の慣用句を挙げてみましょう。take matters into one's|own hands.意味は、自分たちで問題を解決するとなります。

「マター」を使う際の注意点

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英語と日本語の両方でマターを使用する際の使い方の例文をご紹介してきました。ニュアンスが異なりますので、うまく使い分けて、コミュニケーションを円滑に行えるようにしてみましょう。

ビジネスシーンでマターを使用する際には、いくつかの注意点があります。最後に、気をつけるべきポイントを解説致しますので、ぜひ、参考になさってみてください。

社外や目上の人にはNG

ビジネスシーンでマターという言葉を使う際に、一番気をつけるべき注意点は2つ。一つは、社外(取引先、クライアント)の前で、マターという言葉を使わないということ。

もう一つの注意点は、上司や目上の方に対してマターという言葉を使わないということです、マターそのものの意味は、それほど悪い意味ではありません。

部署名と使う場合は正式な部署名で使う

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しかし、マターというのは、社内的に使う俗語のような意味合いが強いですので、社外的に使用すると大変失礼です。また、目上の人に対して使用するのも、同様です。馴れ合いで使用するのはビジネスマナーがなってないと判断されますので、ご注意ください。

マターをビジネスで使用する際の注意点、この他には、部署間でのやりとりの際に使用する時のポイントがあります。部署名+マターで使う使い方の場合は、必ず正式な部署名を使用するということを心がけてください。

書き間違いに注意

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例えば、大企業だと「開発設計部」「開発事業部」「営業開発部」のように、「開発」という言葉を使った部署が複数存在します。「開発部マター」と一括りにしてしまったら、どの「開発」を含む部署なのか分かりません。

社内コミュニケーションで、混乱を防ぐためにも、部署+マターで使用する場合は、必ず正式な部署名を使うということを忘れないでください。

最後の注意点ですが、マターは英語でmatterとつづります。materとミススペリングすると、おふくろというまったく違った意味になるので、こちらにも注意しましょう。

「マター」は問題や事柄を意味する言葉

マターは、相手によっては使うと失礼にも当たる言葉ですので、正しい意味と使い方を知っておかないと、大変なことになります。

正しいマターの意味は「問題や事柄」を表します。使い方の注意点にも配慮しながら、ビジネス用語のマターを正しく使いましょう。

Yukilifegoeson
ライター

Yukilifegoeson

日本語、英語を含む4ヶ国語を話すマルチリンガルライター。海外の日系ローカル紙での取材記者経験を経て、現在は、webライターとして、旅行関連メディアを中心に執筆活動中です!

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