マイナーの意味とは
「マイナー」という言葉は日常生活の中でも時々耳にすることがあるため、「マイナー」という言葉のことを知っている人はかなり多いでしょう。ですが「マイナー」の正しい意味を知っている人は意外に少なく、何となくニュアンス的に「マイナー」の意味を知っている人の方が多いはずです。
ですが「マイナー」という言葉にはちゃんとした意味が存在しています。まずは「マイナー」という言葉の正しい意味をご紹介しましょう。
意味①規模が小さく重要度が低い
「マイナー」の意味の一つ目は、「規模が小さく重要度が低い」という意味です。「重要度が低い」という言い方はあまり良い意味ではありませんが、「マイナー」の意味の「重要度が低い」は、他にとても重要度の高いものが存在していて、それに比べると重要度が低いというニュアンスです。
「重要度が低い」などと言うとぞんざいな扱いをされているように聞こえますが、そういうわけではありません。あくまでも他にメインとなるようなものがあり、それと比較すると重要度が低いという程度です。
「マイナー」の意味は、他に規模が大きく重要度が高いものが存在していて、それに比べると「規模が小さく重要度が低い」という意味だととらえると良いでしょう。
意味②あまり知られていないこと
「マイナー」の意味の二つ目は、「あまり知られていないこと」という意味です。あまり名前が知られていない作家などのことを「マイナー作家」などというように、大衆の認知度の低い人や物事などに対して「あまり知られていない」という意味で「マイナー」をつけて表現することがあります。
「マイナーな観光地」などというように、「あまり知られていない」という意味で「マイナー」が使われていることは結構あります。どちらかと言えば「小さく重要度が低い」より「あまり知られていない」の意味で「マイナー」が使われることが多いです。
ですが「小さく重要度が低い」という意味で「マイナー」が使われていることもありますので、その対象次第でどちらの意味で使われるかが分かれると言えます。
マイナーの語源
「マイナー」の意味についてご紹介しましたので、次は「マイナー」の語源についてご紹介します。「マイナー」はもちろん日本語ではありませんので、語源は外国語だということはわかるでしょう。ですが外国語にも色々ありますので、どの国の言葉が「マイナー」の語源かわからない人が少なくなくても当然と言えます。
英語にも「マイナー」という言葉がありますので、英語が「マイナー」の語源だと思っている人が多いはずですが、実は「マイナー」の語源は英語ではありません。「マイナー」の語源はとても意外な言語にあります。
それでは、「マイナー」の語源とはどの国の言葉のどのような言葉なのかについてご紹介しましょう。
ラテン語のMinorが由来
「マイナー」の語源は実は、ラテン語の「Minor」です。ラテン語の「Minor」の意味は「より小さい」「より少ない」といった意味で、現在日本で使われている「マイナー」の意味とは少し違います。現在使われている「マイナー」の意味に近いのは、実は英語の「マイナー」で綴りはラテン語と同じく「minor」です。
「マイナー」の語源がラテン語だというのは、ラテン語の「Minor」の語源が英語の「minor」の語源だからです。ラテン語の「Minor」が英語の「minor」になり、それが日本でも「マイナー」として使われるようになりました。
日本での「マイナー」をさかのぼっていくとラテン語の「Minor」に辿り着くので、「マイナー」の語源はラテン語だということになります。
マイナーの使い方
「マイナー」の意味と語源についてご紹介しましたので、次は「マイナー」の使い方についてもご紹介します。「マイナー」には「規模が小さく重要度が低い」という意味と「あまり知られていない」という意味があるとご紹介しましたが、そのそれぞれの意味の違いごとに使い方も違います。
「マイナー」という言葉を使う対象がどんなものであるかによって、「マイナー」は違う意味で使うことになります。それでは「マイナー」の使い方についてご紹介しましょう。
規模が小さい意味での使い方
「マイナー」の使い方の一つ目は、規模が小さい意味での使い方です。「その選手はマイナーリーグに落とされても頑張り続けて、ついにメジャーリーグに復活した」という使い方での「マイナー」は、「規模が小さく重要度が低い」という意味での使い方になりますので、「マイナーリーグ」という言い方はこちらの意味での使い方になります。
他には「新たな車種ではなく、従来の車のマイナーチェンジ」といった使い方もあります。こちらも「規模が小さい」という意味での「マイナー」の使い方で、日常生活の中でも時々耳にする「マイナー」の使い方です。
あまり知られていない意味での使い方
「マイナー」の使い方の二つ目は、あまり知られていない意味での使い方です。「日本においてはマイナーだったサッカーが、Jリーグの開幕により一気にメジャーになった」という「マイナー」の使い方は、あまり知られていない意味での「マイナー」の使い方ですが、こちらには「重要性が低い」という意味も含まれます。
昔日本ではスポーツと言えば野球というイメージがあり、サッカー少年団などもありませんでしたが、Jリーグができたことによってメジャーなスポーツになりました。そういった背景からこの文章は「重要性が低い」という意味もあると言えます。
「マイナー」には二つの意味がありますが、どちらかの意味での使い方もあれば、両方の意味での使い方をすることもあると言うことができます。
マイナーの関連語
「マイナー」という言葉の使い方についてご紹介しましたので、次は「マイナー」の関連語についてご紹介します。「マイナー」という言葉の語源はラテン語ですが、現代の日本の日常生活の中にしっかりと根付いていて、「マイナー」という言葉を使った関連語はかなりたくさん目にすることができます。
「マイナー」という言葉を直接使った関連語もあれば、「マイナー」を少し変えたような関連語もあり、「マイナー」の関連語は色々です。それでは「マイナー」の関連語にはどのような言葉があるのか、「マイナー」の関連語をご紹介しましょう。
マイナーチェンジ
「マイナー」の関連語の一つ目は、「マイナーチェンジ」です。先に「マイナー」の使い方の所でもご紹介しましたが、「マイナーチェンジ」は車の部品だけを変えたりした場合の小さな変化を表す「マイナー」の関連語です。この場合の「マイナー」は「規模が小さく重要度が低い」という意味での「マイナー」の使い方になります。
車の部品など、ほんの一部を変える「マイナーチェンジ」に対して、全体的に変えることを「フルモデルチェンジ」と言いますが、こちらも「マイナーチェンジ」同様良く知られています。
マイノリティ
「マイナー」の関連語の二つ目は、「マイノリティ」です。「マイノリティ」の意味は「少数派」という意味で、「性的マイノリティ」などという使い方で知られています。この場合「マイナー」は「規模が小さく重要度が低い」という意味ではなく、ただ単に「規模が小さい」という意味で使われていると言えます。
「マイノリティ」の対義語は「マジョリティ」で、こちらの意味は「多数派」です。「マイノリティ」が「マイナー」の関連語であるのに対して「マジョリティ」は「マイナー」の対義語である「メジャー」の関連語になります。
マイナートランキライザー
「マイナー」の関連語の三つ目は、「マイナートランキライザー」です。「マイナートランキライザー」という言葉を聞いたことがあると言う人は少ないでしょう。「マイナートランキライザー」とは「抗不安薬」の意味で、医学用語なので聞いたことがなくても当然と言えます。
「マイナー」の対義語は「メジャー」ですが、「マイナートランキライザー」があるように「メジャートランキライザー」という薬もあります。こちらは「抗精神病薬」で、強力な精神安定剤のことを指します。
マイナーレーベル
「マイナー」の関連語の四つ目は、「マイナーレーベル」です。「マイナーレーベル」は小規模のレコード会社のことを指していますので、「規模が小さい」という意味での「マイナー」の使い方になります。「マイナー」の対義語は「メジャー」ですので、「マイナーレーベル」の対義語として「メジャーレーベル」もあります。
小規模のレコード会社が「マイナーレーベル」で、大規模なレコード会社が「メジャーレーベル」になります。
マイナーコード
「マイナー」の関連語の五つ目は、「マイナーコード」です。「マイナーコード」は音楽における短音階の旋律のことを意味しています。「マイナーコード」における「マイナー」の使い方は、本来の「マイナー」の二つの意味「規模が小さく重要度が低い」という意味とも「あまり知られていない」という意味とも違います。
「マイナーコード」に対して「メジャーコード」というものもありますが、「メジャーコード」が明るい旋律であるのに対して「マイナーコード」は暗く寂しそうな旋律のことを意味します。
このように、「マイナー」が本来の「マイナー」の意味とは違う意味で使われていることもありますので、「マイナー」の意味は臨機応変であるとも言えます。
マイナー自衛権
「マイナー」の関連語の六つ目は、「マイナー自衛権」です。「マイナー自衛権」とは、大きな組織などによる武力攻撃とは言えないような小規模の侵害などが日本に向けられた場合に行使される自衛権のことを意味します。日本の自衛隊は大規模な武力攻撃に対しては武器の使用が認められますが、それ以外には武器を使うことができません。
なので、武力攻撃とは言えない程度の侵害に対しては、武器を使わず自衛する必要があります。このような自衛のことを「マイナー自衛権」と言い、この言葉は国会やマスコミなどで使われることがあります。
マイナーバージョンアップ
「マイナー」の関連語の七つ目は、「マイナーバージョンアップ」です。「マイナーバージョンアップ」という言葉はコンピューター関連の言葉で、ハードウェアやソフトウェアなどの機能や性能などを少しだけ改良することを言います。バグの修正やセキュリティホールへの対応などがこれに当たります。
パソコンに入っているソフトウェアを完全にバージョンアップするのではなく、小さな不具合などを修正したりすることによって、バージョンアップしなくてもより良い環境にすることができるのが「マイナーバージョンアップ」です。
様々な場面で使われるマイナー
「マイナー」の関連語について色々とご紹介しましたので、次は様々な場面で使われる「マイナー」についてご紹介します。「マイナー」の関連語の所で様々な場面で使われる「マイナー」についてご紹介しましたので、「マイナー」がいかに色々な世界で使われているのかはおわかりいただけたでしょう。
「マイナー」の使い方の所で野球での「マイナー」の使い方をご紹介しましたし、「マイナー」の関連語の所で音楽での「マイナー」の使われ方もご紹介しましたが、この野球と音楽における「マイナー」についてもう少しご紹介します。
野球用語
まずは野球用語での「マイナー」についてご紹介します。「マイナー」の使い方でご紹介したように、野球には「メジャーリーグ」と「マイナーリーグ」があります。「メジャーリーグ」が表舞台なら「マイナーリーグ」はその裏側で、表舞台に立てない野球選手たちが「マイナーリーグ」にはたくさんいます。
「マイナーリーグ」は日本の野球の2軍と似た存在ですが、日本の野球の2軍と違って生活に困るほど収入が少なく、同じプロ野球選手とは思えないほど「メジャーリーグ」とは待遇が違います。
こういった点からアメリカの「マイナーリーグ」は「重要度が低い」という意味での「マイナー」であるとも言えます。
音楽用語
次に音楽用語での「マイナー」についてご紹介します。音楽用語での「マイナー」については「マイナー」の関連語の所で「マイナーレーベル」や「マイナーコード」をご紹介しましたが、音楽用語での「マイナー」はまだ他にもあります。まだメジャーデビューしていないバンドのことを音楽用語で「マイナーバンド」と言います。
「マイナーバンド」は別名「インディーズバンド」とも言い、音楽用語ではこちらの方がなじみ深いでしょう。人気はあるけれどまだメジャーデビューしていないバンドなどのことを、音楽用語で「インディーズ」「マイナー」と言います。
メジャーデビューしていても人気のないバンドのことも、音楽用語で「マイナーバンド」と言いますので、音楽での「マイナー」は人気がないことも指すと言えます。
マイナーは重要度が低いことを意味する
「マイナー」という言葉の意味や語源、使い方や関連語などについて色々とご紹介してきましたが、如何だったでしょうか。「マイナー」の意味は二つありますが、「マイナー」は重要度が低いことを意味するのだということを覚えておいて、「マイナー」という言葉を正しく使いましょう。