ご査収とはどんな意味?ビジネスでの使い方・例文・類語や返事の書き方も紹介!

ご査収とはどんな意味?ビジネスでの使い方・例文・類語や返事の書き方も紹介!

ビジネスの場面などにおいて使われる機会の多い「ご査収」は、その意味を理解していなかったり使い方を間違えるとマナー違反となってしまう場面があります。今回はその「ご査収」の意味だけでなくビジネスにおける使い方や例文などをまじえて正しい使い方を解説していきます。

記事の目次

  1. 1.「ご査収」の意味とは?
  2. 2.「ご査収」の対義語・類義語 
  3. 3.「ご査収」の使い方・例文
  4. 4.「ご査収」と「ご確認」の違い
  5. 5.「ご査収」を使う際の注意点
  6. 6.「ご査収」の由来・歴史
  7. 7.「ご査収」の英語表記
  8. 8.「ご査収」はよく調べてから受け取るという意味

「ご査収」の意味とは?

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「ご査収」とは尊敬語の「ご」と「査収」が組み合わさった言葉になります。そのため、意味としては「査収」の「書類や金品といったものを良く調べてから受け取る」になります。つまり尊敬語の「ご」がつくことで、より丁寧な表現になっていることがポイントです。

そのため、ビジネスの場面における会話やメールで使われる頻度の高い言葉のひとつとなっています。もちろん日常的な会話に用いることも可能ですが、使い方としてはかしこまった場面で使うのが適切です。

「ご査収」の対義語・類義語 

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「ご査収」はもともとの「良く調べてから受け取る」という意味をより丁寧に表した言葉であることが特徴ですが、そのほかにも類語として似たような意味を持っている言葉が幾つか存在します。また、「ご査収」の対義語も併せてその意味や適切な使い方を知ることで、メールの返事や会話など適切な場面で使い分けられるようにしていきましょう。

「ご査収」の類語①ご検収

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類語のひとつである「ご検収」もまた丁寧語の「ご」と「検収」が組み合わさった言葉となります。また、検収にも「間違いがないか確認してから受け取る」という意味を持っており、「ご」と組み合わさることでより丁寧な表現になっていることが特徴です。「ご査収」と混同されやすい言葉のひとつでもあります。

「ご査収」と「ご検収」の意味はどう違う?

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「ご査収」と類語の「ご検収」の意味は「受け取るものや確認する目的」が異なります。「ご査収」は金銭や書類といった主に公的な場面でやりとりするものを対象としており、対して「ご検収」は注文に応じて提供されれたサービスや物品のことを指します。

そのため、確認する目的はどちらも間違いがないかしっかり調べることは共通していますが、「ご検収」は自身が注文した通りのものであるか、というのを基準に調べます。基本的には受け取るものがなんなのか、それをどういった基準で調べるのかを考えながら使い分けましょう。

「ご査収」の類語②ご笑納

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「ご笑納」とはビジネスの場面で使われる機会が多い言葉のひとつですが、なにかしら相手に贈り物をした時に「たいしたものではないけれど、どうか笑って納めてください」という意味を持ちます。「ご査収」と「受け取る」という点において似た意味合いをもっている類語となります。

「ご査収」と「ご笑納」の意味の違い

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「ご査収」と「ご笑納」は類語であるというだけでなく、同じ謙譲語であるという点も似通っています。しかしその使い方は大きく異なります。「ご査収」は主に金銭や書類を受け取った時に用いますが、「ご笑納」は「贈り物をした」というモノに限定せず、お中元やお歳暮などなにかを贈る時に限られた場面で使われる言葉となります。

つまり使い分けとしては、受け渡しを行うモノがなんであるかというよりも、場面を意識していくと良いでしょう。

「ご査収」の対義語③領収しました

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「領収しました」というのは「領収」と丁寧語の「しました」が組み合わさった言葉です。意味としては「金銭などを受け取る」となり、それを丁寧に表現している対義語です。一見すると「ご査収」と意味が似ていますが類語と同じく使い方が大きく異なります。

「領収しました」というのは、金銭に絡んだ受け取りに際し使われる言葉です。つまり「ご査収」に比べてみると受け取るものの対象が決まっているので、使い方もより限定的になります。

「ご査収」の使い方・例文

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ご査収はビジネスメールなどにおいても使う機会が多い言葉であることから、正しい場面で使わないとマナー違反となり、相手に不快な印象を与えてしまいます。まずは意味をしっかり理解し、紹介していく例文などを参考にしながら、臨機応変にメールやその返事を作成していきましょう。

例文①

例文の1つ目は、「先日行われた会議の議事録をお送りいたしますので、ご査収願います。」です。この議事録というのはメールで送る場合にも書類に該当しますので、意味合い的に「ご査収」という言葉を用いるのが適切となります。このとき、「ご査収」のあとに「お願いします」と続けてしまうと、二重敬語になってしまいますので注意してください。

例文②

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例文の2つ目は、「先日お話した必要書類一式を送付致します。ご査収のほど、よろしくお願いします」です。この例文のポイントは、「ご査収」のあとに「のほど」をつけている点です。「のほど」をつけることでより丁寧な表現となりますので、目上の人に対してメールを送るときや返事をするときにおすすめです。

例文③

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例文の3つ目は、「請求書を郵送いたしますので、ご査収ください」です。昨今ではスマートフォンやPCが普及したことにより、メールでのやりとりが一般的になっていますが、郵送で書類を送ることもあります。そういった時も、ご査収の使い方としては意味合い的にも問題ありません。

例文④

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例文の4つ目は、「先日お問い合わせいただいた催事のスケジュールを送付いたしますので、ご査収ください」です。「ご査収」は主に査収するものを渡す立場の人が使う言葉なので、メールの返事でもよく用いられることが多い言葉です。

「ご査収」のあとに続く言葉は「お願いします」や「のほど」といった表現だとより丁寧ですが、「ください」と簡潔にまとめることですっきりとした返事にまとめることができます。

「ご査収」と「ご確認」の違い

「ご確認」もまた、「ご査収」と同じく丁寧語である「ご」と「確認」が組み合わさっている特徴があります。「ご査収」と同じくビジネスメールの返事や会話に用いる機会が多いですが、その意味は大きな違いがあります。それぞれ言葉の意味をしっかり理解して、必要な場面で使い分けていきましょう。

「ご確認」は「しっかり確かめる」という意味

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「ご確認」は「しっかり確かめること」や「相手に確認をとること」といった意味になります。使い方としては目上の人などに対してメールの返事や会話をするときに用います。「ご査収」との違いは、その対象や伝える表現に幅があるかないかという点です。

「ご査収」は基本的に受け取ったものに対してしっかり調べるという意味を持っているため、表現の使い方もある程度は固定されています。

対して「ご確認」はしっかり調べるという意味だけでなく、相手の意思を確認するといった幅広い目的で使うことができる言葉です。もし言葉の使い方に迷った時は無難な言葉ですが、あまり多用しないように注意しましょう。

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「ご査収」を使う際の注意点

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「ご査収」は書類など大切なものをよく調べてから受け取る、という意味を持ちます。その意味から、ある程度使い方が条件付けられていると考えることができます。そのため間違った使い方をしないように注意していく必要があります。言葉の意味と一緒に、正しい使い方を知って「ご査収」という言葉への理解を深めていきましょう。

受け取るものがないときには使えない

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「ご査収」は受け渡すものを調べてもらうことをお願いする時に用いる言葉であることが特徴です。つまりこのとき、調べたり確認してもらうものがなければ使うことができません。もし間違って使ってしまうと、相手は「なにを調べればいいのか」わからずに混乱させてしまうことになります。

「ご査収」の由来・歴史

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日本の言葉にはそれぞれ由来や語源が存在し、「ご査収」にも例外なくそういったルールが存在します。意味や使い方を理解することは特に重要とされていますが、そういった言葉にまつわる知識への理解を深めることもまた、「ご査収」を正しく使っていくうえで大切な要素となります。

由来

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厳密に言うと「ご査収」の由来は「査収」の由来となりますが、「査」には「異常がないかどうか調べること」で、「収」は「ある状態になるようにきちんとなかにいれる」といった意味があり、このふたつの言葉が組み合わさることでより強い意味とかしこまった表現となり、現在の形になったと言われています。

歴史

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「ご査収」の「査収」は文語体に区分される言葉です。この文語体というのはより古い時代に使われていた言語でつくられた言葉であるものを指します。「査収」の場合は中国の漢文に語源とされる言葉であったという説が有力とされており、古くから存在していた言葉でもあります。

「ご査収」の英語表記

英語には「ご査収」という単語はないので、それに近いニュアンスの言葉を使いましょう。ポピュラーな表現としては「kindly refer to the attachment」といったものがあります。「refer to」には「参照してください」という意味があり、「the attachment」は添付という意味があります。「kindly」はビジネス英語において丁寧語にあたる単語です。

「ご査収」はよく調べてから受け取るという意味

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今回は、「ご査収」の意味や使い方について紹介しました。類語と比べてみるとやや使う場面が限られてくることが特徴です。「よく調べて確認してもらうものがあるかどうか」を基準にして他の言葉と使い分けていくと良いでしょう。

また、メールなどにおいてはその後に続く言葉も意識して、丁寧な表現を心掛けてください。「ご査収」を正しく使っていくことで、スムーズなやりとりができるようにしていきましょう。

天田
ライター

天田

「日々の暮らしを少しだけ豊かに」をモットーに生きる主婦です。趣味は読書と映画鑑賞。皆様の毎日が少しだけ幸せになれるような情報を紹介できるように頑張ります!

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